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記事一覧 (07/15)7月末〜8月上旬がポイント、景気対策揃い踏みとなるかどうか、足元は売方の買い戻し続く=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (07/09)お金は貪欲な上にすごく臆病である=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/08)選挙開けは「夏枯れ相場」の様相、1Q決算発表と高値圏のNYダウに警戒感=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (07/02)車と相場の走行風景は一瞬である=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (07/01)日経平均はNYダウに対する出遅れ修正の展開だが、来週は選挙控えで様子見か=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (06/26)【妻と夫の株ロマン】イギリスEU離脱決定と相場の行方
記事一覧 (06/25)勝負事は己の手3分で場7分=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/18)素直人の順張り ヘソ曲がり人の逆張り=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/17)英国の国民投票のあとには米トランプ候補問題が控え中長期買いは困難=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (06/11)二番底は嫁を質に入れても買え=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/10)米6月利上げ見送り決定ならNYダウは出尽し感で波乱の可能性、日本は日銀動かなければ夏枯れ相場の公算=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (06/04)人気株に乗りたければ 新聞の見出しに載る銘柄を狙う=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (06/03)中旬の日銀政策決定待ち、不発なら夏枯れ相場の可能性=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/28)短期の時買い、中長期の銘柄買い=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/27)6月相場入りだが難しい局面、「どうする消費税」、「どうなるトランプの日本政策」=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/21)川の流れのごとく相場にも流れがある=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/20)サミット共同声明で世界景気対策がポイント、サミット後には日本の消費税問題も控え行方注視の展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/14)野中の1本杉型相場もあるが、ほとんどは全体相場連動型の個性なき相場=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (05/13)来週も主力株見送り好決算銘柄買いの展開、景気対策なければ夏枯れ相場の心配=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/07)短期、中期、長期投資でも決めるのは今である=犬丸正寛の相場格言
2016年07月15日

7月末〜8月上旬がポイント、景気対策揃い踏みとなるかどうか、足元は売方の買い戻し続く=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 参議院選挙明けの相場は選挙結果を好感する強い展開だった。日経平均は、英国EU離脱ショック安となった直前の6月24日水準を奪回した。この間、米国の雇用の好調と日本の参議院選挙での現政権圧勝があった。米国景気の堅調が世界経済に安心感をもたらし、とくに、参議院選挙での争点だったアベノミクスに対し国民が継続推進に信任と期待を明確としたことで、相場的にはアベノミクス第2章がスターといえる展開だ。

 NYダウはオバマ政権の経済対策成果で世界経済不振の中で好調が光る。これに、アベノミクスが加速すれば日米で世界経済をリードする姿が鮮明となり、経済の姿を映す鏡であるNYダウと日経平均が上値を伸ばすことはもっともであろう。NYダウについては、短期急伸に対する警戒と11月の新大統領がどのようなカジ取りをするかという心配があるため、さらに1本調子の上値追いは難しそうだが、基調は強く、空売りより押し目買い優勢の相場展開だろう。

 一方の日経平均についても短期的には急伸に対する警戒感で調整安は予想されるが、今回の選挙勝利と日経平均急伸で投資家心理は大きく好転している。中期投資家がこれまでの様子見姿勢から押し目買い姿勢を強めてくるものとみられる。とくに、このところ40%前後に達していた空売り比率が、売方の買戻しで縮小に向かうものとみられ、日経平均押し上げにつながるだろう。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:49 | 特集
2016年07月09日

お金は貪欲な上にすごく臆病である=犬丸正寛の相場格言

■お金は貪欲な上にすごく臆病である

oka1.jpg 主婦は10円安いと2キロメートは平気で歩き、グローバルマネーはコンマ数パーセントの有利な金融商品を求めて世界を駆け巡るといわれる。給料アップが期待できない現状ではスーパーの安売りチラシチェックは主婦の大切な日課のようだ。ましてや、数100億円規模のグローバルマネーにとっては目配りということでは主婦以上だろう。

 しかし、その一方で、マネーは極めて臆病である。個人同士でも、返してくれない心配のある人には貸さない。ましてや、デフォルト危機や政治・経済不安の国からはグローバルマネーは一目散に逃げ出す。今のイギリスやEUからマネーが逃げ出すのは当然だろう。

 日本は超低金利だが比較的安全ということで消去法的発想で円高傾向、しかも、アメリカの利上げが遠のいていることからドル安に振れ、円高に拍車をかけている。預金、債券、金、通貨、株、商品、不動産など、どこに向かうか、マネーの動きは目まぐるしい。ただ、個人は無理をして投資する必要はなく、分からないときはタンス預金にかぎるという気持ちもわからないではない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年07月08日

選挙開けは「夏枯れ相場」の様相、1Q決算発表と高値圏のNYダウに警戒感=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週(11日〜15日)の相場はNYダウがポイントとなりそうだ。NYダウが高値圏に位置しているからだ。不透明な英国、EUなどの海外経済情勢から今夕発表の雇用統計が堅調な場合、あるいは芳しくない場合、どちらにおいてもNYダウが厳しい受け取り方をする可能性があるとみられるからだ。

 5月の雇用者数は3.8万人の増加と少なかった。ストの影響があったことなどから一過性の数字とみられるため、まもなく発表の6月分は3.8万人を上回ることは間違いとみられるが、仮に、10万人以下にとどまれば足元の米国景気に対する警戒感が台頭しNYダウを押し下げる可能性がある。

 一方、10万人を上回った場合、米国景気堅調と受け取り短期的には株価にプラスだが、EU情勢など海外経済の先行きを考えればダウの上値追いは難しいとみられる。NYダウは今回のイギリスショック直前の1万8011ドル(6月23日)に対し7月7日時点では1万7895ドルと高値圏に位置している。上放れに備えた高値圏のモミ合いとみることは可能だが、マーケットの置かれている環境を考慮すると上値を期待することは難しいように思われる。

 一方、日本のマーケットは10日(日)の選挙は現政権勝利でほぼ織込んでいるものとみられる。もちろん、敗れると急落するが。次は、28日〜29日の日銀金融決定会合が注目となるが、株価が急落すれば追加量的金融緩和の可能性はあるだろうが、今程度の景気情勢なら緩和は期待できないだろう。このため、来週以降の相場は出来高の薄い閑散な、「夏枯れ相場」となる可能性がある。

 これから、3月期決算会社の第1四半期(4〜6月・1Q)決算発表が続く。期初の4月頃に比較すると11円ていど円高となっているため、輸出関連銘柄では厳しい数字が出る可能性がありそうだ。好業績銘柄買い、業績悪銘柄売りが鮮明となりそうだ。また、徐々に中低位の人気系銘柄が夏枯れ相場で動くものとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:09 | 特集
2016年07月02日

車と相場の走行風景は一瞬である=犬丸正寛の相場格言

■車と相場の走行風景は一瞬である

kuruma1.jpg 車載ビデオに録画、あとで風景を眺めることはできても自らが運転する車で、今、見る景色は長くは楽しめない。ましてや、車のスピードより速い株価は一瞬である。あとで、変動した株価の理由を検証することはできても元の時間に戻して同じ値段をつけることはできない。ただし、昔は、売買執行伝票記録の時計付レコーダを操作するインチキまがいのことが行われていたが。

 人の営みと相場は2度と今の時間には戻ってこない。好材料であれ悪材料であれ景色・風景と同じで、相場は常に次の新しい風景を織込んでいく。今回のイギリスのEU問題という景色は白黒が判明と同時に相場は新しい風景を求めて急反発に転じた。次の車窓にどのような風景が現れるか、ドライブの楽しみであるが、長距離ドライブほど多くの風景が待っている。

 相場でも中長期投資となるほどいろんな景色が待っている。しかし、綺麗な景色ばかりではないことも頭に入れておく必要があるだろう。とくに、自分の投資が長距離ドライブ型か、近場ドライブ型のどちらであるかを明確にしておくと同時に長距離、短距離でも今、通り過ぎる時間と風景は一瞬であることにも運転と同じように意識を集中させることが大切ではなかろうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年07月01日

日経平均はNYダウに対する出遅れ修正の展開だが、来週は選挙控えで様子見か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週はNYダウに対し出遅れ感の目立つ日経平均がどこまで上値を伸ばすことができるかが注目される。NYダウは、既に今回の英国ショック直前の6月23日の終値1万8011ドルまで残り80ドルまで戻しているのに対し日経平均はまだ700円近くも下に位置する。

 この違いは、日米の景気の違いとみられる。為替面では日本の経済・景気を高く評価して円高に買ってくれているが、株価は景気に対し正直といえる。内需が弱く、輸出環境も厳しさを増し、企業収益的にみれば日本株を買い上がる環境ではないということだろう。実際、外国人投資家は日本株を売り越している。短期のグローバルマネーは株より為替のほうが手っ取り早く1カイ・2ヤリで稼げるということだろう。

 中期展望でみるなら週足チャートで、NYダウが4月22日(週末)の1万8003ドルを週末値ベースで抜いてくるかどうか。抜いてくれば週末値での最高値1万8272ドル(15年5月)更新の可能性が出てくる。そのためには、まもなく発表の米、6月雇用統計が良好でアメリカ景気の堅調が確認されることと、7月の利上げが見送りとなることが必要といえる。

 一方、日経平均については、先ず、英国ショック前の水準1万6238円(終値=6月23日)を奪回することが先決である。それが達成されればNYダウと同じように週足ベースで4月22日(週末)の1万7572円がどうだろうか、という話になってくる。

 日経平均が6月23日の水準奪までなら、政府・日銀のアナウンス効果で通用すると思われるが、4月水準まで目指すとなれば、リップサービスだけでは無理で現実的な対応が必要だろう。

 日銀の政策決定会合は17日、足元の景気が芳しくないことから追加の量的緩和は十分予想される。総理がG7首脳と景気為替対策について電話会談を終えていることもあるだろう。ただ、10日(日)には参議院選挙が控えている。自民・公明の優勢は変わらないと思われるが、若い人の投票、野党統一候補など未知数もある。英国問題のように丁半バクチ相場をやるわけにはいかない、という投資家の雰囲気も強い。

 基調は景気対策を期待して強いと思われるが、選挙控えで来週は様子見気分が強くなりそうだ。個別銘柄物色が中心とみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:33 | 特集
2016年06月26日

【妻と夫の株ロマン】イギリスEU離脱決定と相場の行方

★☆妻と夫の株ロマン☆ 時々の話題を夫婦の会話でお届けします

■材料表面化で短期リバウンドも、政府の為替対策等も支援、中長期相場は期待できない

【妻】 イギリスのEU残留か離脱かを問う国民投票が終り、離脱に決まりました。投票前から離脱の場合は影響がある、といわれてきたのでNYダウ、日経平均とも下げたのは分かりますが、それにしても下げが大きすぎるのではないかという印象です。

【夫】 投票の事前に予想が二転三転し特に直前のところでは残留が濃厚だったためNYダウ、日経平均とも大きく値上りしていたことに対する反動が加わったと思う。丁か半かのバクチ的な相場だったといえる。

【妻】 今後、どうなるのですか。

【夫】 われわれは学者ではないから、イギリスのEU離脱による世界経済への影響検証ということは横に置いておいて、われわれ投資家は相場との関係で捉えることが大切だからイギリスのEU離脱は売りか、あるいは買いかという目線が大切だ。とくに、この問題で重要なことは、短期的視点と中長期的視点に分けて考えることだろう。

【妻】 短期的には、売りですか、それとも買いですか。

【夫】 短期的には、「買い場」が近いとみている。ここでいう短期とは向こう1カ月ていどだけど、理由としては、(1)当面の関心材料であったイギリスのEU問題に白黒がはっきりした。相場というものは、「終わったこと」には関心がなくなる、(2)日本政府が為替介入に踏み切る意思を示している。日銀の追加緩和も予想される、という2つの理由からリバウンドは近いとみている。もちろん、白黒がはっきりしたとはいえ余熱は続くから日経平均の一段安は予想されるが、近いうちに一旦は底打ちして反発するとみている。

【妻】 中長期的にはどうなの。

【夫】 中長期では強気になれない。(1)EU離脱決定によってイギリスの政治と経済が今後、良くなるのか悪くなるのか、(2)イギリスの離脱で残る27カ国でEUの体制を維持できるのか、あるいは崩壊に向うのか、(3)今回、イギリスで起きた保護主義の波が11月の大統領選挙にどう影響するか、(4)大国の中国が、この機会を捉えてどう動くか、(5)日本の政治・経済・企業にどう影響してくるか、など懸念されることが山積といえる。短期的には出尽し感はあっても中長期的には霧が晴れていない、むしろ霧は深くなった。

【妻】 特に、気になる点はどこですか。

【夫】 第1に、イギリスの次の政権が具体的にどう動いてくるかということと、そして、イギリスの経済が大丈夫かということだろう。離脱の意思は決まっても正式離脱までには2年間の期間がある。仮に、この間にイギリス経済が悪化すれば再加盟という道に戻る可能性だって予想される。第2は、やはりアメリカの大統領選挙だ。仮に、トランプ政権になれば、日本にとってはイギリスのEU問題どころではない大きい影響が予想される。「アメリカ第一主義」は、アメリカの国民、産業を優先するという保護主義だからTPPは消え、自動車などには関税がかかる心配がある。そして、三つ目は大国の中国がどう動いてくるか。利に長けた中国が今回のEU問題を黙ってみているとは思えない。中国はイギリスと組んで欧州で新たな体制作りに出てくるかもしれない。先の周主席のイギリス訪問での超度級の歓迎をみれば何かが起きても不思議ではない。ましてや、EU27カ国に亀裂が出れば中国にとっては割って入るチャンスのように思われる。こういったことに今後、日本の政治、経済、企業がどう対応していくのか。こういった状況では、短期ではリバウンドはあっても中長期ではとても強気になれない。

【妻】 個人にはチャンスですか。

【夫】 数100億円規模を動かす機関投資家のプロには、中長期展望がはっきりしないから動くのが難しいと思われる。この点、小回りの利く個人投資家にはチャンスだ。政府、日銀の対策に賭けて、この突っ込みは拾って、戻ったところは欲を出さず利食いするのがよいと思われる。こういう乱世こ個人は小回りの利く点を発揮すべきである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:27 | 特集
2016年06月25日

勝負事は己の手3分で場7分=犬丸正寛の相場格言

■勝負事は己の手3分で場7分

syoubu1.jpg 麻雀経験のない人には恐縮だが、雀卓を囲む対戦者は誰もができるだけ高得点の役作りを狙うもの。しかし、高い役作りになるほど麻雀牌の組み合わせが込み入って自分の手の内ばかりに目と意識が行って、他の対戦者がどのような手を狙っているかなど、「場」に対する意識が疎かになる。結果、負けが積み上がる。

 車の運転でも前方3分に後方7分といわれるし、野球など勝負事ではすべて、「場」という流れを無視しては勝つことは難しい。株式投資においても、「場」という、相場の「地合い」を見極めることが大変重要である。短期投資でも中長期投資でも同じである。違うとすれば中長期投資では、「社会における時代の変化」という、「場」ということになるだろう。商売、ビジネスではなおさらである。いくら、己の手の内が優秀でも、「場」に沿っていないと、結局は、「いい勝負だったが負けた」という自己納得で終わってしまう。己の手の内が優秀なほど「場」を大切としたいものである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年06月18日

素直人の順張り ヘソ曲がり人の逆張り=犬丸正寛の相場格言

■素直人の順張り ヘソ曲がり人の逆張り

shiro1.jpg 順張りは、株価が新高値更新など上昇の相場について行く投資法で、あれこれ考える手間が省ける素直な性格の人に向いた投資法といわれる。逆張りでは、新高値などにはほとんど目をくれずヘソ曲がり的に株価の下げ過程でその銘柄の持っている実力と照らし合わせて買う投資法である。

 とくに、逆張りではジリ安でなく、大きく下げたときに買うと成果が大きいとされる。どちらがよいかは本人の性格次第だが、代表的な投資家ではジョージソロスが順張り、ウオーレンバフェットは逆張りのタイプといわれる。

 性格のほかに、順張りでは比較的短期売買、逆張りでは中長期投資になることから投資資金の性格も考えることが肝要だろう。とくに、逆張りでは、「下手なナンピン、大ケガのもと」といわれるように、当該企業に経営不安や上場廃止等が持ち上がった場合は株価底抜けとなる懸念のあることは注意しておきたい。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年06月17日

英国の国民投票のあとには米トランプ候補問題が控え中長期買いは困難=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

■短期売買中心の展開に

 来週(20〜24日)は、週前半は見送り、後半は23日のイギリスの国民投票結果次第で振れる展開だろう。イギリスのEU残留が決まれば、NYダウ、日経平均は上伸が予想されるが、離脱なら欧州経済の混乱見極めで下振れの可能性があるだろう。

 残留派の議員が襲撃されるなどイギリスはEU残留、離脱をめぐって世論が激しく対立している。残留なら移民問題やEU圏の債務国負担問題が尾を引き、離脱なら貿易量の減少が予想され、両方に難しい問題がある。「短期的」には、どちらになろうと相場的には材料出尽くし感から反発の可能性はあるが、「中期的」には相場の上値を押さえることになりそうだ。

 さらに、中長期的に相場の圧迫となるのがアメリカのトランプ候補問題だ。仮に、大統領に就任すれば世界は一気に保護主義となる心配がある。日本にとっては、貿易問題、安全保障問題、食糧問題が一挙に迫り来ることになってマーケットにとってはかなり厳しい展開が予想されるだろう。今回のイギリスの国民投票問題も難民問題、貧富の差問題等からくる保護主義化の現れとみられ、これまでの世界経済体制がグローバルから、「アメリカ第一主義」に代表されるコンパクト経済に縮む心配がある。

 アメリカのトランプ候補問題を抱えている以上、中長期投資家の買いを期待することは難しく、とくに、この先、11月までは個別銘柄物色の短期売買が中心の相場のように思われる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:24 | 特集
2016年06月11日

二番底は嫁を質に入れても買え=犬丸正寛の相場格言

■二番底は嫁を質に入れても買え

2ban1.jpg 今どき、こういう言葉を使うと叱れそうだが、昔の相場の世界では実際に格言として使われていたのでご容赦いただきたい。大事な嫁を質に入れてでも強気になって買うことのできる相場が、罫線(ケイ線)でいう「二番底」といわれる形である。NYダウ、日経平均などの指数、あるいは個別銘柄において、二番底、またはダブル底として確率の高い株価底打ちのパターンとされ古くからチャート派に頼りにされてきた。最近では、今年1月と2月の1万5500ドル前後で二番底をつけたNYダウが1万8000ドル台へ上昇となっている。

 現在の若い投資家の間でも、オッパイ型底入れチャートと呼ばれてファンは多いようだ。もっとも、「分かっちゃいるけど」、実行が難しいといわれるのも現実のようだ。株価が下がってきて買い場に来たと思われても、高値圏で買った株が残っているため買う資金がない、というケースが多いようだ。やはり、株投資では、安いときに上手に買うためには、高値圏で欲を出さず売却し手元資金に余裕をもたせることが大切といえるようだ。「買い上手は、売り上手」ということだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年06月10日

米6月利上げ見送り決定ならNYダウは出尽し感で波乱の可能性、日本は日銀動かなければ夏枯れ相場の公算=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週半ばに日米の重要な金融政策決定がある。アメリカは6月の利上げが見送りとなるのか、見送りとなった場合は次はいつ頃に利上げがあるのか。日本は日銀の追加の量的金融緩和があるのかどうか。

 先ず、アメリカが6月の利上げを見送った場合はどうか。景気と企業業績にはプラスになるとして、既に、NYダウは4月27日以来の1万8000ドル台に乗せるなど先食いしてきた。このため、利上げ見送りが正式に決まった場合、材料出尽くしとなる可能性のあることを頭に入れておきたい。また、見送りの場合、利上げができないほど景気に懸念があるのか、という景気先行きに対する慎重な見方が出ることも予想される。とくに、6月見送りだとしても7月利上げの可能性ならまた利上げ問題が頭を押さえる心配がある。NYダウが高値圏にあるだけに波乱の可能性を含んだ展開が予想される。

 一方の日本はマイナス金利効果待ちのスタンスで6月緩和の可能性はなさそうだ。消費税の延長も決めただけに、今、急いで景気対策をやる必要もないということになるのではないか。期待に反して緩和が実施されるなら儲けものだろう。

 7月10日の選挙には、これまでのアベノミクス成果、オバマ大統領来日(広島)効果、尖閣列島の軍事的緊張、震災復興、子育て支援などを前面に出しての選挙戦ということだろう。参議院選挙は負けはしないだろうが、楽勝でもなさそうだ。選挙のあとは長い暑い夏が待ち構えており水不足も重なって気乗りしない相場となる可能性がありそうだ。今は中長期投資のタイミングとしては、大きく下げれば好買い場となるものの、今のままだと難しい株価の位置にある。短期での素早い売買で対応するところだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:32 | 特集
2016年06月04日

人気株に乗りたければ 新聞の見出しに載る銘柄を狙う=犬丸正寛の相場格言

■人気株に乗りたければ 新聞の見出しに載る銘柄を狙う

ninnki1.jpg 新聞は社会の出来事を報じるもの。その使命は瓦版時代とまったく変わらない。しかし、社会には出来事が山積、すべてを網羅することはできない。上場企業の決算をみても約3600社をすべて記事報道することは難しい。

 「犬が人に噛みついてもニュースにならないが、人が犬に噛みついたら特ダネになる」と、駆け出しのころ教わってきた。記者が数多くの社会の出来事の中から厳選して載せてくれるのだから、人が犬に噛みつくとまではいかなくても社会的関心の高いものばかりである。

 銘柄なら当然、多くの投資家が注目し買い注文を入れ株価は人気となることが多い。先のことなど分からないと諦めることはない。突発事件は別としても多くの大見出し記事は社会の流れの中、つまり社会ニーズを背景としたテーマの中から生まれているものである。

 少子高齢化、育児支援、復興、景気対策、円高・円安、東京オリンピック、再生医療、人工知能などなどヒントは身近なキーワードにある。それらのテーマが、たとえば国際会議などどのタイミングで紙面を飾るかを想像しておけば見事、人気銘柄に乗ることができるはずである。とくに、無配銘柄でも社会的背景で大きく報道されると急騰するケースが多いのである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年06月03日

中旬の日銀政策決定待ち、不発なら夏枯れ相場の可能性=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 6月最初の週は急反落の出足となった。週足・26週線まで戻したが、景気対策が期待外れだったことから26週線に突き返される動きとなった。これで、昨年暮れからほぼ6カ月、中期相場の強弱目安とされる26週線の下で推移ということになっている。

 消費税引上げ延期を決定したが、延期しなくてはならないほど景気が芳しくないにもかかわらず景気対策の出なかったことから失望売りとなった。子育て支援など社会保障は赤字国債を発行してまではやらないとも表明した。

 7月10日の参議院選挙は、景気対策のないまま、これまでのアベノミクスの成果とオバマ大統領広島訪問効果による内閣支持率上昇で戦うことになる。負けることはないだろうが苦戦も予想されそうだ。

 今後、15日の日銀の金融政策決定会合で追加の金融量的緩和があるかどうかが注目される。実施ならマーケットは好感するだろうが、見送りなら、「夏枯れ相場」の公算大である。幸い、日経平均をみれば、下値切り上げの形が崩れていないことは救いだ。中旬の金融政策を見守る相場から来週は小動きの展開が予想される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:11 | 特集
2016年05月28日

短期の時買い、中長期の銘柄買い=犬丸正寛の相場格言

■短期の時買い、中長期の銘柄買い

tantan1.jpg 短期であれ中長期であれ証券コード番号で売買注文を出すことに変わりはないが、収穫法にはかなりの違いがある。昔からの投資の基本は、中長期で会社のサポーターとして数年、あるいは数十年単位で会社の成長に期待と夢を託して共に歩んで行く。そこには、当然、「銘柄」(会社)を買うという意識が強く働く。

 一方、数日単位、あるいは極端な場合は数時間、数分単位の超短期売買では、長きにわたって会社と共に歩むという気持ちはなく、今という「時」を売買する意識が強い。今という瞬時の中で、活きがよい株、即ち、すべてに平等な最小単位の1分間という時間内に少しでも大きく動く株を小幅でも回数で稼ぐ。

 どちらが、よいかは本人の資金と性格次第だが、従来の中長期中心から短期売買を組み合わせる時代となっている。商品のライフサイクルなど社会の短期化に合わせて投資も短期化となるのも当然だろうが、中長期投資ファンを増やすには、「銘柄」としてIR(投資家広報)に力を入れることがいっそう求められそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年05月27日

6月相場入りだが難しい局面、「どうする消費税」、「どうなるトランプの日本政策」=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

■中長期投資家は動き難い

 来週は6月相場入り。3月期決算発表とG7が終わり、7月の参議院選挙に向けた内政重視の次の一手を見守る相場展開だろう。具体的な政策が出るまでは積極的な売買が手控えられ出来高の少ない状況が続きそうだ。

 G7では、議長の安倍総理は現在の世界景気をリーマンショック前夜と似ていると表明、各国が財政出動など積極的な景気対策の必要性を強調した。しかし、足並みは必ずしも一致しなかった。当時、リーマンショックの震源地となったアメリカの景気は好調持続だし一時26ドル台まで下落していた原油相場は足元では50ドルていどまで回復するなどリーマンショックと類似しているということにはやや違和感があったようだ。結局、G7各国は独自で景気対策を行うことになった。果たして、日本はどのような景気対策を打ち出すのか。

 日本政府は、日本の景気は緩やかだが回復に向かっているという立場だ。この点においてもリーマンショックの言葉を持ち込まれても違和感がある。景気が緩やかでも回復しているのなら予定通り来春の消費税10%は実施すべきだろう。ましてや、今回のG7で財政規律を重視するドイツ、イギリスに対し、財政赤字状態の日本の姿が浮き出たといえる印象であり、財政健全化のためにも消費税実施は必要だ。

 財政が赤字状態では財政出動は多くは望めない。しかも、橋や道路を次々と作ろうにも既に社会資本は充実、財政出動しようにも対象がない。復興、子育て支援などが中心といったところだろう。しかも、円安に頼った景気対策にも釘を打たれている。このため、マーケットは、景気対策に過大な期待を持たないのがよさそうだ。期待するとすれば日銀の追加量的緩和だろうが、いつ具体化するか。

 さらに、中長期的にはアメリカの次期大統領にタカ派のトランプ候補が有力となっていることから相場への影響が読み難い。米軍駐留費を全面負担したら日本の財政赤字はさらに急速に悪化が予想される。自前で軍隊を持つとしても負担は大きい。「どうなる日本」というところに来ているから中長期投資家に多くは望めないだろう。しかも、消費税有無を巡って野党の攻勢は勢いを増すだろうから、短期投資家にとっても手が出し難い相場となりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:09 | 特集
2016年05月21日

川の流れのごとく相場にも流れがある=犬丸正寛の相場格言

■川の流れのごとく相場にも流れがある

kawa1.jpg 川は上流から下流に流れ、世は古きから新しきに流れる。自然も世も相場も今ある姿は発生した出来事・事件の前提条件によって流れている。災害が発生すれば川の流れはこれまでとは違ったものとなるし内閣が代われば政策も変わってくる。相場も同じように前提条件が変われば流れも変わってくる。

 とはいっても、前提条件をくつがえすような大きい出来事がしょっちゅう起きているわけではないから、われわれはこれまでの出来事を前提に営みを続けている。このため、相場の世界では刻の流れの中で、どのような出来事がいつ発生したかを記憶しておくことは大変重要である。なぜなら、今の相場はこれまでに発生して出来事が前提条件となって流れているのだから。

 そして、さらに、一歩進んで、今の前提条件をくつがえす出来事は何だろうか、いつ頃起きるだろうかと予想するクセをつけることはいっそう大切である。人は、今ある姿はいつまでも続くと思いたくなるが、現実は厳しい。昔、親から教えられた、『いつまでもあると思うな親とカネ』である。常に前提条件のチェックと備えの心構えはやっておきたいものである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年05月20日

サミット共同声明で世界景気対策がポイント、サミット後には日本の消費税問題も控え行方注視の展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週は、26日と27日にサミットが予定されており、週前半はサミット待ちの閑散相場が予想され、後半は共同声明の内容によって相場が上か下かのどちらかに動くものとみられる。

 米国景気が堅調な以外は世界景気は停滞している。この点について、先進国最高の意思決定機関といえるG7サミットがどのような方向感を打ち出すか。思い切った財政出動が求められているが、財政健全を最重要とするドイツは難色を示している。歩調が合わなければ、また歩調があったとしても小さな景気対策の内容にとどまれば、世界景気の停滞は続くとみて世界のマーケットは失望売りとなることが予想される。

 とくに、日本は1〜3月のGDPは年率プラス1.7%と回復したものの、消費がふるわないなど先行きの景気に楽観はできない状況。企業業績も、全体としてはなんとか堅調を持続しているが、アベノミクスで先行した主力企業には明らかに疲労感が出ている。こうした中で、来年4月の消費税10%実施に踏み切るのかどうか。その決定がサミット後になされる見通し。

 財政改革を考えれば、思い切った景気対策を打ち、同時に消費税実施に踏み切るべきだろうが果たしてどうなるのか。実施でも延期でも厳しいものはあるが、マーケットにはどちらかといえば延期より実施を好感するのではなかろうか。なぜなら、実施なら強力な景気対策が見込めるからだ。

 アメリカの6月追加利上問題も気になる。6月は延期とみられていたが、ここにきて実施濃厚との観測となっている。既に、NYダウはかなり大きく下げ利上げを織込み始めている。仮に、6月利上げとなれば次は12月まではないだろうから利上げ問題から数カ月間は開放され相場的には動きやすくなるはず。6月3日(金)の5月雇用統計発表あたりがポイントとなりそうだ。

 いずれにしても6月は日米のマーケットにとって大きい転換点となりそうだ。とくに、6月に日本の財政出動、日銀の追加金融緩和が実施されれば、夏相場に期待できそうだ。逆に、消費税延期、景気対策もそこそこ程度の内容なら夏相場はあまり期待できないだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:36 | 特集
2016年05月14日

野中の1本杉型相場もあるが、ほとんどは全体相場連動型の個性なき相場=犬丸正寛の相場格言

■野中の1本杉型相場もあるが、ほとんどは全体相場連動型の個性なき相場

nonaka1.jpg 野中の1本杉は、故郷の広々と続く田畑の向こうに高くそびえ、ひときわ目を引く懐かしい風景。値動きが乏しく活気のない相場で突飛高する銘柄を指して野中の1本杉相場といわれる。

 かつて、仕手系株といわれる銘柄が華々しかった頃は全体相場が田舎ののどかな閑散とした風景のようになると決まって突飛高する銘柄が登場したものだ。今は、ほとんどの銘柄が多少の違いはあっても全体相場が上げれば上昇、全体が下げれば下落という同一連動型の動きになっている。

 A、B、C、Dと野球の打順のように順番に物色されるなら循環買いで稼げるが今は一斉高がほとんどで難しくなっている。この先、夏枯れ相場も予想され野中の1本杉型銘柄が登場しやすい地合いだが、果たしてどうだろうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集
2016年05月13日

来週も主力株見送り好決算銘柄買いの展開、景気対策なければ夏枯れ相場の心配=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週(16日〜20日)も引き続き、「好決算銘柄買い」の個別相場中心の展開が予想されそうだ。全体相場は東証1部の出来高20億株程度、売買代金2兆円程度が示す通り、盛り上がりに欠ける展開だ。これは、トヨタ自動車の2017年3月期が4割減益に代表されるように主力株の業績が芳しくないため、「中長期投資家」が今の株価水準では買い出動し難いことがある。結果、「短期売買筋」が好決算発表銘柄に飛び乗り飛び降りで稼いでいるというマーケットの姿である。

 3月期決算発表はピークを過ぎることから徐々に短期筋には材料難となってくる。これから発表の銘柄は主力銘柄でないところが多いため、いっそう、回転の速い値動きとなりそうだ。仮に、トヨタなど主力株が切り返し相場に転じるとすれば、政府・日銀の景気対策が実現することだろう。足元では、政府要人の口先介入で円相場が109円台へ円安が進んでいるが、何度も口先介入ではマーケットからしっぺ返しを食うことになるだろう。17日のGDP(1〜3月)発表を契機に景気対策が出るかどうかが注目だろう。

 もしも、景気対策が期待できないということになれば決算発表のあとは手掛かり材料難から、「夏枯れ相場」となる心配が出てくることになるだろう。足元は決算発表に注目だが、同時に政府の景気対策が注目される局面である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:56 | 特集
2016年05月07日

短期、中期、長期投資でも決めるのは今である=犬丸正寛の相場格言

■短期、中期、長期投資でも決めるのは今である

ta1.jpg 3日先の短期、3カ月先の中期、そして3年先の長期、それぞれの期間で収穫を目指す投資スタイル。自分の性格と資金に応じたリズムが投資おいては銘柄を選ぶ以上に大切である。さらに、もっと大事なことは3年先を睨んだものであれ3日先を読んだものであれ、「今」の局面でどうするかである。どうするかは、「カイ」、「ウリ」、「ミオクリ」の3通りである。

 長期なら政治が重要となるだろうし、中期なら景気がポイント、短期なら相場の勢いというものが重視されるだろう。それぞれに判断の要素は異なっても短・中・長期のいずれにしても、今、買うか・売るか・見送るかを決めなくてはいけない。それだけに、中長期だからといって今の状況を見極めなくてよいということにはならない。むしろ、中長期投資ほど短期投資以上に今に対し敏感となることが大切のように思われる。仮に、今が長期の天井圏だったとしたら売り損ねると10数年待たされることになる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | 特集