セキド<9878>(東2)に注目したい。家電店舗販売事業から撤退し、ファッション専門店事業に経営資源を集中して収益構造改善を進めている。株価は収益改善見通しを評価する形で動意付いており、値動きを材料視して一段高の可能性もありそうだ。4月5日発表の前期(13年2月期)業績(非連結)は、前々期比18.9%減収で、純利益は12億83百万円の赤字だった。12年10月14日に家電販売の全店舗閉店を完了して大幅減収、営業赤字となり、家電店舗販売事業からの撤退に伴う事業撤退損失6億10百万円などを特別損失に計上した。
今期(14年2月期)見通しは売上高が123億円、営業利益が1億40百万円、経常利益が1億円、純利益が70百万円、配当が年間1円(期末一括)としている。家電店舗販売事業からの撤退に伴って大幅減収となるが、不採算事業から撤退した効果で営業損益が大幅に改善する見込みだ。ファッション事業については、高額のナショナルブランド品と中・低価格帯のオリジナルブランドやアウトレットブランドなどの品揃えを強化するとしている。
株価の動きを見ると、時折動意付く場面を挟みながら着実に水準を切り上げている。3月25日に108円まで上値を伸ばした後、一旦は80円台に反落したが、足元では4月16日に101円、4月17日には106円まで上値を伸ばしている。今期の収益改善見通しを評価する動きを強めているようだ。4月17日の終値105円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS4円94銭で算出)は21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は1.0%近辺、実績PBR(前期実績のBPS253円58銭で算出)は0.4倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げ、トレンド好転の動きを強めている。3月高値108円を突破すれば12年2月の118円が射程圏に入るだろう。値動きを材料視して一段高の可能性もありそうだ。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)
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