
今期(13年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比10.6%増の368億円、営業利益が同20.6%増の20億円、経常利益が同14.5%増の18億円、純利益が同20.8%増の8億円としている。中国市場がやや低調だが、国内の復興関連、米州の天然資源開発関連、タイやインドネシアの自動車関連などが好調な模様である。増収効果に加えて値上げ効果や生産性向上効果なども寄与する見込みだ。通期予想に対する第3四半期累計(4〜12月期)の進捗率はやや低水準だったが、アジア市場での売上計上が期末に集中する傾向が強く、第3四半期累計の利益が計画を上回っていることも考慮すればネガティブ要因とはならないだろう。なお通期ベースでの想定為替レートを1米ドル=80円としており、足元の円安水準もプラス要因となりそうだ。世界的な景気回復や円安進行で来期(14年3月期)の収益拡大も期待されるだろう。
なお3月31日を基準日(効力発生日4月1日)として1株を100株に株式分割し、単元株式数を100株とする。
株価の動きを見ると、水準を切り上げる展開が続いている。3月21日には10万円大台を回復して10万2800円まで上値を伸ばした。好業績見通しを評価する動きに加えて、2月26日に発表した株式分割も好感されているだろう。3月22日の終値10万200円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6208円38銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2000円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS11万8840円34銭で算出)は0.8倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを継続している。好業績を評価して、短期調整を挟みながら上値追いの展開が期待されそうだ。11年2月の11万300円も視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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