[特集]の記事一覧
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記事一覧 (12/02)大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/30)ラ・アトレのカンボジア不動産開発プロジェクト(第3回)
記事一覧 (11/25)顔色が悪い社長の会社の株は買うな=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/18)相場の極意は見ざる言わざる聞かざる=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/16)ラ・アトレのカンボジア不動産開発プロジェクト(第1回)
記事一覧 (11/11)短期での惚れ込みは命とり 惚れ込むは中長期投資なり=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (11/04)自分の考えとマーケットの今を摺り合わせるべし=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (10/14)ケイ線は値幅見ず日柄を見よ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (09/30)トイレの汚い会社の株は買うな=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (09/23)噛んだガムは捨てよ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (09/16)材料は後からついて来る=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (09/10)相場師に金なしは鳥に翼なきが如し=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (09/02)相場巧者は期待・悲観の大きさと現実との差を計る=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (08/26)株は千里を行って千里を帰る=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (08/23)【配当特集】第一実業はリチウムイオン電池関連、RSIで買いサインに配当利回り妙味あり
記事一覧 (08/19)黒いシミも離れて見れば白い壁=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (08/12)釣りも株も魚のいるところでやれ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (08/05)鍋に入れた株のフタは取るな=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/29)商いは買い手がいるうちにやれ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/22)心動けば勝負に曲がる(過信が身を滅ぼす)=犬丸正寛の相場格言
2017年12月02日

大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな=犬丸正寛の相場格言

■大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな

大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな 何かの新しい材料等でチャートにおいて大きい陽線、あるいは大きい陰線が出た後は、動きが小幅となるものです。先行きの動きがどうなるか見極めたい気持ちが強いことがあります。

 好材料が出た場合、もう、株価には織り込んだのではないか。あるいは、まだこれからではないかなど、期待と思惑が入り乱れます。このような、判断に迷う時は株価に注意して、相場の動きから答えを求めることも大切と教えています。つまり、大きい陽線の出た後、大きな調整もなく小幅な下げでとどまり、モミ合っている時は再上昇が見込めるものです。

 安値圏で推移していた株価が好材料の出たことで急伸すれば、長く持っていた人は先高を考えるより、まず売りたくなる気持ちが先行するものです。株価低迷でその人は、「売りたい、手放したい」気持ちを日々、持って相場を見ているからです。そうした売り物を消化するために、急伸の後、モミ合うのです。そして、売りが一巡すれば再急伸ということです。急伸したあとの動きが鈍いからといって、決してあなどってはいけません。

 反対に、悪材料で大きく下げ、その後の戻りが小さい場合は要注意です。その悪材料はまだ織り込んでいない可能性があります。「大きく上げた後の小幅押しは買い」、「大きく下げた後の小幅戻しは売り」、くらいの気持ちで見ておいてください。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年11月30日

ラ・アトレのカンボジア不動産開発プロジェクト(第3回)

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【カンボジアの現状や経済発展とラ・アトレの取り組み】

◆総人口は2076年まで増加と推測され高度成長の真っただ中

 ラ・アトレ<8885>(JASDAQ)は2017年4月、経済成長の著しいカンボジアの首都プノンペンの一等地に地上26階建てのタワー型高級コンドミニアム(分譲型マンション)の開発を開始した。カンボジアは、人口が1470万人(2013年外務省データ、IMFデータでは1570万人)で、そのうち半数を25歳以下の若年層が占めている。若者の人口比率が高いことも魅力のひとつだ。国連による人口予測では、総人口は2076年まで増え続け、労働力人口は2045年まで増え続けるとされている(世界の推計人口2017より)。まさに、いま、高度成長の真っただ中にある国である。

◆国家再建の当初から協力と支援を行い、日本に対する国民感情はかなり良好

 カンボジアといえば、まだ内戦の傷跡が癒えない国というイメージがつきまとうが、内戦が終結してからすでに25年近くになる。日本との縁は意外に深く、内戦終結前後の1992年に国連の平和維持活動組織「UNTAC」(国連カンボジア暫定統治機構:明石康事務総長)が民主政権の樹立に向けて活動を開始し、93年には国民議会選挙で民主政権が誕生。ここから名実ともに平和国家としての再生が始まった。

 この過程で、日本は、政府をはじめ、企業や非営利組織による援助など、当初から同国に有形無形の協力を続けてきた。このため、「日本に対する国民感情はかなり良好なレベルといえる」(ある外務省OB)という。文化交流の面でも、古くはカボチャの語源は同国から伝来したとされるし、マラソンランナーの猫ひろしさん、アンコールワット観光など多彩。両国は、市民レベルの交流でも話題に困らない関係にあるといっていい。

 法律の整備についても、「カンボジア政府から我が国に対して法整備支援の要請がなされ」「日本の法務省も参加して法整備支援を行った」(法務省のホームページ「法務総合研究所国際協力部・カンボジア」より)。このため、民法や会社法などは日本の法律と概念が似ているといわれる。

◆大幅なインフラ整備が進み、半年経つと街並みが変わっているほど発展

 首都プノンペンには、約10年前まで高層建築物はほとんどなかったが、現在はビルが立ち並び、クルマの渋滞も激しく、大幅なインフラ整備が進み、信号機の増設やバイパスの設置なども進んでいる。「半年経つと街並みが変わっているほど発展が著しい」(同社の担当者)という。日本人駐在員の増加も著しく、在留邦人数は3000人を突破した(2017年5月、外務省発表資料より)。2014年にオープンしたイオングループ<8267>(東1)のイオンショッピングモールは、カンボジアで最大のショッピングセンターとして人気を集めている。JICA(国際協力機構)によると、日本食を提供する店舗は150店を超えた。

 こうした経済発展を受け、首都プノンペンの地価上昇率は2013年から2015年にかけて、3年で2倍となった。経済成長率は、IMF(国際通貨基金)によると、2011年から2016年の6年間で平均7%を超える推移を示し、今後も2022年まで6.0%〜6.8%と堅調な成長が続くと予測されている。このため、地価もこれまでと同様の伸びを続ける可能性が高い。

◆内装・外装など細部まで「日本品質」にこだわり資産価値を差別化する不動産を開発

 ラ・アトレがこのたびコンドミニアムを建設するプノンペン市内の一等地(ボンケンコン=BOEUNG KENG KANG1地区、通称「BKK1」地区)は、プノンペン国際空港から約12キロメートル、独立記念塔からは約800メートル。

 ここに、内装・外装の細部にまでこだわり、資材や設備、備品などでも日本国内と同等の住宅品質を提供する「日本品質」の建物を目指し、コンシェルジュサービスや24時間セキュリティ体制を完備したコンドミニアムを建設する。プノンペンでもマンション建設は活発化しているが、外国人向けのハイエンドで高品質な物件数は少なく、資産価値の観点からも差別化する不動産開発を進めているところだ。(シリーズ5回・次回に続く)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:03 | 特集
2017年11月25日

顔色が悪い社長の会社の株は買うな=犬丸正寛の相場格言

■顔色が悪い社長の会社の株は買うな(真の経営者)

顔色が悪い社長の会社の株は買うな(真の経営者) 何をやるにも健康でないと、目標・計画を実行することは困難です。格言というより、当たり前で当然の言葉ですが、情報公開時代を迎え、単に企業は数字面だけでなく経営者、とくに最高責任者の人となりまでが求められるようになってきましたから社長の顔色、表情は大切です。

 かつては、企業の社長たるものは軽々に人前に出るもではないという考えが根強くありました。昔の殿様には、家臣といえども簡単には目通りできなかったのと同じです。威厳を優先していたためです。今でも、伝統のある名門と言われる企業ほどまだその傾向は残っています。記者会見では、新社長就任の時や新年の年頭会見、周年記念などの、めでたい時でないと社長は出て来なかったものです。

 IR時代と言われる今日でも、つい最近までは、アナリスト対象の決算発表に社長が顔を出すことを嫌がっていました。アナリストに細かく突っ込まれるのが嫌だったのです。財務出身の社長なら数字に明るく得意でも、営業畑出身の社長にはアナリストの攻撃をかわすのは大変で、取り巻きが恥をかかせてはいけないと遠ざけていたからです。ある関西系の有力企業が、以前、東京でのアナリスト説明会に社長が出なかったため株価が大きく下げました。このため、「IRに社長が出ない会社の株は売り」といった新格言さえ登場したほどです。結局、その会社は説明会をやり直したそうです。

 経営者とアナリストの間でも、こういう状態ですから、ましてや個人投資家が経営者と顔を合わせることはありません。せいぜい年1回の株主総会くらいです。そのため、日頃のうっぷんが爆発することにもなりかねません。現在は社長自らがアナリストだけでなく、個人投資家の前でIRセミナーを開催し人生観から経営方針、足元の業績まで幅広く話す機会が増えるようになっています。

 とくに、個人投資家はアナリストのように数字にウエイトを置くのではなく、会社の取り組みや社長の考え、表情、声の調子、顔の色ツヤなど生身の人間としての経営者の姿にポイントを置いて投資判断をします。まさに、社長はIR時代の主人公役を演じる役者といえる存在です。

 もし、主役の顔色が不健康で悪く、声に精彩がなかったらお芝居はつまらないものとなってしまいます。ましてや社長が酒焼け顔やゴルフ焼けで異常に黒かったりすると、投資家は大事なお金をその社長に預けることはしません。間接金融時代は銀行関係者と夜な夜な飲み歩いても許されましたが、直接金融時代の今日では個人投資家という多くの観客の前で、顔色、声、表情など主役にふさわしい立ち振る舞いが必要となっているのです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年11月18日

相場の極意は見ざる言わざる聞かざる=犬丸正寛の相場格言

■相場の極意は見ざる言わざる聞かざる

相場の極意は見ざる言わざる聞かざる 米(コメ)相場の神様とまでいわれた本間宗久が残した相場金言集「三猿金銭録」の中心をなす考え方といわれるものです。本間宗久は多くの金言、今でいう格言を残していますが、相場において最終的には人の意見に惑わされず、自分で考えて決めなさい、ということが言いたかったようです。

 3匹の猿が目、口、耳を手でふさぎ、見ない、言わない、聞かないという、「見ざる、言わざる、聞かざる」の、あの日光東照宮の猿の彫刻は有名です。一説では子供の頃は、大人のよくない行動を見たり、口にしたり、聞いたりしないで習い事に一生懸命になりなさいという教えといわれます。しかし、今日では、低俗な情報の氾濫に伴って犯罪の低年齢化が進むなど、3匹の猿の教えが通用するのはなかなか難しいことです。

 かつての証券会社では、たとえば店頭は現在と違って、多くの常連客などで賑わい、全体相場や個別銘柄についての話題が飛び交っていました。投資家もこうした話題を求めて証券会社の店頭に出かけて行くのを楽しみにしていたものです。しかし、こうした話題を参考にするのはよいけれど振り回されないで、最終的には自分自身で売り買いの判断を決めなさい、つまり、見ざる、言わざる、聞かざるのスタンスで、自分の考えを大切にしなさいという教えです。

 今でも、都内には昔の面影を残した証券会社の店舗はありますが、多くは、ネットでの取引になり、あるいは店頭も銀行以上に綺麗になって、しかも、営業カウンターの社員もアナリストレポート以外のことには答えてくれません。したがって口、耳から入ってくる情報は非常に少なくなり、最近の情報はネットによる目からのものが中心となっていますし、不確定な情報が多くなっています。とくに、今日の投資家は「見ざる」ことに心することが大切です。

 むしろ、最近は経営面において、経営者同士の交流会、勉強会などが活発で目、口、耳から入ってくる情報が非常に多くなっています。経営者にとって、情報収集は非常に重要なことですが、自社の実力を忘れて勢いに流されてしまうとバブル崩壊の二の舞になりかねません。経営者こそ孤独な存在ですから、最後は「見ざる、言わざる、聞かざる」を実践することが大切ではないでしょうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:09 | 特集
2017年11月16日

ラ・アトレのカンボジア不動産開発プロジェクト(第1回)

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【中期計画初年度の業績進捗と中期計画】

◆カンボジアで初、日本の上場デベロッパーがコンドミニアム開発を開始

 ラ・アトレ<8885>(JASDAQ)は2017年4月、経済成長の著しいカンボジアで分譲タワーマンションの開発に乗り出した。カンボジアは、「中心部の地価が数年で倍になり」「出回るお金の85%がドル」(17年11月14日付の日本経済新聞・朝刊より抜粋)。中国や台湾などの企業の進出が増加し、すでにイオンモール<8905>(東証1部)なども出店しているが、日本の上場デベロッパーが分譲マンションを開発するのはこれが初めてだ。現地の他物件にはない「日本品質」を内装・外装の細部にまでこだわり、サービス面においても、コンシェルジュサービスや24時間セキュリティ体制により、高い資産価値を付加する計画で、長期にわたり現地駐在員などの安定的な賃貸需要が見込まれる。すでにアジア富裕層からの反応も集まっているという。同社の近況とカンボジアでの不動産プロジェクトをシリーズ5回で紹介する。

◆中心部の地価が数年で倍になる高成長国に「日本品質」で高い資産価値を

 ラ・アトレは1990年に設立され、社名である「L'attrait」は、フランス語で「魅力」を意味する。リノベーションマンションなどの再生不動産販売事業では業界のパイオニアとして事業を拡大してきた。その後、専門性が強まる不動産業界にあって、いち早く事業の多角化に取り組み、現在では、新築マンションなどの新築不動産販売事業が約64%(2017年9月末現在)、再生不動産事業の売上げ構成比は約30%。さらに不動産管理事業、不動産証券化事業、不動産ソリューション事業などを展開する。インカムゲイン型の事業やキャピタルゲイン型の事業をバランスよく組み合わせることにより、ムリのない持続的な企業成長を続けている。中心部の地価が数年で倍になるカンボジアでの不動産開発プロジェクトも、こうした多角化とバランス型の展開のひとつである。

 現在、推進中の3ヵ年中期計画(2017年12月期から19年12月期まで)では、既存事業の伸長に加え、このほど開始したカンボジアや、すでにグループ会社を置くタイの海外プロジェクトの収益化、さらに不動産周辺ビジネスなどの収益貢献、M&Aによる事業拡大などにより、一層の拡大を目指している。数値目標としては、計画到達年度・19年12月期の連結売上高120億円(初年度・17年12月期の計画は88億8500万円)、経常利益10億2000万円(同6億1000万円)、純利益7億700万円(同5億1100万円)を掲げて推進中だ。

◆同社にとって過去最高の経常利益を第3四半期で更新

 11月14日に発表した17年12月期・第3四半期の連結業績(17年1月〜9月累計)は、収益不動産の引渡しが順調に進んだことなどにより、売上高は63億6200万円(前年同期の約2.6倍)となり、経常利益は5億7000万円(前年同期は8700万円の赤字)で、同社にとって過去最高の経常利益を第3四半期で更新した。不動産管理事業では、保有不動産の入れ替え効果や、これまでの投資の成果が堅実に収益寄与した。

◆3ヵ年中期計画の初年度・17年12月期は9月までで進捗率90%台

 17年12月期の通期の業績見通しは、期初に発表した数値を据え置き、中期計画と同じく売上高は88億8500万円(前期比87.4%の増加)、経常利益は6億1000万円(同2.9倍)、純利益は5億1100万円(同2.9倍)。第3四半期までの進捗率は、売上高の71.6%に対し、経常利益は93.5%に達した。営業利益ベースでも進捗率は91.6%に達した。12月期末配当は、通期計画の達成を見越して前期比1円増配し6円の予定。利益面での進捗率が大きいため、翌年度やその先を展望した用地取得などが計画を上回るペースで進めやすくなり、中期計画の達成に向けて余裕のある展開になっている。

 カンボジアでのコンドミニアム開発プロジェクトは、日本の上場デベロッパーとしては初めてだ。この第3四半期にはプレセールを開始した。(シリーズ5回・次回に続く)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:35 | 特集
2017年11月11日

短期での惚れ込みは命とり 惚れ込むは中長期投資なり=犬丸正寛の相場格言

■短期での惚れ込みは命とり 惚れ込むは中長期投資なり

短期での惚れ込みは命とり 惚れ込むは中長期投資なり 今のような短期売買が自由でなかった昔は、長く持つためには株に惚れ込むのがよいとされてきました。もちろん、現在でも数年単位で投資する中長期投資では惚れ込むくらいの打ち込みが大切です。

 しかし、数日が勝負の短期売買では銘柄に惚れ込みすぎると買い、売りのタイミングを失い命取りになります。短期投資では株価の勢いに惚れるのが成果への大切なポイントです。

 今は短期か中長期かを明確にして投資に臨むのがよいと思います。「投資は投機のなれの果て」となってはいけないと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:16 | 特集
2017年11月04日

自分の考えとマーケットの今を摺り合わせるべし=犬丸正寛の相場格言

■自分の考えとマーケットの今を摺り合わせるべし

自分の考えとマーケットの今を摺り合わせるべし 学びを重ね自分の考えを持つことは大切なことです。しかし、自分の考えに固執するあまり世の中の動きと大きく乖離したのでは学んだことは役に立たなくなる心配があります。

 世を離れ、「人は人 我は我」と悟りを求めるような人ならそれも立派ですが、生きて行くうえでは社会やマーケットで何がどう動いているかに耳を傾け、自分の考えと擦り合わせ、練り合わせることは大切です。それは、妥協とは違うものです。

 麻雀をされない方には恐縮な話ですが、麻雀では常に高い点数の取れる手を狙うものです。しかし、敵手も場の流れを見極めつつ最適の手を狙っているはずです。その駆け引きの中で少ない点数で勝負をつける場合もあります。

 もちろん、株のマーケットも同じです。自分では絶対にこの値段まで上がると思ってもマーケットはそれを簡単には許してくれないのです。『人は人 我は我 されど仲良き』という言葉が表すようにマーケットとも仲良くすることは大切です。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:05 | 特集
2017年10月14日

ケイ線は値幅見ず日柄を見よ=犬丸正寛の相場格言

■ケイ線は値幅見ず日柄を見よ

ケイ線は値幅見ず日柄を見よ 株価が前日に比べて、いくら上がった下がったと一喜一憂するのが投資家の常ですが、上げ下げの値幅を見ること以上に『日柄』を見ることが大切であるという教えです。なぜかといいますと、仮に、100円高だったとしても局面によって、同じ100円高でも意味合いが違ってくるからです。

 同じ上げ幅でも、どのていどの期間、下げ相場、上げ相場が続いたかという日柄がポイントになっています。マラソンのラストスパートと似ているのではないでしょうか。

 こうした日柄は、わたしたちの生活でもみることができます。神社で運勢を眺めていますと、大吉から大凶までのサイクルは9年となっています。「暑さ寒さも彼岸まで」も、日柄を表したものですし、善いこと悪いことの噂も、「人の噂も75日」といって時が過ぎれば薄れていきます。

 ケイ線を見るときは、まず最初に、上昇期間、下降期間がどのていど続いているかをチェックすることが大切です。日足、週足、月足チャートのいずれでも「9本目」はかなり重要ですし、「13本目」、「26本目」も相場転換になっていることが多いのでぜひ投資の参考とされることをお勧めします。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年09月30日

トイレの汚い会社の株は買うな=犬丸正寛の相場格言

■トイレの汚い会社の株は買うな

トイレの汚い会社の株は買うな 今どき、トイレの汚い上場会社なんてあるの、という声が聞こえてきそうです。確かに、今は、そういう会社は見当たらないでしょう。この格言の使われた昭和40年代初め頃の高度成長期には、それまでの「作れ、売れ」の大号令時代に対する変化の時を迎えていました。

 物がない時代でしたから、「安かろう、悪かろう」で、通用しました。しかし、経済白書で「もはや、戦後は終わった」、と副題に載るなど、製品に対して次第に「いい物」が求められるようになって行きました。そういった時代の変化の時に、「トイレが汚れているようでは、いい製品はできない」、という、ひとつの判断になっていたのです。トイレだけでなく、社長・役員の夜の振る舞い、社員の有様なども含めて、企業の品格が求められるようになったのです。

 現在は、どの企業でもトイレは言うまでもなく、オフィスは綺麗です。しかし、ここ4、5年、船場・吉兆、伊勢の赤福、野村のインサイダー事件をはじめ名門企業に不祥事が相次ぎました。建物などの見た目は綺麗でも、商道徳や企業倫理が欠如しているためだと思われます。時代は繰り返すといいますが、今の社会は、戦後のような「儲けたら勝ち」という風潮ではないでしょうか。まさに、昔の格言が生き返ったようです。

 『内部管理体制のできていない会社の株は買うな』、と置き換えれば分かりやすいのではないでしょうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年09月23日

噛んだガムは捨てよ=犬丸正寛の相場格言

■噛んだガムは捨てよ(意味のない事はするな)

噛んだガムは捨てよ(意味のない事はするな) 甘味のなくなったガムをいつまでも、くちゃくちゃ噛むのはみっともないし顎(あご)が痛くなるだけだから、ムダな意味のないことはするなという教えです。

 ガムを噛む習慣の強いアメリカ、中国、香港などの人がよく口にする言葉のようです。実際、筆者が整体治療を受けている中国の先生はこの言葉をよく口にされます。中国では人口が多いためでしょうか、利用価値のなくなった人とはさっさと手を切って次の新しい人と組むそうです。その先生が日本で今の場所で店を構えるまでに短期間に数ヶ所変わったそうです。

 私たちの子供の頃は、モノがなかった時代でしたから、次にいつ買ってもらえるか分からないガムを甘味が消え苦味の出てきたのにいつまでも噛んでいたものです。今は、虫歯予防のキシリトール入りガムが出まわり、甘いもの欲しさにガムを噛んだ頃とはずいぶん変わりました。

 株式市場での場合、「材料出尽くしの株は買うな」という教えがありますが、まさにこの言葉と同じでドライさを求めている点で似ています。しかし、なかなかドライになれないのが、われわれ日本人投資家のよいところであり悪いところです。とくに、株の場合、ガムの甘味に当るのが、新製品や好決算などの好材料です。いくらよい材料でもガムのようにいつまでも噛んでいたら甘味が消え、材料としての値打ちがなくなります。

 しかし、日本の投資家は筆者のようにモノのない時代を過ごして来た人達が多いためか、いつまでもこの材料はまだ通用するはず、ガムにもどこかにまだ甘味が残っていると噛み続けて、折角儲かっていた株の売り時を逃がしてしまいます。好材料が株価に響かなくなったら、ガムの甘味がなくなった、つまり「好材料出尽くし」、あるいは「知ったらしまい」で売ることを考えるべきです。

 経営においては、少し違うように思われます。日本には「人は活かして使え」という言葉があります。若い人達は、ガムのように噛んで捨てられることに抵抗はないようですが、これからの少子高齢化や団塊世代の大量定年時代を迎え、人手が不足するようになるだけに、日本の終身雇用のよさが見直される時代が来るのではないでしょうか。人のよいところを見つけて噛み続けてあげるのがこれからの経営者かもしれません。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年09月16日

材料は後からついて来る=犬丸正寛の相場格言

■材料は後からついて来る

材料は後からついて来る 普通は、「材料」、「出来事」、「ニュース」があって、それが株価に反応する形となるのが普通です。ところが、ここでは、その逆の動きもあると教えています。

 材料・出来事・ニュースは、大きく分けると、大体3つです。政治、物価、為替、失業率、事件、事故、天候、スポーツなどの「社会発」の出来事。企業業績、増資、新商品、M&Aといった「企業発」の出来事。そして、株価が1万円に乗せたとか出来高が増えたとか、外国人の買いが増えたとか、新高値の銘柄が多いといった「マーケット発」の出来事です。

 現在のように、情報開示が進んでいなかった以前は、とくに、企業発の情報は一部の大手証券や銀行などに偏っていました。

 こうした、おいしい情報にありつけなかった、当時の相場好きの小口投資家等は、秘策として、「マーケット発」の情報を大切にしていました。つまり、企業発の情報を知らなくても、マーケットを注意深く観ていれば、情報を知っていたのと同じように、あるいは、それ以上に稼ぐことができる、ということです。そこには、いくら早い情報であろうとも、マーケットで買わなくては儲けることができない、という基本を知っていたからです。

 仮に、良い材料を手に入れた向きが、買いの行動をすれば、必ず出来高の増加となって現れるからです。ここを見逃さなければよいのです。結果、材料を知らなくても、商いの増え方、今までと違う値動きなどを学べば、材料は知らなくても構わない、材料は後からついて来ると位置づけたのです。むしろ、当時の相場巧者は、「早耳買いの早耳損」といって、情報を早く手にいれることに有頂天となっていた人を軽んじていたほどです。

 企業情報は速やかな公開が大前提となった現在でも大いに役立つ教えだと思います。なぜなら、公開された情報がすべて、相場に反映されるわけではないからです。マーケット全体との関係などによって反応度が違ってきます。したがって、公開された材料に対する自分なりの判断に、出来高や値動きなどマーケットの動きを重ね合わせて判断することが大切です。もちろん、企業発・情報だけでなく、社会発・情報についても同じです。常に、「自己判断」を持ち、そして、「マーッケトとの対話」を怠らないことです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年09月10日

相場師に金なしは鳥に翼なきが如し=犬丸正寛の相場格言

■相場師に金なしは鳥に翼なきが如し

相場師に金なしは鳥に翼なきが如し 相場を張るときには、いざというときのための資金を確保しておくことが必要だ、という意味のウォール街の格言です。どんなに相場観や手腕が優れていても、絶好の買い場というときに資金が枯渇していては、大きな成果は得られません。軍資金の備えは欠かせないのです。

 この他にも「相場の金と凧の糸は出しきるな」や、「資力相応に仕掛けるべし」などの格言があります。資金に限界があることを忘れて相場を張っていると、やがて弾が尽きて市場から退場を迫られます。負ければ負けるほど判断を誤りやすくなりますが、資金が十分にあれば売買にも余裕が出てきます。

 あらためて言うまでもないことですが、企業経営においても資金の確保や投資の配分は、企業の存続に関わるものです。無借金経営の企業の場合、自己資金で思い切った設備投資を実行できることが、さらに競争力を高める一因だとも指摘されています。しかし一方で、過大な拡大戦略に走った結果、有利子負債が膨らんで、新しい設備の導入や、店舗の改装資金もままならない企業があります。

 成長途上の企業の場合は、成長を加速させるために資金需要が旺盛なのは当然のことです。しかし時には、実力以上の資金需要を発生させているケースも見受けられます。たとえば、売上が急速に伸び始めると、その成長が当分の間続くと見て、一気に拡大戦略に走りやすい傾向もあります。先行投資と称して大量に人員を採用するだけでなく、高い家賃のオフィスへの移転や、豪華な装飾品の購入などにも金を使うようになります。

 こうなってしまえば、売上が増えても、人件費などの経費がそれ以上に膨らむため、キャッシュフローは一向に改善しません。結果的に、借入金や社債などの有利子負債が膨らんでいきます。そして、景気減速や競争激化で売上の伸びが止まると、一気に経営が悪化するというのが典型的なパターンです。有利子負債が過大になりすぎてからでは手遅れです。かなり高い確率でツケが回ってきます。

 株式市場では、過大な拡大戦略だという懸念があっても、こうした急成長企業の「勢い」を買うため、株価が大幅に上昇することもあります。しかし経営という観点から見れば、売上が伸びていても無理をせず、その間に企業体質を強化しようというぐらいの慎重さも必要ではないでしょうか。「いのち金には手をつけるな」という格言もあります。借金をしてまで相場を張ればすべての資産を失いかねず、ろくなことはありません。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:11 | 特集
2017年09月02日

相場巧者は期待・悲観の大きさと現実との差を計る=犬丸正寛の相場格言

■相場巧者は期待・悲観の大きさと現実との差を計る

相場巧者は期待・悲観の大きさと現実との差を計る=相場格言 相場巧者とは投資経験が豊富で、とくに、場味(相場の状況や雰囲気)に影響を受けない冷静な判断をしようとする人です。そのような人は、市場に参加している多くの投資家が、今の相場、あるいは個別銘柄に対し、どのような期待を抱いているか、あるいは弱い相場のときは、どのていど悲観的な気持ちになっているかを掴むことに最大限の注意を払います。そして、その期待や悲観に対して、現実の相場がどのような動きをしているかを比べ、自分自身の相場見通しを立てるのです。

 つまり、自分なりに相場観を持つと同時に、一方で、マーケットで多くの人がどう判断しているかを重要視するのです。それによって、自分の立てた見通しの修正を行っていくのです。なにがなんでも、自分の立てた見通しを押し通していくやり方と違って非常に柔軟性があるため、大きな失敗をしないですむことになります。自分の相場観を持つことは大切なことですが、それ以上に大切なことは、自分の考えに固執しないで、「マーケットの熱を感じとりなさい」と、この格言では教えています。イギリスのシティでは、「マーケットの熱気の度合いで金融政策を決める」、といわれるのと似ています。

 相場は8割から9割まではデジタルによる理論と理屈で対応できますが、残り1、2割は人の感情や心理状態によるアナログ判断が大切ではないでしょうか。経営の世界でも、デジタルのコンピューターだけに頼るのではなく、「勘」のようなアナログが見直されているようです。
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2017年08月26日

株は千里を行って千里を帰る=犬丸正寛の相場格言

■株は千里を行って千里を帰る

株は千里を行って千里を帰る 虎は1日に千里の道を往復するという中国の諺からきている言葉です。普通、ここでいう虎の場合は2つの意味で使われています。(1)1日で千里も往復するという元気、勢いのよさを表す場合、(2)自分の子供のことを想って千里の道でも帰ってくる、という子供を想う親の気持ちを表している場合、の2つです。

 株式の格言で使われるときは、勢いのよさを表す言葉として捉えられているとみてよいでしょう。ただ、込められている意味合いとしては、気をつけなさいという注意が強いように思われます。つまり、虎は行く(値上り)だけではなく、帰って来る(値下がりする)という両面をみることが大切ということです。

 「虎のように元気よく値上りする銘柄ほど、元のスタート位置に戻るのも早い」という意味です。したがって、有頂天にならず、深追いは避けたほうがよいと説いています。とくに、1日に千里を行って千里を帰るという虎のように勢いのある銘柄となると、そう多くはありません。

 ほとんどの場合は、「仕手株」といわれる人気株が虎の千里に当てはまる銘柄です。何年もかけて、数倍に値上りする場合は、下げる時、つまり元の位置に帰って来る場合も多くの時間がかかりますが、短期間に急騰した銘柄は、短期間に急落することが多いことから、このような言葉になっていると思われます。

 類似した格言に、『急騰は急落に通じる』、『短期急騰ほど往って来いは早い』などがあります。往って来い、とは元の水準まで戻るという意味です。かつては、北浜仕手株といわれた銘柄が短期急騰、短期急落となったものですが、最近では新興市場の小型銘柄に、虎の千里に当てはまるような銘柄が多いのではないでしょうか。昔のように仕手が介入したためではなく、発行株数が非常に少ないところへ人気が先行するため急騰につながることがあります。

 世の中はすべてにおいて、スピードアップしていることは間違いありません。経営ものんびりはやっておれないのは事実ですが、短期間での成長を狙うと消えて行くのも早いことを肝に命じておくべきでしょう。
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2017年08月23日

【配当特集】第一実業はリチウムイオン電池関連、RSIで買いサインに配当利回り妙味あり

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【利益還元に積極的な「魅力ある企業」(配当)】

 第一実業<8059>(東1)は、プラント及び機械器具の国内販売ならびに輸出入を行っている。プラント・エネルギー事業では、エネルギー、石油精製・石油化学、化学、プラントエンジニアリング、製紙・素材プラント、リチウムイオンバッテリー(LIB)に取り組んでいる。産業機械事業では、樹脂成型・加工設備、金属成形・加工設備、各種加工設備、表面処理設備、自動組立設備、検査装置など、機器・製品を取り扱っている。エレクトロニクス事業では、電子部品実装(SMT)、半導体・液晶モジュール組み立て分野において、各種基板検査装置、周辺機器、電子材料などをトータルに提供している。ファーマ事業では、各種培養装置・検査装置・製剤機器・充填装置・最新鋭包装ラインなどの製品を多数取り扱っている。航空事業では、航空機地上機材および空港施設関連機器のほか、特殊車両および防衛関連機材などを取り扱い、社会インフラを支えている。

 同社グループでは、2016年度(17年3月期)からの新中期経営計画「DASH2018」において、「希望にあふれ、多様で活発かつ持続可能な活動」をスローガンとし、同社および国内外のグル―プ会社が協力し推進する事業軸体制を、よりグローバルなマトリクスとして完成させ展開している。また、損失を出さないために経営品質の強化を図り、より筋肉質な経営体質へと成長していくこと、すなわちリスクマネジメントの徹底と強力なガバナンス体制の構築を目指し、グローバルに事業軸体制を進め、一層の業績拡大の実現、経営体質の向上、強力なガバナンス体制の構築を図っている。

 今18年3月期第1四半期業績実績は、売上高321億3300万円(前年同期比14.8%減)、営業利益6億7400万円(同31.9%減)、経常利益7億5900万円(同32.4%減)、純利益2億9200万円(同61.1%減)に着地。 海外向け石油プラントやエチレンプラント用設備等の大口案件の売上が少なかったほか、錠剤外観検査装置やパッケージング用機器・装置等の売上が大幅に減少したことが響き減収減益だった。

 今2018年3月期業績予想は、売上高1770億円(前期比14.8%増)、営業利益47億円(同19.6%減)、経常利益50億円(同18.9%減)、純利益31億円(同7.2%増)を見込む。年間配当予想は、54円(第2四半期末9円、期末45円)を予定している。なお、第2四半期末の中間配当は5株を1株に株式併合前の株式を対象、期末配当は株式併合後の株式を対象としている。

 株価は、2月20日につけた年初来の高値790円から8月14日に年初来の安値585円まで26%調整した後、モミ合っている。世界各国で次々に電気自動車(EV)の量産計画が立ち上がっていることを背景に、市場ではリチウムイオン電池関連を物色する動きが見られており、同社がリチウムイオンバッテリー(LIB)の製造において必要となる、粉砕・分級、混練・焼成等の材料工程から塗工・乾燥等の製造工程、充放電等の検査工程まであらゆる装置を取り扱っていることが見直される可能性がある。テクニカルの逆張り指標RSIで買いサインが点灯。今期減収減益予想だが、今期予想PER10倍台・PBR0.82倍と割安感があり、配当利回り3.0%と利回り妙味もソコソコある水準。9月中間期末の配当取り、リバウンド狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)
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2017年08月19日

黒いシミも離れて見れば白い壁=犬丸正寛の相場格言

■黒いシミも離れて見れば白い壁(目先にとらわれず)

黒いシミも離れて見れば白い壁(目先にとらわれず) 白い壁に誰かが、いたずらして黒いシミを書いている。近くで見れば嘆げかわしいことだが、数10メートルも離れてみれば、そのシミも白いかべに溶け込んで白く見える。これと同じように相場も目先にとらわれず、少し離れて眺めてみなさいと教えている。

 よく似た格言に「頭としっぽはくれててやれ」とか、「天井売らず底かわず」がある。1円たりとも違わずに天井を売り、底値を買うことは無理というもの。離れたところから眺める心の余裕が大切である。
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2017年08月12日

釣りも株も魚のいるところでやれ=犬丸正寛の相場格言

■釣りも株も魚のいるところでやれ

釣りも株も魚のいるところでやれ 当たり前の話です。何を今さら、との思いもあるでしょう。ところが、意外と魚のいないところで、糸を垂らして、ご満悦に浸っていることはあるのではないでしょうか。

 特に、優秀な釣竿など道具がすばらしいと、ついつい、持ち物に頼ってしまいがちです。道具が良いのだから釣れるはずだと。同じようなことは、われわれサラリーマンのゴルフにも似ています。飛ばしや石川遼プロと同じドライバーを持つと、自分も300ヤードのドライバーが打てる気持ちです。もちろん、それが悪いということではありません。仮に、安いゴルフクラブを使っていると、「道具が悪いから飛ばないのだ」と、逃げてしまいます。高い値段のゴルフ道具や釣り道具なら、もう言い訳はできません。あとは「練習」あるのみです。その意味では、良い道具効果は大いにあります。

 ただ、ゴルフと釣りの違いは、ゴルフボールは止まっています。しかし、魚は餌を求めて動き回ります。最近の異常気象で、魚の居る場所も変わっているのではないでしょうか。以前なら、よく釣れた場所も釣れなくなっているのではありませんか。

 この意味では、株式投資はゴルフより釣りに似ているようです。相場における銘柄も魚のように絶えず動き回っています。しかも、気象変化と同じように、経済も従来とは違った動きをするようになっています。従来の常識が通用し難くなっています。自分では魚が居るはずでも、的外れの可能性はあると思います。
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2017年08月05日

鍋に入れた株のフタは取るな=犬丸正寛の相場格言

■鍋に入れた株のフタは取るな

鍋に入れた株のフタは取るな 外国には、「見詰めるナベは煮えない」という教えがあるそうです。日本でも「あわてる乞食はもらいが少ない」、「モチは貧乏人に、魚は金持ちに焼かせよ」といった伝えがあります。餅のように焦げやすいものは、せわしくいつもひっくり返して焼かなくてはいけないが、魚はじっくり焼くことが大切ということのようです。もっとも、最近は、餅でもレンジで時間をセットしておけばよいので、ひっくり返すことはありません。格言、教えも時代とともに変わってきています。それでも、外国にも似たような教えがあるということは参考になります。

 外国の「見詰めても」ということは、まだか、まだかと、見詰めていても煮えない、待ちなさいということです。人は答えや結果を早く求めたがる性格があります。スポーツの場合なら、ほとんどのケースでヘッドアップとなってミスにつながります。

 物事というものは、気持ちが急いでも時期が来なくては成就しないものではないでしょうか。酒作り、味噌、醤油作りも時間をかけて寝かせておかなくては良いものができません。農家では種を撒いたら芽が出るまで待ちます。株も同じでしょう。買う前によく研究し目標値を決めます。さらに、作物と同じように、今が、種まきの季節かどうかと同じように、今が投資する環境かどうかを吟味しなくてはいけません。事前の研究、検討をしっかり行うことなく「勘」で投資するから気になって鍋のフタを取りたくなるのです。

 このことは、短期投資であっても中長期投資であっても同じだと思います。短期であっても事前に目標値を研究検討して決めておけば、あわてなくてすみます。要は株式投資も勝負事のひとつですから、「あわてないこと」です。とくに、「事前の研究を行い」、投資したら「待つ気持ち」が大切でしょう。日本には、『人事を尽くして天命を待つ』というすばらしい教えがあります。
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2017年07月29日

商いは買い手がいるうちにやれ=犬丸正寛の相場格言

■商いは買い手がいるうちにやれ

商いは買い手がいるうちにやれ 欲を出さないで、買いたいという人がいる間に売りなさいという教えです。商売は売り手と買い手で決まるわけですから、当たり前の話ですが、人間には欲がついていますから、現実はなかなか思うようにいかないものです。とくに、精魂込めて作った品などは、思い入れも強いため、もう少し粘れば高く売れるだろうと、つい欲を出しすぎて売り損ねてしまうことになってしまいがちです。

 買いたい人がいる間といえば、小さい頃の村祭りの屋台を思い出します。祭りもそろそろ終わりという頃合に、一気に売り切ってしまう上手な店もあれば、売れ残してしまう店もありました。子供心に、見事に売り切ってしまう店のおじさんを見て感心したものです。大阪天王寺にある四天王寺のような多くの参拝者が押しかけるところと違って、小さな村祭りではタイミングを失したら売れ残るだけです。

 株の世界でも同じです。発行株数の多い大型株と新興市場銘柄のような発行株数の少ない銘柄では、四天王寺と村祭りくらいの違いはありますが、しかし、発行株数の多い銘柄には取引きする株数も多くなりますので、大型銘柄といえど注文の潮時を間違えると売り損ねて、多くの株を抱え込んでしまいます。こうしてみますと、買い手がいる間とは、多くの人が買いたいと思っている時、ということになります。多くの人が、欲しい、買いたいと思う時は一種独特の雰囲気があって勢いがある時です。こういう時に売りなさいというのですから、よほど己に克つ強い気持ちの持ち主でなくてはいけません。だから、分かりきったことが格言になっているのではないでしょうか。

 少し補足して、デジタル的に言えば、仮に、参加者100人がいて、90人までが買い込んだら、残るのはわずか10人です。少し値段は安くても、買い手が20人、30人と残っている間に売るほうが楽に売ることができるはずです。

 企業経営においては、もっと大きな社会の流れに影響を受けます。バブル期の頃のように、地価上昇に酔って、売るどころか買い込んでしまうところが大半でした。気がついてみたら、買いたいという人はいなくなり、売りたい人ばかりだったことは記憶に新しいところです。企業経営で難しいところは、社会の変化に乗り遅れてはいけないものの、深追いもできないところです。己に克つ経営者がますます求められているのではないでしょうか。
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2017年07月22日

心動けば勝負に曲がる(過信が身を滅ぼす)=犬丸正寛の相場格言

■心動けば勝負に曲がる(過信が身を滅ぼす)

心動けば勝負に曲がる(過信が身を滅ぼす) 心が動くとはどういうことでしょうか。おそらく、「欲がすぎること」、「最初の思いと変わること」、「迷いが不安につながること」などではないでしょうか。人間とは、厄介な生き物です。動物のように、自然界の中で決められた体内時計的に営みを繰り返せば、「悩み」はないのですが。人が動物とは違った高度な「向上心」、「個性」、「生きがい」などなどがあるため、「迷いと悩み」が尽きません。

 美空ひばりさんの唄に「柔」(やわら)があります。【勝つと思うな思えば負けよ】と。この題名だけ聞いていると、ますます分からなくなります。人は野球でもゴルフでも相場でも、勝とうと思ってやっています。それを、「勝つと思うな」と言われると、いったいどうすればいいんだということになります。「思うこと自体」が否定された気持ちになってしまいます。誰だって、勝負事には、やはり勝ちたいし、そう思うのが自然です。言い方を変えれば、勝つこととは=目標計画を持つことです。人生、やはり目標を持って生きるものだと思います。

 結局、ここで言いたいことは、「強欲はいけない」ということのようです。1回2回と勝負に勝つと、ついつい、過信が先に立つようになります。企業でも個人でも失敗するときは、成功した時です。過信が身を滅ぼしている場合が多いのです。常に、株式投資では、勝つ強い気持ちを持ちながら、自分の身の丈に合った資金力、能力で戦うようにしたいものです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:23 | 特集