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記事一覧 (07/15)顔色の悪い社長の株は買うな=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/08)相場のリズムが狂ったら身近な銘柄で立て直せ=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/01)株を買うな時を買え=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/24)買い上手より売り上手=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/17)希望的観測では成功はおぼつかない 株投資では尚更である=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/12)【VR・AR関連銘柄特集】市場動向や関連銘柄を探る
記事一覧 (06/10)思いつきでの売買は大ケガのもと=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/03)人は人 我は我なり、株もまたしかり=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/27)株は千里を行って千里を帰る=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/20)下値不安のない銘柄ばかりに捉われすぎると 儲けのチャンスを逸する=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/13)人も相場も好悪を愛でる(長所も欠点も共に愛する気持)=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/06)監督が選手を厳しく観察する如く投資家も監督気分で銘柄を観察する=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/03)買いたし時は下げず 売りたし時は戻らず=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (04/29)朝三暮四は相場にはむしろ有効=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (04/22)一徹張りは貧乏神=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (04/15)相場は計算と直感で攻める=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (04/08)人も株も時間の中で生まれ消えて行く=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (04/01)短期でも中長期でも馴染み銘柄を持てば強い=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (03/29)【CSR(企業の社会的責任)関連銘柄特集】アルコニックスはレアメタル・レアアースなどの取引を通じて社会に還元
記事一覧 (03/25)勝負ごとには必ず いけそうだという風がくる=犬丸正寛の相場格言
2017年07月15日

顔色の悪い社長の株は買うな=犬丸正寛の相場格言

■顔色の悪い社長の株は買うな

顔色の悪い社長の株は買うな 何をやるにも健康でないと、計画を達成することは困難です。格言というより、当たり前で当然の言葉ですが、情報公開時代を迎え、単に企業の数字面だけでなく経営者、とくに最高責任者の人となりまで求められるようになってきました。

 かつては、企業の社長たるものが軽々に人前に出るもではないという考えが根強くありました。昔の殿様には家臣といえども簡単には目通りできなかったのと同じです。威厳を優先していたためですが、記者会見でも新社長就任の時や新年の年頭会見、周年記念などのめでたい時でないと社長は出て来なかったものです。

 IR時代の今日でも、つい最近までは、アナリスト対象の決算発表に社長が顔を出すことを嫌がっていました。アナリストに細かく突っ込まれるのが嫌だったのです。財務出身の社長なら数字に明るく得意でも、営業畑出身の社長にはアナリストの攻撃をかわすのは大変で、取り巻きが恥をかかせてはいけないと遠ざけていたからです。ある関西系の有力企業が東京でのアナリスト説明会に社長が出なかったため株価が大きく下げました。このため、「IRに社長が出ない会社の株は売り」といった新格言さえ登場したほどです。

 これまで、個人が経営者と顔を合わせるといえば、せいぜい年1回の株主総会くらいで、それもしゃんしゃん総会で終わっていましたから、じっくり経営者を観察することは困難でした。現在は社長自らがアナリストだけでなく、個人投資家の前でIRセミナーを開催し人生観から経営方針、足元の業績まで幅広く話す機会が増えるようになっています。

 とくに、個人投資家はアナリストのように数字にウエイトを置くのではなく、会社の取り組みや社長の考え、表情、声の調子、顔の色ツヤなど生身の人間としての経営者の姿にポイントを置いて投資判断をします。まさに、社長はIR時代の主人公役を演じる役者といえる存在です。もし、主役の顔色が不健康で悪るく、声に精彩がなかったらお芝居はつまらないものとなってしまいます。ましてや社長が酒焼け顔やゴルフ焼けで異常に黒かったりすると、投資家は大事なお金をその社長に預けることはしません。間接金融時代は銀行関係者と夜な夜な飲み歩いても許されましたが、直接金融時代の今日では個人投資家という多くの観客の前で、顔色、声、表情など主役にふさわしい立ち振る舞いが必要となっているのです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年07月08日

相場のリズムが狂ったら身近な銘柄で立て直せ=犬丸正寛の相場格言

■相場のリズムが狂ったら身近な銘柄で立て直せ

相場のリズムが狂ったら身近な銘柄で立て直せ 野球でもそうですが、スランプは突然、来るものです。自分では調子の良かった時のままの気持ちでも、どこかが狂ってズレているのです。知らず、知らず、ヘッドアップしたり体重移動がうまく行かなかったり。要はリズムが狂っているのです。このように打撃のリズムが狂ったときは、ボールを遠くへ打つ練習ではなく、バットを短く持ってトスバッティングといわれる練習をします。遠くへ飛ばすことより、バットの芯へ、しっかり当てる練習です。ボールをしっかり見ることができるようになり、ヘッドアップは直ります。

 勝負事のひとつでもある株の投資もまったく同じです。振り返って見てください。皆さんが、投資する最初のうちは、慎重に、謙虚に、よく相場を見て大儲けより着実に儲けることに心配りしているものです。それが、儲けが重なるようになると、つい有頂天になって、謙虚さはどこかに消えて、大きく儲けることばかりに気がいっているはずです。いわゆる、ヘッドアップしているのです。こうなって、リズムが狂ったら、トスバッティングと同じように相場を見つめることに立ち返ることです。

 以前から、何回も投資したことがあり、よく知っている銘柄。あるいは、父親の勤務していた会社の株。自分たちの町に工場のある会社の株など、身近な銘柄で仕切り直しすることです。動きも、あるていど分かっているため無理をする気持ちがなく素直な気持ちで相場に向かうことができます。買うたびにチャブツクようになったら、ぜひ、身近な銘柄でリズムを取り戻してください。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年07月01日

株を買うな時を買え=犬丸正寛の相場格言

■株を買うな時を買え

株を買うな時を買え=犬丸正寛の相場格言 当たり前のことですが、証券会社で買い注文を出し、その注文が成立すれば、お金を払って受け取るのは「株券」であって「時間」ではないことは言うまでもありません。しかし、本当に欲しいのは株券でしょうか。株券を物としてみた場合は、もしも倒産したら何の役にも立ちません。このため、株の入門テキストにある通り、株券を所有することで発生する価値が株式の魅力なわけです。とくに、現在では、株券自体が発行されない時代です。

 株を所有する目的は、(1)キャピタルゲイン(値上り益)、(2)インカムゲイン(配当金、優待)、(3)経営参加、の3つです。特に、個人投資家にはキャピタルゲインが最大の魅力です。そのキャピタルゲインを狙う際に大事なのが、「時間」ということです。つまり、内容の良い銘柄ならいつでも上がるかといえば、そうではありません。世界的銘柄といえども、いつでも活躍するということではありません。その季節にはその季節の花が咲くように、株にも季節感があるのです。

 株を「時間」に照らし合わせてみる場合は、「短期的」と「中長期的」な視点があります。短期的にはその銘柄が過熱していないか、マーケットの流れや人気にマッチしているか。たとえば、今の市場では値段の高い銘柄が人気か、あるいは値段の低い銘柄が人気か、といったことがあります。

 長期的な視点では、「ソーシャルニーズの変化」ということが大切です。時間が経ってみれば、時代の変化は分かりますが、渦中にあれば分かり難いものです。かつては、輸出関連銘柄が下げれば、内需関連が活躍したものです。しかし、昨今の相場では、輸出関連株以上に内需関連株が大きく下げています。これも、少子高齢化による国内マーケットの縮小という時代的変化です。

 今は立派な会社でも時代の変化、ソーシャルニーズの変化に対応できなければ極端な場合、倒産だってありうるのです。長期投資をする際、あるいは企業経営においては、特に、長期的観点での「時を買え」は、「時代の変化」の大切なことを教えといえるのです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年06月24日

買い上手より売り上手=犬丸正寛の相場格言

■買い上手より売り上手

買い上手より売り上手 株式投資の真髄に近い言葉だと思います。買いにばかりにこだわるのではなく、それ以上に売り時の勉強をしなさいということです。

 これまで、多くの投資家の皆さんと接し、投資相談を受させていただいて感じたことは、ほとんどの投資家の方が、「買う」ことに神経を使われ、買い上手になろうとされていることです。もちろんそれは、決して悪いことではありませんが、買う時というのは、あわてなくても十分間に合いますので買い上手だけでなく、売りも考えた投資スタンスをとることが大切です。

 皆さんの投資スタンスをみていますと、正確にデータをとったわけではありませんが、うまく買おう、いい銘柄を買おうという意識が8割ていど、残り2割ていどが売りについてのものと見受けられます。しかも、売りについての考えは、どういう状況になったら売る、といった明確なものではなく漠然としたもののように感じられます。

 「買う」という行為では、銘柄選びと買うタイミングに分けて考える必要があります。時流に乗り、テーマ性があり、業績のよい銘柄を選ぶことが大切であることは言うまでもありませんが、ここで、さらに大切なことは個人投資家の方が、「この銘柄の良さに気がついたのは自分だけである」といった錯覚に陥らないことです。残念ながら、個人は情報収集力に優れた機関投資家には勝てませんし、銘柄レポートについても通常の商取引と同じように小口客より大口客が大切にされるはずです。

 つまり、一般の投資家の知った情報はすでにその情報で買っている人がいるのです。ですから、買いのタイミングは大口投資家がひとわたり買ったあとで、軟調となったところでも十分間に合うということです。「底値100日、天井3日」の格言が、今回の言葉と非常に近いものです。

 とくに、天井をつけて株価が下げに転じるときは一瞬です。あなたの周囲でどのくらいの人が強気になっているか、あるいは自分自身の中で目標値段を次々と上方修正していないか、といった売り時の研究が大切です。商売でも株式投資でも買うことは、お金さえあれば難しいことではありませんが、売るという行為はなかなか難しいものです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年06月17日

希望的観測では成功はおぼつかない 株投資では尚更である=犬丸正寛の相場格言

■希望的観測では成功はおぼつかない 株投資では尚更である

希望的観測では成功はおぼつかない 株投資では尚更である 「人間なんて小さい存在、すべては天まかせるべし」、「明日には明日の風が吹く」といった堂々たる気構えの人生も悪くはないし、現にそういう人生を送られている人もいるでしょう。しかし、限られた時間の中で、「この世は私が私になるところ、あなたがあなたになるところ」(相田みつお氏)であり、自己実現を果たそうとすれば悟り人のように泰然と構えてばかりはおられません。

 とくに、昔のように殿様まかせの時代なら、先行き人生も決まっていましたから希望的観測も仕方なかったと思いますが、自己責任が定着している今日では自分の人生は自分で決め実行が求められ、希望的観測は許されない時代です。ましてや、株投資では、買った後で、「上がってほしい」という希望的な見立てでは成果は難しいといえます。現実のマーケットを直視しプラスとマイナスに仕分けし現実に即した相場見通しに基づいて大切な資金を投じる時代ではないでしょうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:25 | 特集
2017年06月12日

【VR・AR関連銘柄特集】市場動向や関連銘柄を探る

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■市場急拡大のVR・AR関連に注目

 VR・AR関連が注目されている。2017年が本格普及期入りとなり、中期的に市場の急拡大が期待されている。さらに映画マトリックスのような世界が実現するとの期待も高まっている。市場動向や関連銘柄を探ってみた。

■VR・ARとは・・・

 VR(仮想現実=Vurtual Reality)というのは、コンピュータ上に人工的な仮想世界を作り出し、人の感覚に働きかけて、仮想世界をあたかも現実のように感じさせる映像技術のことである。視界を覆うゴーグルのようなヘッドマウントディスプレイ(HMD=頭部搭載型ディスプレイ)を装着し、ディスプレイに映し出される仮想世界が現実であるかのような感覚を体験できる。ゲームであれば、臨場感あふれる仮想世界で主人公になりきることができる。

 またAR(拡張現実=Augmented Reality)というのは、コンピュータを利用して現実空間に、風景や展示物の説明文など、さまざまな付加情報を表示させることで現実世界を拡張する技術のことである。

 さらに関連する技術として、SR(代替現実=Substitutional Reality)やMR(複合現実=Mixed Reality)がある。SRというのは、現実の世界と過去の映像を混同させて、本来実在しない人物や事象が目の前に存在しているように錯覚させる技術のことである。MRというのは、CGなどで作られた人工的な仮想世界に現実世界の情報を取り込み、現実世界と仮想世界を融合させた世界を作る技術のことである。

 VRが現実世界と切り離された人工的仮想世界に入り込む技術であるのに対して、AR、SR、MRは現実世界をベースとした技術という違いがある。ただし株式市場ではVR・AR関連という一つのテーマとして取り扱うことが多い。

■VRの普及が本格化

 VRを体験するための機器の開発は、1968年に米国ユタ大学で開発されたHMDが最初のウェアラブル型VR装置とされている。また1990年代にはウェアラブル型ではなく、部屋の壁の全方位に映像を投影して没入環境を構築する没入型投影ディスプレイのVRシステムも開発された。ただし没入型投影ディスプレイは装置が大掛かりとなるため、現在では開発は下火になっている。

 その後ディスプレイの高精度化や3D技術の進歩とともに、2012年頃から米Oculus(2014年に米Facebookが買収)のRiftなど、HMD型VR装置の開発・市場投入が加速し始めた。2015年には韓国SamsungがモバイルVRのGear VRを市場投入した。またVR元年と呼ばれた2016年には本格的なハイエンドHMD製品が多数市販され、対応コンテンツの供給も増加してHMD製品の普及が本格化している。

 現在人気を集めている代表的なHMD製品としては、米OculusのRift、台湾HTCのVive、ソニーのPSVR(Play Station VR)などがある。

 またモバイル市場においても、米Googleからスマートフォン向けVRプラットフォーム「Daydream」が提供されたことにより、2017年はVR対応がキーワードになるとされている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:42 | 特集
2017年06月10日

思いつきでの売買は大ケガのもと=犬丸正寛の相場格言

■思いつきでの売買は大ケガのもと

思いつきでの売買は大ケガのもと 相場は一見、時の流れに身をまかせるかのように気まぐれに動いているようにみえても、実際は人間にとって命から2番目に大切なお金を動かしているのですから、思いつきで投資して儲かるほど単純なものではないと戒めている言葉です。

 たしかに、景気が大きな底入れから回復に転じているような時は、何を買っても儲かるような時もないとはいえません。むしろ、そういう局面ではあれこれ理屈を言うより、思いつきやひらめきの単純さで買った方がよい場合もあります。

 しかし、それは偶然に景気回復局面に出くわしたからにすぎません。今までうまくいったからといって、いつまでも景気が好調という単純な発想を続けていますと、仮に、その景気が天井圏だったとしたら大きな下げに見舞われ、損失が出ることは明らかです。

 プロ野球は年間140試合程度あります。この140試合をどう戦っていくかをチームのリーダ達は考えているのです。年間のチーム勝率が6割を超えれば、リーグでの優勝が可能になります。監督、コーチのみなさんは、140試合中、6割に当たる84勝以上に、いかにもっていくかを考えて戦っているのです。決して、思いつきだけで戦っているのではありません。思いつきの野球ではリーグ優勝はできません。選手一人一人を知り、適材適所で力を発揮させることのできる監督が優勝の美酒を飲めるのです。

 株式投資もまったく同じです。選手にあたるのが個々の銘柄であり、その銘柄がどのような局面で活躍するのかなどを研究しなくてはいけません。もちろん、あれこれ考えたり研究した末で、ジャッジ(決断)しなくてはいけないときはヒラメキのような直感も大切だろうと思います。しかし、そうしたヒラメキも日ごろの考える行動の積み重ねの中から生まれてくることを知るべきです。

 ツキやヒラメキは単純な日ごろの思いつき生活スタイルからは、決して生まれてきません。まして、経営においては、株式投資以上に考えることが大切です。株式投資なら自分だけのこととして片付けることもできますが、会社には従業員やその家族、さらには関係取引先もあります。経営トップの軽率な思いつき経営では会社を破綻に追い込んでしまう可能性がありますし、現実に上場企業の中からも「思いつき経営者」によって倒産したところもあります。とくに、思いつきは、過去の成功に頼った自惚れから派生する場合がほとんどですから、株式投資も経営も謙虚さを失ってはいけないといえるでしょう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年06月03日

人は人 我は我なり、株もまたしかり=犬丸正寛の相場格言

■人は人 我は我なり、株もまたしかり(個性の違い)

人は人 我は我なり、株もまたしかり(個性の違い) 『人は人 我は我なり、されど仲良き』との教えが昔よりあります。人が、ひとりでは生きられず、多くの人との触れ合いの中で生きる以上、「自分はこれでよいのだろうか」、「社会に役立っているのだろうか」、「ほかの人にできて、なぜ自分にはできないのだろう」、などと思い悩むことは、昔から続く人の葛藤のようです。

 特に、人間には集団の中にいたいという集団帰属本能や集団の中で認められたいとの思いがあります。しかし、社会が豊かになり、価値観が多様化し複雑化するほど、人は全体像を掴み切れず、自分の位置に不安を感じるものです。どこに自分が居るのか不安です。特に、向上心の強いほど自分に対しイライラしたり、あるいは落ち込んだりするものです。反対に、人の言動が気に入らなくなって、不平不満が募る心理にもなります。こうした感情の昂ぶりを乗り越えるには、この言葉のように「人は人、我は我」と、自分を自立させる心の大切さを教えています。

 顔、形が、ひとりひとり違うように、生き方も違っていいのです。株も同じです。銘柄は、時には全面高相場となって、一斉に動く時もあります。しかし、多くの場合、動く時期、動く幅などは、ばらばらです。一緒に動くことは希です。そこには、その銘柄の持っている特性、個性によって動きが違うのです。まさに、人それぞれの個性の違いと同じです。

 仮に、その銘柄が動かないからといって、イライラすることはありません。その銘柄の動く時期は必ずやってくるのです。たとえば、全般の相場が動き難くなれば、小型の新興系銘柄が動くように。投資に際しては、決してイライラすることなく、日頃から、その銘柄の持っている特性を研究し、他の銘柄との違いを知ることこそが大切といえるでしょう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:03 | 特集
2017年05月27日

株は千里を行って千里を帰る=犬丸正寛の相場格言

■株は千里を行って千里を帰る

株は千里を行って千里を帰る 虎は1日に千里の道を往復するという中国の諺からきている言葉です。普通、ここでいう虎の場合は2つの意味で使われています。(1)1日で千里も往復するという元気、勢いのよさを表す場合、(2)自分の子供のことを想って千里の道でも帰ってくる、という子供を想う親の気持ちを表している場合、の2つです。

 株式の格言で使われるときは、勢いのよさを表す言葉として捉えられているとみてよいでしょう。ただ、込められている意味合いとしては、気をつけなさいという注意が強いように思われます。つまり、虎は行く(値上り)だけではなく、帰って来る(値下がりする)という両面をみることが大切ということです。

 「虎のように元気よく値上りする銘柄ほど、元のスタート位置に戻るのも早い」という意味です。したがって、有頂天にならず、深追いは避けたほうがよいと説いています。とくに、1日に千里を行って千里を帰るという虎のように勢いのある銘柄となると、そう多くはありません。

 ほとんどの場合は、「仕手株」といわれる人気株が虎の千里に当てはまる銘柄です。何年もかけて、数倍に値上りする場合は、下げる時、つまり元の位置に帰って来る場合も多くの時間がかかりますが、短期間に急騰した銘柄は、短期間に急落することが多いことから、このような言葉になっていると思われます。

 類似した格言に、『急騰は急落に通じる』、『短期急騰ほど往って来いは早い』などがあります。往って来い、とは元の水準まで戻るという意味です。かつては、中山製鋼、グリコ、三光汽船などの北浜仕手株といわれた銘柄が短期急騰、短期急落となったものですが、最近では新興市場の小型銘柄に、虎の千里に当てはまるような銘柄が多いのではないでしょうか。昔のように仕手が介入したためではなく、発行株数が非常に少ないところへ人気が先行するため急騰につながることがあります。

 世の中はすべてにおいて、スピードアップしていることは間違いありません。経営ものんびりはやっておれないのは事実ですが、短期間での成長を狙うと消えて行くのも早いことを肝に命じておくべきでしょう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年05月20日

下値不安のない銘柄ばかりに捉われすぎると 儲けのチャンスを逸する=犬丸正寛の相場格言

■下値不安のない銘柄ばかりに捉われすぎると 儲けのチャンスを逸する

下値不安のない銘柄ばかりに捉われすぎると 儲けのチャンスを逸する もちろん、下値不安のなさそうな銘柄にじっくり投資することを否定するものではありません。実際、大口の機関投資家等は3〜5年といった期間を設定してじっくり投資を行っています。投資を極論すれば、「値上り狙い」と、「配当狙い」になるはずですから、もし、あなたが値上り狙いに主眼を置いているというのなら、下値不安の乏しい銘柄中心では多くの果実は期待できないでしょう。

 下値不安のないことが「とりえ」という銘柄は、全般相場上昇の最終局面で少し買われるていどにとどまるはずです。「子供は暴れん坊くらいがちょうどいい」といわれるように相場においても荒い値動きをする銘柄ほど値上り狙いの妙味があるのです。

 怖いというだけで、気持ちは値上狙いにも関わらず、下値不安のない銘柄ばかりに投資していたのではイライラするだけでほとんど成果が望めないと思います。株投資でTOPIX等の指数以上の値上りを取ろうとするなら元気のよい銘柄を研究するべきだと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:11 | 特集
2017年05月13日

人も相場も好悪を愛でる(長所も欠点も共に愛する気持)=犬丸正寛の相場格言

■人も相場も好悪を愛でる(長所も欠点も共に愛する気持)

人も相場も好悪を愛でる(長所も欠点も共に愛する気持) 人を愛するときは、先ず、その人の良いところ、チャーミングなところに目が行くのが普通で自然です。しかし、お付き合いが長くなってくると、気のつかなかったことが、いろいろと見えてくるものです。ましてや、結婚生活となると、好きだ、惚れただけでは生活できません。必ず、人それぞれには、小さいときからの生活、とくに親からの刷り込みで、知らず知らずとクセを身に纏っているものです。

 歯磨きチューブが曲がったままとなっているのが嫌で離婚したという話もあるほどです。人を愛し、共に歩む以上は相手の良いところだけでなく、少々の欠点も一緒に愛する気持ちが大切ではないでしょうか。「良いところ取り」、だけでは社会生活はうまくいかないと思います。

 相場でも似ているのではないでしょうか。マーケット、あるいは投資しようとする銘柄には、必ず、良いところ、物足りないところがあります。人間でも若い時は、素敵、可愛いが先に立って、「恋は盲目」、といわれるようになるものです。文学の世界ならそれもいいのでしょうが・・・。

 相場という勝負の世界は、「ホレタ、ハレタ」では勝てません。特に、株初心者は材料の良いところだけに目が行きがちです。表と裏の両方があってコインが形つくられているのと同じです。相場にも、必ず、好悪材料の両方が存在するのです。同じ材料でも、買いだと思う人がいれば、反対に「空売り」(株券を借りて売る)をする人までいるのです。惚れた相手の長所も欠点も共に愛する気持ちで、投資に臨むことが大切です。少なくとも、分かっていればあわてないですむはずです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年05月06日

監督が選手を厳しく観察する如く投資家も監督気分で銘柄を観察する=犬丸正寛の相場格言

■監督が選手を厳しく観察する如く投資家も監督気分で銘柄を観察する

監督が選手を厳しく観察する如く投資家も監督気分で銘柄を観察する 監督は、今日のゲームで調子のよい選手を起用することにもっとも神経を使うそうです。そのため、選手より早くグランドに入って、選手の細かい動きを見落さぬよう努めるそうです。調子の良い選手を起用しないとゲームに勝てないため、時には、主軸選手でも控えに回すこともあるのです。

 あなたも選手を銘柄に置き換えて監督の気分で細かくウォッチするように心がけたいものです。その際、一番のチェックポイントは、どの銘柄が勢いがあり元気がよいかです。相場というゲームにおいて時の流れに乗れない銘柄を選んだのでは投資という試合に勝つことは難しくなります。もし、「好きだから」、という理由だけで銘柄選びをしているとすれば中長期投資でも短期投資でも勝つことは難しいと思います。

 スポーツ同様、今時のビジネスゲームはグローバル化の中で激しい競争にさらされ、ダメなものはすぐに選手交代という厳しい時代です。試合の流れに乗れる選手、相場の流れに乗れる銘柄がゲームの勝者となれるのだと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:16 | 特集
2017年05月03日

買いたし時は下げず 売りたし時は戻らず=犬丸正寛の相場格言

■買いたし時は下げず 売りたし時は戻らず

買いたし時は下げず 売りたし時は戻らず 「押し目買いに押し目なし、戻り待ちに戻りなし」とも言います。相場というもの希望した通りには動いてくれないものです。

 仮に、Aという銘柄が1000円をつけたとした場合、800円まで下げたら押し目買いしようというケースもあれば、もう一度1000円まで戻せば売却しようというケースもあります。同じ1000円でも意味合いは大きく異なります。

 とくに、相場で大切なことは、「基調」を見誤らないことと先人は教えています。相場が強い上昇基調の場合は買いたい値段までは押してくれません。反対に相場が下げ基調の場合は希望した値段までは戻ってくれません。当り前のことですが、上昇相場では多くの人が買いたいと思い、下げ相場では多くの人が売りたいと思っているからです。

 このため上昇基調での押し目買いは希望する値段より少し上、反対に下げ基調での戻り売りは希望する値段より少し下で注文を出すようにすれば上手く行くことが多いようです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:16 | 特集
2017年04月29日

朝三暮四は相場にはむしろ有効=犬丸正寛の相場格言

■朝三暮四は相場にはむしろ有効

朝三暮四は相場にはむしろ有効 「朝三暮四」は、猿にクルミを与えたときの話。7個のクリミを見せたうえで、朝3個、夕方4個与えたら猿が怒った。そこで、朝4個、夕方3個としたら機嫌を直した、という話。合計では変わらないのに、目先の欲に惑わされてしまうことの愚かさを諭した中国の教え。

 一般の生活では、目先の欲にとらわれて基本的なことを疎かにしてはいけないことの大切さはある。その通りだろう。しかし、相場にとっては極めて有用な言葉である。日本の相場の教えには、『利食い千人力』、『利食った金は人には取られない』、といった教えがある。

 相場では、欲を出しすぎて深追いしたり、躊躇して売りのタイミングを失することは大きい損につながる可能性が強い。このため、『迷ったら、一旦、手離せ』という教えもあり、むしろ、相場では短期的な視点が大切ということだ。むろん、朝三暮四を狙うことも大切だが、朝四暮三の気持ちも忘れないことだ。値下がりした損失は誰もカバーしてくれない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年04月22日

一徹張りは貧乏神=犬丸正寛の相場格言

■一徹張りは貧乏神(頑固さは相場では儲からない)

一徹張りは貧乏神(頑固さは相場では儲からない) 頑固は、あるていどはいいのですが、周囲の状況を見極めようとしなかったり、人の意見にまったく耳を貸さないような頑固さは、相場では儲からないと戒めた言葉です。

 現在の投資家は失礼ながら、頑固さはなく、むしろ、情報に振り回されているくらい自分の考えや意見が少ないのではと思われます。筆者が北浜や兜町を走り回っていた頃は、証券会社の店頭では是川銀蔵さんのような相場師を志していたのでしょうが、自説の相場観を高らかに周囲に披露していた人が多かったように思います。それに対し、周囲の人が違う意見でも言おうものなら、ますます意地になって自説を押し通そうとします。

 筆者が勤務していた新聞社のコラムでも、著名な執筆者が罵(ののし)り合うくらいの言い合いを紙面で展開し、会合で出会ったりしても、ぷいっと、横を向くくらいの激しい時代でした。今にして思うと、人と人がぶっつかり合うからこそ相場も仕手戦に発展したのだと思います。

 ただ、単なる頑固さは、格言にも言っているように貧乏神に匹敵するくらい損を大きくする危険があると指摘しています。住友鉱山や同和鉱業などの仕手戦で名を残された是川銀蔵さんは、お会いしてみると目つき鋭く、怖いくらいでしたが、あのくらいの方になると、頑固というより圧倒される気迫が漂っていました。そのかわり、是川さんの勉強や研究は並大抵なものでなく、大阪・中ノ島図書館にほとんど毎日通いつめ、その上で銘柄を仕掛けてくるという人だったそうです。

 単なる、聞きかじりていどの勉強で頑固さを通すのは相場では危険です。それは、相場観というより性格上の問題といえるのではないでしょうか。もっとも、現在はもうすこし頑固さを持つくらいの粘っこさが欲しいものです。インターネットで簡単に情報が手に入るなど、昔と違って情報量が格段に多くなっていることが投資家をかえって迷わす結果となっているように思われて仕方ありません。自己責任時代には情報の公開と公平性は重要な要件ですが、一方で個人投資家の相場を見る軸が欠けているように思われます。個人投資家に、頑固さを持てるくらいの啓蒙の場を設けることも大切な行政を含め証券に携わる全体の役目ではないでしょうか。

 会社経営においては、これも失礼ながら年配の会長さんのいらっしゃる企業ほど、「貧乏神」とは言いませんが、「一徹経営」が前面に出て、経営に柔軟性が欠けている恐れがあります。とくに、内部留保一徹で増配の必要はないなどと言っていると、敵対的M&A(企業買収)に逢いあわてふためくことにもなりまねません。企業も個人も頑固さと柔軟性の両方が求められる時代になっています。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年04月15日

相場は計算と直感で攻める=犬丸正寛の相場格言

■相場は計算と直感で攻める

相場は計算と直感で攻める かつて、戦後からの復興期のような時期には、「直感」や「ひらめき」が、相場には大いに有効でした。経済自体が成長過程にあるため、基本的に相場は上げ基調を続け、長期間にわたって相場が下げることを考える必要はありませんでした。当時の証券会社では、「理屈を言うより、銘柄感覚を学べ」と教えられたものです。連想ゲームに強い、「ひらめき」型の人が有能とされたものです。

 やがて、徐々に経済が豊かになるにしたがって、以前からある利回りのほかにPERやPBR、さらにROA、ROE、営業利益率といった投資指標が活発に使われるようになりました。今日、パソコンの普及でこうした数値はますます重要視され「計算」に基づいた投資法が全盛となっています。

 「アニマル・スピリッツ」といった言葉が注目されるようになっています。動物的直感ということでしょう。世の中があまりにも理詰めになれば、理屈通りに行かない、『理外の理』が出てくるものです。昔のように、直感が全盛となることはないでしょう。しかし、社会においても相場の世界においても理屈だけでは説明し難い動きがこれからは出てくる可能性は大いにあります。

 今の相場において、それが何かは、答えは非常に難しいといえます。しかし、それは、冬から春への季節への変わり目の空気の臭いのような「兆し」かもしれません。あるいは、地震を予知していなくなってしまうネズミのような直感かもしれません。人間も動物の仲間である一面を持っているのです。相場の世界でも「アニマル・スピリッツ」を磨くことは案外、大切な時代かもしれないのです。計算、理詰めの手を休めて、「相場の臭いを嗅いでみる」ことも大切ではないでしょうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:45 | 特集
2017年04月08日

人も株も時間の中で生まれ消えて行く=犬丸正寛の相場格言

■人も株も時間の中で生まれ消えて行く

人も株も時間の中で生まれ消えて行く 死を恐れない人なら、時間を超越した生き方、考え方もできるでしょう。しかし、われわれ通常の人間、あるいは地球上に生きるすべての動物、植物は与えられた時間の中で生きているのです。それぞれの生き物に与えられた寿命というものがあるはずです。そして、今の1秒ずつを刻んで生きているのです。

 人の寿命を仮に100歳とすれば秒数に置き換えると約31億5360万秒です。もっと、多いものかと思っていたら、案外と少ないのではないでしょうか。お互いに与えられた持ち時間において、人と人とが出会い、愛し合い、時には憎しむこともあります。出来事はすべて時間の中で生まれ消えて行きます。相場もまったく同じです。相場の材料というものは、人にくっついて生まれ消えて行くのです。過去の出来事を歴史の中に学ぶことも大切です。

 しかし、それ以上に相場で大切なことは、今、何が起きているかを素直な目で見つめることです。この入口の段階で出来事を善悪、好き嫌いなどで決めつけると、今、動いている相場の姿が見えなくなります。よく見た上で次のステップで判断することが大切です。

 相場のベテランになるほど好き嫌いや思い込みが先行しやすいものです。そして、これから先の時間の中で何が起きるだろうかと思いめぐらせば相場の組み立てはおもしろくなってくるはずです。そこには、これから先も時間の中で出来事は顔を出してくるものだからです。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年04月01日

短期でも中長期でも馴染み銘柄を持てば強い=犬丸正寛の相場格言

■短期でも中長期でも馴染み銘柄を持てば強い

短期でも中長期でも馴染み銘柄を持てば強い 動く銘柄は理屈抜きで買ってみるというモグラ叩きゲーム式の超短期売買においても、まったく知らない銘柄より馴染みのある銘柄のほうが手がけやすいものです。ましてや、付き合いが長くなる中長期投資ではなおさらです。

 馴染みのある強さは、事業内容に対する社会でのニーズマッチの有無、業績の推移、そして、株価のクセなどが肌感覚で分かっていることです。しかし、人との付き合いでも同じですが、馴染みになれる間柄というのは、そう多くはありません。

 日々の株価をチェックし意識に馴染ませることができるのはせいぜい40〜50銘柄ではないでしょうか。このため、社会テーマ性などから向こう1年間のウオッチ銘柄を選択して馴染み銘柄とするのもよいと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2017年03月29日

【CSR(企業の社会的責任)関連銘柄特集】アルコニックスはレアメタル・レアアースなどの取引を通じて社会に還元

アルコニックス:現代社会に不可欠な素材の安定供給を担う
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◆商社機能と製造業を融合し非鉄金属の総合企業を目指す

 アルコニックス<3036>(東1)は、非鉄金属やレアメタル・レアアースなどを取り扱い、商社機能と製造業を融合した非鉄金属の総合企業を目指している。銅やアルミは産業用途に欠かせない基礎素材であり、インジウムやモリブデンなどはIT機器などの電子材料に不可欠。産業界のニーズに応えるだけでなく、現代社会に不可欠な素材として安定供給の責務も担う。

 このため、2019年3月期までの3ヵ年中期計画(機動的な判断が可能なように期間を3年とし1年ごとに更新するローリング方式を採用)では、金属加工分野と装置材料分野を軸とした、さらなる製造業のラインナップ拡充を目指している。また環境負荷の軽減や資源のリユース・リサイクル利用などにも積極的に取り組んでいるところだ。

◆電子材料向け輸入レアメタル・レアアースのシェアは国内トップクラス

 こうした事業特性のため、同社は早くから地球環境問題などを経営上の重要課題の一つとして位置づけてきた。環境マネジメントシステムに関する国際規格「ISO14001」を取得したのは2003年で、株式をJASDAQに上場した2006年よりも前になる。そして08年には東証2部に昇格し、10年には東証1部に上場した。

 この間、技術革新などにつれて非鉄金属を取り巻く環境は大きく変化し、銅やアルミなどの伝統的素材はニーズが多様化し、レアメタル・レアアースは電子材料などに不可欠な素材として、それなしでは産業界が立ち行かなくなってきた。同社が取り扱う電子材料向け素材の輸入数量におけるシェアは、金属チタンが約50%、ニッケル粉末は約70%、レアアースは30%弱、タングステン化合物は30%強、チタン展伸材は輸出の20%弱。電子材料向けのレアメタル・レアアースではトップクラスの実績となっている。

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レアアース

◆省エネ素材やリサイクルモデル構築にも取り組み持続可能な社会作りを目指す

 このように、同社は非鉄金属やレアメタル・レアアースの取扱いで多くの実績を持ち、事業活動を通じて、日本の産業界の高い技術力を維持する一端を担っている。このため、商社としての流通事業にとどまらず、独自の技術開発や用途開発による産業界への貢献を目指し、金属加工分野と装置材料分野を軸に製造業のラインナップ拡充を進めてきた。

 「電子機能材」事業では、原料(レアメタル・レアアース)から製品(電子材料・機能性材料)までを網羅したビジネスを展開し、スマートフォン・タブレット端末向け部材などをはじめ、自動車、家電、半導体、IT分野などの幅広い分野においてコア素材から環境対応材料までを取り扱い、提供している。
 「アルミ銅」事業では、同社のルーツであり環境配慮製品の最先端であるアルミ製品、及び伸銅品を自動車、家電、半導体から建設、エネルギーと幅広い分野で販売。特に連結子会社のアルミ銅センターでは独自のスクラップヤードを保有し、アルミ・銅スクラップの回収と販売を手掛ける。
 「装置材料」事業では、2012年12月に子会社化したユニバーティカルホールディングスが自動車、半導体、建設、航空・防衛向けめっき材料の製造を担い、15年7月に子会社化した東海溶業では、自動車金型用溶接棒、工作機械向け溶接棒を、そして16年2月に子会社化したマークテックでは、自動車、航空、電力向け非破壊検査装置及び探傷剤、並びに鉄鋼向けマーキング装置の製造を行っている。

 また「金属加工」事業では、09年7月に子会社化した大川電機製作所が航空・防衛、半導体、産業機械用切削加工部品の製造を行い、13年5月に子会社化した大羽精研では、チップマウンター用ヘッド機構部品向け研削加工部品、及び自動車用試作部品などの製造を担当。さらに、持分法適用関連会社である上海龍陽精密複合鋼管(中国)、広東創富金属製造(中国)では、自動車(焼結部品、駆動部品)、家電(空調配管部品など)の分野で開発製造を行っている。

 民間航空機の需要は今後20年間で2倍以上に拡大する見込みとされることなどを受け、2016年2月には、品質マネジメントシステム「JIS Q 9100:2009」を認証取得した。これにより、同社開発の先端技術製品が「IAQG−OASIS」データベースシステムに公開され、世界中の航空機関連メーカーに同社の「製品プロジェクト部・輸送機材チーム」の存在を示すことになった。

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タブレット端末・スマートフォン

◆レアメタル・レアアースの取引を通じて社会に還元

 また、同社の事業の一つとして、アルミニウムや銅スクラップと、それらを再溶解してできた再生塊の取引がある。例えば飲料のアルミ缶が早くからリサイクルされていたように、アルミニウムや銅はリサイクルの代表格。同社の取扱うアルミ再生塊は、ダイカストメーカーでアルミダイカスト製品となったあと、自動車関連メーカーで主に自動車のエンジンや部品となり、銅スクラップは溶解したあと半導体基板や電子材料に生まれ変わっている。こうしたリサイクル関連事業を通じて環境ビジネスに積極的に関わり、環境保全に努めている。

 地球環境問題を経営上の重要課題の一つと位置づけ、環境負荷の軽減、循環型事業・省エネルギー事業の促進、環境関連諸法規等の遵守、環境管理体制の充実、などの環境方針を定め、あらゆる活動を通じて地球環境の保全と改善に努め、次の世代に豊かな地球を引き継ぐことを目指している。

◆今期の業績は円高の影響を受けるが中期的には非鉄市況高などで上ぶれも

 今期・2017年3月期の連結業績予想は、全体に円高などの影響があるほか、前期に計上した平和金属の「負ののれん」益の反動減もあり、売上高を前期比5.8%減の1900億円とし、営業利益は同5.1%減の36億円、経常利益は同8.9%減の39億円、純利益は同39.7%減の30億円とする。。

 現在進行中の新中期経営計画(2017年3月期〜19年3月期:1年ごとに見直すローリング方式)ではROEは13〜15%程度、NET/DER1.0〜1.3倍程度を掲げ、3年間の投融資総額はM&A・事業投資を中心に200億円の計画としている。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:34 | 特集
2017年03月25日

勝負ごとには必ず いけそうだという風がくる=犬丸正寛の相場格言

■勝負ごとには必ず いけそうだという風がくる

勝負ごとには必ず いけそうだという風がくる 野球でも、サッカーでも、マージャンでも勝負ごとには1度や2度は、明確な裏づけはないが、なんとなく、「いけそうだ」という雰囲気が到来するものです。

 押され気味だった展開が、なんらかの拍子で流れが変わり、「いけるぞ」という気分になるときがあるものです。そのためには常に試合に出場してゲームの流れが肌感覚まで染み付いていることが大切のようです。

 株式投資でもマーケットを日々、ウオッチしておけば空気の変化を見逃さないですむはずです。株相場全体でみれば、大体、年に2回ていどは、「買えば儲かりそうな時」はあるものです。その時は、いつか。それは、理屈だけで外から見ている人でなく、ゲームに参加している人に与えられたご褒美といえるものだと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集