[特集]の記事一覧
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記事一覧 (01/17)「iPS細胞研究」から、「バイオ」をキーワードに探した優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)
記事一覧 (01/15)日米の決算発表を睨み「ウエイト・アンド・シー」が残念ながら今週の正解
記事一覧 (01/09)ウインターストックで外せないグンゼ(狙い場・買い場)
記事一覧 (01/07)「中東」をキーワードに探した優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)
記事一覧 (01/07)「一人負け」は「一人勝ち」に通じる。下げ過ぎ銘柄から秘宝株
記事一覧 (12/28)2008年の相場展望
記事一覧 (12/26)来年も「KY相場」は続く。好配当銘柄で値幅より配当を重視し安全第一
記事一覧 (12/20)「エト」にみる相場への思い(投資評論家・松本音彦氏)
記事一覧 (12/19)イルミネーションから「LED」関連銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)
記事一覧 (12/17)来年相場の本命、対抗、穴、ツナギ株の下馬評の一角に選挙関連株が浮上も
記事一覧 (12/10)掉尾の一振の「カーテンコール相場」では悪役銘柄の「善玉化」が試される
記事一覧 (12/06)アメリカはとうもろこし、日本は廃木材からエタノール(犬丸正寛の株で見る世の中)
記事一覧 (12/04)クリスマスから連想した「優良株」(田北知見の銘柄ウォッチ)
記事一覧 (12/03)二度繰り返される歴史と「オイル相場」に先回りの逆張りも一考
記事一覧 (11/29)月足チャートで確実に稼ぐ必勝銘柄−フルキャストテクノロジー
記事一覧 (11/27)毎日コムネット 全国に学生ネットワークを構築し首都圏の大学生ターゲットに学生マンション等を展開
記事一覧 (11/26)責任者不明の「サブプラ相場」では圏外宣言銘柄の落下傘投資も一興
記事一覧 (11/21)需給はすべてに優先する(相場&銘柄−強弱対立)
記事一覧 (11/19)ワンタッチでコンパクトに師走相場のスペースにトライ
記事一覧 (11/15)オリンピックに向けて…から連想して、スポーツ関連優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)
2008年01月17日

「iPS細胞研究」から、「バイオ」をキーワードに探した優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)

田北知見の銘柄ウォッチ 1月11日の報道によると、京都大学の山中伸弥教授が、世界で初めて人の皮膚細胞から作製した、新型万能細胞(iPS細胞)の研究を強化する、国の支援策が出揃った。関係省庁合計で、約33億円を2008年度に投入。再生医療の早期実用化を目指すほか、iPS細胞を創薬に役立てる技術の開発や、有力特許の獲得を目指すという。
 上記の施策は、10日にひらいた総合科学技術会議の会合で、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、特許庁が示したものだが、特定研究にこれほど短期間で巨費が投入されるのは、異例のケースだと報じられている。医療応用を見据えた戦略を早急に立案・実行し、優位性を保ちたい考えだという。
 また、解説記事によると、「日本発の成果でも、臨床応用に不可欠な特許を米国などに押さえられては、…元も子もない」「…バイオ・医療分野での今後の日本の実力を左右する」そうだ。
 これを読んで、シロート目にも、「たぶん、これまで、日本の研究成果が先行しながら、その後の対応がマズかったために、その果実を、欧米先進国や新興国に奪われたケースが、結構あったんだろうな…」と思った。
 先般、報道された「途上国に温暖化対策で100億ドル支援」政府方針を見ても思ったが、世界での日本の地位低下について、国はそうとう焦りを感じているのではないか。…と、他人事のように言ってはいかんのだが。
 というわけで、上記の文とは直接関係なく、「バイオ」をキーワードに探した、優良銘柄。

■宝ホールディングス<2531>(東1)
傘下にバイオと酒造がある宝ホールディングスは「3番底」?形成

 宝ホールディングス<2531>(東1)は傘下にタカラバイオ<4974>(東マ)と宝酒造がある、持株会社。
 チャートを見ると、昨年9月と11月と、今年の年初に630円ラインをつけて、2番底ならぬ3番底を形成。まずはこのまま続伸して、25日&26週移動平均線680円ライン〜次のフシ700円ラインまで戻していきたい。
 11日終値654円でPERは32.86倍、PBR1.40倍。信用残は売り長なので、続伸→買い戻しが入って、さらに続伸という展開も期待したい。
 業績は堅調。今期2008年3月期連結業績予想は、前年実績比微減収を見込んでいるが、営業・経常・純利益とも増益確保の見込み。業界観測では、次期2009年3月期も、減収だが増益と見られている。
 傘下のタカラバイオも今期完全黒転の見込みだ。

■島津製作所<7701>(東1)
分析機器メーカー島津製作所は、バイオ機器・解析受託事業も展開

 島津製作所<7701>(東1)は分析機器メーカー。ほかに計測機器、検査機器など、さまざまな事業分野があり、そのうちのひとつにバイオ機器・受託解析事業があるということで、ここに入れる。
 具体的には、ゲノム(遺伝情報)関連機器・解析サービス(DNA塩基配列解析など)、プロテオーム関連機器・解析サービスなど。プロテオームとは、ゲノムが書かれているたんぱく質のことを指すらしい。
 難しいことはさておき(?)、チャートを見る。昨年8月につけた年初来高値1443円ピークに続落。今年に入って、1月7日につけた954円で底を打ったようだ。日足では、陽線・陰線取り混ぜながら、下値を切り上げる様相を見せている。
 このまま戻り足を形成していきたい。まずは25日・26週移動平均線1030円ライン奪回を目指し、さらに前のフシ1200円ライン回復を目指したい。
 11日終値983円で、PERは19.62倍、PBRは1.96倍。信用残は売り長で、これも続伸→買い戻しが入ってさらに続伸…という展開を期待。
 業績は好調に右肩上がり、大口株主には信託口、生損保、都銀・信託銀など堅く、実質無借金と、財務も堅い。買い安心感も充分だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:26 | 特集
2008年01月15日

日米の決算発表を睨み「ウエイト・アンド・シー」が残念ながら今週の正解

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー ギャンブルで儲けたあぶく銭は、損をしても本当の損失だとは感じない−−マネー心理学(行動経済学)は、巷に溢れているギャンブラーたちの一見合理的にみえて非合理なこの摩訶不思議な心理状況を的確に分析している。マネーマーケットに参加するメイン・プレーヤーたちをこのギャンブラー並みと貶めるつもりはない。
 しかし、かつて世界最強を誇ったジャパン・マネーが、財テクに走り、土地投資に大量の資金を注ぎ込んでバブルを巻き起こし、結局、負い切れないほどの不良債権のヤマを築いてしまったことを省みれば、合理的な投資行動と非合理的な投資行動は、紙一重、背中合わせであることが納得できる。
 今、かつてのジャパン・マネーに比肩する世界最強のマネーといえば、産油国や新興工業国の政府系投資ファンド(SWF)である。この資金は、まさかあぶく銭ではあるまい。しかしこの資金が、米国のサブプライムローン問題の後始末のために米国大手銀行に出資されたり、ソニーなどの株式投資に充当されるのをみると、本当に大丈夫なのかと他人事ながら心配になる。
 今週は、米国の金融機関の決算発表が焦点となり、損失が拡大するのか、SWFの新規出資があるのか、それとも公的資金の注入まで進むのか大きな株価ポイントとなる。日本でも、3月期決算会社の第3四半期業績発表がスタートし、主力株のトップバッターとして17日に信越化学工業(4063)が、決算発表の予定である。同社株は、第1四半期決算発表では上場来高値9580円まで買われ、中間期決算発表時には3月通期業績を上方修正しながら、昨年来安値6040円まで調整した。今週は、同社株の動向を睨み「ウエイト・アンド・シー(待機)」とするのが、残念ながら合理的な投資行動となりそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:41 | 特集
2008年01月09日

ウインターストックで外せないグンゼ(狙い場・買い場)

狙い場・買い場 グンゼ<3002>(東1)は、例年、大寒の頃に動く習性があり、ウインターストックとして外せない。08年3月期の営業利益5.3%減益は昨年11月27日の安値422円で織り込み、その後は全般安の影響を受けず500円を回復するなど強い動きだ。
 特に、男性用メリヤス肌着では断トツ。高齢化と共に男性も厚着は避けられない方向にあり需要は堅調。創業が1896年(明治29年)と歴史のある企業だけに土地持ちでもあり、土地活用で収益を稼いでいる。兵庫県つかしん、埼玉での遊休地活用のショッピングセンターなどが寄与。
 今期の1株利益は35.4円、年10円配当は継続。また、中間期末での1株当り純資産は637.5円に対しPBRは0.74倍と割安水準。9日の終値は471円。520円前後のフシ抜けから590円前後が見込める。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:57 | 特集
2008年01月07日

「中東」をキーワードに探した優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)

田北知見の銘柄ウォッチ 2007年12月27日、パキスタンの首都イスラマバード郊外で、野党指導者ベジナル・ブット元首相が、テロにより、暗殺された。同国のムシャラフ大統領の声明によると、イスラム過激派による犯行と見られている。また、同国内では暴動が相次いでいるという。
 この手の事件が起きると、いつも「テロや暴力は何も生まない」ということが指摘されるが、しかし現実にはテロも暴力も根絶されることはない。政治的な難しいことはさておき、途上国については、全体的な生活・教育・文化水準を上げることが、暴力の連鎖を食い止めるひとつの方法ではないか、と、よく指摘される。
 …というリード文とはまったく関係なく、「パキスタン=イスラム国」から連想して、「中東」をキーワードに探した、優良銘柄。中東諸国は、途上国や新興国が大半だが、オイルマネーなどで、市場として、また世界のイスラム国の存在感が増している点からも、中期で買いテーマとされている。

■明電舎(6508)
重電5位の明電舎は中東向け変電設備が伸長

 重電5位の明電舎(6508)は、中東、東南アジア向けに変電設備が伸びているという。
 2007年12月28日終値は5円安の306円。同年1月4日終値396円比で90円安となっている。
 一目均衡表で見ると、ローソク足は小反発の局面で、ちょうど雲に下から入りかけているところ。このまま雲を上抜けたいところだ。まずは前のフシ370円ライン奪回を目指したい。
 現在の株価でPERは23.18倍、PBRは1.24倍。信用残はやや売り長となっている。

■SPK(7466)
自動車用補修部品の商社SPKは中東向けが伸びる

 バッテリーやブレーキなど自動車用補修部品の商社SPK(7466)は、中東、ロシア向けが伸びているという。
 2007年12月28日終値は12円安の1332円。同年1月4日終値1959円比で627円安となった。
 チャートを見ても、2月につけた年初来高値2035円から、12月につけた年初来安値1312円まで、続落トレンドで来た。そろそろ反発のタイミングと見たい。まずは前のフシ1500円ライン奪回、中期ではさらに次のフシ1800円までの戻りを目指す。
 業績は堅調。今期2008年3月期連結業績予想は、前年実績比増収増益。9月中間末で有利子負債ゼロ、前期末で現金等25億5000万円と、堅実財務も買い安心感を誘う。
 現在の株価でPERは7.87倍、PBRは0.78倍と割安でもある。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:33 | 特集

「一人負け」は「一人勝ち」に通じる。下げ過ぎ銘柄から秘宝株

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 日本株は「一人負け」であるという。アジアの新興国市場とのパフォーマンス競争で圧倒的に水を開けられたばかりか、米国株以上に値下がりしたためである。「日本売り」、「ジャパン・パッシング(日本通過)」が要因とされている。大発会でも、身内のはずの東証の社長がそう嘆いてみせた。何たるネガティブ、自虐思想であるか。
 もし日本株が、米国のサブプライムローン問題を予見して先売りしていたとしていたらどうなるか。まったく異なる風景が目の前に広がる。日本の投資家は、世界一賢い投資家となる。バブル形成とバブル崩壊を痛いほど味わった「失われた十年」の学習効果を見事に活かしたことになるからだ。
 だとすれば「一人負け」は「一人勝ち」に通じる。大いなる失望は大いなる希望の前兆、吉兆となる。下げ過ぎ銘柄のなかから秘宝株を掘り出す前準備をするときとなる。急ぐことも背伸びをする必要もない。じっくりと構えて身の丈に合った銘柄を探り当てたい。当面は、中央リニア新幹線の自主建設の手続きアドバルーンを打ち上げただけで24万円強、21%以上も短期急落した東海旅客鉄道(JR東海)<9022>あたりをマークすることから始めたい。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:08 | 特集
2007年12月28日

2008年の相場展望

2008年の相場展望

 2007年相場は、日経平均で見れば2月と7月に2つの山があった。しかし、詳細に見れば「終値」は7月が高値だったが、プロ仕様の「ザラバ高値」では2月の1万8300円がピークだった。

 TOPIXも2月が高値だったし、このほか大型株指数、中型株指数、小型株指数、ジャスダック指数、さらに東証1部の時価総額など多くの指標が「2月」高値だった。TOPIXは全銘柄が対象だが、日経平均は採用銘柄が225銘柄で、しかも輸出型の多いのが特徴だ。つまり、TOPIX2月高値、日経平均7月高値の差は「内需不振、輸出好調」を現したものだった。

 2008年は内需が景気をリードできるかといえば難しい。少子高齢化で日本の社会が衰退に向かっているうえに、格差問題、平和につかり過ぎたことによる勤労意欲の低下など簡単には日本復権は難しい。しかも、勝ち組企業もリストラは一巡し、いっそうの業績を伸ばすには、日本のGDPが拡大するか海外景気がさらに伸長するかだが、海外景気にも暗雲が垂れ込めてきている。2008年はモミ合い相場の可能性が強いのではないか。

 第一線の皆さんに相場展望を語ってもらった。


【相場展望】

■ 海老原 紀雄氏(株式評論家)

2008年は「ファンド」関連の訳あり銘柄に人気か
前半高、後半安で日経平均は
高値1万6000円、安値1万4000円


 2008年はひと言で表現すれば、「個別相場」とみている。昔なら、仕手筋が中心となった相場だが、今は、「ファンド」だろう。内外、大小、数多くのファンドがあるが、いずれも成績が芳しくないので、彼らの台所事情で組み込んでいる銘柄が動く可能性がある。
 多くの方が前半安、後半にもち直しとの見方が多いが、私は、「前半高、後半安」と見ている。後半高の根拠となっているアメリカの回復は、サブプライム問題はかつての日本のバブル崩壊と同じで解決には時間がかかる。
過剰流動性から足の速い資金が世界を駆け巡っているが、中国も住宅中心にバブルの様相を呈しているため警戒感が強まっている。原油、金がいつまでも高人気を持続するとも思えない。
 私は「日経平均」に対し「TOPIX」の動きが弱いことを指摘してきた。日経平均は07年夏に高値をつけたが、TOPIXは07年3月にザラバ高値1823ポイントをつけ、それ以降、下落基調にあり全体相場は弱いと言い続けてきた。08年の日経平均は高値が前半で1万6000円程度、安値は後半に1万4000円程度とみている。テーマは「環境」くらいだが、環境を組み込んでいるファンドの成績はどこも思わしくなく、期待されているほどは動かないだろう。
 基本は「業績が安定」、「配当利回りの良い」銘柄である。

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■ 水田 雅展(経済・株式評論家/アナリスト)

心配なのは中国経済の行方、日経平均は安値前半に1万5000円、高値は後半に1万8000円

 残念ながら2008年は好材料が思い浮かばない。むしろ、心配なのは中国経済の行方である。オリンピックの後にどの程度の反動が来るのか。その度合いによってはアメリカなど世界の景気に与える影響は厳しいものとなる。
 強いて明るい材料といえば、サブプライム問題などの悪い材料が一応出尽くすこと、つまり相場で言うところの「悪材料で尽くし」となることだ。となれば、サブプライム問題で下げていた銀行株は狙える。
 日経平均は安値は前半に1万5000円弱、高値は後半に1万8000円と見ている。

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■ 犬丸 正寛(経済・株式評論家)

オリンピックの年は4〜6月高値のケース目立つ

 日経平均は高値は前半に1万6750円、安値は後半に1万2200円程度。4年に一度のオリンピックの年は、過去3回のケースでは4〜6月に相場は高値をつけている。08年もその可能性はかなり高いのではないか。
 オリンピックを開催しようとする国は、当然だが施設などの建設を集中的に活発化させる。この効果で鉄鋼需要が急増して2007年は鉄鋼、建設機械、商社、海運などが潤った。日本の公園からスベリ台が盗まれるほどの異常事態だった。こうした「異常」は相場のピークとなることが多く、バブル時代に田舎の原野の土地が急騰したのと同じだ。お祭りが終われば反動が出るのは、ごく普通の現象である。中国の場合、国土が広く、人口も多いから、オリンピック後にそのまま「下降へ一直線」はないにしても、宴の後の一服感は間違いなく出る。
 その一服感とサブプライム問題の影響が重なって世界の景気、日本の景気を冷やす可能性は強い。特に、日本の場合、2002年2月から拡大に向かった景気は6年に達するが、その主役は当初は「大手企業のリストラ効果」だったが、後半は「輸出効果」である。その輸出に陰りが出れば景気頭打ちの可能性がある。
 日経平均は4〜6月に高値1万6750円程度、安値は後半に1万2200円もあると思われる。注目銘柄はバイオエタノール関連で大成建設(1801)。業績急回復のルシアン(8027)に注目している。

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■ 浅妻 昭治(株式評論家)

3月の彼岸を底に徐々に相場回復へ、物価高で個人消費は懸念材料

 日経平均は安値は3月に1万4000円、高値は後半に1万7000円。
 サブプライム問題はやはり相場の頭を押さえる材料で、この問題が解決するまでは動き難い。ひとつのメドとしては3月頃ではないだろうか。例年、彼岸あたりで底打ちのケースが多いので、今年も「彼岸底」となる可能性がある。
 その後、徐々に反発に転じるが、無茶苦茶な強気にはなれない。物価が上昇している点が心配なところで、個人の懐に影響が大きいだけに、景気の大きな比率を占める個人消費に影響が出る可能性もあるためだ。
 日経平均は安値1万4000円程度、高値1万7000円とみている。注目銘柄ではエレクトロニクス株をみている。業績上向きのソニー、大きくさげていた東京エレクトロン、アドバンテストなど。

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■ 長島 和弘(株式評論家)

日経平均は2・3月高値、決算発表で5月末安値、業界再編で小売セクターに注目

 日経平均は2〜3月に高値1万7000円程度をつけ、5月末に安値1万5000円をつけるとみている。5月末安値とみているのは決算発表で2009年3月期の見通しが保守的な慎重なものとなる可能性があるからだ。場合によると09年3月期は減益もありうるのではないか。
 ただ、その後6〜7月は年金資金等の買いが入ってもち直すと思うが、北京オリンピックが終わると手がかり材料がなくなり沈滞相場となるのではないか。
 注目は業界再編で「小売セクター」に注目している。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:55 | 特集
2007年12月26日

来年も「KY相場」は続く。好配当銘柄で値幅より配当を重視し安全第一

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 今年の流行語大賞にノミネートされた有力候補に「KY(空気が読めない)」があった。このKY、何も若者たちだけの専売特許ではない。米国のブッシュ大統領は、イラク戦争の厭戦気分を読み切れず急速にレームダック化し、日銀の福井俊彦総裁は、国民のワーキング・プア化への視点を欠いて金利正常化の志半ばで任期満了を迎えようとしている。
 兜町も読み違い、曲がりっ放しの連続である。参議院選挙での自民党惨敗を読み誤り、8月安値が一番底などと先読みしたら、見事に底割れである。
 来年も「KY相場」は続く。読み切れない時に軽挙盲動は禁物である。安全第一である。
値幅より足元の配当重視が次善策となる。金利引き上げ先送りで配当回帰を期待される。好配当利回りセクターは、その他金融、証券、不動産に固まっている。株価も悪材料に叩かれ続けてきた。武富士(8564)丸三証券(8613)シーズクリクリエイト(8921)などの悪目歓迎とする逆張りが無難となりそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:23 | 特集
2007年12月20日

「エト」にみる相場への思い(投資評論家・松本音彦氏)

 投資評論家・松本音彦氏の「エト」にみる相場への思い

時間を当てはめてみれば理解できる自然界の営み
2008年の「子年」は夜の12時頃に匹敵、暗夜航路の延長で求められる慎重姿勢


7391177851142611358703734128332864d1.jpg 日本では、エト=「十二支」(子ネ・丑ウシ・寅トラ…の12種)と理解されやすいが、正しくは「十干」(甲・乙・丙…の10種)も含まれる。だから、エトの漢字は「干支」。

■十二支:子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
■十 干:甲・乙・ 丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸


 暦法では、いわゆる丙午(ヒノエウマ)のように、両者が組み合わされ、総数は60種に及ぶ。
 したがって、同じ「午」年でも、十干との結びつき次第で運勢に相当な差が生じるが、60種の内訳は複雑すぎて、素人の手に負えない。そこで、今回は「十二支」中心に話を進める。
 「十二支」に方位と時間が割り振りされていて、景況を含む社会事象との関連では、とりわけ「時間」が重要になる。

23〜24時

 

11〜12時

1〜2時

 

13〜14時

3〜4時

 

15〜16時

5〜6時

 

17〜18時

7〜8時

 

19〜20時

9〜10時

 

21〜22時


早速、上記の時間割りを典型的な事例に当てはめてみよう。

「辰巳天井」の確度の高さ

【江戸時代の米相場以来という「辰巳天井」】
◎日経平均が4万円に迫った89年が巳年、その前年88年が辰年で、いずれも陽光が輝きを増す時期に当たる。
◎「ITバブル」相場で、日経平均が近年の最高値2万833円を記録した2000年が辰年。ただ、このケースでは翌01年の巳年が下げ一方の展開になった。
 『満ちれば欠ける』のか、どうも巳年には危うさがつきまとう。経験則としては、ピークを形成する「辰・巳」年の買いは要注意で、好買い場は"その前"の卯年ということになる。
◎逆に、相場波動の暗い時期はどうか。活況期が(「辰巳天井」のように)シャープに出るのに比べ、幅が広くて把みにくい。近年の日経平均大底(7607円)を形成した03年は未年=午後の初期で、"暗い"時間帯ではないが、波動上、「辰巳天井」からの下り坂ではある。
 この「辰巳天井」の逆局面が十二支では不鮮明な点を埋めるため、筆者は「十干」のうちでとくに「丁」(ひのと)に注目している。古くは、昭和恐慌時より凄惨な株価暴落をみた明治40年(1907年)がこの丁未の年(ここでも「未」が出てくる)。年央から世界的金融波乱に揺れた07年は、丁亥の年(ちなみに、亥の時間帯は夜の9〜10時)。
 さて、明くる08年は「戊(つちのえ)子」の年。「子」の時間帯は"夜半"、暗さは07年と変わらず。「戊」は前年の「丁」よりマシながら、まだ病み上がりの時期。暦法上、時運の大勢は「暗夜行路」の延長線。投資スタンスとしてはなにより慎重な構えが望まれる。
 なお、エトの世界はいかにも迷信じみているが、宇宙的摂理に違いなく、事例にみるとおり、経済論理を超える面が少なくない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:30 | 特集
2007年12月19日

イルミネーションから「LED」関連銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)

田北知見の銘柄ウォッチ クリスマスから年末年始にかけて、街はイルミネーションがきらびやかだ。とくに、数年前から、クリスマスツリーで目立つのは、白や青の電飾。「デザイン的に、こういう色が流行りなのかな」と思っていたら、省エネや環境性から、LED(発光ダイオード)を光源としているからだと知った。
 最近見て美しいと思ったのは、東京・新宿南口のサザンテラス。ここのイルミネーションは、小田急電鉄<9007>(東1)東日本旅客鉄道<9020>(東1)高島屋<8233>(東1)が共催で行なっているそうだ。小田急ホテルセンチュリーサザンタワー20階のラウンジから降りてくる時に、エレベーターから見る景色がきれいだった。また、千葉・舞浜方面でも美しいツリーを見た。
 というわけで、この文と直接関係はないが、LED関連銘柄。

■エノモト(6928)
リードフレームメーカーのエノモトは好材料が目白押し

 エノモト<6928>(JQ)はリードフレーム(半導体パッケージの内部配線として使われる金属)メーカー。IC用、LED用、電子部品用など、さまざまな分野の製品を製造している。ほか、コネクタ(接続部品)なども製造している。
 業績は堅調。今期2008年3月期連結業績予想は、営業利益が前年実績比1.1%減の17億3700万円と見込んでいるものの、売上高、経常・純利益は増収増益を見込んでいる。
 また、先週発売された、東洋経済新報社『会社四季報 新春号』によると、次期2009年3月期も、前号『秋号』の予想値から上ブレし、増収増益と見られている。「主力のリードフレームはLED、携帯電話用等で主に好採算品が増勢」「原材料値上がり分は価格転嫁順調」「不採算事業整理特損消える」「3円増配」「09年3月期はリードフレーム、コネクターとも好調」と、好材料が多く指摘されている。
 チャートを見ると、9月につけた年初来安値541円から反発。凸凹しながらも下値を切り上げてきている。とはいうものの、14日終値629円でPERは8倍台、PBRは0.7倍台と、割安水準となっている。

■TOWA(6315)
半導体製造装置メーカーのTOWAはボックス

 TOWA<6315>(東1)は半導体パッケージングなどの製造装置メーカー。LED用モールディング(封止)装置なども扱っているということで、ここに入れる。
 業績は好調。今期2008年3月期連結業績予想は前年実績比増収増益。業界観測では、2009年3月期もさらに増収増益と見られている。
 この半年ほどのチャートを見ると、900〜1200円の間でボックス圏を形成。押し目を拾っていきたい。14日終値1081円でPERは10倍台前半と割安水準。PBRは1倍台央。株価1000円台で単位100株の売買しやすさも魅力だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:46 | 特集
2007年12月17日

来年相場の本命、対抗、穴、ツナギ株の下馬評の一角に選挙関連株が浮上も

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 年内相場もあと9営業日、サブプライムローン問題で大揺れだが、来年相場のテーマ株探しも進行中だ。本命、対抗、穴株、ツナギ株と下馬評がしきりであるが、頭の片隅に置いておかなければならないのが「選挙」関連株である。福田内閣は、新給油法案の審議で正念場を迎えているが、これに加えて「年金」、「物価」、「景気」、「薬害」と難問が続出している。
 とくにここにきての諸物価高騰や景気の冷え込み感は、直接、国民の家計、フトコロに打撃を与えるだけに、巷に今年の参議院選挙の「消えた年金」問題以上に怨嗟の声が満ち溢れても不思議はない。福田内閣は、テロ特措法延長問題で内閣を投げ出した安倍前内閣以上の苦境に立たされるはずである。ウルトラCの「大連立」構想などが再び表舞台に登場するのかしないのかを含め、「内閣は外交問題では潰れない、物価問題で潰れる」とされる憲政史の常識が、二つ同時に試されることになる。
 となれば、来年のテーマ株から選挙関連株を外すわけにはいかない。政党キャンペーン関連の電通<4324>(東1)博報堂DYホールディングス<2433>(東1)、投票用紙計数機のグローリー<6457>(大1)、選挙用メガホンのTOA<6809>(東1)、投票用紙のムサシ<7521>(JQ)などは、ポートフォリオの一角に加え、早め、早めのお手当ても忘れないことである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:15 | 特集
2007年12月10日

掉尾の一振の「カーテンコール相場」では悪役銘柄の「善玉化」が試される

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 大納会まであと3週間、「掉尾の一振」はカーテンコール相場の様相を呈してきた。今年動いた株、動かなかった株を軒並み舞台に引っ張り上げ、来年相場で期待できそうな銘柄をセレクトするサバイバル相場でもある。
 「ホリエモンの呪い」が解かれた新興市場のネット関連株が軒並みカサ上げするかと思えば、期待外れのハイテク株の足を引っ張り続けたアドバンテスト(6857)東京エレクトロン(8035)までにも出番の声がかかり、スポットライトを浴びることになった。今年1年間繰り広げてきた相場シーンをわずか3週間、ビデオテープでもう一度となるのだから、当然、前場急騰した銘柄が後場急落、逆に前場急落した銘柄が後場急伸となるめまぐるしさ、方向感のなさがつきまとう。
 そのいわば食い散らかしのなかで、存在感を際立たせてくるとなれば、ニューマネー関連株となりそうだ。新興国の政府系投資ファンド(ソブリン・ウエルスファンド=SWF)の買い対象銘柄で、とりわけオイルマネーの動向は、すでにソニー(6758)が急動意となった。この12月からは、東証とS&Pが共同開発した中東投資家の株価指数・S&P/TOPIX150シャリア指数の配信が開始されたからいやがうえにも期待は高まる。
 同指数の採用銘柄には、例えば日立製作所(6501)は合格で東芝は落選、三菱地所は採用で三井不動産は不採用、商船三井は適性で日本郵船は不適性など、同じ業種でも運不運が分かれている。イスラム教義に基づいてセレクトされているそうだが、かつての石油危機時の産油国(DD)原油の買い付けで、親イスラエルか反イスラエルかで忠誠心を試されたことを彷彿とさせる。
 ソニーと並んで今年の悪役の一角に居座り続けた日立が、サバイバル相場に勝ち残れるのか、あと3週間、「悪玉転じて善玉」となるか注目ポイントとなりそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:12 | 特集
2007年12月06日

アメリカはとうもろこし、日本は廃木材からエタノール(犬丸正寛の株で見る世の中)

 犬丸正寛の株で見る世の中

〜アメリカはとうもろこし、日本は廃木材からエタノール〜

犬丸正寛の株で見る世の中 大成建設<1801>(東1)の広報へ取材に行ってきました。対応いただいたのは松井美詠子さん。取材の内容は大成建設、丸紅、大栄環境などで手がけている「世界で初めてのバイオエタノール製造設備」についてです。

 建設廃木材、木くず、剪定枝などの木質系バイオマスを主原料に燃料用等のエタノールを今年1月から年間1400キロリットル製造している。「大栄環境さんが関西地区での木材廃棄物を集められ、月島機械さんと丸紅さんの技術で当社がプラント建設を担当しました。(エタノール発酵)菌はアメリカでトウモロコシからエタノールを製造するのに使われているものです」と松井さんの説明。日本では、木造住宅の立替えで廃木材が多いため、トウモロコシより木材ということになった。

バイオエタノール製造施設 エタノールができるまでの工程は次の通りだ。集められた廃木材を破砕して加水分解しエタノール菌を加え発酵させる。「エタノール発酵菌が糖分を効率よく発酵してエタノールに変換するため栄養材として“おから”を加えるんですよ」(松井さん)。へえー、そうなんだ、オカラが好物とは驚き。そして、発酵した低濃度のエタノールを濃縮・蒸留・脱水の操作を行うことによって、ガソリンに添加できる濃度まで濃縮し出荷する。出荷先はすべて大阪市向け。

 1リットル当りの製造コスト、売値などは後日取材してお伝えしたいと思います。運営会社はバイオエタノール・ジャパン・関西株式会社。「工場見学は可能ですか」、「だめですね、危険物ですから」と松井さん。早い時期に年4000キロリットルの製造を目標としている。関西だけでなく日本全体に広がると大成建設の株は大いに注目となることでしょう。

●バイオエタノールの製造から利用まで
バイオエタノールの製造から利用まで
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:19 | 特集
2007年12月04日

クリスマスから連想した「優良株」(田北知見の銘柄ウォッチ)

田北知見の銘柄ウォッチ 12月に入り、繁華街や商業施設のディスプレイにクリスマス色が溢れている。この時期は、ボーナス商戦、クリスマス商戦、年末年始の書き入れ時だ。物販だけでなく、レストラン、レジャー施設、宿泊施設、旅行など、関連産業(?)の書き入れ時でもある。

■カネコ種苗(1376)
クリスマスといえば、花束や「ポインセチアの鉢植え」という連想からカネコ種苗


 カネコ種苗<1376>(JQ)は、花卉、種苗、農材、関連施設材などの事業を行なっている。業績は堅調。今期2008年5月通期連結業績予想は前年実績比増収増益を見込んでいる。
 大口株主には、金子才十郎会長や一族(役員)のほか、「カネコ種苗みどり会」や、自社従業員持株会、銀行、著名個人投資家などの名前が並んでいる。
 マーケットメイク銘柄の安心感、株価3ケタで単位100株の売買しやすさも魅力だ。
 チャートを見ると、11月13日の620円を底に、反発。下値を切り上げる展開となっている。このまま続伸して、まずは次のフシ670円、さらに中期では8月急落前の750円ラインまで戻して行きたい。
 11月30日終値649円。PERは約12倍と割安水準となっている。

■サイゼリヤ(7581)
リーズナブルなイタリア料理レストランを全国展開のサイゼリヤは反発局面


 サイゼリヤ<7581>(東1)はリーズナブルなイタリア料理レストランを全国展開している。現在約700店があり、1000店を目指しているという。
 業績は堅調で、今期2008年8月通期連結業績予想は、前年実績比増収増益を見込んでいる。財務面も、出店を続けているわりには、実質無借金、現金等90億円超のキャッシュリッチと、シッカリしている。買い安心感は充分だ。
 チャートを見ると、11月1日につけた年初来高値2080円から続落後、反発局面にある。11月30日終値1770円。単位100株。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:45 | 特集
2007年12月03日

二度繰り返される歴史と「オイル相場」に先回りの逆張りも一考

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「神風頼み」、「奇襲戦法好き」は、深くDNAに刻み込まれた日本民族の専売特許だとばかり思っていた。蒙古来襲の国難は、2度も吹き荒れた神風(台風)が大船団を蹴散らせてくれたし、源義経の「ひよどり越え」や織田信長の「桶狭間の戦い」は、敵の意表をついて小が大を打ち破る歴史的快挙として、いまだに信奉者が絶えない。この成功体験が、逆に戦術的には勝っても戦略的には勝てない日本民族の悪癖の元凶を形成しているといくら指摘されようとも、聞いただけでとにかく血湧き肉躍ってしまうのである。
 ところが「神風頼み」は、日本だけに限らないことが明らかになった。世界の最先端金融センターの米国でも日常茶飯事化しようとしているようである。例の米大手銀行シティグループのオイルダマネー導入である。サブプライムローンの焦げ付き問題で資金ショートした同行が、アラブ首長国連邦(UAE)の政府系投資機関、アブダビ投資庁(ADIA)から75億ドル(約8000億円)の出資を引き出した。同行のオイルマネー導入は、今回が初めてではない。前身のシティコープが、「3つのL」で経営破たん寸前になった1991年にサウジアラビアの大富豪から資金を取り入れている。歴史は繰り返す。それも一度や二度に限らないようで、学習効果はまるで働いていない。
 とにかく世界の株式市場は、この資金導入で急反発しことなきを得ている。問題が、深刻化すればするほど、金融マンたちの中東詣でが活発化しオイルマネーの世界還流が活発化するはずである。世界の株式市場が、オイル漬けとなってオイル臭くなるかもしれない。
 日本市場にもすでにオイルマネーは進出済みだ。例えばAOCホールディングス(5017)の前身のアラビア石油には、創業当時からサウジアラビアとクェートの政府が大株主として肩を並べ、アラブの王族たちは、毎年、桜の花見時期に開かれる株主総会を楽しみに来日していたといわれていた。最近では、アブダビ首長国政府系の国際石油投資会社IPICが、コスモ石油(5007)と資本・業務提携し、第3者割当増資(発行価額510円)を引き受け891億円もの資金供給をしている。シティグループより金額は1ケタ小さいが、中国、インド、ロシアなどへの新興市場へのキャッチアップを強めているオイルマネーの第一弾としては十分だろう。
 石油株は、オイルマネーが導入されようが、米国原油先物価格が最高値をつけようが、株価反応度が鈍い。そのなかで前週末30日取引終了後から世界の機関投資家がベンチマーク(運用指標)としているMSICバーラ指数に新規に組み入れられたコスモ石油当たりに照準を当て先回りして逆張り、「オイル相場」に備えてみたい。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:33 | 特集
2007年11月29日

月足チャートで確実に稼ぐ必勝銘柄−フルキャストテクノロジー

月足チャートで確実に稼ぐ

 フルキャストテクノロジーは、エレクトロニクス向け技術者派遣で躍進


フルキャストテクノロジー<2458>(JQ)

●技術社員3年で73%の大幅増、平均単価も着実にアップ

必勝株シリーズ 世の中は人手不足。とくに技術者が不足している。こうした中で同社は、「より多くの技術者の雇用を生み出し、高い技術力を提供することで豊かな社会の実現に貢献する企業を目指す」ことを掲げ、エレクトロニクス向け中心に同社独自の教育システムで技術者を育成し派遣するビジネスを展開。時流に乗ることが有望銘柄として注目できる。

 このほど発表の07年9月期は、売上は11.3%増えたが、営業利益、経常利益はそれぞれ18.5%、13.5%減少した。減益には違いないが、しかしマイナス材料ではないことを強調したい。今年7月に海外技術者の確保を目的に株式会社AICONの技術者派遣部門を譲受したことにより経費が増加した。具体的にはAICONの事業譲受により採用した韓国人技術者の再教育費用や人件費、技術者確保のための求人・広告費用の積極投入を行った。たとえば求人・広告費は5505万円増加、教育研修費も4559万円増加、人件費は1億2885万円増加した。

●08年9月期は2ケタの増収増益、PER10倍以下と割安

 収益の要となる従業員数をみると、04年(9月期)1014名→05年1085名→06年1278名→07年1440名。このうち、技術社員は04年の750名から07年で1298名へ3年間で73%の大幅増加だ。しかも、派遣の平均単価は07年9月期で3448円(04年3207円)と毎期着実にアップ。人員増と単価アップによって業績がさらに伸びる方向にある。

 投資指標はそろって割安。PERは10倍を切り、利回りは4%に近い。チャートは5万円どころで底値固めを終え出番が近い。まずは8万円目標で仕込みたい。

 買い目標=5万円、売り目標=8万円

フルキャストテクノロジー月足1
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:12 | 特集
2007年11月27日

毎日コムネット 全国に学生ネットワークを構築し首都圏の大学生ターゲットに学生マンション等を展開

ビジネスモデルと業績

毎日コムネット<8908>(JQ)
総管理戸数は131棟5179室、学生の安心・快適ニーズに応える


【ビジネス】  同社のビジネスを紹介するには「沿革」に触れる必要がある。1979年にトラベル・ドゥ・インターナショナルを設立、旅行業に端を発したことにある。当然、旅行といえば学生であり、とくに大学生との関わりが深く、これが同社の「学生のニーズにビジネスチャンスを見出し事業を展開してきた」ことがベースとなっている。
 即ち、首都圏大学生の合宿研修、スポーツ・音楽イベント等の企画運営、アルバイト情報から就職支援サービスなどのコンテンツを拡大しながら、他に類を見ない学生ネットワークを構築する一方、学生需要を背景とした学生マンションの開発、運営管理を主力事業として拡大。現在では、「学生」のみならず、経営の合理化と学生サービスの強化を図る「大学」、不動産の有効活用を考える「企業・社会」、そして「不動産オーナー」に対し、有効なコンテンツを提供する企業として躍進。まもなく設立30周年を迎えるが、年商100億円も射程圏となっている。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:32 | 特集
2007年11月26日

責任者不明の「サブプラ相場」では圏外宣言銘柄の落下傘投資も一興

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「責任者、出て来い!」と怒鳴りたくなるのが、米国のサブプライムローン問題である。シティやメリルのCEOが早々と責任をとって辞任したが、問題は序の口でお落しどころはなかなか見えてこない。お詫びの記者会見をした経営トップの首と取って一件落着とする日本流は、どうもグローバル・スタンダードとしては通用しないないらしい。
 病状は次々と悪化が伝えられどこまで進行しているか不明で、対症療法も病巣を直接抉出して完治させるターゲット治療はできない相談である。金利を下げて資金を供給し続ける流動性の確保策頼みだけでは、これは効くのか効かないのかはっきりしない免疫療法と一緒で、むしろ副作用の方が心配になってくる。
 責任者不明の大難題を抱えた株式市場は、もちろんエンジン全開とはならない。片肺飛行はまだいい方で、エンジン停止の滑空相場、低空飛行、墜落の懸念さえ消えない。落下傘を体にしっかり装着していつでも飛び降りられる準備と覚悟が怠れない。
 日本のメガバンクの9月中間期決算の発表が終わった。決算短信には、サブプラ投資損失数百億円、投資有価証券含み益1兆数千億円とする記述が並ぶ。行間からは、それでなぜ欧米の大手金融機関と同列に売られなければならないかとする忌々しさが滲み出ている。
 そのなかで、サブプラ投資をまったくしていないと圏外宣言をしたのが、りそなホールディングス(8308)中央三井トラスト・ホールディングス(8309)の2社である。増配も発表した中央三井あたりを逆張り・落下傘投資するのも一興となりそうである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:38 | 特集
2007年11月21日

需給はすべてに優先する(相場&銘柄−強弱対立)

相場&銘柄 強弱対立 「損保よ、お前もか」、サブプライムローンの損失が損保からも出てきた。これも低金利政策の反動だろうか。日本の金融機関は危ないものに手を出している。プロといわれる連中より、今は個人投資家がよほどましである。日経平均は急落、どうなる相場。

がく〜(落胆した顔)弱気 強気の君も、この下げでは参っただろう。

わーい(嬉しい顔)強気 正直参ったよ。相場は完全に崩れたことを認めないわけにはいかない。

がく〜(落胆した顔)弱気 9月にTOPIXの月足が24ヶ月線を割った時から慎重になっておればよかったんだ。まあ、今さら言っても仕方ないが、もっと下がるよ。

わーい(嬉しい顔)強気 しかし、PBR1倍割れ銘柄が増えたり、高利回り銘柄が増え、底値圏に来たと思うけど、どうなんだ。

がく〜(落胆した顔)弱気 確かに底値圏には近いと思う。しかし、30日線との乖離はまだマイナス8%だ。06年6月の急落相場ではマイナス12%、今年8月の急落でもマイナス12%だった。最後の下げが残っている可能性がある。

わーい(嬉しい顔)強気 それは何だろう。サブプライム問題は今日の損保で終わりでないのか。

がく〜(落胆した顔)弱気 サブプライムは目先は終わりだろう。しかし、最大の悪材料は信用買いの期日到来だ。格言に『需給はすべてに優先する』の教えを守るなら、買い方が投げるまで底とはいえない。しょせん、株は勝負事、負けた方が白旗を上げるまで、追い詰められる。12%のマイナス乖離なら底は入るだろう。06年6月の1万4045円まで下げる可能性がある。そこまで下げれば絶好の買い場になるだろう。『買いは3日待て』の格言もあるから、もうしばらく待ったほうがいい。

わーい(嬉しい顔)強気 買う元気なんかないよ。好きにしてくれ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:21 | 特集
2007年11月19日

ワンタッチでコンパクトに師走相場のスペースにトライ

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 大納会まであと1カ月強を残すばかりで「掉尾の一振」はあるのか、「モチツキ相場」があるのか問われる季節となったきた。日経平均が安値を更新してベア派8割、ブル派2割と悲観論が大勢となっている逆風下、投資家心理としては「突っ込み買い」か「戻り売り」か大いに迷う。ここで参考にしたいのが、病に倒れたサッカーのオシム全日本監督が目指した近代サッカーである。攻守がめまぐるしく入れ替わる試合では、守備ラインを押し上げて広いピッチをコンパクトにし、ボールをワンタッチで動かしてスペースをこじ開けフィニッシュを放つことが勝利のセオリーとして徹底されている。強弱感の対立する師走相場でまず最低限の勝利の方程式として応用できそうだ。では、どうピッチをコンパクトにしてボール(銘柄)を動かすのか?
 今回の急落相場では、余り株価材料として有力視されなかったモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル・バーラ(MSCIバーラ)の指数構成銘柄に新規採用された21銘柄にスペース開拓のトライをしてみたい。同指数は、国際分散投資をする世界の機関投資家が運用のベンチマーク(運用標準指標)としており、11月30日取引終了後に実際に組み入れることから、連動してファンドの追加組み入れ、需給好転も期待されるからである。
 21銘柄のなかにはダイハツ(7262)などの自動車株が6銘柄も組み入れられていて、すでに人気化をフォローした。次のターゲットとしては、きょう19日に9月中間期決算を発表予定で任天堂関連人気内包のスクェア・エニックス(9684)、毎年、師走相場の猛ダッシュ力発揮に定評のあるアーバンコーポレーション(8868)あたりに縦パスはどうだろうか?

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:47 | 特集
2007年11月15日

オリンピックに向けて…から連想して、スポーツ関連優良銘柄(田北知見の銘柄ウォッチ)

田北知見の銘柄ウォッチ 2008年8月開催の北京オリンピックまで、あと1年を切り、関連銘柄が物色されている。ここのところ、株式市場は元気がないが、「オリンピック開催年には、株価も元気」というデータもあるようだ。「地合いは悪化の一途をたどる」という悲観論も出ているようだが、「来年に向けて仕込み時」と前向きに見てみる。
 五輪関連としては、まずは(東京オリンピックのイメージからか?)家電メーカー、家電量販店銘柄がよく指摘されるが、ここではスポーツ関連銘柄を物色してみた。

■デサント<8114>(東1)
スポーツウェアメーカーのデサントは、2016年東京五輪誘致の公式協賛も


 デサント<8114>(東1)は大手スポーツウェアメーカー。2008年北京五輪では、ビーチバレーの水着などを提供する。
 また、2016年夏季五輪の誘致を行なっている、東京五輪招致委員会が12日、発表した公式協賛社の1社にデサントが入っている。
 14日終値は572円。チャート的には、13日につけた550円ラインの押し目から反発局面となっている。この株価で、PERは21.58倍。信用残は売り長なので、反発が鮮明化すれば、さらに買戻しが入り、騰がる…という期待もできそうだ。
 業績は堅調。今期2008年3月期連結業績予想は、前年実績比増収増益を見込む。業界観測では、2009年3月期もさらに増収増益と見られている。
 筆頭株主は伊藤忠商事<8001>(東1)。ほか、生保、都銀、信託口、東洋紡<3101>(東1)など。また、デサントスポーツ科学振興財団も名を連ねている。前期末で現金等が165億0200万円、実質無借金の好財務であることも、買い安心感を誘う。
 まずは前の高値620円ラインまでの戻りを、中期では今年7月高値660円ライン奪回を目指してみる。

■ミズノ<8022>(東1)
スポーツ用品メーカーのミズノは、北京五輪をきっかけに中国内での市場開拓加速


 スポーツ用品大手メーカーのミズノ<8022>(東1)は、北京五輪をはずみにブランド力を高める狙いで、2008年中に、北京の店舗面積500平方メートル規模の大型店舗を出店すると報道されている。同年末までに、中国国内の販売店を、現在の約800店から1000店以上に増やすとも報じられている。五輪後も同国内のスポーツ用品の需要拡大が中長期に継続するとの判断からだ。
 また、同社も、2016年東京五輪誘致の公式協賛社の1社である。
 大口株主を見ると、ミズノスポーツ振興会、ミズノ国際スポーツ交流財団、自社、自社従業員持株会、美津濃共栄会持株会などが並んでいる。ほか、信託、都銀、生保など、堅い。
 14日終値は738円。PERは21.89倍。チャートを見ると、7日につけた直近高値778円から続落したが、14日の日足は反発&陽線となっている。地合いにもよるが、もう少し伸びると見たい。こちらも信用残は売り長なので、反発局面となれば、買い戻しが入りそうだ。2〜3月につけた今年の高値800円ラインまでの戻りを狙ってみる。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:15 | 特集