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2026年08月05日

【マーケットセンサー】優待新設株をどう選ぶ――高配当・割安株に加わる個人株主づくり

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■新設相次ぐ株主優待、長期保有を促す狙い

 株主優待制度は一時、株主平等の観点から廃止する企業が相次いだ。しかし近年は、個人株主を増やし、長期にわたって株式を保有してもらうための施策として、制度を新設する企業が再び目立っている。優待新設の発表をきっかけに、株価が大きく動く場面も少なくない。

 注目したいのは、優待品の魅力に、配当利回りや株価指標、業績の方向性がどう組み合わさるかである。高配当・低PERの銘柄に優待が加われば、配当と優待を合わせた総合的な還元力が高まり、安定収入を重視する個人投資家にとって新たな保有動機となる。自社商品や事業に関連した優待には、企業への理解や親近感を深める効果も期待できる。

■日本農薬は「おこめ券」で農業を応援

 注目例は日本農薬<4997>(東証プライム)である。同社は毎年9月30日時点で100株以上を保有する株主に、おこめ券4枚、1760円相当を贈呈する制度を新設した。2026年9月末から開始する。2028年11月に創立100周年を迎えるのを前に、株主への感謝を示すとともに、事業領域と関係の深い日本の農業を応援する狙いがある。

 コメ価格や食料安全保障への関心が高まるなか、おこめ券は使途が分かりやすく、同社の事業とも親和性の高い優待品といえる。配当と優待を合わせた還元に加え、国内外の農薬需要や海外事業の成長が伴えば、バリュー株としての評価を高める材料になりそうだ。優待をきっかけに同社を知り、業績や中長期戦略にも目を向ける投資家の増加が期待される。

■業績、増配とそろえば評価は持続しやすい

 三菱鉛筆<7976>(東証プライム)は、株主優待の新設に加え、2026年12月期業績予想の上方修正と増配を発表した。優待だけでなく、本業の上振れと株主還元の拡充が重なれば、株価への評価にも厚みが増す。優待新設が一時的な話題にとどまらず、企業価値の向上を映す材料となる好例である。

 AZ−COM丸和ホールディングス<9090>(東証プライム)は、2026年9月末から400株以上を保有する株主を対象に、ポイント制の「プレミアム優待倶楽部」を導入する。株主還元に加え、株式の流動性向上や株主との対話強化を目的としており、個人株主づくりを意識した制度設計が特徴となる。

 優待新設株の選別では、本業が安定しているか、配当と優待を継続できる収益力があるか、制度の内容が事業や長期保有方針と結び付いているかを確認したい。必要投資額や継続保有条件、権利確定日も重要な比較材料となる。優待の楽しみに、配当、業績、割安感が重なる銘柄を探すことが、長期保有に適した優待株を見つける近道となりそうだ。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:49 | コラム