2026年06月22日
【株式市場特集】金先物価格関連株、分散ステージで再評価余地、リユース株に再攻勢の芽
■金先物価格は4200ドル台で売り買い交錯、逆回転シナリオなら関連株に再アタック余地
金先物価格関連株は、米国とイスラエルのイラン攻撃、イランの報復攻撃を受けた「有事の金買い」で一時1トロイオンス=5400ドルまで上昇した後、長期金利上昇を背景に4100ドル台まで下落し、足元では4200ドル台の底値圏で売り買いが交錯している。逆回転シナリオが現実味を帯びれば、関連株に再評価余地が生まれる。先駆株は、貴金属価格の上昇や節約志向、生活防衛意識を追い風にしたリユース株である。「ユーズド・イン・ジャパン」を成長エンジンに海外事業拡大と業界再編が進んでおり、産金株やリサイクル株まで幅広くマークし、分散ステージ入りを試す局面である。
■リユース株は業界再編・M&Aも一部内包し次世代成長産業の有力候補
再攻勢の先駆株として浮上するのは、リユース(買取販売)株だろう。リユース株は、もともと貴金属価格の急騰と家計の節約志向、生活防衛意識の高まりが相乗して人気化し、金先物価格の下落とともに調整局面が続いていた。しかし、日本の中古バッグ・時計など、家計に眠る退蔵資産が新たな経済価値を創造するとして脚光を浴び始めている。
それを象徴するキーワードが「ユーズド・イン・ジャパン」である。「メイド・イン・ジャパン」と並んで日本製品の高品質を保証するビジネスモデルとして海外で人気を集めており、リユース各社は海外事業の強化を成長戦略の柱に据えている。この成長エンジンとして業界再編も進んでいる。日本では繊維産業であれ半導体産業であれ、自動車産業であれ医薬品産業であれ、海外事業の拡大が成長産業化のトリガーとなってきた。このチャンスがリユース株にも到来しているとみることができる。金先物価格が再騰する逆回転シナリオの前提付きだが、本家本元の産金株を含め、リサイクル(資源回収)株まで幅広くマークし、「分散」ステージ入りを試すところだろう。
■海外展開と再編期待でリユース株を再評価
海外事業の積極展開がメディアで再三報道されるリユース株の代表は、6月11日に消費者庁から買取キャンペーンをめぐり景品表示法上の措置命令を受け、やや水を差されたゲオホールディングス<2681>(東証プライム)である。中古ブランドの品質の高さに加え、査定技術の精緻さや透明性などが海外顧客の高評価を受け、海外店舗を積極展開している。
足元では、国内店舗931店、海外店舗148店の1079店舗を展開している「セカンドストリート」を含め、合計店舗数は2035店舗に達する。2030年度には5000店舗、うち海外店舗を1000店舗とする目標を掲げ、その時点のグループ売上高1兆円をターゲットとしている。
またリユース業界の再編では、ワットマンが前週末19日にMBO(現経営陣による株式公開買い付け)により株式を非公開化したばかりである。ハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)は、北海道を地盤とする同業他社のエコノスを子会社化し、大黒屋ホールディングス<6993>(東証スタンダード)は、企業再生ファンドと資本業務提携して43億円超の資金を調達し、事業譲受や複数案件のM&Aを仕掛けようとしている。
■リユース関連は低PER銘柄が目白押し
投資採算的にも割安株のオンパレードである。PER6.3倍、PBR0.8倍、配当利回り3.05%のありがとうサービス<3177>(東証スタンダード)を先頭に、PER8倍の買取王国<3181>(東証スタンダード)、9倍のコメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)、10倍のバリュエンスホールディングス<9270>(東証グロース)、ハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、11倍のテイツー<7610>(東証スタンダード)、12倍のシュッピン<3179>(東証プライム)、14倍のゲオホールディングス、トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)、ブックオフグループホールディングス<9278>(東証プライム)と続く。
BuySell Technologies<7685>(東証グロース)とメルカリ<4385>(東証プライム)は、PER22倍、23倍とやや割高だが、出張買取とフリマアプリという独自のビジネスモデルが人気再燃をサポートしよう。
■PER9倍〜16倍のバリュー株が目白押しの産金株、リサイクル株
金先物関連の本家本元である産金株は、ハイテク株の一角に位置付けられる三井金属<5706>(東証プライム)と残り3銘柄では、休場前の米国市場で金先物価格が4営業日ぶりに急反落したことで、株価はプラス・マイナスに分かれる動きとなった。
それでもPER評価は、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)が9.8倍、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)が12.8倍、住友金属鉱山<5713>(東証プライム)が16.6倍である。三菱マテリアルに至ってはPBRが0.85倍と1倍を割っており、いずれもリバウンド余地を示唆している。
■リサイクル関連株も割安感が支援材料に
リサイクル関連株もバリュー株揃いである。コード番号順に挙げると、中外鉱業<1491>(東証スタンダード)、イボキン<5699>(東証スタンダード)、AREホールディングス<5857>(東証プライム)、松田産業<7456>(東証プライム)がいずれもPER9倍台の評価にとどまる。イボキンのPBRは0.9倍と1倍を割れ、中外鉱業、AREホールディングスの配当利回りは4%を超える。
アサカ理研<5724>(東証スタンダード)のPERは16倍とやや突出しているが、同社は今年1月、5月と今9月期業績を2回上方修正し、増益転換率を拡大させている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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