
同社の営業利益の推移を見てみると、2011年3月期の12億8100万円か2012年3月期9億4500万円、そして2013年3月期の7億700万円へダウンしてきた。それが今期は9億1700万円急回復する。それも、水準的にはハイレベルだ。
同社は金属、プラスチックを使用した工業製品を製造するための金属の型「金型」に使用される金型部品を手掛けている。同社の特徴は切削加工から熱処理および研削・放電加工・表面処理までを一貫して手掛けている点だ。ここ数期業績がダウンしてきたのは国内市場に成熟感が出てきたことが要因である。
そうした点を踏まえ、同社グループは、重点取組課題として「グローバル化」、「新市場の開拓」及び「高収益事業モデルへの転換」の三点を掲げ、インド、東南アジアや欧米市場での販売拡大、日本及び中国の国内外での新規事業受注活動の強化、そして製造工程の見直しによる製造原価の低減に積極的に取組んでいる。そうした展開が実を結び始めており、アナリストでは今期の増額、及び来期の連続増益との見方が出始めている。PBR0.6倍、PER6.7倍、配当利回り3%と、株価は絶対的な割安感が漂う。(株式評論家・隆盛)