
6月18日に貸金業法が施行され、利息返還金(通称「過払い」)も高止まりが続いており、消費者金融の苦難が続いている。そんな中、絶好時に消費者金融株を購入した株主が悲痛な叫びをあげている。アコム、プロミス、武富士、アイフルの株価は好調時の約20〜30分の1と下降をたどり、今期業績では減配もしくは無配、株主にしてみればたらたまったものではない。そいう状況が続く中、4月30日に盛岡の元貸金業者「ユニワード」が国に対して国家賠償請求を提訴した。
金融当局の規則通りに貸金業を営んだのに、借り手から過払い金返還を求められ、多額の損失を被ったとして、国に約2億7000万円の支払いを求める国家賠償請求訴訟を東京地裁に起こし、今月18日には第1回口頭弁論が開かれた。
過払い金返還をめぐり、利息制限法の上限(年15〜20%)を超えるグレーゾーン金利を容認していた行政の責任を、業者側が問う訴訟は極めて異例だ。
ユニワードの代理人弁護士によると、同社は「違法な行政指導や監督に従った結果、返還を強いられた」と主張。2008、09年度の返還額を国に請求したものだ。
同社が問題視するのは、1983年に大蔵省(当時)が定めた旧貸金業規制法の施行規則。債務者に交付する書面の記載内容を緩やかに定めていたが、06年1月の最高裁判決は「規制法を逸脱しており違法」と指摘し、グレーゾーン金利の受け取りを厳しく制限する根拠の一つとした。
最高裁判決を機に貸金業者には返還請求が相次ぎ、経営を圧迫している。日本貸金業協会の集計では、08年度までの返還総額は少なくとも約2兆4000億円に上っている。
金融庁政策課は「個別の裁判のことにはコメントできない」としている。
しかも、次回弁論期日を決定する際、国側は3ヶ月半の時間が欲しいと要求し、その理由として、金融庁の人事異動があるからと司法を馬鹿にした答弁をし、裁判長からたしなめられるという失態を露呈し、傍聴席からも失笑が起こった。株主からすれば、この種の裁判を大手も含め、どんどん提起してもらいたいのが本音のようだ。
ある消費者金融の株主は「国に不作為があるとしか思えない。少しでも私ら株主の為に国家賠償でも何でもして貢献して欲しい」と株主総会で訴えかけると息巻いている。
ある裁判所関係者は「難しい裁判だ。金融庁を立てれば、06年1月の最高裁の判例を否定することになるし、最高裁の判例を立てれば金融庁を否定することになる」と揺れている?こうした抜きさしならぬ状況に司法は追い込まれている。本日から始まる消費者金融大手の株主総会から目が離せない。(正義のウォッチャー)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:28
|
コラム