
今期(13年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比3.9%増、営業利益が同13.3%増、経常利益が同10.2%増、純利益が同29.0%増としている。産業用包材、食品用包材、住宅用高性能断熱材、自動車用バンパーコア材、スマートフォン・タブレット関連包材などが堅調な模様である。通期予想に対する第3四半期累計(4〜12月期)進捗率は売上高が75.5%、営業利益が74.3%、経常利益が76.4%、純利益が81.9%と順調な水準だった。下期の想定為替レートを1米ドル=80円、1ユーロ=100円としており、その後の円安進行メリットなども考慮すれば通期増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると、戻り高値圏1400円近辺から反落して2月15日に1238円まで調整する場面があったが、調整は一時的にとどまり、足元では高値圏に戻して上値を窺っている。円安メリットで今期業績増額に対する期待感を強める動きだろう。3月1日の終値1386円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円16銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1499円89銭で算出)は0.9倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線近辺、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だろう。指標面には割安感もあり、12年3月の戻り高値1330円を突破して先高期待を強めているだけに、上値追いの展開が期待されそうだ。当面のターゲット水準は11年7月以来となる1500円台回復だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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