(決算速報)
■主力2部門が想定上回る、通期営業利益120億円・純利益78億円へ
オークネット<3964>(東証プライム)は、中古デジタル機器、ブランド品、中古車、中古バイクなどのオンラインオークションと流通支援サービスを展開している。2026年12月期中間連結決算は、売上高が前年同期比16.8%増の379億83百万円、営業利益が同21.3%増の70億82百万円、経常利益が同25.1%増の71億54百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同30.2%増の48億20百万円となった。主力のライフスタイルプロダクツ、モビリティ&エネルギーの両セグメントが想定を上回ったことから、通期業績予想を再上方修正した。年間配当予想を42円から82円へ引き上げ、今回限りの特別株主優待も発表した。
■デジタル機器と中古車流通が牽引、営業利益率は18.6%
ライフスタイルプロダクツセグメントは、売上高が前年同期比21.2%増の279億10百万円、セグメント利益が同11.9%増の56億30百万円だった。デジタルプロダクツ事業では、GIGAスクール端末を含む新規調達先の開拓によって流通台数が14.0%増の157万4950台となり、為替の影響による平均成約単価の上昇も寄与した。取扱高は21.3%増の532億10百万円に拡大した。
ファッションリセール事業では、高価格帯商品の流通を重視したため、BtoB事業の出品点数は13.2%減、成約点数は8.4%減となった。一方、平均成約単価の上昇により、BtoB取扱高は8.1%増の289億30百万円を確保した。会員数は19.6%増の7544会員となり、消費者向け事業の取扱高も、インバウンド需要や国内需要を背景に20.3%増の113億28百万円へ伸長した。
モビリティ&エネルギーセグメントは、売上高が6.2%増の85億12百万円、セグメント利益が28.5%増の24億21百万円となった。中古車輸出業者の落札需要が旺盛に推移し、オートモビル事業の取扱高は24.3%増の3376億79百万円、総成約・落札台数は13.2%増の31万3065台、検査台数は7.2%増の82万4303台に拡大した。モーターサイクル事業では、成約率と平均成約単価の上昇に加え、手数料改定も収益性の向上に寄与した。
全社の営業利益率は前年同期の17.9%から18.6%へ0.7ポイント上昇した。前年同期に計上した従業員向け株式報酬や創業40周年関連施策などの一過性費用が剥落したことも増益に寄与した。一方、アグリ事業やサーキュラーコマース事業などを含む「その他」は、売上高が10.0%増の19億2百万円となったものの、セグメント損失は前年同期の1億28百万円から2億13百万円へ拡大した。アグリ事業の取扱高低迷などを踏まえ、同部門の収益改善が今後の課題となる。
■通期予想を再上方修正、営業利益26.1%増を見込む
2026年12月期通期予想は、売上高を従来の720億円から750億円、営業利益を115億円から120億円、経常利益を113億50百万円から120億円、親会社株主に帰属する当期純利益を75億円から78億円へ引き上げた。前期比では売上高16.9%増、営業利益26.1%増、経常利益26.0%増、純利益31.7%増を見込む。予想1株利益は85円91銭である。
5月12日に公表した従来予想に対する中間期の進捗率は、売上高52.8%、営業利益61.6%、経常利益63.0%、純利益64.3%だった。再上方修正後の予想に対しても、営業利益は59.0%、経常利益は59.6%、純利益は61.8%に達する計算となる。会社側は第3四半期以降について、各セグメントが期初想定に沿って堅調に推移すると見込んでいる。上期の高進捗だけで一段の上振れを見込むのは早計だが、デジタル機器の調達・流通動向、中古車輸出需要、平均成約単価の推移が今後の焦点となる。
■年間配当を82円へ増額、35億円を原資に特別配当
株主還元では、中間配当21円、期末配当61円とし、年間配当予想を従来の42円から82円へ増額した。期末配当の内訳は普通配当22円、特別配当39円で、年間では普通配当43円、特別配当39円となる。株式分割を考慮した前期実績29円から53円の増配となり、予想配当性向は95.5%に上昇する。
特別配当には、中期経営計画「Blue Print 2027」でM&Aなどへの投資枠として設定した70億円のうち35億円を充当する。会社側は、残る35億円の投資枠と業績好調に伴う営業キャッシュフローの増加により、十分な成長投資余力を維持できるとしている。株主還元と資本効率の向上を進める一方、今後はM&Aや事業投資とのバランスも評価点となる。
■100株から特別優待、Amazonギフトカードも追加
同社は、2026年9月2日の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主を対象に、今回限りの特別株主優待を実施する。100〜299株で1000ポイント、300〜499株で2000ポイント、500〜699株で4000ポイント、700〜1399株で8000ポイント、1400〜1799株で1万7000ポイント、1800〜2999株で2万ポイント、3000株以上で4万ポイントを付与する。
1ポイントはおおむね1円相当で、優待交換商品にAmazonギフトカードを新たに追加した。同商品は通常の株主優待でも継続して利用できる予定である。特別優待は通常制度とは別枠で、ポイントの交換期限は2027年1月31日。未使用ポイントを翌年度へ繰り越すことはできない。
■株価は年初来高値から調整、増配後の予想利回りは6%台
8月4日の通常取引終値は前日比14円安の1326円だった。年初来高値は5月19日の1616円、年初来安値は1月29日の1007円で、株価は年初来高値から約18%調整した水準にある。時価総額は1273億66百万円、実績PBRは4.48倍だった。
8月4日終値と上方修正後の会社予想1株利益85円91銭を基準とした予想PERは約15.4倍、年間配当82円を基準とした予想配当利回りは約6.18%となる計算だ。好業績に加え、大幅増配と特別株主優待が評価材料となる。一方、年間配当には39円の特別配当が含まれるため、来期以降は普通配当の持続的な拡大と本業の利益成長が焦点となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
→【総合版】最新の株式・IRニュース一覧をチェック >
2026年08月05日

































