
2014年9月期業績予想は、コアであるCRO事業(医薬品開発支援する事業)は、引き続き、堅調に受注が推移。CSO事業(医薬品マーケティング・営業を支援する事業)やIPD事業(自社で知的財産を開発する事業)が好調見通しも、CMO事業(医薬品製造を支援する事業)で、シミックCMO株式会社の既存案件において受託生産量の大幅減少が見込まれることから、売上高515億円(前年同期比1.1%増)、営業利益25億円(同39.8%減)、経常利益23億円(同41.6%減)、純利益8億円(同54.4%減)。年間配当は35円を予定している。CMO事業およびヘルスケア事業の成長が、当初想定の中期計画のマイルストーンに対し達成が困難な状況から、中期計画を見直し、16年9月期売上高は従来予想の700億円から675億円、営業利益は同63億円から56億円に目標を下方修正したが、CMO 及びCSO事業においてM&Aやアライアンスを行うことから、15年9月期回復が見込まれる。
株価は、5月10日につけた年初来の高値2900円から11月7日安値1150円と6割調整し、昨年11月末水準に届き往って来い。その後、1200円を挟んで底値もみ合いが続いている。11月29日に足利工場の譲受について田辺三菱製薬と最終合意したと発表。今回の譲受により、CMO事業の主力剤形である固形剤において、生産能力の向上と、案件に応じた柔軟な生産対応を図ることができるほか、注射剤においても新たな受注機会の創出につながるものと期待される。配当利回り3%水準が底値として確認された感があり、中長期的な観点で押し目は注目されよう。(N)