(決算速報)
■創薬開発は57.9%増収、Novartis共同研究から2件目の臨床段階入り
ペプチドリーム<4587>(東証プライム)は、独自の創薬開発プラットフォーム「PDPS」を活用した創薬共同研究、技術ライセンス、戦略的提携・自社創薬と、完全子会社PDRファーマを基盤とする放射性医薬品事業を展開している。2026年12月期第2四半期累計の連結決算(IFRS)は、売上収益が前年同期比8.0%増の92億26百万円、Core営業損失が24億63百万円と前年同期の26億7百万円から縮小、営業損失も25億34百万円と前年同期の26億25百万円から改善した。税引前損失は26億59百万円、親会社の所有者に帰属する中間損失は19億99百万円となり、いずれも前年同期から損失幅を縮小した。
同日、Novartis Pharma AGとの共同研究から創製したHER2標的の放射性リガンド療法「[177Lu]Lu−DWJ155」と診断薬「[68Ga]Ga−DWJ155」の第1相臨床試験開始に伴い、マイルストーンフィーを受領したことも発表した。乳がん、非小細胞肺がん、胃がん・食道胃接合部がん、膀胱がんなどを対象とする。受領額は契約上非開示で、2026年12月期第3四半期の売上収益に計上する予定。同収益は従来の通期業績予想に織り込み済みで、今回の業績予想修正はない。今回のプログラムは、両社の共同研究から臨床段階に進んだ2件目の案件となる。
■創薬開発は売上収益12.0億円、セグメント損失も縮小
セグメント別では、創薬開発事業の外部顧客向け売上収益が12億1百万円となり、前年同期の7億60百万円から57.9%増加した。セグメント損失は27億31百万円で、前年同期の30億16百万円から約2億85百万円縮小した。創薬開発事業ではPDPSを中核に、創薬共同研究開発、PDPS技術ライセンス、戦略的提携による自社パイプライン拡充を進めている。契約一時金、マイルストーンフィー、ロイヤルティーなど案件進展に伴う収益の積み上がりが、今後の利益改善を左右する。
放射性医薬品事業の外部顧客向け売上収益は80億25百万円と前年同期の77億83百万円から3.1%増加した一方、セグメント利益は2億42百万円と前年同期の4億35百万円から44.4%減少した。グループ全体では売上原価が53億78百万円から52億58百万円へ減少し、売上総利益は31億65百万円から39億68百万円へ拡大したものの、研究開発費は21億35百万円から26億42百万円へ増加した。研究開発投資を続けながら、提携案件の進展やマイルストーン収益、将来の製品収益へつなげられるかが利益回復の焦点となる。
■通期は売上収益320億円・営業利益46億円を据え置き
2026年12月期通期予想は据え置き、売上収益320億円で前期比72.8%増、Core営業利益46億円、営業利益46億円、税引前利益43億円、親会社の所有者に帰属する当期利益30億円を見込む。年間配当予想は0円で変更していない。上期売上収益の通期計画に対する進捗率は28.8%だが、同社は下期に創薬開発事業で契約一時金収入や研究開発マイルストーン収入などを計上し、通期では営業利益を確保する見込みとしている。創薬開発事業は案件進捗によって収益計上時期が大きく変動するため、単純な上期進捗率だけで通期達成確度を判断しにくい収益構造である。
今後の注目点は、臨床段階へ進むプログラムの拡大と、それに伴うマイルストーン収益の積み上がりである。今回のHER2プログラムがNovartisとの共同研究から2件目の臨床段階入りとなったことは、PDPSを活用した創薬基盤の成果を示す材料となる。放射性医薬品分野では、PDRファーマを通じて国内で研究開発から製造、販売まで一気通貫の機能を有しており、既存製品の販売基盤と提携・自社パイプラインから生じる将来収益を組み合わせられるかが中長期成長の焦点となる。
■株価は年初来安値から切り返し、下期の利益転換が焦点
8月12日の終値は1007円で、8月3日に付けた年初来安値906円から切り返している一方、1月16日の年初来高値1788円を大きく下回る。8月12日時点の時価総額は約1309億円、会社予想ベースのPERは43.37倍、実績PBRは2.60倍、予想配当利回りは0%となっている。高配当や低PBRを評価軸とする銘柄ではなく、臨床開発の進展やパイプライン価値、将来の利益成長が株価評価の中心となる。
株価は年初来安値圏から戻りを試す展開となっている。上期は営業損失が続いたものの、増収と損失縮小が進み、NovartisとのHER2放射性医薬品が臨床段階へ進んだことは注目材料となる。一方、通期営業利益46億円の達成には下期の収益積み上げが不可欠であり、第3四半期以降のマイルストーン収益、追加の提携プログラム進展、放射性医薬品事業の採算改善が焦点となる。会社が想定する下期の利益転換が具体化すれば、業績面からの評価が高まるか注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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2026年08月13日
ペプチドリーム、上期売上収益8.0%増・損失縮小、HER2放射性医薬品が第1相入り
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:28
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