[小倉正男の経済コラム]の記事一覧
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記事一覧 (08/03)【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領には悪夢 雇用は5月から急悪化、関税の不透明感で景気後退 インフレも顕在化が接近
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記事一覧 (03/13)【小倉正男の経済コラム】世界の安全保障に深刻な亀裂 大統領執務室での口論
記事一覧 (02/21)【小倉正男の経済コラム】「一幕芝居」で馬脚を露呈 ウクライナ戦争和平交渉
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記事一覧 (12/19)【小倉正男の経済コラム】「トランプ2.0」という不透明感「関税戦争」勃発?
記事一覧 (12/11)【小倉正男の経済コラム】政策保有株縮減「株価を意識した経営」の正論と現実
記事一覧 (11/24)【小倉正男の経済コラム】ROE・PBR改善に苦慮 増配、自己株買い活発化の底流
記事一覧 (11/03)【小倉正男の経済コラム】自民党惨敗 薄氷を踏むような石破政権
2025年08月03日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領には悪夢 雇用は5月から急悪化、関税の不透明感で景気後退 インフレも顕在化が接近

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■景気動向を示す雇用は5月から急悪化に大幅下方修正

 トランプ大統領の政権下、米国の景気は堅調〜順調といわれてきた。しかし、8月1日に発表された雇用統計は景気後退(リセッション)のシグナルを点滅させるものとなっている。同日のNY株価は542ドルの大幅安となり、米国債が買われてドルは大きく売り込まれている。

 雇用統計によると7月の非農業部門雇用者数は、事前予想を大幅に下回って7万3000人増に鈍化。そのうえ5月、6月分の雇用者数を大幅に下方修正している。5月は12万5000人増から1万9000人増 6月は14万7000人増から1万4000人増に改訂された。景気動向を指し示す雇用者数は、5月から急悪化を遂げていたことになる。

 政府機関、各企業の事後報告・調査などの集計結果からの大幅修正である。7月の失業率は4・2%(6月4・1%)に悪化した。トランプ大統領は、減税原資捻出のために連邦政府職員を大量解雇している。関税政策の混迷で製造業各社などが先行き不透明感から雇用に慎重な姿勢をみせた。それらの影響が雇用の急悪化をもたらしている。

■トランプ大統領には悪夢、パウエル議長にとっても寝耳に水

 トランプ大統領にとっては悪夢に近いショックだったとみられる。SNSに雇用急悪化は「不正に操作された」、さらにエリカ・マッケンターファー労働省労働統計局長の解任を指示したと書き込んでいる。

 労働統計局長は事実に即して改訂したわけだが、トランプ大統領は怒りを表明している。一方、連邦準備制度理事会(FRB)パウエル議長には「引退させるべきだ」と書き込んでいる。雇用急悪化を機にパウエル議長へのこれまでの憤懣を再々度持ち出している。雇用急悪化を陰謀、パウエル議長のせいにして利下げを要求している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:23 | 小倉正男の経済コラム
2025年07月15日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領「たったの25%」関税を課すと通知、日本はスタグフレーションの奈落に直面

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■「守るべきものは守る」「舐められてたまるか」と言っても

 参議院選挙(7月20日)は目前に迫っている。石破茂首相には最悪のタイミングにほかならない。トランプ大統領が送付してきた書簡には、8月1日から米国に輸入される日本製品には25%関税を課すと通知されていた。

 石破首相の最側近といわれる赤沢亮正経済再生担当相が7回に渡って「日米関税協議」を行ったとされている。その都度、「非常に突っ込んだやり取りがあった」「合意の可能性を探った」「真摯に対応していただいている」と報道されていた。だが、何を協議していたのか。結果は目を当てられないものになっている。

 「国益をかけた戦いだ。舐められてたまるか。同盟国であっても正々堂々言わなければならない。守るべきものは守る」。石破首相は、参院選挙の街頭演説でそのように発言している。「給付」VS「減税」ではなく、「反トランプ関税」に争点をシフトさせている。

 自民党は、選挙戦術を見直して「反トランプ関税」という感情論を持ち込んだという見方がある。給付、減税という損得から、「ナショナリズム」という感情・心情に訴える戦術に切り替える。参院選の手詰まり感が強いことから戦術を組み替えたとみられる。

 だが、「守るべきものは守る」といっても、4月に公表された24%の相互関税どころか、8月からはそれに1%上乗せの25%関税を課せられる。「舐められてたまるか」は感情移入の参院選用発言とみられる。協議の余地は僅かに残っているが、トランプ大統領からしたらすでに見限っている、あるいは結果として舐めているということになるのではないか。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:27 | 小倉正男の経済コラム
2025年07月06日

【小倉正男の経済コラム】「7月利下げ」でトランプ大統領VSパウエル議長の激突再燃か、非農業雇用は予想外の大幅増

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■非農業部門雇用者数は事前予想に反し大幅に増加

 米国の雇用だが、全体としては依然として強い。6月の非農業部門雇用者数は前月比14.7万人増、事前予想の11万〜11.4万人増を大幅に上回る結果となっている。失業率は4.1%(前月4.2%)と改善をみせている。

 雇用統計発表(7月3日)直前に開示されたADP雇用統計では6月の雇用は前月比マイナス3.3万人と2年ぶりのマイナスとなっていた。先行指標がマイナスだったため雇用統計も弱いデータになると懸念されていた。ところが、事前予想とは逆に非農業部門雇用者数は強いものとなった。

 だが、雇用の中身では製造業はマイナス、小売りなども冴えない。「トランプ関税」の影響を直接受ける民間ビジネス分野の雇用は低調となっている。トランプ大統領の関税政策による先行き不確実性からビジネス分野の雇用は軟調に転じている。

 政府の雇用では、連邦政府が政府効率化省(DOGE)を使って年初から7万人近い職員の大量解雇を行っている。だが、一方では州政府が医療ヘルスケア・社会支援分野で大幅に雇用を増やしている。6月の非農業部門雇用数増加を牽引したのは医療ヘルスケアということになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:28 | 小倉正男の経済コラム
2025年06月22日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領=極限の“支離滅裂” イランに軍事介入、財政赤字拡大で「米国売り」再燃か?

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■イラン中部のフォルドゥ爆撃、軍事介入という“支離滅裂”

 イスラエルによる先制攻撃で開始されたイランとの戦争だが、攻撃の応酬が止まらない。イスラエルは執拗な「ガザ戦争」に続いてイランとの戦端を開き、イランの政権交代=「レジーム・チェンジ」を目指しているとしている。

 トランプ大統領は、この戦争に関与しないとみられていた。しかし、「(イランへの攻撃は)やるかもしれないし、やらないかもしれない」と豹変。イラン攻撃への軍事介入は「2週間以内に判断する」と発言。6月21日夜にイラン中部のフォルドゥなど3か所の核施設を爆撃したと発表している。

 トランプ政権内では、ギャバード国家情報長官が「イランは核兵器製造をしていないと判断している」という分析を明らかにしていた。しかし、トランプ大統領は根拠を示さず、その分析は「間違っている」と否定。イランへの軍事介入に前のめりの姿勢が隠せない状況だったが、ついには後戻りができないフォルドゥ爆撃に踏み込んでいる。

 トランプ大統領は、「ウクライナ戦争」「ガザ戦争」の和平調停を行うとしていたわけだが、いずれも和平どころか混迷を深めている。ウクライナ、ガザの和平調停など投げ出し、そのうえイスラエルとイランの戦争に介入するというのは“支離滅裂”というしかない。

■軍事介入で財政赤字はなおさら拡大、減税法案どころではなくなる

 問題なのは、トランプ大統領の肝いりである「ひとつの大きくて美しい財政法案」との関係だ。同法案はいま上院で審議中なのだが、トランプ大統領がそう名付けたとされている。「メディケイド」など低所得層の福祉を削減してまで、富裕層〜中間層に減税をもたらすのが眼目である。

 減税による財政赤字はお得意の関税収入で穴埋めするというのだが、埋め切れるメドはまったくない。しかも「相互関税」交渉も進捗が見られず、トランプ大統領の関心も希薄化している。「大きくて美しい財政法案」がもたらすものは、“大きく増加する美しくない財政赤字”といえるかもしれない。

 そのうえイランに軍事介入では財政赤字はなおさら拡大するばかりになる。金利はどうなるかは「トランプ関税」の影響次第だったが、関税に加えてイランなど中東の混迷が長期化するとなればインフレが顕在化しないわけにはいかない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:54 | 小倉正男の経済コラム
2025年06月09日

【小倉正男の経済コラム】「米国売り」がイーロン・マスク氏に加勢!?「大きくて美しい財政法案」にNO

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■米国の制度に篭められた倫理、規律に一顧すらなし

 前週末発表の5月米国雇用統計はかなり厳しいものになると想定されていた。端的に言えば、トランプ大統領の高関税政策のマイナス面が雇用に影響を及ぼすのではないかと懸念されていた。非農業部門雇用者数は前月比13・9万人増(前月改定値14・7万人増)と事前予想の13万人増を僅かだが上回った。

 米国の雇用だが、高関税の不確実性からひと頃の勢いはなくなっている。連邦政府就業者が2・2万人の大幅減、製造業、小売業などが減少している。やはり、高関税に直撃される製造業、小売業に影響が及んできている。増加したのは病院などヘルスケア、レストランなどサービス産業――。失業率は4・2%と前月同様であり、横ばいとなっている。

 事前には“景気後退が顕著になるのではないか”という「雇用悪化」が想定されていただけに週末のNY株式は上昇し、通貨ドルは買い戻された。

 トランプ大統領は、事前予想が悲観的だったことから米連邦準備制度理事会(FRB)パウエル議長に「“遅過ぎ”パウエルは今すぐに金利を下げるべきだ」と利下げを要求していた。雇用統計発表後には「1%利下げ」を再要求、経済の「燃料になる」としている。

 大統領がFRBに圧力をかけるなどあってはならない、しかも「1%利下げ」というのは通常の利下げ(0・25%)の4回分に当たる。いわば度外れた圧力をかけている。トランプ大統領においては、米国の制度、その制度に篭められた倫理、規律、理念は一顧すらなされていない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:30 | 小倉正男の経済コラム
2025年05月15日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領の関税狂時代 一幕芝居は終わった、ネタバレで二幕目は札止めにはならない

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■トランプ大統領は腰砕け、米中がお互いに追加関税115%切り下げ

 「145%VS125%」という極限の関税戦争になっていた米中だが、急転直下でお互いに掛け合っていた追加関税を115%切り下げることで合意した。

 米国は中国に課していた追加関税145%を30%に下げる。中国も報復で行った125%の追加関税を10%にする。(米中ともに下げた関税の24%は90日間停止とする。その90日間の停止期間に米中は貿易関係について協議するという決着となっている。)

 強気一辺倒に大見得を切っていたトランプ大統領だが、ディールとしては腰砕けの格好だ。注目されたのはベッセント財務長官の発言である。

 「米中のデカップリング(切り離し)は望んでいない」。ベッセント長官はそう言い切っている。破綻が目立つトランプ大統領をベッセント長官が大人の判断で救っている構図に映る。

■スーパーの「店舗の棚はまもなく空になる」という恐怖

 4月後半、トランプ大統領はウォルマート、ターゲット、ホーム・デポなど小売り代表企業CEOとホワイトハウスで会談している。米国GDP(国内総生産)の70%は個人消費である。小売りは紛れもなく米国経済を左右するファクターである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:31 | 小倉正男の経済コラム
2025年05月07日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領の「相互関税」で押し寄せるスタグフレーション 行き着く先は「世界窮乏化」

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■「関税戦争」懸念から米国はマイナス成長に転落

 トランプ大統領の言動は相変わらずである。政権発足から100日を超えたが、それを記念して2時間に渡る「賞賛閣議」を行っている。その閣議はメディアに公開され、メディア(報道陣)が見守るなかで閣僚一人一人がトランプ大統領を賞賛する発言をしている。恥ずかしいというか、呆れるというか、という所業にみえる。

 トランプ大統領は、自身がローマ教皇に扮した画像をSNSに投稿している。それに先立つフランシスコ教皇の葬儀では、トランプ大統領は青いスーツ、青いネクタイで出席した。カトリック教徒からすれば「不敬」、あるいは「冒涜」に当たる行為になりかねない。2016年にメキシコ国境の壁をめぐる発言で確執があったといわれている。だが、トランプ大統領はやたら挑発的で無暗に敵をつくっている。

 一方、米国の第一四半期(1月〜3月)GDP(国内総生産)はマイナス0・3%となっている。22年第一四半期以来、3年ぶりにマイナス成長となっている。バイデン政権最後の前四半期は2・4%成長だった。第一四半期のマイナス成長は、トランプ大統領の「関税戦争」への懸念が反映されている。

 米中の「関税戦争」激化の兆しから駆け込み輸入が大幅増に転じた。輸入はGDPを押し下げる要因となる。そのうえGDPの70%近くを占めている最大要因の個人消費に陰りが出ている。前四半期の個人消費は順調だったが、第一四半期の消費は「関税戦争」の先行き懸念からにわかに減速している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:09 | 小倉正男の経済コラム
2025年04月13日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領は泣き所を露呈 株式・国債・ドルの「米国売り」=深刻な信認低下

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 トランプ大統領は「相互関税」を発動させた。ところがその発動直後にまさかの豹変、報復関税をせず協議を要請している60カ国・地域を対象に90日間の猶予を行うとしている。各国に課す共通関税10%は残るが、90日間のうちに個別に交渉を進めると方針を変更している。

 中国とは報復関税の応酬がピークに達している。トランプ大統領は、「中国への関税は125%に引き上げる」とSNSに書き込んでいる。しかし、これも直後に訂正された。3月までに発表している追加関税も合わせると関税率はなんと145%。激しい報復関税の連鎖で当事者も混乱が隠せない。中国は対抗して125%の報復関税に踏み切った。

■「関税は輸出する側への増税、輸入する側の収入」という思い込み

 中国からの輸入品は実物価格の1・45倍の関税が賦課される。実物価格より関税上乗せ分の価格のほうが大きい。米国の消費者からしたら、実物を買っているのでなく“関税を買っている”という実感を持つに違いない。

 米国の大都市ではすでに「卵1個、ブロッコリー3株がそれぞれ1ドル」という凄まじいインフレになっている。中国への145%関税はそれこそ物価狂騰に拍車をかける。

 トランプ大統領は、「米国は1日20億ドルの関税収入を得ている」と金額、ロジックとも根拠不明な発言を行っている。関税は輸出する側が負担するわけではない。輸入する側が負担し、最終的には消費者が負担する。「関税収入」ではなく、「関税支出」だ。ところが、トランプ政権では思い込みに基づいた思想として「関税は輸出する側への増税、輸入する側の収入」として扱われている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:41 | 小倉正男の経済コラム
2025年04月06日

【小倉正男の経済コラム】時価総額970兆円消滅、トランプ相互関税で世界経済は暗転 石破総理の打開案とは

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■「世界暗黒の日」=970兆円の時価総額が一挙に消滅

 世界の激震が止まらない。4月3日NY株価(ダウ工業株30種平均)は1679ドル安の大暴落となった。それで一段落どころか、週末の翌4日には2231ドル安となり、ダウは3万8314ドルで引けている。史上3番目の大幅下落、ダウはついに4万ドルの大台を大幅に割り込んだ。連日の大暴落、しかも先行き不安定感は解消されていない。

 トランプ大統領の「相互関税」に対抗して、中国が報復関税に踏み切っている。トランプ大統領は中国に34%の相互関税を課したが、中国も同率の34%報復関税で対抗。世界は引き返しがつかない「関税戦争」に突入したことになる。トランプ大統領の「相互関税」で世界は暗転、「世界不況」=景気後退という暗黒に一気に覆われている。

 トランプ大統領は、相互関税の発効は「解放の日」と相変わらず身勝手な言動を続けている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると世界の時価総額は970兆円(6兆6000億ドル)規模で一挙に消滅している。ひとえにトランプ大統領の「関税戦争」に因る。日本の国家予算(一般会計)の8〜9年分にあたる巨額が吹き飛んでいる。

 普通にいえば、トランプ大統領による「世界暗黒の日」、あるいは「世界不況の日」と名付けられるものだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:33 | 小倉正男の経済コラム
2025年03月31日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領はグリーンランド併合に本気「米国第一」元祖はマッキンリー大統領

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■プーチン大統領は米国のグリーンランド領有を容認

 トランプ大統領は、間違いなくグリーンランド領有(併合)に執念をみせている。おそらく、どこかの時点で本格的に仕掛ける。

 いまやトランプ大統領の“盟友”となっているロシアのプーチン大統領は、トランプ大統領の執念は「本気」と表明している。米国のグリーンランド領有案には長い歴史があるとしたうえでプーチン大統領は、「我々が問題にしているのは米国の真剣な計画だ」(AFP=時事)と警告めいた発言をしている。

 ただ批判色は抑えており、どこか余裕をのぞかせている。それどころか、米国のグリーンランド領有は「特定の2国間の問題で、我々とは関係ない」と語っている。

 グリーンランドはデンマークが主権を持っており、自治政府が統治している。プーチン大統領はそうしたことはおかまいなしに発言している。当然ながら、北極圏でも米露接近かと揶揄されている。ただし、ロシアとしては思うツボというか罠を用意しているのかもしれない。

 折も折だが、グリーンランド視察に訪れているヴァンス副大統領は、「デンマークはグリーンランドの安全保障に十分投資していない」と演説している。「米国の安全保障体制に入った方がずっとよい」。こちらもデンマークの主権などまったく眼中にはない。あるのは米国の一方的な都合(利益)だけである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:08 | 小倉正男の経済コラム
2025年03月21日

【小倉正男の経済コラム】T・ルーズベルトの日露戦争調停とは大違い 米露会談

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■プーチン大統領は「全面停戦」を拒否

 「米露会談」、トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談は2時間〜2時間半に及んでいる。

 肝心の「ウクライナ戦争」和平では、トランプ大統領が提案した「30日間全面停戦」をプーチン大統領は拒否。トランプ大統領が事前にウクライナのゼレンスキー大統領に受諾させていた案だが、あっさり否定されている。

 これではトランプ大統領の顔が立たないということか、「30日間エネルギー施設への攻撃停止」を合意している。“停戦“としては、中身がほとんどない。エネルギー施設攻撃除外も保証の限りではないが、それ以外は戦争継続である。一方ではプーチン大統領は、トランプ大統領にウクライナへの軍事支援、軍事機密情報提供の停止を要求している。

 「私なら1日で終わらせることができる」――、トランプ大統領は大統領選挙期間などにプーチン大統領のウクライナ侵攻は、「(自分が大統領であれば)即時に終了させられる」と豪語してきた。大統領執務室で激しい「口論」(悪態)事件を起こしてまでこぎつけた停戦交渉だが、結果はほとんどはかばかしくない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:03 | 小倉正男の経済コラム
2025年03月13日

【小倉正男の経済コラム】世界の安全保障に深刻な亀裂 大統領執務室での口論

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■トランプ大統領には不名誉=「トランプセッション」の命名

 3月10日、NY株式市場は一時1100ドル以上の大幅安となった。それに続く11日前場の日本市場も1000円を超える暴落となり、平均株価は取引時間中に3万6000円台を割り込んでいる。「弱気相場」(ベアマーケット)入りの様相となっている。

 株式市場は、トランプ大統領の関税戦争、さらには連邦職員大量削減など政府支出カットによる景気後退(リセッション)懸念を強く意識している。市場、そしてメディアは早速のところトランプ大統領の政策によるリセッションを「トランプセッション」と名付けている。

 9日のテレビニュースで、トランプ大統領は年内のリセッションについて質問されている。「私はそのようなことを予測するのは嫌いだ。我々は非常に大きなことを行っているので過渡期がある」。トランプ大統領はそうコメントしている。

 トランプ大統領は、景気後退に陥る可能性を排除しなかった。強気一辺倒のトランプ大統領がしおらしく景気後退という現実の懸念を認めたことになる。インフレとデフレが手をつないで一緒に押し寄せる可能性が強まっている。

 いまではトランプ大統領の暴走を止めるのは株価の暴落、もっといえば経済・景気の低迷しかない。トランプ大統領としたら「トランプセッション」という新語は不名誉であり、面白くないに違いない。だが、暴走はいまさら止まらないからその度に暴落。世界経済は「トランプセッション」という地獄の淵に呑み込まれる局面となっている。
(ここでは大統領令で使用禁止になる前に用いさせてもらうことにする)
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:57 | 小倉正男の経済コラム
2025年02月21日

【小倉正男の経済コラム】「一幕芝居」で馬脚を露呈 ウクライナ戦争和平交渉

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■ゼレンスキー大統領、欧州諸国を除外して和平交渉

 こんな酷い「一幕芝居」を見せられるとは呆れるしかない。トランプ大統領のウクライナ戦争終結交渉は、もっぱらロシアのプーチン大統領と行うというのだから論外の沙汰だ。プーチン大統領としたら、タナボタの事態になっている。

 トランプ大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領を「選挙なき独裁者」と非難している。非難というより悪態といったほうがよいかもしれない。「そこそこ成功しているコメディアンが米国に3500億ドルを費やすように説得し、勝てない戦争、始める必要のなかった戦争に仕向けた」

 これもトランプ大統領のブラフ(はったり・脅し)と見る向きもあるが、それにしてもプーチン大統領の言い分、ロシア発信情報を丸呑みしたような発言である。しかも3500億ドルという巨額もブラフというか、根拠は明確ではない。

 戦争を始めたのはロシアであり、ウクライナではない。いくら何でも現実認識から正常さを欠いている。このあたりの認識が、ゼレンスキー大統領、欧州諸国を除外して和平交渉を行うという論拠となっている。ディールのブラフというよりも言いがかりをつけるといった類いにみえる。

■ウクライナに5000億ドルのレアアース所有権を要求

 トランプ大統領は、ウクライナのレアアースに目を付けている。トランプ大統領は、米国のウクライナ戦争に対する軍事援助の見返りとして、ウクライナに5000億ドルの鉱物資源提供を要求している。あるいはそれでも不足なのか、ウクライナの鉱物資源の50%の所有権の供与を主張している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:24 | 小倉正男の経済コラム
2025年02月02日

【小倉正男の経済コラム】トランプ2.0「関税戦争」勃発 無益、無謀な挑戦

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■大統領令にサインでUSMCAは事実上反故

 「関税戦争」勃発、トランプ政権は2月1日からメキシコ、カナダに25%関税、中国に10%追加関税を課すと表明した。関税実施は3月に延期されるという見方があった。しかし、前日の1月31日に慌ただしく関税賦課が発表されている。(しかし、その後2月4日関税発効となり実施は延期されている。)

 米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)は2020年、すなわちトランプ大統領の1期目に批准された経過がある。

 USMCAは北米自由貿易協定(NAFTA)を発展させたものだ。関税、数量制限など自由貿易を阻害する障壁を撤廃するとして発効している。米国、メキシコ、カナダ3カ国の議会でそれぞれ承認された貿易協定である。

 だが、トランプ大統領は大統領令へのサインによる関税賦課でUSMCAを事実上反故にしている。米国のことだが、大統領府が強すぎるというか、議会は存在感がまったく見えない。

■インフレがぶり返すリスク

 トランプ大統領は、トランプ政権閣内の誰からも異論は差し挟まれることもない。閣僚は職務に対する能力、識見よりトランプ大統領への忠誠心で選ばれているといわれている。米国では大統領府と議会、大統領府内とも権力に対するチェック&バランスは喪失しているようにしかみえない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:53 | 小倉正男の経済コラム
2025年01月24日

【小倉正男の経済コラム】トランプ2.0「ウクライナ戦争」終結でディール

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■ロシアに「ウクライナ戦争」終結合意を要求

 トランプ大統領は「タリフマン」(関税男)を自称している。「辞書の中で最も美しい言葉は関税だ」。そうした決めセリフを何かといえばうそぶいている。トランプ2.0、とりわけ「関税戦争」に世界は戦々恐々の体である。

 ロシアのプーチン大統領といえば、トランプ大統領に勝るとも劣らない強面だ。交渉事はトランプ大統領以上にタフであり、一筋縄ではいかない。トランプ大統領は、そのプーチン大統領に「ウクライナ戦争」の早期終結に合意をしなければ、ロシアと他の参加国に高水準の関税と追加制裁を課すと警告を発している。いわばディール(取り引き)をもちかけている。

 しかし、ロシアに「関税戦争」を仕掛けるにしても、米国のロシアからの輸入は21年296億ドル、22年144億ドル、23年45・7億ドルと大幅に減り続けている。24年は30億ドル台にとどまったとみられる。石油、アルミニウム、銅、ニッケルなどロシアの戦争原資になりそうな鉱物は軒並み輸入停止措置がとられている。いまは一部希少金属のみの輸入に限定されている。

 こうなるとトランプ大統領の「関税戦争」はロシアには有効にはみえない。「他の参加国」とはどこを指しているのか曖昧にされている。ロシアを筆頭にこれらには「タリフマン」は通用しない。何か新しい制裁を追加しないと埒があかない。

■戦争終結合意は難航か

 プーチン大統領が発言している「ウクライナ戦争」和平交渉の条件は、ウクライナの無条件降伏を意味するものにほかならない。

 ロシアが闇雲に侵略しているルハンシク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンの4州のロシア領への正式併合を主張している。第二にウクライナのNATO(北大西洋条約機構)加盟は認めない。要するにロシアはウクライナの主権を認めない。ウクライナはロシアの従属国になるということを戦争終結の条件としている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:14 | 小倉正男の経済コラム
2025年01月09日

【小倉正男の経済コラム】「トランプ2.0」「関税戦争」は陽動作戦?

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■米国産石油、天然ガス購入をEUに要求

 トランプ次期大統領が仕掛ける「関税戦争」は本気なのか。あるいは落とし所を予め設定してのブラフ(脅し・はったり)なのか。例えば後者にしても、これは本気だと相手に思わせる恐怖がないと効き目はない。

 軍事の戦略・戦術に陽動作戦というものがある。本筋の作戦は隠しておいて、相手(敵)の目を引き付けて異なった方向に敵を誘導する戦術である。陽動作戦も本気だということを見せ付けないと成功しない。

 トランプ次期大統領はEU(欧州連合)に対して「我々の石油と天然ガスを大量に購入することでアメリカの巨額の貿易収支赤字を解消するように伝えた」としている。決め台詞ももちろん忘れていない。「大量に購入しなければEUからの輸入品に関税をかける」と。

 トランプ次期大統領はすでにメキシコ、カナダに25%関税、中国に10%追加関税をかけると予告している。どうやらこれもEUには陽動作戦として十分に効果を発揮している。

 EUは石油、液化天然ガス(LNG)をロシアに依存してきている。ウクライナ戦争以降、EUはエネルギー政策を変更し、「脱ロシア」化に努力している。トランプ次期大統領の要求に応じ、EUは米国産石油、天然ガス輸入に切り替える検討を行うという方向を即刻打ち出している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:09 | 小倉正男の経済コラム
2024年12月19日

【小倉正男の経済コラム】「トランプ2.0」という不透明感「関税戦争」勃発?

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■日銀は追加利上げを見送り

 日本銀行は12月金融政策決定会合(18,19日)での政策金利引き上げを見送る推移となっている。日銀としては、政策金利(現状0・25%)の追加利上げを進める意向だったとみられる。しかし、トランプ次期大統領の関税政策などで米国経済の先行きに不透明感が強まっている。「トランプ2.0」を見極めるという判断となっている。

 米国のほうは、FRB(米連邦準備制度理事会)が17,18日のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利の追加利下げを行った。0・25%の利下げを決定し政策金利は4・25〜4・50%になる。新年の利下げ回数は9月時点の年4回から年2回に減速を見込んでいる。

 米国の11月雇用は、前月落ち込んだ非農業部門雇用者数が22・7万人と急改善。失業率4・2%(前月4・1%)と横ばい。平均時給は前月比0・4%増(前年同月比4・0%増)となっている。消費者物価は前月比0・3%増だが、前年同月比では2・7%増。

 米国の景気は堅調であり、インフレは克服できたとは言えないが大枠で鈍化傾向に入っている。そのうえで雇用の改善傾向を維持したい。ただ、新年はトランプ次期大統領の政策「トランプ2.0」が発動される。FRBとしても予測不能の面があるだけに慎重な方針を採らざるを得なかったとみられる。

■トランプ次期大統領は就任当日から「関税戦争」開始か

 トランプ次期大統領は、新年1月20日の就任当日にメキシコ、カナダからの輸入に25%関税、中国からの輸入に10%の追加関税を課すと表明している。

 メキシコ、カナダに対する25%関税は、麻薬(フェンタニル)、そして不法移民の米国流入が止まるまで実施する。中国への10%追加関税は、メキシコ、カナダで合成されて持ち込まれている麻薬原材料が中国でつくられていることを理由としている。中国は麻薬原材料の取り締まりを行っていないとしている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:22 | 小倉正男の経済コラム
2024年12月11日

【小倉正男の経済コラム】政策保有株縮減「株価を意識した経営」の正論と現実

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■政策保有株縮減は加速

 「政策保有株」縮減(売却)が加速されている。23年3月東京証券取引所は「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を発表。これがきっかけとなっている。23年後半あたりから政策保有株売却が本格化し、24年〜26年あたりまで売却が続くとみられている。

 政策保有株とは、取引や提携関係の強化、企業買収防衛など特定目的で所有している株式だ。株式持ち合いなどから始まっている。企業はこれまで何があっても売却しないで保有してきている。しかし、それがいまでは当たり前に縮減が行われている。

 政策保有株は、端的にいうとROE(自己資本利益率)を低下させている要因とされている。歴史のある企業などでは、自己資本(純資産)の30〜40%が政策保有株という会社も珍しいことではない。「政策保有株は自己資本の相当部分を眠らせている」。つまり資本効率を悪化させているということになる。

 日本企業のROEは一般に低い。持っている自己資本をフルに活用していないという批判がある。確かにそれは正論といえば正論だ。企業各社としても無視できなくなっている。政策保有株を縮減するという行動は、そうした趨勢を背景にしている。

■ROE、PBRとも改善は進んでいない

 東証はROE8%をひとつの基準にしているようにみえる。つまり,上場各社にROE8%以上を目指せとしている。だが、ROEの改善は進んでいるとはいえない。

 ROE8%未満の企業は、24年5月でプライム市場45%・748社(22年7月47%・857社)、スタンダード市場59%・951社(同63%・912社)となっている。上場企業の約半数は、ROE8%超えは実現できていない。東証は「ROEに大きな変化は出ていない」としている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:36 | 小倉正男の経済コラム
2024年11月24日

【小倉正男の経済コラム】ROE・PBR改善に苦慮 増配、自己株買い活発化の底流

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■東証は「ROE・PBRの改善」を要請

 この1〜2年、日本の上場企業が直面しているのが「ROE・PBRの改善」という問題だ。

 ROEは「自己資本利益率」、企業が自己資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかという指標である。PBRは「株価純資産倍率」、企業の純資産(自己資本)との対比で株価がどのような評価を受けているかを示す指標ということになる。

 東京証券取引所は、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を発表している(23年3月)。プライム市場、スタンダード市場に上場している全企業に対して自社株価を分析して具体的な改善策を示してほしいという“要請”を行っている。

■分厚い自己資本、ROE低下、PBR1倍割れの「壁」

 東証は、ROE8%以上を目指してほしい、それが実現できればPBR1倍割れは自然に解消される、としているフシがある。

 しかし、日本企業は一般に自己資本がきわめて分厚い。自己資本比率が60%〜70%台といった企業が少なくない。そのためROE5%以下、PBR1倍割れという企業が相当数存在している。現実として上場企業の半数はそうした事態を抱えている。

 上場各企業をさっと眺めてみると、自己資本が時価総額を上回っているケースが少なくない。つまり、企業の「解散価値」のほうが高いわけだから、時価でその企業をM&Aをすればおつり(利益)が出る勘定になる。企業としても無視できない事態だが、「ROE・PBRの改善」を解消するのはそう簡単ではない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:44 | 小倉正男の経済コラム
2024年11月03日

【小倉正男の経済コラム】自民党惨敗 薄氷を踏むような石破政権

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■2週間で表紙を変えたが・・・

 米国大統領選挙(11月5日)が迫っている。大統領選挙は予備選、党員集会などを含めると1年近くを使って行われる。国のトップを4年間託すわけだから、そのぐらいの期間をかけて念入りに選別のふるいにかけている。

 1年かけてチェックされれば、政策、人柄、良いところだけではなく、欠点、弱点、難点も露呈しないわけがない。確かに米国大統領は、米国のみならず世界の政治・経済・軍事などのすべてに決定的に影響する。1年近くを選挙に費やす意味合いはあるということになる。

 それにつけても日本の自民党総裁選とは何だったのか。2週間ほど政策らしいような議論が行われた。しかも総裁選が終わったら、総裁選で話したことと平気で真逆のことをやっている。「君子豹変」(易経)とは、良い方向に変わるというのが本来の使われ方である。最近では節操がないという使われ方もされている。

■「豹変ラッシュ」で化粧を施したが

 石破茂総理は、自民党総裁に就任したばかりの9月30日に10月9日に衆議院解散、10月27日に総選挙を実施すると表明した。国会の首相指名選、天皇の任命というスケジュールを経て首相になるのがルールだ。首相になる以前に解散・総選挙を表明したのは前代未聞だ。

 スケジュールを無視してまで急いだのは、新首相の人気が剥落しないうちに総選挙を行うという一点にあった。2週間で日本のトップを選ぶという制度の欠陥を利用して、中身はともかく表紙(顔)を変えて新鮮さを訴えるという自民党の過去の成功経験則による。国民を舐めてかかったといえるに違いない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:15 | 小倉正男の経済コラム