
石油化学、基礎化学の両部門が需要低迷と採算悪化に見舞われ、合成繊維原料、合成樹脂などの市場環境も想定以上に厳しいことが要因。ただ、世界的な景気回復を背景に、来期については一転大幅増益が有力と想定されている。
決算発表と同時に2015年9月までに、千葉にあるエチレン生産設備を停止すると発表した。汎用品の競争力が低下した国内で高機能・高付加価値品に特化することを企図している。これにより固定費が削減されるだけでなく、不採算の誘導品の生産停止、高付加価値品の稼働率上昇、用益設備の合理化などで年間100億円程度のプラス要因が生まれる見通しだ。2月13日の301円から整理に入ったが、15日には早くも十字足を示現するなど目先底入れの兆しがある一方、30日線まで下げており、底入れか一段安かのフシ目に来ている。新規買いはもう少し様子をみたい。(株式評論家・隆盛)