
足場部材など建設用仮設機材のレンタル・販売を主力として、産業用・住宅用太陽電池設置架台や、大手住宅メーカーと共同開発した住宅用制振装置なども強化している。震災復興工事、老朽化インフラ補修・更新工事、建物耐震化工事、太陽光発電設置工事などの増加が追い風である。
今期連結業績見通しは、売上高が前期比10.3%増の256億円、営業利益が同51.3%増の15億70百万円、経常利益が同20.3%増の13億円、純利益が同7.3%減の7億円としている。純利益は負ののれん発生益が一巡して減益見込みだが、復興関連工事や耐震補強関連工事が好調であり、子会社ホリーの住宅用太陽光発電パネル設置架台や住宅用制振装置なども寄与して大幅営業増益の見込みとしている。通期予想に対する第3四半期累計(4〜12月期)の進捗率は売上高が79.1%、営業利益が68.4%、経常利益が77.6%、純利益が76.3%である。公共工事関連が第4四半期(1〜3月期)偏重という点を考慮すれば高水準であり、通期上振れの可能性があるだろう。
なお2月21日に株式分割を発表している。3月31日を基準日(効力発生日4月1日)として1株を2株に分割する。
株価の動きを見ると、今期好業績見通しを評価して水準を切り上げる展開が続いている。足元では上げ足を加速して07年12月の1010円を一気に突破した。3月18日には1320円まで上値を伸ばしている。株式分割発表も好感した動きだろう。3月26日の終値1210円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS65円31銭で算出)は18〜19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS585円08銭で算出)は2.1倍近辺である。
3月中旬に急騰したため目先的には過熱感を強めているが、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの上昇トレンドだろう。国土強靭化計画や太陽光発電などテーマ性は豊富であり、中期的な収益拡大期待が高まっている。07年12月の高値を突破したことで先高観も強めているだろう。短期調整を挟みながら上値を追う展開が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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