4月1日から、クスリの処方箋が変わった。「後発医薬品(ジェネリック)への変更不可」欄に、医師のサインがない場合、保険薬局で薬剤師と相談のうえ、患者がジェネリックを選ぶことができるようになった。厚生労働省が少しでも歳出を抑えたいということから処方箋の形式が変更されたもの。この変更はしばらく前から報道されており、また、以前から、沢井製薬<4555>(東1)が俳優の高橋英樹氏を起用してジェネリックをPRすることなどで、かなり周知が進んでいた。ジェネリック株は今後の普及拡大をすでに織り込み、かなり買い進まれている。
一方で、最近は第一三共<4568>(東1)が俳優の渡哲也氏を起用して「どこの薬か」というPRをするなど、新薬メーカーの巻き返しも。新薬開発力や、老舗ブランドとしての安心感をアピールしている。
うーむ、「ジェネリック 対 新薬」が、なぜか「高橋英樹 vs 渡哲也」の戦いのように見えてきた…。なんだか、重厚感のある戦いだ。
というわけで、新薬&ジェネリック銘柄特集。
■日本ケミファ<4539>(東1)
日本ケミファは売上高の半分がジェネリック。中期で業績拡大見込む
日本ケミファ<4539>(東1)は売上高のほぼ半分を後発医薬品が占める医薬品メーカー。2009年3月期は後発医薬品の新製品発売が続き、2010〜1011年度に売上高330億円(2008年3月期予想215億円)、営業益47億円(同13億円)も。
また、日経記事によると、ジェネリックには20社超が参入しており、そのなかで勝ち残るために、同社はブランド確立のために、25年ぶりにテレビCMを再開した。
チャートを見ると、昨年9月25日につけた昨年来安値408円を底に、反発。凸凹しながらも、着実に下値を切り上げる展開となっている。現在の600円ライン(3月31日終値571円)はひとつのフシだが、中期では700円ライン奪回を目指したい。現在の株価でPER33倍台と高めだが、PBRも3倍台と、今後の成長期待値も高めだ。
■第一三共<4568>(東1)
第一三共の2008年3月期連結業績予想は、実質増収増益
第一三共<4568>(東1)の2008年3月期連結業績予想は、売上高8760億円(前年比5.8%減)、経常利益1710億円8同12.4%増)、純利益1000億円(同27.3%増)。減収予想なのは、国内医薬品事業が計画を下まわる予想となったため。三共と第一製薬の統合・事業再編の影響や、欧米グループ会社の決算期変更の影響を差し引いた実質の前年比では、増収の計算となるという。
中間末で実質無借金、前期末で現金等5132億円のキャッシュリッチと好財務。大口株主には信託口や都銀、チェース系などの優良外資が並ぶ。
3月31日終値2945円でPERは約20倍、PBRは1.7倍。信用残は約0.6倍の売り長。
チャート的には、3月19日につけた昨年来安値2745円を底に、反発局面となっているが、まだ安値圏ではある。(2008/4/1株マニ)
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。























3月相場のビッグ・イベントといえば、25日の3月期決算会社の配当取りとつい前週末28日の期末の「お化粧買い」である。米国の金融不安、相場波乱に日銀総裁の後任空席、道路特定財源の暫定税率期限切れなどの国内政局の空転が加わり、相場の急落さえ覚悟したピンチで強力なブレーキ役となったからだ。


日本の07年9〜12月期のGDP(国内総生産)が年率で3.7%の伸びと発表された。








