
1月10日発表の第3四半期累計(3〜11月期)連結業績は、売上高が前年同期比20.3%増、営業利益が同50.7%増、経常利益が同46.0%増、純利益が同63.3%増の大幅増収増益だった。主力のクリエイティブ分野は国内でテレビ番組制作関連、SNSゲーム開発関連、電子書籍制作関連、韓国でテレビ番組制作関連が好調であり、医療・IT・法曹・会計分野のエージェンシー事業、自社開発ソーシャルアプリ配信事業などの収益化も寄与した模様だ。
通期見通しについては9月27日に続いて2度目の増額修正を発表し、売上高が前期比14.0%増の180億円、営業利益が同40.6%増の9.5億円、経常利益が同37.2%増の10億円、純利益が同77.2%増の4.5億円とした。国内のクリエイティブ分野、医療・IT分野が想定以上に好調な模様である。配当予想も200円増額して年間400円(期末一括)とした。通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が78.8%、営業利益が96.9%、経常利益が96.5%、純利益が98.9%に達しており、3度目の増額修正となりそうだ。
株価の動きを見ると、1月10日に5万4400円まで上昇して昨年11月19日の高値5万3000円を上抜ける場面があり、やや乱高下したが足元は概ね高値圏の4万円〜5万円近辺でのボックス展開のようだ。29日の終値4万2950円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS2090円29銭で算出)は20〜21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間400円で算出)は0.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1万5123円27銭で算出)は2.8倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を挟んでモミ合う展開のようだが、モミ合いの下値水準は狙える。電子書籍関連人気は一巡した形だが、今期業績について3度目の上振れ期待があり、好業績見通しを再評価する動きが強まるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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