六甲バター<2266>(大1)は、昨年12月25日に配当権利落ちで昨年来高値639円から12%の調整をしたが、大出直りに再発進する展開が有力である。昨年12月の大証1部承認・指定替え記念増配に続き、2月上旬には12月期決算発表が予定され、さらに今年7月に東証第1部と大証第1部が市場統合され、つれて大証1部の同社株も東証株価指数(TOPIX)に算入され需給好転思惑が強まるからだ。大証単独上場の地方株から全国銘柄にレベルアップ、大幅に割り負けを訂正しよう。
同社の株価は、昨年11月に大証1部指定替えが承認され、2.5円の記念配当の増配を発表、さらに12月11日に自己株式立会外買付取引(買付価格629円)を実施したことも加わり昨年来高値まで100円高した。この配当落ちでほぼ往って来いの調整となっているが、目下集計中の前2012年12月期業績からも株価は出遅れが顕著となっている。
2012年12月期業績は、輸入原料チーズ価格が、国際需給引き締まりで上昇に転じ、国内市場の競争も激化している厳しい環境下、新製品の開発、コスト低減、品質管理体制の強化などを進め小幅減益にとどめて、純利益は、18億5000万円(前期比3%減)を予想、昨年11月に発表の第3四半期業績の純利益進捗率は、通期業績対比で72%と前年同期並みにとどめた。
続く2013年12月期業績の動向は、2月上旬の決算発表待ちとなるが、輸入原料価格の落ち着きなどから増益転換が見込まれ、東洋経済会社四季報最新号では、純利益が前期並みを維持すると観測されている。この業績水準から、PERは6倍台、PBRは0.8倍と割安となる。
一方、東証1部・大証1部の市場統合による需給好転は、同社と同時に大証1部指定替えを承認された
新晃工業<6458>(大1)、
遠藤照明<6932>(大1)が、東証・大証が経営統合、
日本取引所グループ<8697>(東1)が設立され新規上場されたこともあり、昨年来高値追いとなっており、この面での同社株の出遅れも目立つ。
株価は、1996年5月の上場来高値1470円から2002年11月に125円安値まで売られ、この調整幅の4割弱の底上げをしたところである。高値奪回から、調整幅の半値戻し水準797円への大出直りも想定範囲内となろう。(本紙編集長・浅妻昭治)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:32
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