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記事一覧 (08/22)サプライズ材料続出の特種東海もリチウム電池セパレータ量産延期が逆サプライズで反落=浅妻昭治
記事一覧 (08/21)直近IPO株には株式分割がよく似合う!日本管理Cは2回目の株式分割を歓迎して3連騰=浅妻昭治
記事一覧 (08/20)【株式投資Q&A】短期売買には企業業績や材料は一切関係ないというのは本当か?
記事一覧 (08/20)シンボル株はシャープとソニー!?アップル関連の業績下方修正銘柄に「リターン・リバーサル」余地も=浅妻昭治
記事一覧 (08/20)株主と役員は一蓮托生!!サン電子は自己株式処分を織り込み高値肉薄=浅妻昭治
記事一覧 (08/17)債券から株式への流れ映した展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/17)中高年向けの市場「洋楽の懐メロ」から、音楽銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (08/16)ヤマダ電機は反発、情報開示夏枯れ時に太陽光発電関連報道が相次ぐ=浅妻昭治
記事一覧 (08/15)株式相場もロンドン五輪同様にチーム力!?個人投資家集中で低位材料株に業績相場=浅妻昭治
記事一覧 (08/14)「自己株式取得の切れ目が株高の切れ目」をハネ返してキヤノンは反発=浅妻昭治
記事一覧 (08/13)「近いうち」の解散・総選挙で空中戦開始なら日航の再上場は最大相場イベントに=浅妻昭治
記事一覧 (08/13)シコーはストップ安気配、民事再生手続き開始で逆転の材料株思惑は不発=浅妻昭治
記事一覧 (08/10)盆休み、消費税後を睨む展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/10)地合い軟調でも動きの強い銘柄を、ランキング上位株からピックアップ=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (08/10)住友ゴムは5連騰、業績上方修正ラッシュのタイヤ株は形状通りに高回転期待も=浅妻昭治
記事一覧 (08/08)トーア紡は業績上方修正で3連騰、極低位値ごろ株の資格要件十分も高値期日接近が玉にキズ!?=浅妻昭治
記事一覧 (08/07)「自動車は強し!!」のシンボル株がデビュー、日ペイントは業績を上方修正し高値更新=浅妻昭治
記事一覧 (08/06)方向感不確かな「マッチ・ポンプ」相場でパチンコ関連株に「マッチ・マッチ」展開を期待=浅妻昭治
記事一覧 (08/06)日本版のフェイスブックか?日本エマージェンシーアシスタンスは上場後わずか5週間で業績を下方修正しストップ安気配=浅妻昭治
記事一覧 (08/03)お盆前のひと稼ぎ相場=犬丸正寛の相場展望
2012年08月22日

サプライズ材料続出の特種東海もリチウム電池セパレータ量産延期が逆サプライズで反落=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 特種東海製紙<3708>(東1)は22日、4円安の210円と反落している。同社は、サプライズ材料が続出し、サプライズ材料の発表とともに株価が急伸する特性を誇っているが、前日21日大引け後に昨年10月に開発に成功したと発表したリチウムイオン二次電池用の電池セパレータ(絶縁体)の生産開始時期を開示、生産開始時期が、当初計画より2年ほど延期するとしたことがネガティブ(逆)・サプライズとなり、4月23日につけた年初来高値234円を前に利益確定売りが先行している。ただ、テストマシン建設も発表したことから下げ幅は限定的にとどまっている。

 同社のサプライズ材料は、同セパレータの開発に続いて、今年4月には放射性物質を吸着するゼオライト不織布の開発を発表した。新製品・新技術の開発だけでなく、昨年11月開示の自己株式取得も、上限の取得株式数は半端ではなく、1600万株(発行済み株式総数の10.03%)、35億円に達し、これを2回の自己株式立会外買付取引を経て今年3月末に取得を終了した。

 リチウムイオン電池用セパレータは、実験室レベルから一気に今24年度末に大規模設備での生産開始を予定していたが、市場初の試みで生産技術を確立しつつ生産性やユーザーの評価を慎重に進めるため2年延期して平成26年秋に変更、今後の計画としては、来年10月に約10億円を投資して同社島田工場内にテストマシンを建設する。

 株価は、ゼオライト不織布の開発で年初来高値まで急伸してほぼ往って来いとなり、今3月期業績のV字回復や第1四半期業績の高利益進捗率を手掛かりに下値を切り上げてきた。PERは15倍台、PBRは0.5倍と割り負けており、材料株人気再燃の展開も想定される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:17 | 特集
2012年08月21日

直近IPO株には株式分割がよく似合う!日本管理Cは2回目の株式分割を歓迎して3連騰=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 日本管理センター(日本管理C)<3276>(JQS)は21日、寄り付きの買い気配から361円高の3150円と買い進まれて3営業日続伸している。

 前日20日大引け後に今年2月に続いて昨年10月の新規株式公開(IPO)以来、2回目の株式分割を発表、前回の株式分割でも権利落ち後安値から8割高したことを連想し権利取りの買い物が殺到している。

 直近IPO株は、今年6〜8月を権利付き最終日にリブセンス<6054>(東マ)エムアップ<3661>(東マ)アイセイ薬局<3170>(JQS)などが相次いで株式分割を発表して人気化しており、「富士には月見草がよく似合ふ」と石碑に刻まれた太宰治の名言ではないが、「直近IPO株には株式分割がよく似合う」といったところとなっている。日本管理Cの株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高め、より投資しやすい環境を整え投資家層の拡大を図ることを目的にしており、9月30日割り当てで1株を2株に分割する。

 株価は、今年2月発表の前回の株式分割で上場来高値をつけ、権利を落として2112円まで売られて3900円まで買い直され、再び2272円まで調整したが、今期第2四半期累計業績が期初予想を上ぶれて着地したことをテコに2700円台まで戻した。PERは13倍台と割安で、株式分割権利取り妙味を示唆している。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:58 | 特集
2012年08月20日

【株式投資Q&A】短期売買には企業業績や材料は一切関係ないというのは本当か?

【株式投資Q&A】

 <Q> 短期売買には企業業績や材料は一切、関係ないと言い切る投資家仲間がいます。本当にそうなんでしょうか。

 <A> 短期の売買にも、今日の間に買って・売るという超短期売買や、1〜3週間ていどを短期売買とする人もいます。お問い合わせの件については、超短期売買ではご指摘通りだろうと思います。

 もっと言うなら、むしろ、超短期売買にとっては、業績などのベーシックなことを考えることは邪魔になるようです。いちいち、基本的にどうだろうと分析していては間に合わないからです。

 株の世界も社会における人の営みも同じようです。その人と長いお付き合いをしようと思えば、その人のことをある程度調べるはずです。結婚をしようと考えたり、企業なら資本提携を考えていれば調査も念入りのはずです。しかし、そうした深い付き合いではなく、単に、コンニチワなら相手のことを深く考えず、第一印象にとどめるはずです。

 実は、超短期売買には、この第一印象が大変に大事な要素といえるようです。とくに、株の場合は、「勢いがある」、「値動きがよい」、「商いが伴っている」といった、元気の良さが一番のポイントです。ゲームセンターのモグラ叩きゲームに似ていると思います。「動いているものにつく」ことが超短期売買の基本です。

 それでも、業績などを見なくてよいのだろうかという疑問もあるでしょう。少し、理屈っぽく言えば、「株価は何でも知っている」という前提に立つことです。なぜなら、株が動くということは、株式投資(売買)に長けた投資家がなんらかの理由で売買に参加しているからです。つまり、株価が動いているのはいろいろな材料を織り込んで動いていると見ればよいのです。ですから、動いている理由探しに時間を費やすより元気のよい銘柄を探し見つけることが超短期売買のコツといえるでしょう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:21 | 特集

シンボル株はシャープとソニー!?アップル関連の業績下方修正銘柄に「リターン・リバーサル」余地も=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー ボールが投げられて打ち返されるまでに21日もかかった。滞空時間の長いボールであった。ボールを投げたのは、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁で、打ち返したのが、ドイツのメルケル首相である。雲散霧消したと思ったドラギ総裁の7月23日のユーロ防衛発言が、メルケル首相の「通貨ユーロを維持するためにあらゆる手段を取る」との8月16日の発言で再度、クル−ズアップされて、政策発動への期待が高まった。

 この結果、ようやく欧州の債務問題の懸念は大きく後退して、「リスク・オフ」のシンボルだった国債が買い直されて長期金利が上昇、為替相場では円高が修正され、「リスク・オン」の株式が息を吹き返した。折からお盆休み明けである。遅ればせながらの「サマー・ラリー」の待望論も高まろうというものである。

 となれば「サマー・ラリー」の第1弾は、下げた株ほどよく戻るとされる「リターン・リバーサル」が中心になるはずである。前週末の市場ではすでに内需株売りのハイテク株買いで、日経平均株価が、今年5月以来の9100円台の高値を回復したが、今週もこの延長線上で上値を試す展開が想定される。

 「リターン・リバーサル」の有力セクターには、2つの銘柄群が浮上するはずである。一つは、欧州向けの輸出比率の高い銘柄群で、円高・ユーロ安の一巡が買い手掛かりで、この銘柄群では、東芝テック<6588>(東1)マツダ<7261>(東1)などが、より材料株思惑を強めそうだ。

 もう一つは、米国のアップル関連株である。アップルの株価が、9月に発売が観測される新型iPhoneへの期待で上場来高値まで買い上げられて注目度が高まっており、今年1月にアップル自身が公表した取引先企業リストにノミネートされた銘柄への波及効果が見込まれるからである。リストのなかには、すでに上場廃止となったエルピーダメモリも含まれて、やや問題含みだが、そのなかで敢えて折からの今3月期4〜6月期決算発表で今期業績を下方修正した銘柄へのアプローチを強めたい。シンボル株は、シャープ<6753>(東1)ソニー<6758>(東1)となり、これは、日本のハイテク株をグローバル市場のなかでどう位置付けるかにも関係する大きな相場テーマにも発展しそうだ。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:46 | 特集

株主と役員は一蓮托生!!サン電子は自己株式処分を織り込み高値肉薄=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク サン電子<6736>(JQS)は20日、11円高の511円まで上げて反発し、8月17日につけた年初来高値519円に肉薄している。同社株は、今年8月7日に発表した同社役員を対象にした自己株式処分(処分価格457円)を嫌い432円と下ぶれたが、織り込み済みとしてV字回復が続く今3月期業績を見直し割安株買いが再燃、同社役員と株主の利害関係が一致、一蓮托生となっていることを証明している。

 自己株式処分は、株主と同社役員が利害関係を共有することで株主価値の最大化を意識、同社の成長と企業価値の向上を図ることを狙いにしている。9月7日払い込みで同社役員などに1万6900株に自己株式を処分する。

 一方、同社は、パチンコ関連の制御基板やホールシステム事業、連結子会社が展開するモバイルでデータトランスファー機器を主力事業としているが、今3月期業績は、パチンコ向け制御基板が順調に推移しているほか、パチンコホール向けのトータルコンピュータシステムも回復して営業利益が黒字化、さらにイスラエルの連結子会社のモバイル機器も好調に推移していることから好調に推移。今年8月7日開示の今3月期第1四半期(1Q)純利益は、5億2500万円(前年同期は2300万円の黒字)とV字回復、期初予想の今期第2四半期(2Q)累計純利益2億7000万円をオーバーした。

 2Q累計・3月通期業績は、期初予想を変更しなかったが、それでも3月通期純利益は、6億円(前期比2.8倍)と大幅続伸を見込んでいる。

 株価は、1Q好決算で490円とストップ高したが、自己株式処分を嫌って急落、この安値から年初来高値まで買い直された。PERは8倍台、PBRは0.5倍と割安であり、上値追いに弾みをつけよう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:45 | 特集
2012年08月17日

債券から株式への流れ映した展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週(20〜24日)は『日米で株選好の展開』となりそうだ。NYダウは史上最高値をうかがう動き、日経平均は上値のフシ9136円(今年7月4日)を抜いたことで9500円水準をそれぞれ目指す可能性がありそうだ。

 「世界のマネーは金融面を重視した動きから実体経済重視へ移っている。欧州信用不安で世界マネーはひとまず欧州からの逃避は一巡した。次は実体経済に目を移す順番となっている。欧州および欧州と関係の深い新興国の経済は当分、底ばいだろう。そうなると冷戦時代の西側(アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本など)の強さがクローズアップしてくる。オリンピックでもこれらの国のメダル獲得数は圧倒的だった」(中堅証券)という。

 つまり、金融不安のときに注目された安全資産の「債券」から、今は経済実体を反映する「株」へ資金が移っているというわけだ。実際、アメリカと日本の国債金利は上昇(価格は下落)している。「国内の機関投資家は国債等の債券運用の難しさから株式へ注目している」(同)という。

 では、実体経済はどうか。アメリカは第3次金融緩和が不必要なほど堅調という。しかし、額面通りに受け取ることは危険だろう。秋の大統領選挙が近づいているため、今更、緩和をやっても間に合わないから、「足元の良いデータ」だけが強調されている可能性もあるのではないか。一応、最高値1万4198ドル(2007年10月)に挑戦の姿勢は予想されるものの楽観はできない。

■第2四半期までの「業績空白」狙い相場

 日本の実体経済では4〜6月のGDPは年率1.4%と、1〜3月の年率5.5%から大きくダウンした。失速に近い。このため、補正予算が言われるものの今の政局では簡単には実現は難しいだろう。

 とくに、政局面では中ロ韓の一斉圧力から領土をめぐる「外交面」が大きい問題としてクローズアップしている。2009年の民主党政権誕生以来、反自民党政治を鮮明として庶民寄りの政策に偏り過ぎた隙間をつかれた。

 国家が滅びる時は、勤勉性を失い財政が悪化するなどの「内なる劣化」と、内輪もめをつかれる「外からの武力」だろう。

 幸い、消費税上げで財政悪化による国家崩壊は食い止めることができるのだから、次は、「国土を守る」ことに全力を挙げるべきときである。「近いうち」の解散では間に合わない心配もある。一刻も早く、国土を守る挙国一致政権をつくるべきだろう。

 「経済など内に対する強化」と、「軍事・外交面の外への強化」が備わったときには、日経平均はNYダウと肩を並べ1万3000円台も期待されるだろう。

 ただ、足元は第2四半期(4〜9月)決算までの「業績空白期」の相場と割り切っておくべきだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:34 | 特集

中高年向けの市場「洋楽の懐メロ」から、音楽銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 最近、洋楽の懐メロにハマっている。1960〜80年代あたりの曲だ。1960年代の物はほとんど私が生まれる前の作品で、子供の頃に親のレコードで聴いて好きになった。1980年代の物は、10代の青春時代に聴いていた思い出の曲が多い。

 前者はサイモン&ガーファンクルの『サウンド・オブ・サイレンス』や『スカボロ・フェア』といったしみじみ系から、ピーター・ポール&マリー、ボブ・ディラン、そしてザ・ショッキング・ブルーの『ヴィーナス』や『悲しき鉄道員』などのクラシック・ロックまで、いろいろ。後者はマドンナ、マイケル・ジャクソン、ジョン・(クーガー・)メレンキャンプ、ビリー・ジョエル、スティーヴィー・ワンダー、ウィリー・ネルソン等々。そういえば、ビートルズもかなり聴いていたなあ、と思い出した。

 近年は音楽をネット経由でダウンロードして手軽に聴けるようになったし、昔の映像や動画もネット経由で見たり購入したりがしやすくなった。そういった面から、「懐メロ」は中高年向けのビジネスとして成長しているのではないか?と、フト思ったのだった。

 上記から連想して、音楽関連銘柄を見てみた。

★JVCケンウッド〈6632〉(東1)

 映像技術、音響技術、音楽・映像ソフトを柱に、カーエレクトロニクス、業務用システム、ホーム&モバイルエレクトロニクス、エンタテインメントの4事業を展開している、JVCケンウッド<6632>(東1)を入れる。17日終値は10円高の291円。単位100株。PERは約5.8倍、PBRは約0.7倍と割安になっている。

 チャートは昨年2月27日につけた年初来高値394円から反落し、凸凹をはさみながらも中期続落トレンドで来ていた。しかし今年7月27日につけた年初来安値224円で底を打ち、リバウンドトレンドに転じている。まずは350円フシまでの戻りを目指す。15日付けのバークレイズ・キャピタル証券のレーティングでは、投資判断「オーバーウェイト」(強気)、目標株価(今後12ヵ月)400円とされた。

★ヤマハ〈7951〉(東1)

 ピアノやギター、電子楽器などの総合楽器メーカー、ヤマハ<7951>(東1)を入れる。音楽教室や家庭用音響映像機器、業務用音響機器、半導体などの事業も行なっている。そういえば、ポール・サイモンのギターは(全部ではないだろうが)ヤマハの物だと聞いたことがあるし、アメリカの多くの著名アーティストが参加した『ウィ・アー・ザ・ワールド』(1985年)の映像などでヤマハの音響機器を見た覚えがあるような気がする。

 ヤマハの17日終値は7円高の800円。単位100株。PERは約21.1倍、PBRは約0.8倍となっている。株価は7月26日につけた直近安値696円からの反発局面にある。とはいえ、中期チャートで見ればまだまだ安値圏にある。まずは次のフシ850円ラインまでの戻りが目標となりそうだ。業績は好調で、今期2013年3月期連結業績予想は一部下方修正したものの、前年比増収、営業・経常2ケタ増益、純損益は黒字転換を見込んでいる。大口株主には信託口、都銀、地銀、損保、生保などが並んでおり、手堅い印象だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:28 | 特集
2012年08月16日

ヤマダ電機は反発、情報開示夏枯れ時に太陽光発電関連報道が相次ぐ=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ヤマダ電機<9831>(東1)は16日、35円高の4375円と反発している。きょう付けの日本経済新聞で、同社が、群馬県板倉町で環境配慮型の「スマートタウン」の開発に参画、太陽光発電装置や家庭用エネルギー管理シシテムを標準装備した次世代省エネ住宅「スマートハウス」500戸の分譲やLEDの街路灯、電気自動車の給電システムも導入すると報道されたことを受けて下げ過ぎ訂正買いが再燃しているもので、関連してグループ会社のエス・バイ・エル<1919>(東1)も、9円高の164円と急反発している。

 きょう付けの日本経済新聞では、同社のほか、太陽光発電関連では、前田建設工業<1824>(東1)カネカ<4118>(東1)にも、太陽光発電関連のニュースが同時に報道され、太陽光関連材料への注目度がアップしている。

 株式市場は、このところお盆休み入りや海外投資家の夏期休暇入りで市場参加者が減少し、閑散相場が続いているが、企業の情報開示も、3月期決算会社の4〜6月期決算の発表が一巡したこともあり、前日15日の東証の適時開示情報での発表数も、取引時間中、取引時間終了後とも激減、夏枯れ状態にあった。

 そのなかで、きょうの日経新聞での相次ぐ太陽光発電関連の報道であり、材料枯渇状況でのまさに「干天の慈雨」となっている。前田建設は、セブンーイレブン・ジャパンのコンビニエンスストア500店向けに太陽光パネル工事を受注したと報道されて、16円高の367円と続続伸し、カネカは、太陽光が反射しにくい太陽電池用パネルを開発したと報道されて12円高の418円と急反発している。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:23 | 特集
2012年08月15日

株式相場もロンドン五輪同様にチーム力!?個人投資家集中で低位材料株に業績相場=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ロンドン・オリンピックが、8月12日(現地時間)に閉幕した。同五輪で日本は、過去最多の38個のメダルを獲得し、団体や女性選手が健闘するチーム力、女性力の強さを印象つけた。

 このロンドン五輪と同様に、株式相場でもチーム力の強さを印象つけているのが、低位材料株の逆行高である。お盆休み入りで市場そのものの売買高が細るなか、ルック<8029>(東1)日本橋梁<5912>(東1)学研ホールディングス<9470>(東1)京成電鉄<9009>(東1)などが、相次いで急騰した。

 きょう15日も京成電鉄、学研ホールディングスが、連日の年初来高値更新となっている。欧州債務危機や米中の景気減速、円高再燃などの不透明材料が底流する相場環境下、外部材料に振り回されない内需株に個人投資家が集中、それこそチーム力を発揮している結果である。

 この低位材料株相場は、通常は買うから動く、動くから買うという値動き重視、ご意見無用の腕力相場とされている。しかし、今回はどうも趣きが違うようである。立派な業績相場のムードが強い。ルックにしろ日本橋梁、学研HD、京成電鉄にしろ、好決算発表をキッカケに急動意となったからだ。

 ルックは、今12月期第2四半期(2Q)累計業績発表とともに12月通期業績を上方修正して過去最高純利益を更新し、日本橋梁は、今3月期第1四半期決算の開示とともに2Q累計業績を上方修正、学研HDは、今9月期第3四半期業績が大きく増益転換し期末配当を増配、京成電鉄も、今3月期第1四半期業績が大幅増益で着地している。主力ハイテク株に業績下方修正や赤字継続が続くなか、業績相場が着実に進展している反映と捉えられないこともない。

 ロンドン五輪代表の背泳ぎの入江陵介選手が、男子400メートルメドレーリレーで銀メダルを獲得したときに「(日本水泳陣全員の)27人のリレーの結果」とインタビューに答えていたが、株式相場も、個人投資家のリレーが好回転し、チーム力が持続すれば、お盆休み明けも、業績相場が力強さを増す展開が期待できることになる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:11 | 特集
2012年08月14日

「自己株式取得の切れ目が株高の切れ目」をハネ返してキヤノンは反発=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク キヤノン<7751>(東1)は14日、24円高の2682円と変わらずを挟み3営業日ぶりに反発している。前日13日大引け後に7月30日に取締役会決議し実施した自己株式取得の終了を発表、株価押し上げ材料が一巡したが、この自社株式取得でつけた2848円の戻り高値から予め200円幅の調整をしていただけに、織り込み済みとしてかえって下げ過ぎ訂正買いが再燃している。

 同社株は、昨年4月以来、業績の下方修正や株価急落場面では合計5回も自己株式取得を発表、株価は好感高したが、この取得終了とともに株価のほぼ往って来いの調整となり、まさに「金の切れ目が縁の切れ目」ではないが、「自己株式取得の切れ目が株高の切れ目」となってきた。今回は、寄り付き段階では、この需給悪化懸念を押し返している。

 7月に決議した自己株式取得は、資本効率の向上を図るとともに、将来の株式交換などの機動的な資本戦略に備えることを目的としており、取得株式数の上限を2100万株(発行済み株式総数の1.8%)、取得総額を500億円とした。

 この自己株式取得に先立ち、同社は、7月25日に今12月期通期業績を下方修正し、株価は、2308円まで急落、株価対策も意識したもので、株価は、自己株式取得とともに2848円まで300円幅の急騰を演じた。

 ソニー<6758>(東1)が、今年8月9日に子会社を株式公開買い付けして親子上場を解消することを発表、この思惑も同社に波及しており、保有する自己株式の処理方法や再度の自己株式取得など下値では思惑が交錯する展開が続きそうだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:02 | 特集
2012年08月13日

「近いうち」の解散・総選挙で空中戦開始なら日航の再上場は最大相場イベントに=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「姓はニコポン、名は近メシ」といえば、かつては兜町ではよく見聞きした外交辞令の所作である。証券マンの肩を「君はよくやってくれている。ありがとう」とニコニコ笑いながらポンと叩き、次いで「近いうちにメシでも食おう」と畳みかけるのである。証券マンの方も心得たもので、外交辞令以上の笑顔を返し、決して、手帳を取り出してメシを食うスケジュール調整をするなどという野暮なことはしない決まりとなっていた。これで双方が丸く収まり、兜町流のコミュニケーションがスムーズに運ぶことになる。

 一方、永田町では、別の流儀があるらしい。野田佳彦首相が、8月8日の谷垣禎一自民党総裁、山口那津男代表と会談した際に伝えた「近いうちに国民に信を問う」とした発言の「近いうち」が、政治問題化しているのである。解散・総選挙の意向を明らかにした発言だが、「近いうち」がどの時期になるのか議論を呼んでいる。

 これに関連してテレビでコメントを求められた自民党の元総裁で某元首相は、「近いうちにメシを食おうといえば、2週間以内に約束を実行するのは常識」として、9月8日に会期末が迫った今国会中の解散・総選挙を示唆した。このコメントを聞く限り、政治家の方が、証券マンより律儀に約束を実施するスタイルを貫くようである。

 それにしても、政局が混迷して総選挙風が吹くようになると、兜町ではかつて必ずそれらしい政治銘柄の一つや二つが、動意付いたものである。材料も前ぶれもなく、突然大商いになって急騰する銘柄が突出したものだ。今回は、消費税増税関連法案を巡って、与党・民主党が分裂し、与野党3党合意など政局が紛糾した割りには、そうした政治銘柄のウワサはまだ流れていない。それだけ株式市場が、まっとうになって透明性が増し、グローバル化したということだろうが、その根本はどうも別なところにありそうだ。政治無関心相場である。

 このところ「政治」が、株価材料、相場テーマとして取上げられたためしはほとんどない。首相が1年ごとに変わり、「何も決められない」政治から、野田首相が原発の再稼働と消費税増税関連法案の成立を決めたが、それでも関連して株価が動くことはなかった。市場の関心事は、もっぱら欧州債務危機や米国、中国の景気減速などに向いたままで、円高対応の政府への期待さえ皆無であった。

 解散・総選挙でこのムードが変わって、「政治の季節」がやってくるのか注目されることになる。そうなれば、テーマ株として野田内閣が、7月に閣議決定した日本再生戦略や、自民党がマニフェストとした国土強靭化基本法などの関連株に注目が集まることになるが、もうひとつの「政治銘柄」として注目度がアップしそうなのは、9月19日に東証に再上場される日本航空<9201>(東・所属部未定)だろう。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:35 | 特集

シコーはストップ安気配、民事再生手続き開始で逆転の材料株思惑は不発=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク
 シコー<6667>(東マ・整理)は13日、寄り付きから売り気配値を下げ5000円安の2万4890円売り気配とストップ安の急続落となり、8月9日につけた年初来安値2万9010円を下抜いている。

 前週末10日大引け後に民事再生手続開始の申立てと、ミネベア<6479>(東1)とのスポンサー契約締結を発表、東証は、9月11日付けの上場廃止を決定、売り買い差し引き約1万2000株の売り物を浴びている。

 同社の経営破たんで、今年2012年の上場企業の倒産は、7月31日にやはり民事再生手続開始申立てをしたクレスト・インベストメンツ<2318>(JQS・整理)に次いで5社目となった。そのクレスト・インベストメンツの株価は、倒産で突っ込んだ上場来安値6円から前週末10日ザラ場には30円までリバウンド、短期5倍化と大化けし、きょう13日も34円まで買い進まれている。

 経営破たんが、究極の逆転材料となるか、それとも単なるマネーゲームに終わるのか判断の分かれるところだが、シコーにはこの連想買いは不発となっている。

 シコーは、スマートフォン向けのオートフォーカス用リニアモータ(AFLモータ)で、前3月期第3四半期に大手メーカーのモデルチェンジで生産量が急減し、中国でのレアメタル価格の高騰、最低賃金の上昇、さらに為替デリバティブの差損なども重なり前3月期業績が赤字転落、2011年末には主要取引先からAFLモータの新規大口受注を確保したが、大量の労働者採用やそれに伴う製品歩留まりの悪化が続いて今期第1四半期も赤字転落、「継続企業の前提に関する事項の注記」を記載した。

 このため、今年6月以降、取引金融機関と事業継続・再生を図るために協議、再生にはスポンサーによる支援が不可欠としてスポンサーの選定を進め、支援表明書が提出された複数の候補者のなかから提案内容が有利だったミネベアとの間でスポンサー契約を締結した。負債総額は、85億945万円となった。なおミネベアは、3円高の311円と反発し、7月25日につけた年初来安値253円から底上げをしている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:03 | 特集
2012年08月10日

盆休み、消費税後を睨む展開=犬丸正寛の相場展望

★消費税成立で外国人の見直し買いも期待

犬丸正寛の相場展望 来週(13〜17日)は、『盆休みの閑散・個別物色の相場』となりそうだ。政治も盆休みに入る。

 とくに、政治生命を賭けると言ってきた野田佳彦総理は消費税増税を成立させた。いろいろ批判はあるものの、数少ない「有言実行」型の政治家としての評価はされるだろう。問題は、昔の日本のような年貢を取り立てるだけで代官だけが好い思いということではいけない。これからは、農民がヤル気になる政策が求められる。

 経済を伸ばし、若い人の失業をなくす政策が急ぎ求められる。誰がやっても難しい消費税増税の大仕事を成し遂げたのだから、経済成長を任せることのできる新しい人にバトンタッチすることも重要だ。

 マーケットは盆休みの間に「日本株式会社」の次の展開を睨らむものとみられる。とくに、消費税上げによって国の財政悪化にひとまずブレーキのかかることから外国人投資家の見直し買いも予想されるのではないか。今回のオリンピックで多くのメダルを獲得した日本の底力も改めて注目されたはず。

 マーケットの内部要因では、日経平均が9日(木)に9004円と9000円台を回復し、ひとまず目先の達成感がある。一部には、このまま1万円を期待する声もある。しかし、4〜6月期決算の不振が伝えられる中、企業業績面から1万円を目指すのは難しいだろう。やはり、「消費税後の日本経済」を見極めたい気持ちは強い。

 当面は9000円を挟んだモミ合いが予想され、業績見通しの良い銘柄への物色が展開されるものとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:52 | 特集

地合い軟調でも動きの強い銘柄を、ランキング上位株からピックアップ=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 本日(8月10日)の日経平均は前日比87円16銭安の8891円44銭で引けた。先週に比べるとやや持ち直したものの、相変わらず低めで推移している。東証一部業種別株価指数を見ると、石油・石炭製品セクターをはじめ、9セクターが上昇しているのみだ。買い材料も見当たりにくい中、週末や盆休みを前にした手じまい売りに押されている面もあるようだ。

 こういう軟調な時にも買われている銘柄は・・・と、とりあえず東証一部の値上がり幅上位銘柄と値上がり率上位銘柄を見てみた。インターネットイニシアティブ<3774>(東1)のように四半期決算の好業績といった材料がある銘柄や、ドクターシーラボ<4924>(東1)国際石油開発帝石<1605>(東1)のような上昇トレンドの好チャート銘柄が買われているようだ。

 ランキング上位株のなかから2銘柄をウォッチしてみた。

★太陽誘電〈6976〉(東1)

 セラミックコンデンサーなどを扱っている、太陽誘電<6976>(東1)を入れる。10日終値は64円高の683円。単位100株。PERは約14.9倍、PBRは約0.8倍となっている。チャートは3月の高値900円台から反落し、以降は凸凹しながらも続落トレンドで来ていたが、7月25日につけた直近安値570円と8月3日につけた581円でダブル底を形成。8月9日に発表した第1四半期(4〜6月)決算などの材料もあり、リバウンドに転じたようだ。まずはひとつのフシであり、26週移動平均線でもある、800円ラインまでの戻りが目標となりそうだ。

★ヤマダ電機〈9831〉(東1)

 家電量販店の最大手、ヤマダ電機<9831>(東1)を入れる。10日終値は315円高の4310円。単位10株。PERは約7.4倍、PBRは約0.8倍と割安水準にある。株価は昨年7月の高値7080円から反落し、続落トレンドとなっていたが、今年7月18日につけた年初来安値3385円で底を打った模様だ。8月9日に発表した第1四半期(4〜6月)連結決算は前年同期比2ケタ減収減益だったが、「底を打った」、「悪材料出尽くし」との観測からも買われているようだ。中期で5000円フシまでの戻りを目指す。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:31 | 特集

住友ゴムは5連騰、業績上方修正ラッシュのタイヤ株は形状通りに高回転期待も=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 住友ゴム工業<5110>(東1)は10日、13円高の1006円と5日続伸して始まっている。前日9日大引け後に今12月期第2四半期(2Q)累計決算の開示とともに、今年5月9日に上方修正した12月通期業績の2回目の上方修正を発表、5月の前回上方修正時は株価が下落したが、今回は、同業他社のブリヂストン<5108>(東1)が、上方修正し株価も好感高したあとのラッシュとなっているだけに、きょう10日決算発表予定の横浜ゴム<5101>(東1)も含めて、タイヤの形状よろしく買いが高回転する期待を高めている。

 住友ゴムの12月期業績は、5月の増額値より売り上げを50億円、経常利益を30億円、純利益を10億円それぞれ引き上げ、純利益は、320億円(前期比12%増)と連続過去最高更新の更新幅を拡大する。

 2Q累計利益が、原材料価格の変動などにより、5月の増額値をそれぞれ経常利益で33億2300万円、純利益で14億2200万円上回って着地しており、2Q累計業績を踏まえて再上方修正した。

 株価は、5月の上方修正時はなお利益が市場コンセンサスを下回っており、円高進行、世界同時株安も響いて年初来安値にあと1円と迫る897円まで大きく下げ、足元はこの安値から100円幅の底上げをしたところである。市場コンセンサスは、5月当時よりハードルを上げており、今回の再上方修正値もこれに未達となるが、タイヤ株の相次ぐ業績上方修正がサポートした展開となっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:12 | 特集
2012年08月08日

トーア紡は業績上方修正で3連騰、極低位値ごろ株の資格要件十分も高値期日接近が玉にキズ!?=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク トーア紡コーポレーション<3204>(東1)は8日、2円高の54円と変わらずを挟んで3日続伸し、6月4日につけた年初来安値49円から底上げをしている。前日7日大引け後に今12月期第2四半期(2Q)累計業績と12月通期純利益の上方修正を発表、極低位値ごろの割安株買いが増勢となっている。

 業績上方修正は、衣料事業のテキスタイル部門と、インテリア産業資材事業のカーペット、不織布の売り上げ増を要因としており、2Q累計純利益を期初予想より1億2600万円、12月通期純利益を5000万円それぞれ引き上げ、通期純利益は、5億5000万円(前期比25%減)と前期の過去最高からの減益転換率を縮小する。

 同社株は、この業績上方修正に加えて、配当も、2円配当を安定継続するなど極低位値ごろ株のなかでも数少ない有配株として、出色のポジションを占めているが、ただ業績上方修正がそのまま上値追いにつながるかはなお不透明である。というのは、同社の信用取組は買い残が大きく重荷となっているからだ。

 同社株は、2月24日に年初来高値67円をつけ、この高値で信用買い残は680万株に積み上がってピークとなり、絶対期日が接近している8月3日現在で、ピーク比4割強減少しているが、なお382万株の買い残が残っている。有配であることが、かえって買い残の整理を遅らせている面もあり、絶対期日通過後の株価展開に注目が集まりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:15 | 特集
2012年08月07日

「自動車は強し!!」のシンボル株がデビュー、日ペイントは業績を上方修正し高値更新=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 日本ペイント<4612>(東1)は、寄り付きから買い気配値を切り上げ48円高の698円まで買い進まれて続急伸、7月10日につけた年初来高値664円を更新している。

 前日6日大引け後に今3月期第1四半期(1Q)決算の開示に合わせて、第2四半期(2Q)累計・通期業績の上方修正を発表、「自動車は強し!!」を如実に反映するシンボル株がデビューしたと評価され割安株買いが増勢となっている。

 前週末3日にピークを迎えた3月期決算会社の4〜6月期(1Q)業績の発表では、ホンダ<7267>(東1)トヨタ自動車<7203>(東1)の自動車株が、相次いでV字回復業績を発表、同じハイテク株のエレクトロニクス株では赤字継続業績や、下方修正銘柄が続のとは対照的な業績推移を示しているが、日ペイントの業績上方修正は、この落差を決定付けると評価されている。

 日ペイントの業績修正のうち3月通期業績は、期初予想より売り上げを60億円、経常利益を30億円、純利益を3億円それぞれ引き上げ、純利益は、143億円(前期比16%増)と増益転換率を伸ばし、2011年3月期の過去最高(143億5000万円)にあと5000万円と迫る。2Q業績が、国内外で自動車用塗料の売り上げが好調に推移して上ぶれ、下期は不透明要因が多いことから期初予想を変更せず、2Q累計業績の上方修正分だけ修正した。

 株価は、今期業績の増益転換予想と連続増配を好感して659円高値をつけ、555円まで調整したあと、売り方の買い戻しに自動車関連株人気が加わって高値を更新した。PER12倍台の割安修正で、2007年5月高値714円抜けから一段高に進もう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:54 | 特集
2012年08月06日

方向感不確かな「マッチ・ポンプ」相場でパチンコ関連株に「マッチ・マッチ」展開を期待=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 揺さぶられ、振るい落とされる―――そんな不安心理が市場ムードを悪化させている。いまだに「リスク・オン」か「リスク・オフ」か方向感が不確かだからだ。欧州債務危機は、収束に向かっているのか、なお波乱含みなのか、世界景気は減速を強めるのか、踏みとどまるのか、企業業績はアップ・トレンドかダウン・トレンドかなどなど、強材料と弱材料が混在して、皆目、見当がつかない。

 そのクセ、その不透明市場のバックに別の力学も働いて、投資家心理の逆をついているのではないかと疑心暗鬼も付き纏うから始末に悪い。それは、かつての仕手株相場で、チョウチンをつけて買い参戦した短期筋が、買い本尊に翻弄され当事者能力を失っていく投資家心理の過程と相似形となる。買ってハシゴを外され、売ってカツがれるのではないかと怯えさせる投資マインドを醸成する。

 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁などは、いわばこの仕手株相場の本尊のテクニック丸出しであった。ユーロ防衛策への積極姿勢を示して期待感を煽っておいて、次にはこの発言を後退させハシゴを外して沈静化を図るなど心憎いほど市場心理の逆をついた。「空手形」などとコキおろす新聞論調もあった。

 かつて日本にも「マッチ・ポンプ」と揶揄された政治家がいた。国会で爆弾質問をして政治スキャンダルにマッチで火をつけ、何がしかの代償をフトコロに入れると、今度はポンプで水を掛けて沈静化させる政治手法を駆使、ついには刑務所の塀の内側に落ちてしまった。ドラギ総裁の「マッチ・ポンプ」は、この政治手法の踏襲なのか、それとも政策当事者の政策手詰まり感そのものの反映かは不透明である。

 今週も、各種相場見通しに目を通すと、なお「マッチ・ポンプ」続出への懸念が共通項として取り上げられている。日銀の金融政策決定会合に中国の主要経済指標の発表、3月期決算会社の4〜6月期(1Q)業績の発表などの相場イベントが続くからだ。投資タイミングはますます微妙化、巧緻化が要求され、タイミングを間違うと買いでも売りでも二重にヤラれ、投資資金が最小化する心配だけが大きくなる。

 「マッチ・ポンプ」の圏外で、影響を最小化した投資行動を選択したいとするのは当然の投資家心理である。市場では内需株シフト、小型株選好などが強まっているのは、この反映である。外部環境に振り回されずに個々の銘柄の独自材料、投資価値に従って株価の高安を問う投資スタンスである。

 この延長線で注目したいのが、パチンコ関連株である。1Q決算発表でも、このパチンコ関連株に上方修正銘柄や好決算銘柄が相次いでおり、全般相場がなお波乱展開するなかで、ことによるとまたまた逆行高特性を再燃させるかもしれないからである。投資家自らが、主体性をもって投資判断を下せる展開も期待できることになる。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
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日本版のフェイスブックか?日本エマージェンシーアシスタンスは上場後わずか5週間で業績を下方修正しストップ安気配=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 日本エマージェンシーアシスタンス<EAJ、6063>(JQS)は6日、寄り付きから売り気配値を引き下げストップ安となる500円安の1965円売り気配と4営業日続落している。

 同社株は、今年6月20日に公開価格1100円で新規株式公開(IPO)されたばかりだが、この上場からわずか5週間後の前週末3日に今12月期第2四半期・通期業績の下方修正を発表、米国市場で上場来安値を更新してIPO人気に水を差したSNS(交流サイト)世界最大手・フェイスブックの日本版ではないかとブーイングが強まり売り物を浴びている。EAJは、公開価格を300円上回る1400円で初値をつけ、上場来高値4570円まで買い進まれ、公開価格比4.1倍の高人気となった。

 この人気を支えていたのが、海外旅行者向けの医療アシスタンスサービスを提供する独自のビジネスモデルと、公開価格のPERが、好業績を背景に8倍台と割安だったことが要因となった。ところがその業績予想を下方修正したのである。

 業績修正のうち12月期業績は、売り上げをIPO時予想より2000万円引き上げたが、逆に経常利益を8800万円、純利益を5300万円それぞれ引き下げ、純利益は、8700万円(前期比51%減)と減益転換率を悪化させる。

 下方修正の理由としては、IPOを機にさまざまな新規契約獲得の可能性が高まって、当初は中長期的に見込んでいたビジネス拡大が早期化、この新規ビジネス機会を逃さないように先行的な人材採用を積極化、当初予算より人件費、外注費、監査法人への支払いなどが増加したことを上げているが、いずれもIPO時に予測の範囲内ではなかったのかとの疑問符がつく。

 同社の対株主姿勢はもちろん、幹事証券の野村証券や上場市場の大阪証券取引所の審査能力なども問われることになる。フェイスブックでは、上場の際のゴタゴタで訴訟が起こされているが、日本版フェイスブックではどのような成り行きとなるか要注目となる。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:03 | 特集
2012年08月03日

お盆前のひと稼ぎ相場=犬丸正寛の相場展望

■海外、国内とも手がかり材料難、好業績を個別物色

犬丸正寛の相場展望 来週(6〜10日)は、『お盆前のひと稼ぎ場面』となりそうだ。来週で発表がほぼ一巡する3月期決算会社の4〜6月・第1四半期決算の中で好業績銘柄を物色する展開が予想される。

 全般は大きくは動けない。海外材料は手がかりに乏しい。注目された欧州中央銀行によるユーロ不安対策は具体性に乏しかった。問題の根深かさが印象付けられる結果となった。週末にはアメリカの7月雇用統計が発表となる。芳しいものではなさそうだ。GMの大幅減益も伝えられるなど企業業績にも陰りがみられる。欧州経済不振の影響がアメリカの実体経済にも波及し始めたようだ。当然、アメリカは景気テコ入れのため金融面での政策は期待されるものの8月中は具体的なものはなさそうだ。

 欧州経済不振は、日本の輸出企業にも影響がみられる。輸出比率の高い企業の業績は総じて良くない。とくに、まだ堅調な新興国の経済にどのていど影響が出るかが注目される。

 国内の政局が不透明なこともマーケットにおいて手が出し難しい状況となっている。参議院での消費税等の採決をめぐって与野党対立は激しくなっている。解散総選挙ということになれば、新政権・新政策を期待する展開も予想されるものの、低支持率のまま現政権が粘れば白けムードが強まりマーケットは見送りとなるだろう。

 お盆休み、夏休み、オリンピックなどを考えると、相場が元気のよいのも前半までで、後半は見送り気分が強まりそうだ。

 日経平均は4月以降、13週線に沿った形で上値を切り下げる展開が続いている。もちろん、26週線を上抜くことは難しい。今後も、少なくとも8月中は13週線に頭を押さえられる動きだろう。ただ、6月4日の安値8238円を割り込むような下げもないものとみられる。

 猛暑の続く中で中小型の好業績銘柄を物色する展開になるものとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:46 | 特集