(決算速報)
■価格改定・減価償却費減が寄与、「お〜いお茶」海外飲料販売数量25%増、通期予想は据え置き
伊藤園<2593>(東証プライム)の2027年4月期第1四半期連結決算(2026年5〜7月)は、売上高が前年同期比3.3%増の1351億80百万円、営業利益が同22.0%増の102億円、経常利益が同13.4%増の101億22百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同14.8%増の65億59百万円となった。営業利益率は前年同期の6.4%から7.5%へ1.1ポイント改善した。
■価格改定と減価償却費減が寄与、国内販売数量には濃淡
主力のリーフ・ドリンク関連事業は、国内外で実施した価格改定の浸透に加え、販促費の抑制や前期に実施した自動販売機事業の減損処理に伴う減価償却費の軽減が寄与し、売上高は前年同期比2.7%増の1206億29百万円、利益は同23.5%増の89億93百万円となった。一方、伊藤園単体の飲料販売数量は3%減で、日本茶が9%減となったものの、むぎ茶は10%増、コーヒー飲料は7%増。リーフは18%増、ティーバッグは15%増と伸長した。商品別では「お〜いお茶 PURE」が67%増、黒豆茶が52%増、ルイボスティーが30%増と、多様化する需要を取り込んだ。
飲食関連事業は売上高が8.4%増の124億5百万円、利益が9.3%増の9億91百万円となった。タリーズコーヒーではコラボレーション施策などで客数・売上高が伸び、新規出店も進展。2026年7月末の総店舗数は855店と前期末から5店舗増加した。
■「お〜いお茶」海外販売が伸長、60以上の国・地域への展開目指す
海外事業の伸びも目立つ。「お〜いお茶」の海外販売数量は5〜7月累計で、飲料が前年同期比25%増、ティーバッグが13%増となった。飲料の地域別では北米が13%増、ASEANが16%増、その他地域が45%増。海外グループ全体の売上高も29.3%増、営業利益は30.7%増となった。米国事業は円換算で売上高30.0%増、営業利益37.9%増、ドルベースでも売上高17.6%増、営業利益24.7%増と伸長した。
同社は現在52の国・地域で商品を販売しており、2029年4月期までに60以上の国・地域への事業展開を目指す。「お〜いお茶」のグローバル展開を軸に、海外でのブランド認知向上と販売拡大を進める方針である。
■通期予想は据え置き、営業利益の進捗率は51%
2027年4月期通期予想は従来計画を据え置き、売上高5000億円(前期比0.4%増)、営業利益200億円(同7.8%減)、経常利益205億円(同11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益114億30百万円(同229.7%増)を見込む。第1四半期時点の通期計画に対する進捗率は、売上高27.0%、営業利益51.0%、経常利益49.4%、純利益57.4%となる。
利益進捗は高水準だが、会社側は通期予想を変更していない。原材料・エネルギー価格や国内飲料の販売数量などを踏まえ、今後の収益動向が焦点となる。また、通期の最終利益が前期比約3.3倍となる計画には、前期の特別損益△164億23百万円から今期計画△5億50百万円への大幅な改善が影響する。本業の収益力を見極めるうえでは、営業利益・経常利益の進捗を併せて確認する必要がある。年間配当は前期の48円から52円への増配を予想している。
■株価は3000円台、1Q好進捗と通期減益計画を見極め
9月1日の終値は3011円。年初来高値3270円を約7.9%下回る一方、年初来安値2630円を約14.5%上回る水準にある。時価総額は2565億74百万円。会社が今回示した普通株式の通期予想EPS95.44円を9月1日終値で換算すると予想PERは約31.5倍、年間配当予想52円に対する予想配当利回りは約1.73%となる。実績PBRは株価情報上で1.97倍である。
第1四半期の営業利益が通期計画の51%に達したことは注目材料となる一方、会社計画では通期の営業利益、経常利益とも減益を見込む。価格改定効果の持続、原材料・エネルギーコスト、国内飲料の販売数量、「お〜いお茶」を中心とする海外成長の継続が今後の焦点となる。
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2026年09月02日
伊藤園、1Q営業利益22%増の102億円、通期計画に対し51%進捗――「お〜いお茶」海外販売伸長
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:24
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