
前期(12年12月期)業績見通しは、昨年11月に子会社2社を設立して第4四半期(10〜12月)から連結決算に移行する。ただし子会社の影響が軽微なため非連結ベースの見通しと同数値で、売上高が前々期比62.2%増の55億82百万円、営業利益が同44.5%増の5億58百万円、経常利益が同41.8%増の5億48百万円、純利益が同47.7%増の4億12百万円としている。通期予想に対する第3四半期累計(1〜9月)の進捗率は、売上高が71.4%、営業利益が80.3%、経常利益が78.1%、純利益が82.0%と高水準である。ワイヤレス・ブロードバンド・サービスの会員数が順調に増加している模様であり、上振れの可能性があるだろう。
スマートフォンやタブレット端末の普及が追い風であり、昨年12月には次世代通信規格LTEサービスの提供も開始した。利用者の増加で今期(13年12月期)も高成長が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、高値圏から反落して11月16日の2665円、11月30日の2672円まで調整する場面があったが、足元では3400円近辺まで戻している。中期的な成長期待が強く、調整が一巡して10月10日に付けた上場来高値3775円を窺う態勢のようだ。1月18日の終値3365円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS187円71銭で算出)は18倍近辺、実績PBR(第2四半期末の非連結BPS473円51銭で算出)は7.1倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を回復して上伸している。短期的な調整が一巡して強基調へ回帰した形だろう。2月8日に前期の業績発表を予定しており、思惑が広がる可能性もありそうだ。昨年10月10日の上場来高値3775円を試す展開が期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)