
今期の連結業績見通しは、11月2日に第2四半期累計(4〜9月期)の超過達成分を上乗せする形で増額修正して、売上高が前期比5.1%増の207億40百万円、営業利益が同28.5%増の20億10百万円、経常利益が同32.4%増の20億20百万円、純利益が同65.0%増の11億60百万円としている。テレビ放映効果で前期が好調だったケイシイシイの「ルタオ」の反動減などを考慮しているが、通期予想に対する第3四半期累計(4〜12月期)の進捗率は、売上高が74.7%、営業利益が78.5%、経常利益が78.7%、純利益が78.9%と概ね順調な水準である。寿製菓の「ラングドシャ」などが好調であり、東京で洋菓子を展開するシュクレイの収益改善も進んでいる。再増額の可能性があるだろう。
今後の事業戦略として新商品・新ブランド・新業態・新市場の開発、大型売り場の確保、新業態店含む新規出店の加速などを掲げ、健康食品も事業化する模様だ。中期的にも収益拡大が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、10年3月の高値1035円突破後は、高値を更新する右肩上がりの展開が続いている。3月7日には1280円まで上昇した。好業績見通しを評価する動きが続いているようだ。3月7日の終値1280円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS111円82銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS601円48銭で算出)は2.1倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線をサポートラインとする上昇トレンドを継続している。目先的には一服が必要でも、指標面に割高感はなく、10年3月の高値1035円を突破して先高感が強いことも支援材料だろう。好業績見通しを評価して、短期調整を挟みながら上値追いの展開が期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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