関係筋によると、金融庁が内偵を進めているのは、第二種金融商品取引業者で04年に設立されたI証券(千代田区)。同証券は日本の金融機関に中国内でのM&A投資を持ちかけた際、不適切な情報を提供して損失を与えようとした疑いがあるというものだ。
第二種金融商品取引業者は、銀行や保険、商社などのいわゆる機関投資家から集めた金を不動産やM&A案件に投資し、収益を還元する証券会社をさす。欧米では投資銀行とも呼ばれる。
証券会社は1998年、金融ビッグバンで免許制から登録制に移行、一定の要件を満たせば設立できる自由化措置が取られた。証券設立のハードルは低くなったが、その分違法なFX(外国為替証拠金)取引業者や無登録の投資顧問業者などが跋扈し、顧客トラブルが絶えない。07年には証券取引法が金融商品取引法に改称され、金融取引全般を対象に厳しいチェックが行われることになったが、違法取引事件はやまないのが現状だ。つい最近も、某時事評論家が実質的に経営する投資顧問会社が金商法違反(無登録)の疑いで捜査を受けた。
残念ながら金商法違反は減少傾向ではないようだが、当局がI証券をマークする理由は別にある。それは同証券のバックに、著しい経済成長を遂げている中国の巨大資本が控えているのではないかとの疑念だ。金融庁は旧大蔵省時代からこの20年、金融・資本市場の国際化を標榜し、外資の受け入れに積極的な姿勢を打ち出してきた。
しかし、欧米の投資家集団いわゆるハゲタカファンドの過度な流入を許し、公的資金を投入して一時国有化した長銀・日債銀(現在は新生銀行、あおぞら銀行)をまんまとさらわれた。表向きは海外マネー進出を歓迎するが、行き過ぎた巨大資本の上陸に待ったをかけたいのが本音だ。アングロサクソンマネーやユダヤ資本、華僑資本に加えて、いま最も脅威とされる”赤いハゲタカ”マネーの国内流入に神経を尖らせているのである。
そこで日中間での危ないマネーゲームに対して、レッドカード(業務停止命令)を念頭に入れた強い姿勢で臨もうとしているのだ。
自動車販売台数で世界一となった中国だが、一方で不動産バブル崩壊のリスクも囁かれ始めている。リーマン・ショックの後遺症が癒えていない国内金融機関が、いままたチャイナマネーへの投資に乗って投資損失を出すことにも当局は警戒感を強めている。























「会社四季報」(東洋経済新報社発行)の2010年「春号」が発売となった。今回号の一番の特徴は、「増額社数」と「減額社数」の差が、2007年秋号以来、10期(10号)ぶりに増額社数が上回ったこと。
最近の報道でも見られるが、過払い金返還請求ビジネスは既に一人歩きし、組織内での懲戒処分に止まらず脱税行為として摘発され、刑事事案の可能性も充分過ぎるほど内在している。









