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記事一覧 (02/13)政権安定を追い風に個別業績相場が本格化、ダブル・トリプル・フルセット銘柄が主役に
記事一覧 (02/02)【マーケットセンサー】南鳥島沖レアアース試掘成功、関連銘柄が急騰
記事一覧 (01/25)ケイ線は値幅見ず日柄を見よ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (01/24)【金利上昇の影響】企業の4割超が負担増、マイナス影響44.3%
記事一覧 (01/11)上がれば下がり下がれば上がるが株、儲けは日柄と幅と主役の見極めにあり=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (01/07)相場は天井圏ではやたら強く見え、底値圏では必要以上に弱く見える=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (12/29)記録破りは天井の気配=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (12/20)【マーケットセンサー】日銀、30年ぶりの0.75%利上げを決定、金融正常化への転換点
記事一覧 (12/14)素人は日柄より株価を見る=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (12/13)【マーケットセンサー】金先物高騰で再浮上する「ジパング」テーマ、産金・都市鉱山株に注目
記事一覧 (12/05)【マーケットセンサー】AI株かバリュー株か、市場で高まる二極化の波
記事一覧 (12/03)【マーケットセンサー】師走相場は最終レースの様相、投資家心理が揺らす年末マーケット
記事一覧 (12/02)買い落城の安峠・売り落城の高峠=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/19)人生も相場も身を乗り出せば景色が変わってくる=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/16)【マーケットセンサー】拡大する「ブラックフライデー」経済圏、EC主導の消費行動変化
記事一覧 (11/14)【マーケットセンサー】AI株調整でバリュー株に資金移動、巨大テックの勢い一服
記事一覧 (11/14)大谷翔平3年連続4度目のMVP受賞、市場が捉えた“スポーツ経済”の新局面
記事一覧 (11/12)【市場羅針盤】野生と人間の境界が崩れる中、「クマ関連株」が新テーマに浮上
記事一覧 (11/11)【市場羅針盤】タマゴ高騰が続く、鳥インフルと猛暑が直撃し需給逼迫
記事一覧 (11/10)【市場羅針盤】おこめ券経済対策、農政転換と市場思惑が交錯する年末株式相場
2026年02月13日

政権安定を追い風に個別業績相場が本格化、ダブル・トリプル・フルセット銘柄が主役に

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【自己株式取得・増配・株式分割の組み合わせで相乗効果】

■決算発表で7割が増益、個別業績相場の様相鮮明

 政権が安定し、東京株式市場には追い風が吹いている。注目されるのは、総選挙と同時進行していた上場企業の決算発表である。大手メディアの途中集計によれば、2026年3月期決算会社の第3四半期業績は7割が増益となり、通期業績でも上方修正銘柄が下方修正銘柄を上回った。4社に1社が業績を上方修正したと報じられ、総選挙期間中も業績上方修正銘柄や業績好調銘柄が買いを集めて逆行高となり、投資家心理を下支えした。個別業績相場の様相が一段と鮮明となっている。

■複合的な株主還元策を掲げる銘柄群に資金集中

 決算発表が続く中、業績上方修正銘柄を軸とした個別業績相場が強まる展開が有力である。注目は、業績上方修正に増配、自己株式取得、株式分割などを組み合わせたダブルセット銘柄、トリプルセット銘柄、フルセット銘柄である。年初から前週末6日までに自己株式取得を発表した銘柄は120社超に達し、このうち業績上方修正とのダブルセット銘柄は11社、増配とのダブルセット銘柄は10社、トリプルセット銘柄は13社に上る。株式分割発表銘柄は31社に達し、業績上方修正とのダブルセットは4社、増配とのダブルセットは6社、トリプルセットは1社あった。(2月8日現在)

■複数回の上方修正銘柄が3分の1、内需バリュー株に再評価

 該当銘柄の特徴は、今回の業績上方修正が初回にとどまらず、2回目、3回目の修正に及ぶ銘柄が約3分の1を占める点である。内需系のバリュー株としての素地を持つ銘柄も少なくない。自己株式取得は自社株の割安感を市場に示す施策であり、株式分割は流動性向上や株主層拡大を目的とする。権利取りを狙った買いも加わることで、株価押し上げの相乗効果が一段と高まる展開が期待される。

■市場コンセンサス上回る主力株が第一候補

 決算後半戦では、業績上方修正に加え、修正後業績が市場コンセンサスを上回った主力株が第一候補となる。三越伊勢丹ホールディングスや東京エレクトロンが業績上方修正、増配、自己株式取得のトリプルセットを発表して急伸したこともフォロー材料として注目される。個別物色相場が本格化する局面において、ダブル・トリプル・フルセット銘柄は安全投資の有望銘柄として注視すべき存在である。

【関連記事情報】2026年02月09日

【どう見るこの相場】自民党圧勝で高市トレード進展、東京株式市場は追い風局面
【株式市場特集】ダブル・トリプル・フルセット銘柄に注目、個別物色相場が本格化
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:11 | コラム
2026年02月02日

【マーケットセンサー】南鳥島沖レアアース試掘成功、関連銘柄が急騰

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■水深5700メートルから採取、埋蔵量は世界3位規模

 海洋研究開発機構は1月下旬、南鳥島沖の深海底でレアアース(希土類元素)を含む泥の試掘に成功したことが読売新聞などの報道で明らかになった。地球深部探査船「ちきゅう」が水深約5700メートルから採取したもので、同海域には世界3位に相当する1600万トン以上の埋蔵量があると試算される。レアアースは現在、精錬量の約9割を中国が占めており、日本は輸入の多くを中国に依存してきた。今回の成功は国産レアアース実現に向けた大きな前進となる。

■東洋エンジや稀元素など技術関連株に買い集中

 報道を受けて株式市場では関連銘柄に買いが集中した。深海資源回収システムを手がける東洋エンジニアリング<6330>(東証プライム)はストップ高買い気配となり、南鳥島プロジェクトに参画する東亜建設工業<1885>(東証プライム)も急騰している。レアアース代替材料を開発する稀元素<4082>(東証プライム)はストップ高、深海探査技術を持つ岡本硝子<7746>(東証スタンダード)もストップ高買い気配となっている。さらに、海洋開発大手の三井海洋開発<6269>(東証プライム)や、レアメタルリサイクルを手がけるアサカ理研<5724>(東証スタンダード)、削岩機最大手の古河機械金属<5715>(東証プライム)なども軒並み値を伸ばしている。

 政府は2027年2月に最大350トン規模の揚泥試験を実施し、2028年3月までに採算性の最終報告書をまとめる計画である。経済安全保障上の重要性が高まる中、今後の検証結果次第で関連企業への注目度はさらに増すとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:45 | コラム
2026年01月25日

ケイ線は値幅見ず日柄を見よ=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■ケイ線は値幅見ず日柄を見よ

 株価が前日比でいくら上がった、下がったと値幅だけを見て一喜一憂するのは投資家の常である。しかし重要なのは、その値動きが「いつ」「どの流れの中で」起きたかという日柄である。同じ100円高であっても、相場の局面が違えば意味合いはまったく異なる。

 ポイントは、上昇や下落がどの程度の期間続いてきたかである。短期の反発なのか、長く続いた流れの末の動きなのかで、同じ上げ幅でも重みは変わる。これはマラソンの終盤と似ている。スタート直後のスピードと、長い距離を走り切った後のラストスパートでは、同じ速さでも意味が違う。

 日柄という考え方は、相場だけの話ではない。生活の中にも周期はある。神社で運勢を見れば、大吉から大凶までの流れには一定の年数がある。「暑さ寒さも彼岸まで」や「人の噂も七十五日」といった言葉も、時間の経過が持つ力を表している。

 株価チャートでケイ線を見る際は、まず上昇期間と下降期間がどれほど続いているかを確認することが欠かせない。日足でも週足でも月足でも、「九本目」は一つの節目となりやすく、「十三本目」「二十六本目」も相場の転換点になりやすい。値幅の大小に目を奪われる前に、流れがどこまで来ているのかを読むことが、相場と向き合う基本なのである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:53 | コラム
2026年01月24日

【金利上昇の影響】企業の4割超が負担増、マイナス影響44.3%

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■利上げ進行で中小企業の負担増鮮明

 帝国データバンクは1月22日、金利上昇が企業活動に与える影響に関する調査結果を発表した。日本銀行の政策金利引き上げに伴い、長期プライムレートは2025年1月の2.00%から2026年1月には2.75%へと0.75%上昇した。こうした環境下で、「金利上昇は自社事業にマイナスの影響が大きい」と回答した企業は44.3%に達し、前回調査から6.6ポイント上昇した。

 調査では、「どちらとも言えない(プラスとマイナスが相殺)」とする企業の割合が26.9%に低下し、金利上昇の影響を明確に負担増と受け止める企業が増加したことが示された。今後も金利上昇が続くとの見方が強いなか、この傾向は一段と顕在化する可能性がある。

■金利高の影響、不動産・製造で顕在化

 業界別では、不動産が59.6%と最も高く、住宅ローン金利の上昇や投資利回りの悪化による需要減退が懸念されている。製造業は50.9%、運輸・倉庫は50.5%と続き、全9業界で前回調査から上昇した。企業からは、価格転嫁の難しさや変動金利借入による返済負担増を懸念する声が多く聞かれた。

 一方で、金利上昇による円安是正や輸入コスト低下を期待する声も一部にみられた。ただ、借入金の多い中小企業では支払利息の増加が利益を圧迫し、経営環境は一層厳しさを増すとみられる。同社は、借入方法の見直しや価格転嫁、コスト削減など、返済原資を確保するための対策が重要になると指摘している。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:30 | コラム
2026年01月11日

上がれば下がり下がれば上がるが株、儲けは日柄と幅と主役の見極めにあり=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■上がれば下がり下がれば上がるが株、儲けは日柄と幅と主役の見極めにあり

 上昇の後には調整があり、下落の先には反発がある。株で成果を分けるのは、時間、値幅、そして主役を見極める力である。

 株式市場が存在し続ける限り、相場が永遠に上昇し続けることも、反対に下落し続けることもない。相場は常に循環しており、上がればいずれ下がり、下がれば再び上を目指す。この当たり前の動きを忘れ、「この流れは続くはずだ」と思い込んだ瞬間に、投資の落とし穴が生まれる。

 相場の上昇や下落の大きさは、経済環境や景気の強弱、企業業績の内容によって決まる。どこまで動くのかという値幅、どれくらい続くのかという時間軸は、その時代背景によって大きく異なる。下落局面も同様であり、勢いの強さや期間には必ず理由がある。

 とりわけ重要なのは、相場には常に「主役」が存在するという点である。上昇相場では市場全体を押し上げる中心銘柄が現れ、下落相場では不安や失望を象徴する銘柄が目立つ。これらの存在を見誤ると、相場の本質を捉えることはできない。

 中心となる銘柄を早く見抜くことができれば、大きな利益につながるだけでなく、下落局面では損失を抑える判断にも結びつく。相場に親しみ、動きを肌で感じることは大切だが、同時に一歩距離を置き、冷静に全体を見渡す姿勢を失ってはならない。熱と冷静さ、その両立こそが相場と長く向き合うための要諦である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:00 | コラム
2026年01月07日

相場は天井圏ではやたら強く見え、底値圏では必要以上に弱く見える=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■相場は天井圏ではやたら強く見え、底値圏では必要以上に弱く見える

 相場は天井圏ではやたら強く見え、底値圏では必要以上に弱く見える――結局、人は感情に引っ張られるので、そのクセを乗り越えない限り、相場で利を得るのは難しい、という教えである。投資家心理をボトムからピークまで追うと、底打ち直後の反発局面では「まさか」「本物ではない」「現実が悪すぎる」と疑いが先に立つ。

 だが、その強さがしばらく続くと、疑いを残しつつも「本当かもしれない」という気持ちが芽生え、乗り遅れたくない心理が一気に強まる。そこで相場にうまく乗れて上昇益が出ると、「この程度では終わらない、まだまだ上がる」と欲が前面に出て、高水準になった事実など気にせず強気に傾く。

 さらに、天井を打って下がり始めても「必ず戻る」と見方を変えられず、強気を正当化する理由ばかり探す。ところが下げが深くなると、今度は極端な弱気に転び、業績が少し減益になるだけでも倒産まで想像してしまう。こうして相場は、天井圏では強く、底値圏では弱く“見えてしまう”ものだ。

 穿った見方をすれば、外国人投資家が横文字も交え「新しい相場が始まった」空気を演出して強く見せ、売り逃げることもあるだろう。逆に底値圏では、日本経済の稀弱さを理路整然と強調して処分売りを誘い、投げを引き出して安く買い集める、という指摘も成り立つ。

 日本の投資家の、熱しやすく冷めやすい面や、外国に弱い面を突いた動きとも言える。防ぐには、一喜一憂しがちな感情を改め、「原因と結果の法則」に法って、クールに淡々と相場に向き合うことが肝心だ。もちろん仕手株のように理屈が通りにくい動きもあるが、それは限られた時期の話であり、グローバル化時代の投資では世界標準で通用する心構えが重要だ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:24 | コラム
2025年12月29日

記録破りは天井の気配=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■記録破りは天井の気配
 ――記録更新ラッシュは、相場が天井に近いサイン

 出来高や売買代金が急増し、新高値銘柄数、外国人投資家の買い、信用買残、新規上場数、企業の増資額などが次々と過去最高を更新する局面は、一見すると活況に見える。しかし、こうした「記録更新」が同時多発的に現れ始めたとき、相場はすでに8合目、9合目に差し掛かっており、ピークが近い可能性が高い。

 相場が底値圏に近づく場面でも、悪い意味での記録的数値は出てくる。ただし、底値圏では多くの投資家が市場から距離を置き、売買そのものが減るため、買いで失敗するリスクは限定的だ。問題は、上昇相場が続き、強気が常識となった局面にある。

 上昇相場では、「買っていれば大丈夫」という安心感が市場を覆う。さらに、投資家の見通しが現実的な範囲を超え、楽観一色になったとき、相場は最も危険な状態に入る。数字の裏付けがあっても、心理が先走った局面では天井が近い。

 1980年代後半、資産価格が全面高となり、日経平均は1989年末に3万8915円の高値を付けた。その直前、市場では「5万円は通過点」「10万円もあり得る」といった声が広がり、慎重だった投資家までが強気に転じていた。人々の見方が一方向に傾いたとき、相場は天井を打った。

 当時、北浜の相場師として知られた畠中平八氏は「天まで届く相場はない」と警告していた。2005年秋に東証の出来高が過去最高を記録した局面でも、その後しばらく株価は上昇したが、外国人投資家の買いは次第に後退し、翌年初の相場波乱につながった。

 この考え方は、投資だけでなく企業経営にも通じる。数字に基づく判断を重視していても、「ブーム」という空気が広がると、冷静さは揺らぎやすい。かつての土地バブルでは、多くの経営者が世の流れに押され、過剰な投資へと向かった。

 一方、淀川製鋼はブームに乗らず、不況期に設備投資や広告投資を行う姿勢を貫いていた。不況時はコストを抑えて投資できるという考え方を徹底しており、相場や景気の循環を踏まえた冷静な判断の重要性を示している。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:44 | コラム
2025年12月20日

【マーケットセンサー】日銀、30年ぶりの0.75%利上げを決定、金融正常化への転換点

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【日銀タカ派シフトで市場は分岐点、出遅れ「円高メリット株」に勝機】

■30年ぶりの高金利水準、金融正常化を明確化

 日本銀行は12月19日、金融政策決定会合において、政策金利を0.75%に引き上げることを決定した。全員一致での決定であり、金利水準としては約30年ぶりの高水準となる。背景には、国内の経済・物価情勢の改善がある。長期にわたり続いてきた異例の金融緩和政策から、段階的な正常化へと舵を切る姿勢を明確にした。物価安定目標の実現に向け、「物価の番人」としての役割を一段と重視する姿勢が鮮明になった。

■利上げ継続を視野、市場と実体経済への影響

 今後について日銀は、経済・物価動向を慎重に見極めながら、利上げを通じた緩和政策の調整を継続する方針である。インフレ抑制と金融市場の安定の両立を図る狙いだが、市場への影響は避けられない。円相場は利上げ発表を受けて上昇する可能性があり、国内の短期金利上昇は貸出金利へ波及する見通しだ。企業や個人の借入コスト増による投資・消費活動への影響も懸念され、経済運営は極めて重要な局面を迎えている。

■円高メリット株に注目、割安・高配当が下支え

 株式市場は今回の決定を大きな分岐点として注視している。先行して利下げを決めた米連邦準備制度理事会(FRB)の動向と相まって、為替相場が円高・ドル安に振れるシナリオが現実味を帯びてきたためだ。これまで円安による輸入コスト高に苦しんできたセクターには追い風となる。

 なかでも注目されるのが「円高メリット株」である。IT化による需要減で低迷してきた紙・パルプ関連銘柄は、輸入原材料価格の低下による業績改善が期待される。王子ホールディングスやレンゴーなど業界大手を含め、PBR1倍割れの割安銘柄が多く、配当利回り4%超の高配当株も散見される。日銀の歴史的決断が市場に「掉尾の一振」をもたらすか、その真価が問われている。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:22 | コラム
2025年12月14日

素人は日柄より株価を見る=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■素人は日柄より株価を見る

 この相場格言は、経験の浅い投資家ほど目先の値段ばかりに意識が向きがちである、という戒めだ。その裏返しとして、相場を長く見てきたベテラン投資家は、株価そのものよりも「日柄」、すなわち時間の経過を重視するという教えが込められている。

 日柄とは、株価が底を打ってからどれくらいの日数が経過したか、あるいは高値を付けてから何日が過ぎたか、といった時間軸のことである。値動きだけを追っていると見落としがちだが、相場には必ず「時間のリズム」が存在する。

 たとえば、どんなに好きな料理でも、毎日三食続けば必ず飽きが来る。しばらくすると、あっさりしたものや別の味を求めたくなる。株式市場も同様で、いくら魅力的な好材料であっても、その効力が永遠に続くことはない。

 ベテラン投資家は、材料の良し悪しそのものよりも、それが出てからどれだけ時間が経ったかを重視する。好材料であれ悪材料であれ、時間の経過とともに株価に織り込まれていくことを経験的に知っているからだ。相場は常に新鮮さを求め、古くなった情報には次第に反応しなくなる。「人の噂も七十五日」という言葉と同じく、相場でも時間は値段と同じくらい重要な判断材料なのである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:40 | コラム
2025年12月13日

【マーケットセンサー】金先物高騰で再浮上する「ジパング」テーマ、産金・都市鉱山株に注目

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■地政学リスクとドル離れが重なり、安全資産としての金需要が拡大

 金先物価格の上昇を背景に、金関連株への注目が高まっている。金市場を巡っては、宝飾品需要や米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に加え、地政学リスクや中長期的な需給変化が複合的に作用し、構造的な変化が進んでいる。こうした環境変化を受け、国内関連企業の動向が新たな投資テーマとして浮上している。

 地政学面では、ウクライナ情勢やパレスチナ問題を契機とした「有事の金買い」が安全資産需要を押し上げた。ロシアへの経済制裁によりドル資産が凍結され、国際金融システムから排除されたことを受け、各国中央銀行はドル依存を見直し、外貨準備における金保有を拡大している。近年は、仮想通貨業者が準備資産の分散を目的に大量の金を購入したとされ、新たな需要主体の参入も価格押し上げ要因となっている。

■金5000ドル時代を視野に国内産金株が焦点

 こうした環境下、金先物価格が将来的に5000ドル台に到達しても通過点にすぎないとの強気見通しが市場で広がっている。これを受け、金先物関連株への関心が再燃している。日本はかつて「黄金の国ジパング」と称された歴史を持ち、国内金鉱山の採掘に加え、都市鉱山や家庭内に眠る隠れ資産の活用が、新たな成長エンジンとなる可能性がある。年末相場で金価格が一段と上昇すれば、関連セクターの再評価が進む展開も想定される。

 中核銘柄として注目されるのが、世界最高品位の菱刈鉱山で採掘事業を行う住友金属鉱山<5713>(東証プライム)である。これに三井金属<5706>(東証プライム)三菱マテリアル<5711>(東証プライム)DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)が続く。三井金属は子会社が串木野鉱山で産金活動を継続し、三菱マテリアルは純金積立事業に加え、子会社を通じて世界遺産・佐渡金山の観光事業を展開する。DOWAホールディングスは黒鉱開発のほか、リデュース(再資源化)事業にも注力しており、金価格上昇局面での恩恵が見込まれる。

【関連記事情報】2025年12月08日
【どう見るこの相場】FRBはハト派、日銀はタカ派、真逆の金融政策に揺れる日米株式市場
【株式市場特集】金先物高騰で「ジパング」再生、産金・都市鉱山・リユース株に年末ラリーの主役
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:34 | コラム
2025年12月05日

【マーケットセンサー】AI株かバリュー株か、市場で高まる二極化の波

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■日米金融政策が映す投資マネーの行方

 株式市場では、AI株派とバリュー株派の主導権争いが一段と鮮明になっている。株式投資はギャンブルではなく、成長分野へのリスクマネー供給や老後資産形成に資する重要な経済行為である。ゆえに銘柄選定にはファンダメンタルズ分析や需給チェックが不可欠となるが、それでも強弱感や市場の“場味”によって評価が分かれる。不確実性が本質である市場では、こうした揺らぎこそが投資家心理を二分する要因となる。

 現在の市場で特に目立つのが、AI(人工知能)関連株とバリュー(割安)株の二極化である。背景には、日米の金融政策の方向性の違いがある。米国ではFRBが12月9日〜10日のFOMCで政策金利を引き下げる確率が80%に達すると分析され、金利低下は成長株に資金が流れやすく、AI株には追い風となる。一方、日本では日銀が12月18日〜19日の金融政策決定会合で政策金利を引き上げるとの見方が根強い。

 長期金利はすでに歴史的水準へ上昇し、利ザヤ拡大期待から銀行株を中心にバリュー株が買われている。米国は緩和、日本は引き締めという対照的な政策スタンスが、投資家の資金選別を一段と進める可能性がある。成長志向のAI株か、収益安定を見込むバリュー株か。二つの潮流が併走するいま、投資家は複眼的視点と冷静な分析が求められる局面にある。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:00 | コラム
2025年12月03日

【マーケットセンサー】師走相場は最終レースの様相、投資家心理が揺らす年末マーケット

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■高揚感が判断を鈍らせる年末、投資家は何を見誤るのか

 株式市場が一年の締めくくりを迎える師走は、投資家心理が独特の熱気を帯びる時期である。「終わりよければすべて良し」という空気が市場を覆い、勝ち組はさらなる利益の上積みを狙い、負け組は巻き返しに向けてアクセルを踏み込む。「掉尾の一振」への期待も強く、餅代やミルク代、越年資金の確保を意識する投資家の思惑が相場を揺らす。周囲の株高期待が煽りとなり、平時なら慎重な投資家でさえも、年末特有の高揚感に押し流されやすくなる。

 こうした空気のなかで、師走相場は自然とギャンブル色を帯びる。年初からの連敗が続けば、高オッズの大穴株に残る軍資金を託す一発逆転型の姿勢が強まる。反対に連勝を積み上げる投資家は、低リスクで確実性の高い銘柄にロットで勝負を掛ける。いずれも年内決着への焦りを背景に、短期の値幅を追う投機色が濃くなるのが師走相場の常である。

 この構図は、競輪や競馬の最終レースを連想させる。連敗続きの勝負師が最後の望みを高倍率の車券・馬券に託す姿と、連勝中の当たり屋が堅実な本命に大口投資する姿は、市場における投資家心理と重なる。結果がどう転ぶかは神のみぞ知る世界であり、ゼロ・サムの厳しさがむき出しになる局面でもある。師走相場に挑む投資家は、心理の揺れと年末特有の過熱感を冷静に見極めたい。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:00 | コラム
2025年12月02日

買い落城の安峠・売り落城の高峠=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■買い落城の安峠・売り落城の高峠

 買い方が力尽きて底値をつける局面が「安峠」、売り方が追い詰められ高値を形成する局面が「高峠」である。落城とは戦いに敗れて城を明け渡すことであり、峠は転機を意味する。安峠は底、高峠は天井の比喩だ。戦いには本来相手がいるが、株式投資では「銘柄を自分で選ぶのだから相手は存在しない。戦う相手は自分の欲だ」と考える人もいるだろう。しかし、最終的に欲との勝負になるにせよ、投資家は常にマーケットという戦場に立たされている。矢や砲弾こそ飛んでこないが、投資家の欲を揺さぶる心理戦が絶えず続いている。

 戦国時代に大小の戦が各地で展開されたように、株式市場でも小さな相場から大きな相場までさまざまな局面があり、「買い方」と「売り方」がぶつかり合う。市場参加者は外国人投資家、生損保、投信、郵貯、年金、企業、金融機関、団体、個人など幅広い。しかし厄介なのは、彼らが固定的に買い方・売り方に位置づけられるわけではない点である。株は買えば必ず売る局面が訪れ、昨日は味方でも今日は敵に回ることがある。そうした意味でも、株式市場は戦国時代以上に予測が難しい世界といえる。

 現在は外国人投資家が大規模な勝負を仕掛ける存在だが、10数年前までは仕手筋が相場を動かしていた。信用取引を武器に、買い方と売り方が激しく攻防を繰り広げた時代である。信用取引とは資金を借りて株を買う、あるいは株券を借りて売る行為で、当時の仕手筋は多くが買い方として空売りを仕掛ける売り方と戦った。三光汽船、グリコ、住友鉱山、帝国石油、不二家、中山製鋼など、昭和40年代には信用取引をめぐる熾烈な争いが相次いだ。信用取引には6ヶ月という期限があったため、勝敗は明確に決着した。

 買い方が敗れた場合は、借入金を返済するための投げ売りが底値を生み、「買い方落城」の安峠となる。売り方が敗れる場合は、損を覚悟した買い戻し、いわゆる踏み上げが発生し、相場は高値をつけて「売り方落城」の高峠を形成する。現在は往時のような仕手筋は少ないが、その構図を外国人投資家に置き換えれば理解できる場面は多い。彼らはM&Aで日本企業と戦い、最終的には個人投資家に自らの買い持ち株を引き受けさせるような展開すら見え隠れする。市場の波に飲まれないためにも、日本の投資家としての矜持を改めて問い直したいところである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:00 | コラム
2025年11月19日

人生も相場も身を乗り出せば景色が変わってくる=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります

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■人生も相場も身を乗り出せば景色が変わってくる

 人生も相場も、一歩前に踏み出せば見える景色が変わる。学生時代、私は野球で遊撃手を務めていたが、かかと体重のままではゴロに追いつくことも、アウトを取ることもできなかった。素早く動くには、常にツマ先に重心を置き、前に倒れ込むくらいの意識が必要だ。多くのスポーツに通じる基本だと思う。

 これは人生にもそのまま当てはまる。主体的に動き、前へ重心を置かない限り、チャンスは目の前をすり抜けていく。ビジネスの場でも、椅子に深く腰掛けて受け身で構えているだけでは機会は訪れない。今の時代、『果報は寝て待て』という姿勢では間に合わない場面が増えている。

 株式市場も同じだ。最近は社名がカタカナで、事業内容が難しく見える銘柄が多いことは確かだが、「よく分からない」と身をそらせば可能性も逃すことになる。むしろ一歩踏み込み、前向きに調べてみることで見えるものがある。実際、『カタカナ銘柄ほどよく上がる』という局面も存在する。身を乗り出して相場に向き合えば、利益のチャンスに対する視界は大きく変わるはずだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:32 | コラム
2025年11月16日

【マーケットセンサー】拡大する「ブラックフライデー」経済圏、EC主導の消費行動変化

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■アメリカ発祥セールが国内で定着、購買ピークの再編が進行

 米国発祥の大規模セールイベント「ブラックフライデー」が、日本の年末商戦においても確固たる地位を築きつつある。もともと感謝祭翌日の金曜日に小売各社が大幅値引きを行う商習慣に端を発する同イベントは、1960年代にフィラデルフィアの警察が混雑を形容した呼称が由来とされ、後に「赤字から黒字へ転じる日」という意味が広がった。日本では2016年にイオンが大型販促として本格導入し、以降、総合スーパー、家電量販店、EC各社が参入した。現在ではイオンにとって年始商戦に次ぐ規模に成長し、毎年2桁増の売上を記録している。

■2024年は売上20%増が35%の企業に、デジタル消費が商戦を牽引

 2024年にはブラックフライデーを実施した小売企業の35%が売上20%増を達成し、期間の売上は前年比23%増、収益は26%増となった。衣料品は年間で最も消費が多い週となり、物価上昇局面では日用品のまとめ買いや家電買い替え需要の前倒しが顕著である。オンライン来訪者数は15%増、コンバージョン率は20%増と、デジタル化の追い風で存在感が一段と増している。この結果、11〜12月にかけての需要が前倒しされ、家計消費の季節パターン自体が変容しつつある。

■株式市場では小売・EC・物流・決済など広範囲が関連テーマに浮上

 株式市場ではブラックフライデーが重要テーマとして定着している。総合小売ではイオン、セブン&アイ・ホールディングス、イオンモールが販促の中心を担い、ECでは楽天グループやLYCORPがポイント還元策などと連動して流通総額拡大を狙う。家電量販ではヤマダホールディングス、ビックカメラ、エディオンが高単価商品の値引き戦略を展開し、月次売上・利益率が注目材料となる。物流はヤマトホールディングスやSGホールディングスが取扱増の恩恵を受ける一方、人件費増とのバランスが焦点である。決済関連ではGMOペイメントゲートウェイやPayPayを展開するソフトバンクグループがキャッシュレス拡大を追い風とする。

■AIによる販促最適化とOMO強化で新局面へ、投資家は成長ストーリーを注視

 今後はAIやデータ分析を活用した販促最適化、オンラインとオフラインを統合するOMO施策が加速する見込みだ。実施企業と未実施企業の間には月間売上成長率に明確な差が生じており、各社の戦略強化は不可避となっている。株式市場では短期指標にとどまらず、利益率との両立や、EC・物流・決済を含むエコシステム型の中長期成長シナリオをどう評価するかが重要である。ブラックフライデーは日本においても商戦期の一角として定着しており、小売・EC・サービス業の投資テーマとして今後も注目が続くとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:18 | コラム
2025年11月14日

【マーケットセンサー】AI株調整でバリュー株に資金移動、巨大テックの勢い一服

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■日米市場で資金シフト鮮明、投資家心理はAI継続に揺れる

 AI関連株の高騰が一服し、東京市場では資金がバリュー(割安)株へ移行しつつある。日経平均株価を史上最高値に押し上げたソフトバンクグループやアドバンテストなどの巨大テック株が高値波乱に見舞われ、前週には相場全体を押し下げる要因となった。投資家の間では「AIの次はバリュー株」との見方が強まりつつあるが、その持続性には疑問も残る。

 米国市場では巨大テック企業による何兆円規模のAIインフラ投資が過熱気味とされ、採算懸念が浮上している。メガバンク幹部がAI株の20%調整を警告したとの報道もあり、投資家心理はやや冷え込んでいる。東京市場でもAI関連株の換金売りが進みやすい時期を迎え、需給悪化が懸念されている。

 一方で、高市内閣がAI・半導体・核融合などを成長戦略の柱とする「危機管理投資」を本格化させる構えを見せており、関連セクターの中長期的な成長期待は依然強い。決算シーズンを迎える中、業績上方修正にもかかわらず株価が急落する例も見られ、バリュー株投資の選別難も浮上している。市場では「AIの次はバリュー株」か、それとも「やっぱりAI」か、投資資金の行方をめぐる思惑が交錯している。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:53 | コラム

大谷翔平3年連続4度目のMVP受賞、市場が捉えた“スポーツ経済”の新局面

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■MVPが企業価値を押し上げる構造、経済効果1300億円時代

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平が3年連続となる4度目のナショナルリーグ最優秀選手(MVP)を受賞した。今回の受賞は、個人タイトルの枠を超えた経済・社会現象として受け止められている。OPS1.014、55本塁打、防御率2.87という二刀流の成績は前例のない水準にあり、その存在感が日米両市場のセンチメントを左右している。国内では「大谷関連」銘柄の物色が強まり、伊藤園、アシックス、大正製薬、コナミ、セイコーGなどスポンサー・商品提供企業が短期的に再注目されている。MVP受賞は販売促進や広告効果を直接押し上げ、波及はメディアや観光分野にも広がる。

■拡大する“MVP経済効果”、強まる大谷経済圏の存在感

 今回の受賞は、スポーツビジネスが持つ経済波及の大きさを改めて示す出来事となるだろう。2025年ポストシーズンにおけるドジャース所属の日本人3選手の経済効果は約1,328億円と算定され、そのうち606億円超が直接効果とされる。グッズ、飲料、広告、放映権、観光など多方面で需要が連鎖的に拡大し、スポンサー企業のブランド価値を押し上げる構図が明確になった。「大谷経済圏」と呼ぶべき領域の存在感が一段と強まっている。

■米国の盛り上がりから日本株へ、波及する投資マインド

 MVP受賞のニュースは、株式市場においてもリスク選好を促す要因として作用する見通しだ。ドジャース躍進を背景に米国で消費・広告需要が拡大し、日本市場にも投資心理の改善が波及した。円安基調の下では輸出企業の業績期待が高まりやすく、大谷関連銘柄が短期テーマ株として物色される場面が増えている。スポンサー強化やメディア露出の増加は中長期的な企業価値向上の要因となり得るため、投資家にとってMVPは単なる話題ではなく、明確な投資材料として扱われ始めている。

■スポンサーから連想銘柄まで拡大する“大谷経済圏”

 大谷選手はアシックス、伊藤園、コナミ、デサント、コーセー、セイコーGなど多様な企業と接点を持つ。契約ブランドはプロテイン、飲料、腕時計、スポーツ用品、衣料まで広がり、各社が商品展開・広告の両面で恩恵を受けている。とくにNew Balanceやデサントといったトレーニング領域の企業、ホットランドやファミリーマートのように消費者接点の強い企業は、売上や話題性に対する押し上げ効果が大きい。「大谷工業」のように実質無関係の銘柄まで連想買いが発生する現象は、MVP受賞が市場で“経済イベント”として捉えられていることを物語る。

■日本市場に広がる新たな投資テーマ

 4度目のMVP受賞は、日本市場における新たなテーマ株創出の契機ともいえる。スポンサー企業は広告投資を拡大し、メディア・スポーツビジネスや消費分野での需要拡大も見込まれる。大谷選手のブランド価値は世界的水準に達しており、企業業績や市場テーマの形成に直結する段階を迎えた。スポーツスターの評価が株価や消費行動に反映される構図は今後さらに定着する可能性が高く、今回の受賞はその流れを象徴する出来事だ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:03 | コラム
2025年11月12日

【市場羅針盤】野生と人間の境界が崩れる中、「クマ関連株」が新テーマに浮上

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■森林開発と餌不足が背景、自治体はAIと防護策で対応強化

 日本各地でクマによる被害がかつてない規模で発生している。環境省の最新統計では4〜10月の死者が12人、負傷者が108人に達し、統計開始以来の最多水準となった。被害の約7割は山間部ではなく生活圏で起きており、住宅地や通学路にまで出没する事例も増えている。クマはもはや「山の動物」ではなく、人間社会の隣人となりつつある。

 被害増加の背景には、ドングリ類の不作や森林開発、メガソーラー建設による生息地の減少がある。餌を求めて人里に降り、容易に食料を得ることを学んだ個体が増えた結果、出没件数は全国で2万件を超えた。自治体や警察は駆除・捕獲体制を強化し、フェンスや撃退スプレーの普及、AI検知システムの導入など、多層的な対策を急いでいる。冬眠前のこの時期、被害拡大への警戒は「災害級」とも言われる。

 こうした社会的危機は、同時に株式市場でも注目を集めている。投資家の間では「クマ関連株」という独自テーマが浮上した。緊急猟銃の需要増でミロクが年初来高値を更新したほか、獣害防止ネットの日東製網、対策フェンスの日亜鋼業、撃退スプレー販売のモリトなども関心を集める。さらに、ライフル銃を扱う豊和工業、害獣監視システム「マタギっ娘」を手がけるマクセル、クマ検知AI「Face Bear」を開発したダイワ通信も物色対象となっている。自然と人間の境界が揺らぐ中で、安全技術や防災関連の銘柄が新たなテーマとして浮上している。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:30 | コラム
2025年11月11日

【市場羅針盤】タマゴ高騰が続く、鳥インフルと猛暑が直撃し需給逼迫

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■タマゴ関連株が年末相場の主役に?

 全国の鶏卵価格は依然として高値圏で推移している。東京市場のMサイズは1キロ当たり335円、名古屋345円、大阪340円、福岡345円と主要市場で高水準を維持。店頭平均価格も7月の197円から11月には216円へと約10%上昇した。背景には、高病原性鳥インフルエンザの再拡大や輸入飼料コストの上昇、猛暑による産卵率低下など複合的な要因がある。さらに「月見商戦」やクリスマスなど季節需要も重なり、需給の逼迫が続いている。

 鳥インフルエンザでは、北海道白老町や新潟県胎内市などで感染が確認され、計132万羽超の採卵鶏が殺処分された。昨年秋から今年2月にも840万羽規模の殺処分が行われており、供給体制の回復はなお遅れている。飼料輸入を巡ってもウクライナ情勢や円安、原油高が重くのしかかり、コスト上昇が続く。これらの要因が重なった結果、東京市場では1キロ=360円台と「エッグショック」時を上回る水準に達している。

 こうした動きを受け、株式市場では「タマゴ関連株」が年末相場の注目テーマとなっている。ホクリヨウは今期業績の上方修正と増配を発表し、上場来高値を更新。アクシーズも第1四半期のV字回復を材料にストップ高となった。両社のPERは12〜15倍と割安感が残り、秋川牧園、イフジ産業、日和産業など同業他社へ波及する可能性もある。高値が続く卵相場は、生活防衛と市場投資の両面で注視すべき年末の焦点となりつつある。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:37 | コラム
2025年11月10日

【市場羅針盤】おこめ券経済対策、農政転換と市場思惑が交錯する年末株式相場

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■農機・包装・外食関連にも波及、政策と投資が交わるコメ市場の行方

 政府は、物価高対策の一環として「おこめ券」配布を経済対策に盛り込む方針を固めた。コメ価格の高止まりによる家計負担を緩和する狙いで、国が自治体を通じて支援する仕組みとする。東京都台東区ではすでに全世帯へ4400円相当を配布し、子育て世帯には倍額支給するなど先行事例が生まれており、政府は今月下旬の総合経済対策に正式位置づけを行う見通しだ。国産コメの需給調整と家計支援を兼ねた新たな経済政策として、全国自治体への展開が注目されている。

 物価上昇が続くなか、コメ関連株にも思惑買いが広がっている。木徳神糧やヤマタネは業績上方修正にもかかわらず株価が調整しており、投資家の間では「リバウンド期待」が高まる。木徳神糧のPERは5倍と低水準、ヤマタネも11倍と割安で、実需と政策支援を背景に再評価の動きが浮上している。市場では一部で「令和の米騒動」との言葉も聞かれ、食料政策と市場心理が交錯する様相を呈している。

 今後の焦点は、鈴木農政による2026年産米の減産方針がどのように需給バランスへ作用するかである。肥料・農機関連は一時の追い風が弱まるものの、井関農機やクボタ、包装資材ののむら産業、保冷機器のムトー精工など、周辺銘柄は底堅さを保つ見込みだ。外食業界向けに米国産を扱う兼松なども輸入需要の恩恵を受ける可能性がある。生活支援策と株式市場の思惑が交錯する中、「おこめ券」は消費者と投資家双方にとって年末のキーワードとなりそうである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:37 | コラム