
■割安銀行株に再評価余地、日銀利上げ観測が追い風に
今週のコラムでは、PER1ケタ台やPBR1倍割れの割安株が多い銀行株に焦点を当てた。日銀の金融政策決定会合で政策金利が0.25%引き上げられれば、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)のメガバンク3行合計で資金利益が3000億円程度上振れるとの試算があり、利ザヤ拡大や運用環境の好転が期待される。地銀株やその他金融株を含む金利上昇メリット株の浮上が注目される。
■年初来高値更新でもPERは10倍を下回りPBRは1倍割れ
前週末12日に年初来高値を更新した銀行株は5行にのぼる。同じく高値更新となった東京エレクトロン、SCREENホールディングスのPER48倍、23倍より割安で、三井住友FG以下、十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)、山形銀行<8344>(東証プライム)、岩手銀行<8345>(東証プライム)、南都銀行<8367>(東証プライム)はPER12倍〜14倍と、東証プライム市場全銘柄平均の17倍を下回る。PBRは三井住友FGの1.5倍を除き、残り4行は0.7倍〜0.9倍と1倍を割れている。このうち三井住友FGは株式分割と自己株式取得を同時発表し、山形銀行も自己株式を取得中である。
この5行以外にも、低PER株は目白押しである。PER10倍以下では、筑波銀行<8338>(東証プライム)の8.5倍を筆頭に、東和銀行<8558>(東証プライム)、トモニホールディングス<8600>(東証プライム)、東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>(東証プライム)、SBI新生銀行<8303>(東証プライム)、北日本銀行<8551>(東証プライム)、佐賀銀行<8395>(東証プライム)、琉球銀行<8399>(東証プライム)、三井住友トラストグループ<8309>(東証プライム)と続き、第10位の三井住友トラストHDのPERは10.9倍である。筑波銀行、東京きらぼしFGなど公的資金注入行が多いが、経営正常化を経て、これからキャッチアップが期待される局面といえそうだ。
■低PBR地銀にも見直し余地
低PBR株では、さらに多くの銘柄が浮上する。PBR0.3倍でトップの清水銀行<8364>(東証プライム)以下、フィデアホールディングス<8713>(東証プライム)、北日本銀行<8551>(東証プライム)、愛媛銀行<8541>(東証プライム)、東和銀行<8558>(東証プライム)、トモニホールディングス、秋田銀行<8343>(東証プライム)、四国銀行<8387>(東証プライム)と続き、第10位の阿波銀行<8388>(東証プライム)はPBR0.6倍である。このうち北日本銀行、東和銀行、トモニHDは低PERランキングとのダブル・ランキングとなる。
■その他金融株も運用環境の好転が加わり金利敏感特性を発揮
その他金融株も、運用環境の好転などから金利敏感株の一角を形成する。生損保株ではSOMPOホールディングス<8630>(東証プライム)とかんぽ生命<7181>(東証プライム)のPER11倍が目立ち、かんぽ生命はPBR0.4倍の評価にとどまる。
リース会社は軒並み割り負けている。PERはみずほリース<8425>(東証プライム)の6.8倍のほか、NECキャピタルソリューション<8793>(東証プライム)、東京センチュリー<8439>(東証プライム)、芙蓉総合リース<8424>(東証プライム)、三菱HCキャピタル<8593>(東証プライム)などがPER6倍〜11倍、配当利回り3.5%〜4.0%に位置する。PBRも東京センチュリーの1.0倍を除き、1倍を割れている。
■カード・保証・消費者金融にもリカバリー期待
このほか、カード会社のクレディセゾン<8253>(東証プライム)のPER8倍、保証会社の全国保証<7164>(東証プライム)のPER11倍、消費者金融のオリエントコーポレーション<8585>(東証プライム)のPBR0.5倍、決済サービスのイオンフィナンシャルサービス<8570>(東証プライム)のPBR0.6倍も注目される。いずれも配当利回りが3.5%〜4.7%と市場平均を上回ることも加わり、十分リカバリーが期待できそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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