
関節機能改善剤「アルツ」、医療機器の癒着防止吸収性バリア「セプラフィルム」、高脂血症治療剤「リピディル」、創傷治癒促進剤「フィブラストスプレー」の売上が順調に伸びたこととbFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)に関するライセンス契約に伴う一時収入があったことにより2ケタ増収となった。なお、慢性動脈閉塞症治療剤「プロサイリン」、鎮痛消炎貼付剤「アドフィード等」は横ばいにとどまった。
高齢化社会を迎え、「アルツ」は売上、数量の面ともに伸びている。また、皮膚潰瘍、やけどなどの創傷治癒促進剤「フィブラストスプレー」は、長期入院患者の悩みである床擦れの治療薬として売上を伸ばしているが、さらに糖尿病性皮膚潰瘍の治療薬としての効能追加のために次相準備中であり、認められると市場規模はさらに拡大されることになる。上市の時期は09年の予想。また、年内の上市が予想される肺動脈性高血圧症の治療薬「TRK−100STP」、現在フェーズ2の段階で10年上市予定の歯周病治療剤「KCB−1D」、12年に上市予定の骨折治療剤「KCB−1B」など次々と注目の新薬が控えている。
通期連結業績予想は、売上高799億円(前期比4.6%増)、経常利益87億円(同13.5%増)、純利益51億円(同10.8%増)と前期に引き続き増収増益が予想されるうえに、残りのCB残高10億6000万円を今年9月末に全額償還する予定であり、財務体質も健全であることから3円増配の年間20円(中間10円、期末10円)と6期連続の増配を予定している。
9月は学会シーズンを迎えるとともに薬品株が注目される季節、そんななかで、サンスターへのbFGFの歯科領域に関する欧米地域でのライセンス契約など話題が豊富なことから話題となる銘柄のひとつである。
◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!