
今期(13年5月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比0.1%増の437億50百万円、営業利益が同0.6%減の24億10百万円、経常利益が同0.3%減の32億35百万円、純利益が同5.5%増の18億円としている。設備投資抑制などで全体としての需要は低調だが、LED照明関連が堅調な模様である。4月5日に発表した第3四半期累計(12年5月21日〜13年2月20日)連結業績は、前年同期比0.9%減収ながら同6.8%営業増益だった。通期予想に対する進捗率は売上高が73.0%、営業利益が73.6%、経常利益が75.8%、純利益が81.5%と概ね順調な水準だった。来期(14年5月期)は、アベノミクス効果による公共投資増加や企業設備投資回復などで収益拡大が期待されるだろう。
なお4月8日に大証J−NET市場での自社株式取得を発表し、9日に1万2800株を取得(取得価格2300円)した。この結果、12年8月6日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限60万株、取得価額総額の上限15億円、取得期間12年8月7日〜13年7月31日)については、4月9日時点で取得株式総数17万1700株、取得価額総額3億7985万7900円となった。
株価の動きを見ると、12年末に動意付いて12月28日に2750円まで急騰する場面があったが、その後は反動でやや調整局面のようだ。ただし下押すことなく、足元では概ね戻り高値圏の2200円〜2300円近辺で堅調に推移している。4月16日の終値2260円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS178円60銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間52円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS3061円62銭で算出)は0.7倍近辺である。
週足チャートで見ると、26週移動平均線がサポートラインとなって調整一巡感も強めている。自己株式取得も需給面での支援材料であり、景気回復期待でモミ合いから上放れて12年12月の高値を試す可能性があるだろう。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)
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