
若い頃からデパートが好きで、よく行っている。若い人ならファッションビルとかショッピングモールのほうが好きだという方々も多いのだろうが、私は若い頃からデパート派だ。ギャル店員さんや賑やかな家族連れのお客が少ない落ち着いた雰囲気が好きだし、置いてある商品もオシャレだが先鋭的すぎない物が多いので好きなのだ。
加えて、最近は年齢のせいか、「若い店員さんから、丁寧で感じの良い対応をされて癒される」という楽しみ(?)も出てきた。先日行った或るデパートでは、化粧品を買う際に、丁寧にメイクサービスをしてもらって癒された。この仕事に就いてまだそんなに経っていないと思われる女性ビューティアドバイザーさんだったが、メイクの腕は確かで、「さすが」と思った。
デパ地下のお惣菜店では、支払いを済ませて商品を受け取る際に、元気の良い男性店員さんから「おいしくお召し上がりください!」と笑顔で言われ、おいしく食べられそうな気がした(ただしこれはマニュアルどおりの言葉らしく、別の百貨店の同じチェーン店でも同じことを言われた)。ケーキを買ったお店では、持って帰る際に崩れないように、若い女性店員さんが丁寧に箱に入れてくださった。
どれも接客・販売業としては当たり前のことかもしれないが、その当たり前のことができていないお店・スタッフも多い現在、きちんとまじめに働いておられる若い方々を見ると、少し心が明るくなる。よく言われるように、「物を買う」だけでなく、「買い物の際の雰囲気も含めて買っている」のだと思う。
百貨店銘柄をウオッチしてみた。
★高島屋〈8233〉(東1) 東京、大阪などに14店舗を展開する
高島屋<8233>(東1)を入れる。25日終値は6円高の551円。単位1000株。PERは約14倍、PBRは約0.6倍となっている。チャートは3月30日につけた年初来高値687円から反落し、以降は続落トレンドで来ていた。しかし5月23日に年初来安値539円まで売られて以降は、地合いがやや好転したことも背景として、反発に転じている。まずは次のフシであり26週移動平均線でもある、600円ラインまでの戻りを目指す。
業績は好調で、今期2013年2月期連結業績予想は前年比増収増益、とくに営業・純利益は2ケタ増益を見込んでいる。ロンドンオリンピックに関連して、英国商品のプロモーションを行なうなどの材料もある。
★セブン&アイ・ホールディングス〈3382〉(東1) セブン−イレブンやイトーヨーカ堂のイメージが強い
セブン&アイ・ホールディングス<3382>(東1)だが、グループには西武、そごう、ロビンソンの各百貨店もある。セブン&アイの25日終値は55円高の2384円。単位100株。PERは約13.5倍、PBRは約1.2倍となっている。チャートは昨年3月につけた上場来安値1755円を底に、凸凹しながらも下値抵抗線を切り上げてきた。この1ヵ月ほどは高値圏の2400円ライン前後でモミ合っている。
今後の地合いにもよろうが、2350円ラインの押し目を待って拾い、まずは4月4日につけた年初来高値2485円上抜け、中期で2500円フシ上抜けを目指す。JPモルガン証券は5月7日付けのレーティングで投資判断「オーバーウェイト」、目標株価2900円(2013年4月まで)としている。大和証券は同24日付けのレーティングで投資判断「2」(アウトパフォーム)、目標株価2850円(6ヵ月)とした。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:36
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