
共同研究の対象となる採掘地は、日本近海に加え、アメリカではオレゴン州沖やアラスカ州の既存採掘地が有力視されている。新たな採掘地も検討する。
採掘の際は、地層中でメタンハイドレードをメタンガスと水に分離し、メタンガスを回収する。メタンガスを回収した後は、天然ガスと同じような生産や販売ルートに乗せると見られている。
メタンハイドレートは、固体で埋蔵されることが多く、採掘が難しくコストも高い。さらに、多くのメタンハイドレートが海底下に在るとされ、採掘の際には環境への悪影響も懸念されている。日米両国は、共同研究により、商業生産に見合うような、安価で安全な採掘技術の確立を目指す。
語句:メタンハイドレート
天然ガスの主成分のメタンが、低温、高圧で水の分子に閉じ込められ、個体となったもの。別名「燃える氷」。石油や石炭などに比べ、燃焼した際の二酸化炭素や窒素酸化物の排出量が少ないとされることで、次世代エネルギーとして期待されている。
日本近海には、天然ガスの100年分で世界最大規模とされる7.4兆㎥のメタンハイドレートが埋蔵されているとされる。

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