
■年初来高値4470円に接近、業績上方修正とロボット事業が買い材料
やまびこ<6250>(東証プライム)は、前日1日に15円高の4425円と4営業日続伸して引け、取引時間中には4440円まで買われる場面があり、8月10日につけた年初来高値4470円に肉薄した。同社株は、8月7日に2026年12月期業績予想を上方修正し、純利益が2期ぶりに過去最高を更新する見通しとなったことから上値を追った。さらに8月26日にはロボット事業の説明資料を公表し、ロボット芝刈機を取り巻く世界的な良好な事業環境を示したことで、割安修正買いが強まっている。テクニカル面でも25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し、上昇トレンドへの転換を示唆している。
■欧米市場で販売好調、円安効果も加わり純利益は過去最高へ
同社の今12月期業績予想は、期初予想から売上高を50億円、営業利益を20億円、経常利益を30億円、純利益を15億円それぞれ引き上げ、売上高1900億円(前期比9.2%増)、営業利益230億円(同16.6%増)、経常利益230億円(同17.7%増)、純利益165億円(同14.2%増)を見込む。純利益は2024年12月期の過去最高158億8900万円を上回り、2期ぶりに最高益を更新する見通しである。米国では小型屋外作業機械のホームセンター向け販売が伸長し、欧州市場ではロボット芝刈機の販売が堅調に推移している。
■想定為替レートを円安方向へ見直し、関税還付も利益押し上げ
業績上方修正では、第3四半期以降の想定為替レートを1ドル=150円から155円、1ユーロ=175円から180円へ、それぞれ円安方向に見直したことも寄与する。加えて、米国のトランプ関税の還付による原価率改善なども収益押し上げ要因となった。
■ロボット芝刈機は世界のゴルフ場市場を開拓、年率20%成長を目標
ロボット芝刈機では、複数の衛星から高精度な位置情報を取得するRTK(相対測位)技術を応用した業務用ロボット芝刈機を中心に展開している。ベルギーでは、18ホールのゴルフ場の芝管理を7台のロボットで自動化し、高品質・高効率な管理を実現した実績を持つ。米国や欧州など世界には約3万8000コースのゴルフ場があり、ゴルフ場向けロボット芝刈機市場は2022年から2028年にかけて年率約13%の高成長が期待されている。同社は、この市場成長率を上回る年率20%の成長をロボット事業で目指している。
■中計達成を支える成長事業、2028年売上高2100億円目指す
同社は中期経営計画で2028年の目標として売上高2100億円、営業利益率13.0%を掲げている。高成長が期待されるロボット事業は、この目標達成を支える成長ドライバーの一つとして存在感を高めそうだ。
■GC示現、PER10倍台の割安感から年初来高値更新を意識
株価は、今期業績の増益転換予想を手掛かりに4115円まで上伸し、第1四半期業績が増益転換となった際にも4000円台に乗せた。その後は3620円まで調整し、500円幅のボックス相場が続いたが、今期業績の上方修正を契機に年初来高値4470円まで急伸した。25日線が75日線を上抜くGCも示現し、上昇トレンドへの転換を示唆している。足元では高値圏で売り買いが交錯しているものの、PERは10.9倍となお割安感がある。年初来高値を更新すれば、一段の上値を試す展開が期待されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)
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