
2008年8月開催の北京オリンピックまで、あと1年を切り、関連銘柄が物色されている。ここのところ、株式市場は元気がないが、「オリンピック開催年には、株価も元気」というデータもあるようだ。「地合いは悪化の一途をたどる」という悲観論も出ているようだが、「来年に向けて仕込み時」と前向きに見てみる。
五輪関連としては、まずは(東京オリンピックのイメージからか?)家電メーカー、家電量販店銘柄がよく指摘されるが、ここでは
スポーツ関連銘柄を物色してみた。
■デサント<8114>(東1)
スポーツウェアメーカーのデサントは、2016年東京五輪誘致の公式協賛も デサント<8114>(東1)は大手スポーツウェアメーカー。2008年北京五輪では、ビーチバレーの水着などを提供する。
また、2016年夏季五輪の誘致を行なっている、東京五輪招致委員会が12日、発表した公式協賛社の1社にデサントが入っている。
14日終値は572円。チャート的には、13日につけた550円ラインの押し目から反発局面となっている。この株価で、PERは21.58倍。信用残は売り長なので、反発が鮮明化すれば、さらに買戻しが入り、騰がる…という期待もできそうだ。
業績は堅調。今期2008年3月期連結業績予想は、前年実績比増収増益を見込む。業界観測では、2009年3月期もさらに増収増益と見られている。
筆頭株主は
伊藤忠商事<8001>(東1)。ほか、生保、都銀、信託口、
東洋紡<3101>(東1)など。また、デサントスポーツ科学振興財団も名を連ねている。前期末で現金等が165億0200万円、実質無借金の好財務であることも、買い安心感を誘う。
まずは前の高値620円ラインまでの戻りを、中期では今年7月高値660円ライン奪回を目指してみる。
■ミズノ<8022>(東1)
スポーツ用品メーカーのミズノは、北京五輪をきっかけに中国内での市場開拓加速 スポーツ用品大手メーカーの
ミズノ<8022>(東1)は、北京五輪をはずみにブランド力を高める狙いで、2008年中に、北京の店舗面積500平方メートル規模の大型店舗を出店すると報道されている。同年末までに、中国国内の販売店を、現在の約800店から1000店以上に増やすとも報じられている。五輪後も同国内のスポーツ用品の需要拡大が中長期に継続するとの判断からだ。
また、同社も、2016年東京五輪誘致の公式協賛社の1社である。
大口株主を見ると、ミズノスポーツ振興会、ミズノ国際スポーツ交流財団、自社、自社従業員持株会、美津濃共栄会持株会などが並んでいる。ほか、信託、都銀、生保など、堅い。
14日終値は738円。PERは21.89倍。チャートを見ると、7日につけた直近高値778円から続落したが、14日の日足は反発&陽線となっている。地合いにもよるが、もう少し伸びると見たい。こちらも信用残は売り長なので、反発局面となれば、買い戻しが入りそうだ。2〜3月につけた今年の高値800円ラインまでの戻りを狙ってみる。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:15
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