
2月8日に発表した今期(13年3月期)第3四半期累計(4〜12月期)の連結業績は、売上高が前年同期比9.2%減、営業利益が同26.5%減、経常利益が同24.3%減、純利益が同26.4%減の減収減益だった。受注高は同1.8%減だった。シャフト歪自動矯正機や電気サーボモータ式振動試験機は堅調だったが、中国のタイヤメーカーの設備投資一巡などでバランシングマシンが減少した。
通期見通しは前回予想(11月9日に減額修正)を据え置き、売上高が前期比3.4%減の105億円、営業利益が同4.7%増の12億円、経常利益が同6.2%減の11億円、純利益が同11.4%増の6.2億円としている。純利益については固定資産除却損一巡が寄与する模様だ。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は低水準だが、設備投資関連の売上は期末の第4四半期(1〜3月期)偏重のため達成可能としている。
来期(14年3月期)については、円高修正メリット、動電型振動試験機のエミックとの業務提携効果に加えて、米国自動車市場の好調や日系自動車メーカーの生産増などが追い風となって、収益改善が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、円高修正や市場全体の地合い改善の流れで水準を切り上げ、2月7日と8日には戻り高値となる695円まで上昇した。足元では上げ一服の展開だが自律調整の範囲だろう。2月18日の終値673円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円24銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は4.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS444円36銭で算出)は1.5倍近辺となる。
足元は上げ一服だが、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形であり、強基調の展開だろう。高配当利回りや来期業績に対する期待感が支援材料となり、短期調整を挟みながら上値追いの展開が期待されそうだ。12年3月に付けた767円も視野に入るだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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