■東証1部値上率上位30社の大半は金融など小型の内需関連
相場は快調に戻している。そこで、いったい、今度の「戻り相場の主役」は何であったのかと思いをめぐらしてみる。当初はホンダ<7267>が引っ張ったようにみえたが、必ずしもそうではない。それならトヨタ自動車<7203>だったか、ソニー<6758>か、パナソニック<6752>か。これも違う。今回の戻りの主役を明確に答えることは難しい。
日経平均株価は3月10日の場中安値7021円から3月26日の場中高値8640円まで23.0%の上昇。もうひとつの有力指標であるTOPIXも18.4%上昇した。この両指標で見れば、日経平均の上昇率がTOPIXより大きいから、日経平均採用型が主役だったようにも見える。
【東証1部の値上率上位30社(3月10日終値→26日)】
1位:東日カーライフG<8291>=130.0%(小売業)
2位:CSKHD<9737>=102.2%(情報・通信)
3位:日本アジア投資<8518>=96.4%(証券・商品)
4位:オリックス<8591>=82.4%(その他金融)
5位:エプソントヨコム<6708>=80.2%(電気機器)
6位:パイオニア<6773>=79.7%(電気機器)
7位:武富士<8564>=79.6%(その他金融)
8位:アイフル<8515>=74.7%(その他金融)
9位:ティアック<6803>=69.5%(電気機器)
10位:テイクアンドギ<4331>=64.5%(サービス)
11位:サンデン<6444>=62.3%(機械)
12位:アゼル<1872>=60.0%(不動産業)
13位:TOWA<6315>=59.5%(機械)
14位:若築建設<1888>=57.1%(建設業)
15位:富士電機HD<6504>=56.9%(電気機器)
16位:新生銀行<8303>=54.7%(銀行業)
17位:富士火災海上保険<8763>=54.5%(保険業)
18位:大同メタル工業<7245>=53.9%(輸送機器)
19位:日成ビルド工業<1916>=53.8%(建設業)
20位:シルバーオックス<8024>=53.5%(繊維)
21位:ジャフコ<8595>=53.2%(証券・商品)
22位:大日本スクリン<7735>=52.9%(電気機器)
23位:日本証券金融<8511>=52.4%(その他金融)
24位:住友信託銀行<8403>=51.6%(銀行業)
25位:蛇の目ミシン工業<6445>=50.0%(機械)
26位:大京<8840>=50.0%(不動産業)
27位:デサント<8114>=49.2%(繊維)
28位:住友重機械工業<6302>=48.7%(機械)
29位:住石HLD<1514>=48.3%(鉱業)
30位:クレディセゾン<8253>=48.0%(金融)
ところが、東証1部の値上率(3月10日終値→26日)の上位30社では、輸出型での有力銘柄はほとんど見当たらない。10社までが銀行、証券、その他金融などの金融セクター銘柄。これに小売、繊維、サービス、建設などを加えた、いわゆる「内需関連セクター」で、18銘柄程度を占める。つまり、今度の戻りの主役は内需株であったことが分かる。
しかし、内需株の動きを反映するTOPIXの戻りは鈍い。このことは、TOPIXの中でも、時価総額のそれほど大きくない内需銘柄が買われたことを意味する。
■2月新安値続出のリバウンドが継続
昨年秋以降の相場を振り返ると、昨年10〜11月にアメリカの金融不安で輸出関連銘柄が大きく売られた。この輸出株不振の中で秋から年末に買われたのが内需株。その内需株も遂には2月に急落、多くの新安値銘柄を出した。その内需関連銘柄がここに来て戻りに転じたという図式である。
さて、ここからどうなるか。相場がさらに上値を追うには、(1)今度は輸出関連銘柄の上昇が必要(2)時価総額の大きい内需株の上昇が必要ということになってくる。
(1)のためにはホンダ<7267>、トヨタ自動車<7203>といった主力どころの輸出関連の活躍が欲しい。仮に、トヨタ自動車の4000円、ホンダの3000円、日本郵船<9101>の600円が実現すれば日経平均の1万円も十分に期待できる。
(2)のためには三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の700円、野村ホールディングス<8604>の750円、JR東海<9022>の80万円などが欲しい。そうなればTOPIXの1000ポイントも期待できる。
■回復への期待と現実悪の綱引き相場
世界景気回復の期待を抱かせるような報道も少しずつ聞かれるようになっている。特に、牽引役の期待される中国には内需刺激の政策がいろいろ伝えられる。一方、速ければ4月半ばには3月期決算の修正や発表が始まる。既に、日経平均ベースの1株利益は100円を割り込み90円程度まで減少。企業業績の現実悪はますますプレッシャーとなっている。「回復への期待と現実悪の綱引き相場」の展開になるのではないだろうか。























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