
ゼレンスキー大統領は、「領土の一体性を回復する」と宣言。東部、南部、そしてクリミアのすべてを奪還するとしている。「勢い」はウクライナに傾いている。
■「控えめにいっても不愉快」と心境を晒す
一方のプーチン大統領だが、さすがに苦境を認めている。
旧ソ連の構成国による独立国家共同体(CIS)首脳会議でのロシアメディアとの一問一答、そのやり取りが興味深い。
「プーチン大統領、後悔していませんか」
メディアの質問は、ウクライナ東部、南部でのロシアの電撃的な敗退を指している。ズバリ、肺腑をえぐるような問いをシレっと投げかけている。ロシアはすでに9万人という膨大な兵員死傷者を出している。国民から反感を惹起する「部分的動員令」発令に追い込まれ、通貨・株式・国債のトリプル安に陥っている。
「いや、はっきりさせておきたい。いま起こっていることは控えめにいっても不愉快だ。しかし、遅かれ早かれ同じことが起きていたし、最悪の状況になっていただろう」
プーチン大統領は「後悔」を否定している。確かに「後悔している」とは、仮に思っていたとしても吐けない。ただ、(こんなはずではなかった)という感は拭えない。百戦錬磨のプーチン大統領にしては、絶対に見せないはずの心境を晒した発言といえる。
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