
業務用・家庭用レギュラーコーヒー事業を主力として、イタリアントマトなどの飲食事業も展開している。13年1月には銀座ルノアール<9853>の株式21.28%を取得して資本・業務提携した。
前期(13年3月期)の連結業績は大幅増益の模様である。コーヒー生豆相場の下落でコーヒー関連事業の営業損益が大幅改善し、飲食関連事業も新規出店と不採算店閉鎖などの効果で収益が改善した模様だ。純利益については銀座ルノアールとの資本・業務提携に伴う負ののれん発生益計上が寄与する。今期(14年3月期)については、負ののれん益が一巡するが、コーヒー市場の拡大や銀座ルノアールの持分法適用会社化などの寄与が期待されるだろう。
なお4月30日に前期の配当予想について、従来予想の年間10円から年間12円(前々期比2円増配)への増額修正を発表している。また前期の決算発表は5月15日の予定である。
株価の動きを見ると、2月1日の高値1650円から反落して調整局面となり4月2日に1473円まで調整する場面があったが、以降は概ね1500円台前半で推移し、足元では徐々に水準を切り上げて下値固め完了感を強めている。5月2日の終値1540円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS44円72銭で算出)は34倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS1442円03銭で算出)は1.1倍近辺である。
日足チャートで見ると、抵抗線だった25日移動平均線を回復して調整一巡感を強めている。また週足チャートで見ると、4月上旬に1500円台を割り込む場面があったが、長い下ヒゲをつけて1500円台前半で下値固めの形となっている。26週移動平均線を回復すれば出直り展開が期待されそうだ。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)