カメイ<8037>(東1)は、今年5月9日に発表した3月期決算で今2014年3月期業績の連続減益を予想、株価は、866円安値まで200円安したが、織り込み済みとして下げ過ぎ訂正買いが再燃しよう。前2013年3月期業績も、前々期の過去最高業績からの減益転換を予想して急落したが、この急落幅の3分の2戻し水準までリバウンドしており、再現思惑を強めよう。同社の業績が続落することは、ほぼ市場の共通認識となっている。東北地方を地盤とする総合商社として、前々期業績は過去最高となったが、これはエネルギー事業、食料事業、住宅関連事業、自動車関連事業などのすべての商材に東日本大震災の復旧・復興需要が加わり、大震災に伴う設備損害額48億3800万円の計上も一巡したことなどが要因となった。前々期の純利益は、黒字転換して65億7700万円と一気に過去最高を更新した。前期純利益は、この反動で52億6500万円(前々期比19%減)と減益転換した。
今期業績も、業績環境が平常時ペースに戻り大震災関連の特需がなくなるために連続減益、売り上げ5200億円(前期比0.7%増)、経常利益96億円(同6%減)、純利益47億円(同10%増)と予想している。ただ同社の業績予想は保守的な傾向が強く、前期業績も、期の進行とともに第2四半期累計業績、3月通期業績と相次いで上方修正、減益転換率を縮小するとともに、期末には創業110周年の記念配当を実施した。
このため株価も、前期業績の減益転換予想で昨年3月高値1296円から11月の625円安値まで調整したが、今年3月の年初来高値1085円まで調整幅の3分の2水準までリバウンドした。今回も、今期業績の連続減益予想で連続の週足陰線を示現、年初来安値まで200円安、下値固めを続けている。昨年並みのリバウンド率として1012円の高値が計算できる。同高値回復でもなおPERは7倍台、PBRは0.5倍と割安であり、年初来高値奪回から昨年高値へのリカバリーを目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)
































