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記事一覧 (04/20)アメリカの金融政策を見守る相場=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (04/20)美と健康に・・・『ビューティ』サイト関連株=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (04/20)サブ・シナリオの「リターン・リバーサル」で嫌われ三羽烏に逆張り妙味?=浅妻昭治
記事一覧 (04/19)直近IPO株人気は強さの証明か?弱さの反映か?5月が正念場=浅妻昭治
記事一覧 (04/18)NYダウ大幅続伸、決算発表本格化を前に新安値銘柄がジワリ増加の不気味=浅妻昭治
記事一覧 (04/17)カナダ・ロンドン市のフォンタナ市長が東京証券取引所訪問
記事一覧 (04/17)「100円ショップ株」2社が連日の高値、景気センチメントはなおデフレ示唆=浅妻昭治
記事一覧 (04/16)出口も入り口もみえない相場環境下、エイブル&Pのサプライズに倣って?=浅妻昭治
記事一覧 (04/16)プレナスは「なでしこジャパン」関連で株価も金メダル級?!=浅妻昭治
記事一覧 (04/13)『5月連休高に供えた準備相場』の展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (04/13)「ケルトの女性たち」の美しい歌声から・・・連想株=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (04/12)株式評論家・海老原紀雄氏に「4月相場不振の理由」を聞く
記事一覧 (04/11)【太陽光発電関連ワンコメント】エプコは太陽光の設計も、高利回り
記事一覧 (04/11)【太陽光発電関連ワンコメント】三晃金属工業は屋根の強さで太陽光に展開、利益回復も高PER
記事一覧 (04/07)【小売(家電量販店)特集(3)】家電量販店主要5社の株価動向
記事一覧 (04/07)【小売(家電量販店)特集(2)】家電量販店主要5社の事業戦略
記事一覧 (04/07)【小売(家電量販店)特集(1)】特需反動減で厳しい状況、収益改善期待
記事一覧 (04/06)『下値を固める展開』に、売方のいっそうの攻勢は困難=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (04/06)【太陽光発電関連ワンコメント】中外炉は電極材焼成炉、大幅減益
記事一覧 (04/06)カルティエ、公式サイトの映画ばりの動画から・・・連想株=田北知見の銘柄ウオッチ
2012年04月20日

アメリカの金融政策を見守る相場=犬丸正寛の相場展望

アメリカの金融政策を見守る相場=犬丸正寛の相場展望 相場は膠着状態を強めている。連休控えから様子見基調と予想される中で、来週(23〜27日)は、『アメリカの金融政策を見守る相場』となりそうだ。

 NYダウ、日経平均とも動きが小さくなっている。NYダウは下値が75日線の1万1216ドルていど、上値が25日線の1万1544ドルていどの両移動平均線の中での小幅往来となっている。日経平均もほぼ同様の推移となっている。

 アメリカでは24〜25日にFOMC(連邦公開市場委員会)が予定されている。ここで、第三次金融緩和策が打ち出されるかどうかが見所だろう。このところ、アメリカ景気に陰りがみられるだけに緩和実施ならマーケットは好感するだろう。アメリカが金融緩和なら日本も緩和の可能性が強まりそうだ。

 一方、IMFへの資金拠出もほぼ目途が立ち、欧州の信用不安は落ち着くものとみられる。ただ、5月6日にはギリシャの総選挙が予定されている。財政再建に向けて緊縮財政を国民が支持するかどうかが注目点。欧州不安が完全に消えたわけではない。

 日本のマーケットの基本は3月期決算の発表待ち。とくに、電力料金値上げ、原油高による影響で、次期(2013年3月期)の「増益率」がどのていどになるかに注目が集まっている。すでに、「大幅増益」を期待し見越してマーケットは日経平均で1万200円台まで買い上げているだけに「本当にそうなるか」様子をみたいところ。この意味では、日本の金融政策は決算を見てからとなる可能性はありそうだ。

 本格的な相場は決算後と予想されるものの、仮に、NYダウが金融緩和を好感して上昇となるようなら、引っ張られて日経平均も上昇となろう。とくに、以前から『連休の谷間は高い』といわれることから、ひと足早く来週にも高くなることも予想される。ただ、商いは多くないものとみられ真空地帯的な相場とみられる。次期業績の伸長が予想される銘柄への個別物色の展開だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:07 | 特集

美と健康に・・・『ビューティ』サイト関連株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ ネットのバナー広告で興味を引かれ、「美と健康に関する、企業と専門家によるコラボレーションサイト」という『Beauty&Co.』(ビューティ・アンド・コー)を見てみた。資生堂が今月から本格スタートさせたサイトらしい。ネットショッピングモール、読み物、参加者のオススメ商品を紹介するコーナーなどで構成されている。主催は資生堂だが、サイトへの参加企業はJTB、アフタヌーンティ、講談社、ル・クルーゼ ジャポン、パナソニック、サンエー・インターナショナルなど多岐に亘っている。

 扱われている内容は化粧品やファッションだけでなく、グラスワインや生花など生活を豊かに彩る物や、お酒、レストラン、旅行等さまざま。また、企業からの発信や参加者のクチコミだけでなく、美容ジャーナリストや女性誌編集者といった、プロや目利きの方々のコメントなども掲載されるようで、なかなか充実している印象だ。

 関連銘柄をウォッチしてみた。

★資生堂〈4911〉(東1)

 資生堂<4911>(東1)の20日終値は18円高の1433円。単位100株。PERは約33.7倍、PBRは約1.8倍となっている。チャートは4月11日につけた直近安値1388円から反発し、以降は凸凹しながらも下値抵抗線を切り上げてきているように見える。中期で見るとまだまだ安値圏にあり、上値余地は大きいようだ。上昇トレンド維持で、まずは1500円フシ上抜けを目指す。JPモルガン証券の4月5日付けレーティングでは、投資判断「オーバーウェイト」、目標株価1700円とされた。

★TSIホールディングス〈3608〉(東1)

 『ビューティ・・・』サイト参加企業のひとつ、サンエー・インターナショナルは『ナチュラルビューティ』などのブランドを展開するアパレル企業。同社が東京スタイルとともに昨年設立した持ち株会社TSIホールディングス<3608>(東1)を入れる。20日終値は17円安の425円。単位100株。PBRは約0.4倍となっている。

 チャートは3月29日につけた直近高値538円から反落。4月13日に発表した2012年2月期連結決算が予想より下ブレしたことも嫌気され、続落トレンドを形成中だ。ただ、今期は前年比増収、経常損益は黒字転換、営業・純損失幅は縮小の見込み。今後の地合いにもよろうが、底値の350円ラインを待って拾い、中期でリバウンドを狙うのも一手か。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:25 | 特集

サブ・シナリオの「リターン・リバーサル」で嫌われ三羽烏に逆張り妙味?=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 最大の相場イベントが、いよいよ来週に迫ってきた。4月24日に米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、27日には日銀の金融政策決定会合が開かれる。この重要イベントで追加の金融緩和策が打ち出されるか現状維持にとどまるかで、相場の方向、様相がガラリと変わる可能性が大きい。

 当然、想定されるケースに従ってあらゆる相場シナリオが組み立てられることになる。ベスト・シナリオ、ベター・シナリオ、ワースト・シナリオ、さらに第4、第5のシナリオと数限りなく策定されることになる。シナリオに沿って中心銘柄も変わってくる。景気敏感株かそれともディフェンシブ株か、さらにネット株、復興関連株、2部株が主力となるかなどなど、ターゲット株の絞り込みが行なわれる。

 市場が最も期待しているベスト・シナリオは、日米両国が呼応して追加緩和策に踏み切るケースだろう。こうなればベストのパフォーマンスが期待できるのは、TOPIX Core30の輸出主力株となる。問題は、Core30が、大きく買い上げられたあとの展開である。ベスト・シナリオのサブ・シナリオを用意しておく必要がある。「リターン・リバーサル」の逆張りシナリオである。

 このシナリオでは、Core30銘柄の初動相場にもカヤの外に置かれるはずのパナソニック<6752>(東1)ソニー<6758>(東1)シャープ<6753>(東1)を加えた嫌われ三羽烏が中心となるはずだ。業績は過去最大の赤字と泥沼化し、起死回生の外資提携や中期経営計画も、市場の信頼性を得るまでに至っていない。

 株価は、年初来安値でのもみ合いが続いて、現在のマーケットでは鼻つまみ役に貶められている。これだけ嫌われると案外、陰が極まれば陽で、株価水準だけを材料に「下げた株ほどよく戻る」展開になるかもしれず、市場追随に違和感を持つヘソ曲がり投資家向きには、サブ・シナリオも一考余地があることになる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:59 | 特集
2012年04月19日

直近IPO株人気は強さの証明か?弱さの反映か?5月が正念場=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

■フェイスブックIPOに一点集中

浅妻昭治のマーケット・トーク 直近IPO(新規株式公開)株人気が、続いている。昨年12月22日に公開価格860円でIPOされたミサワ<3169>(東マ)が、前日18日に上場来高値2100円まで買い進まれ、今年3月にIPOされたエムアップ<3661>(東マ)ライフネット生命保険<7157>(東マ)、昨年10月IPOの日本管理センター<3276>(JQS)なども、新興市場の値上がり率ランキングの上位に顔を並べた。

 4月4日上場のエイチーム<3662>(東マ)が、今年一番の初値倍率2.7倍を示現したことなどが引き金となった。IPOも、4月中に明20日から5銘柄が上場予定にあるが、この直近IPO株人気は、その5銘柄への関心への高さの前触れかというと、どうもそうではないようである。

 かつてIPOバブルとさえいわれた高人気化当時のように、前景気を煽る既上場の類似企業を買い上げなどはカゲを潜めている。一般市場の調整相場下、逆にIPOが高人気化したときの「値動きが速く、上値にシコリがない」と前置きしたIPO株買いの決めセリフもとんと聞かない。勢い直近IPO株買いの次善策でリスクを限定しているとすれば、IPO人気の強さの証明ではなく弱さの反映ということになる。

 IPO人気が強いか弱いかを判断する正念場は、5月にくる。米国ナスダック市場にSNS最大手のフェイスブックがIPOされるからだ。フェイスブックに一点集中で、遠く日本の既上場の類似企業のディー・エヌー・エー(DeNA)<2432>(東1)グリー<3632>(東1)などのネット株に乗り換えの動きが出て逆連動安するか、それとも先取って人気化するかなど、この動向が先行きを占うカギを握ることになりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:02 | 特集
2012年04月18日

NYダウ大幅続伸、決算発表本格化を前に新安値銘柄がジワリ増加の不気味=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 東京市場は、前日の米国市場でNYダウが、194ドル高と大幅続伸して引けた余勢をかって日経平均株価が、160円高と大幅反発して始まっている。NYダウ大幅続伸は、スペインのソブリンリスク懸念の後退、米企業の好決算発表が要因で、このまま日銀の金融政策決定会合での追加緩和策発動、3月期決算会社の好業績発表と続けば、相場の大きな立ち直りにつながると期待させる。

 しかし、その強調スタートに水を差すようで恐縮だが、5月の大型連休を前に本格化してくる決算発表を前にやや気掛かりなテクニカル現象が起こっていることも指摘したい。

 新安値銘柄が、ジワリと増加しているのである。もともと新年度入りした4月相場は、年間でもテクニカル的に特異現象が起こる恒例月でもある。例えば突然、新高値更新銘柄が急増することなどがその代表である。

 高値更新銘柄は、3月末までは前年1月からその3月末までの1年3カ月分の高値・安値を基準に判定されるが、新年度入りの4月を境に、この年の1月から3カ月間余の高安を基準に判定されるように切り替えられるからである。それだけ判定のハードルが低くなる。

 実際に今年4月も、新年度初日の2日に東証第1部の高値更新銘柄は、209銘柄と3月30日の103銘柄から顕著に急増した。これは安値更新銘柄にも当てはまり、同様に1銘柄から21銘柄に急増した。ところがその後半月、安値更新銘柄数が高値更新銘柄数を上回り、倍以上となる日も珍しくなくなっている。もちろん安値更新銘柄の今年の安値は、昨年3月の東日本大震災発生直後の安値に比べればまだ上位にあり、実質的な安値更新かといえば疑問符がつく。

 問題は、このケースに該当しない銘柄があることだ。例えば富士フイルムホールディングス<4901>(東1)の昨年来安値は、昨年10月の1659円だが、今年は、連日の年初来安値更新で、前日17日は大引けでは3営業日ぶりに小反発したものの、ザラ場には1719円まで売られた。きょうは18日も、27円高で寄り付いたあとは、やや上値が重くなっている。同社株は、主力株の一角に位置しており、この安値更新が何を先取りしているのか不気味である。

 業績相場転換への引き金材料期待を高めている決算発表は、予断を許さないということなのかもしれず、新高値・安値更新銘柄の動向からは目を離せない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:04 | 特集
2012年04月17日

カナダ・ロンドン市のフォンタナ市長が東京証券取引所訪問

■東証浦西友義常務が所内の説明と案内

 日本企業誘致のため来日中のカナダ・オンタリオ州ロンドン市のジョー・フォンタナ市長と在日カナダ大使館の一行が17日(火)午後、東京証券取引所を訪問。東京証券取引所グループの浦西友義常務執行役と会談し取引所内を見学した。(写真右=フォンタナ市長、左=浦西常務、中央=在日カナダ商工会議所ウェイクリー会頭)。

カナダ・ロンドン市のフォンタナ市長が東京証券取引所訪問

 浦西友義常務の英語による詳細な取引所等の説明にサンタナ市長は質問を交え大きくうなずいていた。取引所内2階の見学スペースに立ち寄った市長は、取引所見学に訪れていた某大手生命保険会社の新入社員の輪に入って記念写真撮影とロンドン市をアピール、観光面の役目を果たす一幕も。今回の市長の訪問は日本企業のオンタリオ州ロンドン市への誘致が目的。その一環として上場企業の元締めともいえる東京証券取引所を表敬訪問した。

 ジョー・フォンタナ市長はロンドン市概要を次のように語った。「ロンドン市はカナダ第10位の大都市。将来性のある都市として北米第5位にランクされ、フォーブスのランキングではカナダは企業投資先第1位。スーパーハイウエイ沿いに位置し3ヶ所の国境へのアクセスと1日ドライブ圏内に1億5000万人の消費者へアクセスが可能。直行便が毎日シカゴ、バンクーバー、モントリオールに運航している。24時間カナダ税関と貨物輸送サービスが可能。

 とくに、401号線はもっとも交通量が多く、カナダ・アメリカ・メキシコを繋ぐエコノミックスライフラインで1日当り国際貿易額は20億カナダドル。401号線沿いの土地は未開発であるがアメリカへ繋がる重要な土地。公共と民間併せて約500エーカーの土地がある。パートナーシップによって土地の確保 土地の有効利用の構想、工業・商業・小売用施設の開発という3つの重要な分野での迅速な展開が可能。TSI(本社カナダ、日本にも東京にグループの子会社がある)は、ロンドン市と共同で商工業施設の開発を手がけ官民パートナーシップの相手先となる企業の発掘に努めている。ロンドン地域の日本進出企業はトヨタ、ホンダ、CAMI、アイシン精機、トヨタ紡織、永田部品などがある」という。カナダは天然資源も豊富で政治、金融も安定、北米自由貿易協定によるアメリカなどの巨大市場がある。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:30 | 特集

「100円ショップ株」2社が連日の高値、景気センチメントはなおデフレ示唆=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 「100円ショップ株」のキャンドゥ<2698>(東1)ワッツ<2735>(JQS)セリア<2782>(JQS)が、揃って強調展開を続けている。この日寄り付きは、さすがにキャンドゥが、利益確定売りで8営業日ぶりに一服して始まっているが、ワッツ、セリアは騰勢を加速、力強く年初来高値を更新している。

 小売り業界では、高額商品の販売復活でデパート株の人気が高まり株価上昇をリードしているが、この「100円ショップ株」の強調展開は、どっこい雇用調整、所得目減りと厳しさが続く個人消費環境下で、生活防衛意識はなお根強く、景気センチメントはデフレ懸念を示唆しているようである。

 政治生命をかけると決意表明した野田佳彦首相の消費税引き上げ政策で、なお消費者のサイフの紐は固くなり、「100円ショップ」の低価格商品へのニーズは収まりそうもない。「100円ショップ株」の高値更新は、今年2〜4月に発表した各社の好決算が、第2段ロケットとなっている。

 このなかで4月13日に発表したキャンドゥの今11月期第1四半期決算は、大幅続伸して期初予想の第2四半期累計業績に対して高利益進捗、通期純利益は、10億5400万円(前期比53%増)と期初予想を据え置いたが、前期と同様に期中の上ぶれ修正の期待も高めた。

 同社は、同時に自己株式取得(発行済み株式総数の3.04%)・立会外買付取引(買付価格10万1300円)も発表しており、PER16倍台の割安修正に拍車をかけている。野田首相の消費税引き上げの「北風」政策が、「100円ショップ株」に逆政策効果をもたらす展開も想定されることになる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:36 | 特集
2012年04月16日

出口も入り口もみえない相場環境下、エイブル&Pのサプライズに倣って?=浅妻昭治

■4月高配当銘柄をマーク

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「明日はどっちだ?」・・・・伝説の人気ボクシング漫画『あしたのジョー』の主人公・矢吹丈ならずとも、そうつぶやいてみたくなるのが、昨今の投資家心理ではないだろうか?いま相場がどのポジションにいて、出口に向かっているのか、まだまだ入り口辺りでウロウロしているのか、またまた五里霧中となってきたからだ。

 世界経済のエンジンとなっている米国と中国の景気は、回復しているのか減速しているのか、金融政策はさらに超緩和に向かうのか、出口戦略を模索するのか、欧州のソブリン・リスクは一件落着となったのかぶり返すのか、円高は修正されるのか、修正の修正が起こるのかなどなどと不透明化し、「リスクテイク」が正解か、「リスクオフ」が無難か、判断が難しい。

 4月相場の最大のイベントとなる企業業績の発表も、方向感を示唆してくれるかというと、期待は徐々に薄らぐ気配である。米国でアルコアをトップに始まった主力企業の1〜3月期決算の発表は、好決算のグーグルにしろ、減益決算を発表したJPモルガンにしろ、前週末には揃って下落と、いまのところ業績相場がスタートするムードにはなっていないようだ。

 米国市場を追って、わが東京市場でも4月24日予定の花王<4452>(東1)日本電産<6594>(大1)、25日の日立建機<6305>(東1)ファナック<6954>(東1)などから主力企業の3月期決算の発表が始まるが、期待と不安は、五分五分、ことによったら4分6分というのが正直なところだろう。

 こうした相場環境下では、「先行きの1万円より目先の1000円」を重視する投資スタンスも、立派な投資行動として成立してくる。4月相場の最大のイベントは決算発表だが、毎月訪れる配当取りも、小なりといえども、「目先の1000円」を確実にゲットする相場イベントとしては無視できないものがある。

 しかも、今月4月の配当取りでは、望外のパフォーマンスを示現することが確実なサプライズ銘柄が飛び出してきた。エイブル&パートナーズ<エイブル&P、3272>(JQS・監理)である。同社は、前週末13日終値現在の配当利回りが、5.09%と4月期・10月期決算会社の高配当利回りランキングのトップにランクされ、配当利回り買いで年初来高値まで買い進まれていた。それが、前週末大引け後に同社の佐藤茂社長が、株式公開買い付け(MBO)実施の発表、年間配当22円は無配と変更したが、その代わりにMBO価格は580円として、148円のサヤ取りを約束してくれたのである。配当利回りは約7倍にも大化けする計算になる。

 配当権利付き最終日まで残り1週間余、第2、第3のエイブル&Pが続出する展開は想定し難いものの、4月の高配当利回りランキングの上位ランク銘柄をマークしてそれなりの妙味が期待できることになる。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:42 | 特集

プレナスは「なでしこジャパン」関連で株価も金メダル級?!=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク プレナス<9945>(東1)は、連日の年初来高値更新となっているが、今年7月に昨年7月と同様に「金メダル」級の株価急伸の可能性が高まりそうだ。

 年初来高値更新の直接の材料は、前週末13日大引け後に発表した2012年2月期決算にある。前期純利益は連続減益で着地したものの、今期純利益を41億円(前期比2.0倍)とV字回復と予想、PERは14倍台、PBRは1倍ソコソコと割安となることが買い評価されている。ただ株価上昇材料は、これだけにとどまらない可能性がある。

 同社は、前日15日の日曜日に開幕した女子サッカーの「なでしこリーグ」のトップパートナーで、応援キャンペーンを実施し業績サポート材料となっているが、同リーグの主力選手で構成する日本代表「なでしこジャパン」が、今年7月開催のロンドン・オリンピックの金メダル有力候補となっているからである。

 「なでしこジャパン」は、昨年7月に開催された女子サッカーのワールドカップ決勝で米国を破り、優勝したが、この時に同社の株価も、1416円と東日本大震災発生前の昨年高値1444円に迫る高人気となり、連動性を発揮している。ロンドン・オリンピックでの「なでしこジャパン」の活躍が期待されており、もし念願の金メダル獲得となれが、プレナスの株価にも「金メダル」級の高人気化が示現されることになりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:15 | 特集
2012年04月13日

『5月連休高に供えた準備相場』の展開=犬丸正寛の相場展望

『5月連休高に供えた準備相場』の展開=犬丸正寛の相場展望 来週(16〜20日)は、ほぼ下値を確認できたことで、『5月連休の谷間高相場』への準備とみられる。ただ、日経平均は30日線を大きく割り込んでいるため、直ちに30日線を突破して上に行く相場は難しそうだ。ただ、日銀の第2弾として、「物価目標3〜5%」が出れば別だが。

 NYダウは75日線を1日間だけ割り込んだだけで反発。下値に届いたとみられる。日経平均も去る、11日の9388円で30日線とのマイナス乖離が5%程度まで拡大したことにより下値に届いたとみられる。日米とも株式市場が低迷なら金融緩和策が見込める。アメリカの次の公開市場委員会は24〜25日。先般のNYダウの下げは、マーケットが第3次金融緩和(QE3)を催促したものともいえる。アメリカが実施すれば、当然、日本も倣うはず。

 ただ、上値に対する慎重な見方も根強い。ヨーロッパのくすぶる信用不安、衛星打上に失敗した北朝鮮の次の一手も気になる。国内では内閣の支持率低下もあって、消費税をめぐる野党の対決姿勢は強くなっている。内閣の一生懸命さは感じられるものの、国民との温度差の違いは埋めることができないところに来ているようだ。解散で国民に問うところへ来ているのではないか。今回の衛星打上でも情報が遅い印象だった。

 3月期決算の発表が始まっている。とくに、今度のソニーの大幅減額は、主力企業の業績に対して多くは期待できないという気持ちを個人投資家は強めたはず。現在の日経平均予想1株利益は425円(12日)。これが、期待される800〜850円に上向くことは難しいのではないか。このあたりを今後、見極める展開となりそうだ。

 このため、9900円どころにある30日線を直ちに突破して上に行く相場は難しいだろう。しばらくは下値圏でモミ合い、『5月連休の谷間高相場』への準備だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:28 | 特集

「ケルトの女性たち」の美しい歌声から・・・連想株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、サイモン&ガーファンクルの歌う『スカボロ・フェア』を久し振りに聴きたくなったので、とりあえずネットで検索をかけてみたところ、ケルティック・ウーマン(Celtic Woman=ケルトの女性)というグループの歌に行き当たった。アイルランド出身の女性4人(時期等によって人数やメンバーが変わるらしい)グループで、歌を基本に、時によって1人がヴァイオリンなどで伴奏をつける場合もあるようだ。

 デビューは10年くらい前らしく、国許だけでなく、アメリカでアルバムがビルボード世界音楽チャート1位となるなどヒットしたそうだ。また、日本でもコマーシャルソングに使われたり、オリンピックで日本人選手がフィギュアスケートの音楽に使ったりと、かなり有名なグループのようだ。私は不勉強で知らなかったのだが…。

 いくつか動画を見てみたところ、歌も素晴らしいが、バックに流れているイメージ映像にも心を惹かれた。アイルランドの荒々しい海と断崖、みずみずしい緑の草地、独特な形をしたケルト十字、ケルト的な石積みの遺跡、等々・・・。そうした映像を眺めながら美しい透明な歌声を聴いていると、心がしみじみして来るのだった。

 連想銘柄を見てみた。

★東芝〈6502〉(東1)

 日本ではケルティック・ウーマンのアルバムはEMIから出ているようなので、そこからの連想で東芝<6502>(東1)を入れる。13日終値は2円高の340円。単位1000株。PERは約22.2倍、PBRは約1.8倍となっている。チャートは3月19日と同21日につけた年初来高値383円から反落し、続落トレンドで来ている。340円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。ただ、信用倍率は6倍台の買い長となっており、目先の上値は重そうに見える。しかし中期チャートでは安値圏にあるので、拾っておいて中期で上昇するのをジックリ待つのも一手かもしれない。

★ニチイ学館〈9792〉(東1)

 「アイルランド→英語→英会話」という連想で、ニチイ学館<9792>(東1)を入れる。同社は医療事務の講座・派遣事業で有名だが、英語講座などもあり、また、最近では「英会話教育事業に本格参入」といった材料もある。今月から英会話スクール『COCO塾』(ココジュク)を首都圏などにオープンし、初年度92校の展開を予定しているそうだ。

 ニチイ学館の13日終値は39円高の1124円。単位100株。PERは約15.5倍、PBRは約1.4倍となっている。チャートは昨年3月につけた上場来安値545円を底に、凸凹しながらも上昇トレンドを形成している。本日13日は一時1129円の年初来高値まで買われる場面もあった。今後の地合いにもよろうが、押し目小すくいで上値追いの局面か。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:43 | 特集
2012年04月12日

株式評論家・海老原紀雄氏に「4月相場不振の理由」を聞く

【株式評論家・海老原紀雄氏に相場見通しを聞く】

■はしゃぎ過ぎの反動も出ている、イタリア問題は要注意

――期待された4月相場が不振の理由は。

株式評論家・海老原紀雄氏 【海老原氏】 日経平均でみれば昨年11月の8100円台から3月27日の1万0255円まで30%近く上昇し、昔から,『3割高下に向かえ』という教えのフシ目に来ていたと思います。3月は少々、はしゃぎ過ぎたところもありますね。その反動も出ていると思います。無理はありませんけどね。それまでの相場が悪すぎて、3月は決算月ということもあってムチが入ったのでしょう。

――外部要因的にも影響していますか。

 【海老原氏】 材料的には、不透明感の強いことが買い手控えにつながっていると思います。北朝鮮の衛星打上問題、欧州の信用不安、アメリカの景気の行方などモヤモヤとしています。日本の政局も不透明です。原油高、電力料金値上げにより企業業績の行方も気掛かりです。3月期決算の発表も本格化します。

――その中でも心配は?

 【海老原氏】 やはり、欧州の信用不安でしょう。ギリシャ問題はひとまず片付き、次はスペインでしょう。スペインの債務問題が出るとヨーロッパは先般決まった資金では不足すると思います。どのように手当てするのか。フランスの大統領選挙も控えているためヨーロッパの足並みが揃わない心配もあります。すでに、イタリアの金利は上がっていますから心配な点です。一方、日本では、政府と国民の間にギャップがありますね。国民は消費税の10%はやむを得ないと思っているはずです。しかし、総理が消費税には命をかけるが、行財政改革には命をかけないのか、年金問題には命をかけないのかといった思いが国民の間に芽生えていると思います。日本の政局がいちばん不透明といえるかもしれません。アメリカは秋の大統領選挙を控えているため、景気や株式マーケットが低迷すれば第3次金融緩和に踏み切るはずです。

■下値は時価総額で250兆円が目途、日立に注目

――相場はまだ安いところがありそうですか。

 【海老原氏】 日経平均は欧州問題次第では一段安もあるでしょう。しかし、9000円前後まで下げれば十分でしょう。とくに、東証1部の時価総額で250兆円がボトムと見ておけばよいでしょう。

――どのような銘柄に注目されていますか。

 【海老原氏】 オーソドックスには復興に関連した銘柄がよいでしょう。中長期的には技術力のある日立製作所(6501)がよいでしょう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:05 | 特集
2012年04月11日

【太陽光発電関連ワンコメント】エプコは太陽光の設計も、高利回り

【業績と株価で見る太陽光発電関連銘柄】

太陽光発電関連ワンコメント エプコ<2311>(JQS)は、建設設備設計コンサルティングが主力で太陽光発電の設備設計も。今期は決算期を1月期から12月期末へ変更。売上26億200万円、営業利益7億400万円、1株利益94.5円の見通し。配当は年55円の予定。

 年初来高値は1310円(3月)、安値1122円(2月)、直近値1265円(4月11日)。利回り4.34%、PER13.3倍。

 チャートは、昨年11月の1070円を起点に下値切り上げ。足元では1200〜1300円でのモミ合い。上値1300円どころはやや重そうだ。

【再生可能エネルギー特集】
・(1)太陽光発電、地熱発電、風力発電にあらためて注目
・(2)自家発電・蓄電設備関連なども注目
・(3)発電装置の役割を担う太陽電池
・(4)太陽光発電の市場動向と関連企業
・(5)安定的な出力が得られる地熱発電
・(6)地熱発電の市場動向と関連企業
・(7)安定供給が課題の風力発電
・(8)風力発電の市場動向と関連企業
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:52 | 特集

【太陽光発電関連ワンコメント】三晃金属工業は屋根の強さで太陽光に展開、利益回復も高PER

【業績と株価で見る太陽光発電関連銘柄】

太陽光発電関連ワンコメント 三晃金属工業<1972>(東1)は、金属屋根大手の強さで屋根・壁への太陽電池設置の提案と一貫した施工を手がける。2012年3月期は、前期比8.4%増収、営業利益92.4%増益、1株利益1.7円の見通し。配当は年1.5円の予定。3月期決算は、昨年は4月28日に発表。

 年初来高値は292円(3月)、安値211円(1月)、直近値239円(4月11日)。利回り0.62%、PER140倍。チャートは、235〜290円のモミ合い。下値は固い展開。

【再生可能エネルギー特集】
・(1)太陽光発電、地熱発電、風力発電にあらためて注目
・(2)自家発電・蓄電設備関連なども注目
・(3)発電装置の役割を担う太陽電池
・(4)太陽光発電の市場動向と関連企業
・(5)安定的な出力が得られる地熱発電
・(6)地熱発電の市場動向と関連企業
・(7)安定供給が課題の風力発電
・(8)風力発電の市場動向と関連企業
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:21 | 特集
2012年04月07日

【小売(家電量販店)特集(3)】家電量販店主要5社の株価動向

■決算発表で悪材料出尽くしとなる可能性

【小売(家電量販店)特集(3)】家電量販店主要5社の株価動向 家電量販店主要5社の株価は概ね、当面の業績悪化に対する警戒感や、薄型テレビ販売不振の長期化懸念などで、戻りの鈍い展開が続いている。また足元では、ビックカメラ<3048>(東1)が業績下振れ観測報道、コジマ<7513>(東1)が業績見通しの下方修正発表で売られ、他の3社の株価にも影響した。

 しかし、今期の業績悪化懸念については、ある程度は織り込まれたと考えられるだけに、決算発表で悪材料出尽くしとなる可能性があり、出遅れ感に対する見直し買いが期待されるだろう。

 四半期ベースで見れば、12年4月〜6月期が業績のボトムとなる可能性も考えられるだけに、12年後半以降の業績改善に対する期待感が強まる可能性があるだろう。

 さらに、ロンドン五輪に向けて、大型テレビや高画質テレビへの買い替え需要、DVDレコーダーの販売増などが話題となる可能性もあるだろう。

 エディオン<2730>(東1)の株価は、550円近辺〜650円近辺の安値圏でのボックス展開が続き、足元では26週移動平均線が戻りを圧迫する形で底練り展開となっている。12年3月期通期の業績悪化懸念については、ある程度は織り込み済みと考えられるだけに、12年3月期の決算発表で悪材料出尽くしとなり、13年3月期後半の業績改善に向けた期待感が強まる可能性があるだろう。

 ビックカメラ<3048>(東1)の株価は、足元では12年8月期通期見通しの下振れ懸念で売られる場面もあり、4万円台前半でモミ合う展開となっている。しかし下振れ懸念をある程度は織り込んだと考えられるだけに、11年9月〜12年2月累計決算発表で通期見通しが下方修正されれば、悪材料出尽くし感につながり、13年9月期の収益改善に向けた期待感が優勢になる可能性があるだろう。

 コジマ<7513>(東1)の株価は、12年3月期通期連結業績見通しの下方修正発表を受けて急落した。足元では450円台まで下落し、ボックスレンジ切り下げや下放れが警戒される形となった。指標面では割安感も台頭しているが、当面は下値固めが必要だろう。また、従来のボックスレンジへの回帰や、26週移動平均線の突破もポイントになるが、13年3月期の業績見通しにポジティブな材料があれば、出直りも期待されるだろう。

 ケーズホールディングス<8282>(東1)の株価は、13週移動平均線が戻りを圧迫する形となって、足元では2600円〜2800円近辺でモミ合う展開である。当面は13週移動平均線、26週移動平均線の突破がポイントになるだろう。12年3月期通期の業績悪化懸念については、ある程度は織り込み済みと考えられるだけに、決算発表で悪材料出尽くし感につながり、13年3月期後半の業績改善に向けた期待感で反発の可能性があるだろう。

 ヤマダ電機<9831>(東1)の株価は、足元では26週移動平均線が戻りを圧迫する形となり、5000円台前半でモミ合う展開となっている。当面は26週移動平均線の突破がポイントになるが、12年3月期通期の業績悪化懸念については、ある程度は織り込み済みと考えられるだけに、決算発表で悪材料出尽くし感につながり、13年3月期後半の業績改善に向けた期待感が優勢になる可能性があるだろう。

【小売(家電量販店)特集】
・(1)特需反動減で厳しい状況、収益改善期待
・(2)家電量販店主要5社の事業戦略
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:59 | 特集

【小売(家電量販店)特集(2)】家電量販店主要5社の事業戦略

■スマートフォンやタブレット端末の販売を強化

【小売(家電量販店)特集(2)】家電量販店主要5社の事業戦略 家電量販店主要5社は、薄型テレビの買い替え需要が本格化するには時間を要する可能性が高いため、当面の重点戦略として、人気持続が期待されるスマートフォンやタブレット端末の販売を強化している。

 さらに、電力不足や電気料金値上げに対する企業や消費者の自己防衛策として、省エネ家電製品や太陽光発電システム関連製品の需要拡大が期待されるため、LED照明器具、省エネエアコン、太陽光発電システム、蓄電池などの販売を強化している。

 そして、省エネ家電製品や太陽光発電システムにとどまらず、次世代型省エネ住宅や住宅リフォームなどの分野にも、積極的に事業展開している企業もある。

 バイイングパワーの強化や店舗オペレーションの効率化はもちろんだが、高齢者の増加に伴うニーズや購入行動の変化に対応した事業戦略も必要だろう。このため、取扱商品分野の拡大、さまざまな商圏に適した店舗づくりと出店戦略、地域密着型の販売手法など、事業戦略の違いが中期的な成長力の差につながる可能性もあるだろう。

 エディオン<2730>(東1)は、薄型テレビの需要減少に対して、太陽光発電システム、オール電化、リフォームなどを扱う「エコ・リビングソーラー」ビジネスを成長分野と位置付けて、事業展開を加速させる模様だ。

 ビックカメラ<3048>(東1)は、薄型テレビの需要減少に対する12年8月期の取り組みとしては、LED照明などの省エネ家電製品、スマートフォンやタブレット端末などに重点を置いて、販売を強化するとしている。また中期的には「都市型」×「駅前」×「大型」店舗を中心とした出店戦略で、連結売上高8000億円、連結経常利益400億円を目標としている。

 コジマ<7513>(東1)は、収益改善に向けた店舗のS&P(スクラップ・アンド・ビルド)による大型化や統廃合がほぼ完了し、既存店の活性化、販売チャネル・販売促進手法の再構築にも取り組んでいる。さらに、薄型テレビの需要減少に対しては、省エネ家電製品、住宅リフォーム、太陽光発電システム、オール電化、ネット通販、法人営業などに積極的に取り組むとしている。

 ケーズホールディングス<8282>(東1)は、「がんばらない経営(=無理をしない堅実な経営)」を掲げて、企業規模の拡大と収益性の安定とのバランスの良い成長を基本戦略としている。さらに「ポイント制度」を導入せずに、その場での「現金値引き」を実施していることも特徴である。店舗戦略としては、ドミナント出店戦略と、S&P(スクラップ・アンド・ビルド)による店舗の大型化を進めている。

 ヤマダ電機<9831>(東1)は、スマートハウス関連や環境関連のソリューションビジネスを重点分野と位置付けて、太陽光発電システム、家庭用蓄電池、オール電化商品、EV(電気自動車)、LED照明、エアコン省エネ促進設備、住宅リフォームなどの分野を強化している。さらに、連結子会社化したエス・バイ・エルとの連携で、次世代省エネ住宅の販売も強化している。店舗展開では、都市型店LABI、郊外型店テックランド(大型)に加えて、未展開エリアである商圏人口15万人以下で、地域密着サービスを強化した新しいコンセプトのテックランド(小商圏型)の出店も進めるとしている。

 さらに、中国市場へ本格進出する動きも始まった。

 ヤマダ電機は、10年12月に中国・瀋陽市に海外1号店、11年6月に中国・天津市に海外2号店、12年3月に中国・南京市に中国3号店を開業した。さらに13年3月期には、中国・上海市に中国4号店を開業する計画である。日本で蓄積した大型店運営ノウハウを中国でも強みにして、早期に中国での売上高1000億円を目指すとしている。

【小売(家電量販店)特集】
・(1)特需反動減で厳しい状況、収益改善期待
・(3)家電量販店主要5社の株価動向

【家電量販店銘柄診断】
・コジマは省エネ家電製品、住宅リフォーム、太陽光発電システムなど積極推進へ
・ヤマダ電機は13年3月期後半の業績改善に向けた期待感が優勢になる可能性
・ビックカメラは結売上高8000億円、連結経常利益400億円を目標
・ケーズホールディングスはドミナント出店戦略とS&Pによる店舗の大型化を推進
・エディオンは「エコ・リビングソーラー」ビジネスを成長分野と位置付け事業展開加速
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:56 | 特集

【小売(家電量販店)特集(1)】特需反動減で厳しい状況、収益改善期待

■12年4月〜6月期をボトムとして収益改善期待

【小売(家電量販店)特集(1)】特需反動減で厳しい状況、収益改善期待 家電量販店業界では、10年から11年にかけて、家電エコポイント制度に伴う特需や、地上デジタル放送への完全移行(11年7月24日、東北3県を除く)に伴う特需の恩恵を受けた。

 しかし11年8月以降には、こうした特需の反動減に加えて、デジタル家電の販売価格下落の影響などで厳しい状況が続いている。東日本大震災で延期されていた宮城、岩手、福島の東北3県についても、12年3月末で地上デジタル放送への完全移行を完了した。

 家電量販店主要5社の月次売上動向(POSデータに基づく速報値ベース)を見ると、11年5月〜7月は、地デジ化特需が追い風となり、全店売上は概ね前年同月比2ケタ増収になった。しかし11年8月〜11月は、地デジ化特需の反動減で、全店売上は概ね前年同月比3割〜6割減収という厳しい状況になった。

 特に11年11月は、前年(10年11月)に家電エコポイント制度変更に伴う駆け込み需要が発生していたため、前年同月比で過去最大の落ち込み幅となった。ただし11年12月は、前年(10年12月)がエコポイント制度変更に伴う駆け込み需要の反動で大幅に落ち込んでいたため、全店売上が前年同月比で増収となる企業もあった。

 足元の12年1月〜2月も、薄型テレビやブルーレイ・DVD関連の販売不振が続き、全店売上は概ね前年同月比1割〜2割減収となっている。ただし、スマートフォン、省エネエアコン、白物家電などが堅調で、減少率は11年8月〜11月に比べて縮小している。

 主要5社の足元の全店売上(前年比)を見ると、エディオン<2730>(東1)は1月が87.6%、2月が82.4%、ビックカメラ<3048>(東1)は1月が87.6%、2月が87.3%、コジマ<7513>(東1)は1月が85.3%、2月が77.4%、ケーズホールディングス<8282>(東1)は1月が100.4%、2月が96.6%、ヤマダ電機<9831>(東1)は1月が88.4%、2月が81.4%となっている。

 11年度通期の主要各社の連結業績は、純利益については特別損失一巡などで増益見通しの企業もあるが、概ね減収、営業減益の見通しであり、従来の会社見通しに対して下振れの可能性も高まっている。コジマ<7513>(東1)は3月30日に、12年3月期通期の連結業績見通しの下方修正を発表した。

 地デジ化特需の反動による薄型テレビの売上減少は、前年同月比で見れば少なくとも12年7月まで続くことになる。さらに通年で見ても12年は、11年に比べて1割程度減少するという見方が優勢になっている。

 しかし前年同月比で見れば、12年8月以降には、地デジ化特需の反動減の影響がほぼ一巡する可能性もあるだろう。そして一方では、スマートフォンやタブレット端末の人気持続が期待されるだろう。

 さらに、電力不足や電気料金値上げに対する企業や消費者の自己防衛策として、省エネ家電製品や太陽光発電システム関連製品の需要拡大が期待されるだろう。したがって家電量販店主要各社の業績は、四半期ベースで見れば12年4月〜6月期をボトムとして、改善に向かうことが期待されるだろう。

 家電量販店業界は商品面での差別化が難しいため、バイイングパワーや効率的オペレーションなどによる価格競争力の強化が、企業間競争の優劣を決するという特徴がある。そして大量出店・多店舗展開の加速、店舗の大型化、店舗運営の効率化、中小チェーンに対するM&Aなどによって、大手による寡占化が進んできた。しかし依然として競争は激しく、残存者利益が得られる段階に至っていない。

 今後は高齢者の増加などで、家電製品に対するニーズや購入行動の変化が予想されるため、さまざまな商圏に適した店舗づくり・出店戦略、地域密着型販売戦略なども課題となりそうだ。

【小売(家電量販店)特集】
・(2)家電量販店主要5社の事業戦略
・(3)家電量販店主要5社の株価動向

【家電量販店銘柄診断】
・コジマは省エネ家電製品、住宅リフォーム、太陽光発電システムなど積極推進へ
・ヤマダ電機は13年3月期後半の業績改善に向けた期待感が優勢になる可能性
・ビックカメラは結売上高8000億円、連結経常利益400億円を目標
・ケーズホールディングスはドミナント出店戦略とS&Pによる店舗の大型化を推進
・エディオンは「エコ・リビングソーラー」ビジネスを成長分野と位置付け事業展開加速
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:49 | 特集
2012年04月06日

『下値を固める展開』に、売方のいっそうの攻勢は困難=犬丸正寛の相場展望

『下値を固める展開』に、売方のいっそうの攻勢は困難=犬丸正寛の相場展望 来週(9〜13日)は、『様子見気分の強い中で下値を固める展開』だろう。日経平均は9650円台まで下げ、ほぼ1ヶ月前水準へ逆戻りした。相場強弱判断の一つである、「30日線」を今年1月18日以来、ほぼ3ヶ月ぶりに割り込み「売り転換」した。

 日経平均が1ヶ月前水準へ逆戻りしたことをどうみるか。別の見方をすれば、「この1ヶ月で何が起きたか」ということでもある。

 「海外」では、落ち着いていた欧州の金融不安がまた頭をもたげている。これに連れて、ユーロが売られ円安傾向にあった円相場が円高に振れている。原油価格も高騰している。新興国では中国、インドの経済成長の鈍化が伝えられた。北朝鮮が衛星打上表明を予告したのもほぼ1ヶ月前の3月17日だった。一方、アメリカは景気堅調が続いている。

 さらに、「国内」においては、この1ヶ月内に起きたことといえば、やはり政局だろう。消費税について閣議決定はなされたものの、連立政権から国民新党の亀井代表が去った。民主党内にも不協和音が漂っている。3月期決算期企業への配当取りの買いもこの間に一巡した。

 こうしてみると、欧州不安にしても国内政局不透明にしても、以前から言われていたことである。とくに、「売り叩く」材料ではないだろう。むしろ、ここに来て日経平均が調整色を強めている背景には、昨年11月のボトム8135円から今年3月27日の1万0255円まで上昇期間4ヶ月、上昇率が26%となったことに対する、「買い疲れ感」とみるべきだろう。

 これまで、買方優勢、売方(空売り)劣勢という状況だっただけに、売方が相場の上値が重くなったのを見て攻勢をかけたということだろう。

 では、売方がさらに攻勢をかけることができる状況だろうか。それは難しそうだ。欧州の信用不安は波乱含みではあっても2月頃のような最悪状況ではない。新興国関連についても、既に、中国関連銘柄などについては買い見送り状態だった。新たにシコリ株が積み上がった状況ではい。アメリカも仮に景気失速懸念がでれば第3次金融緩和(QE3)が見込めるだろう。

 円相場も極端な円高にはならないものとみられる。ただ、これから3月期決算の発表が始まる。とくに、かなりの増益が見込まれている次期(2013年3月期)の業績がどう展開するかに目が向くものとみられる。足元で「原油高」、「ガソリン価格上昇」があり、さらに「電力料金」の大幅値上げが控えているからだ。このため、買方としても、しばらくは積極的に上値を買い難い。

 日経平均は30日線を割ったものの、9500円台は下値のフシ水準。これ以上、大きく下げることはないとみてよいだろう。ほぼ下値に届いたとみてよいだろう。むしろ、週末のアメリカの雇用統計に反応してNYダウが反発するようなら日経平均も戻りを試す展開になるものとみられる。

 当面は「3月期決算動向」、「北朝鮮の衛星打上」、「小沢元代表の裁判」などを見守る展開だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:39 | 特集

【太陽光発電関連ワンコメント】中外炉は電極材焼成炉、大幅減益

【業績と株価で見る太陽光発電関連銘柄】

太陽光発電関連ワンコメント 中外炉工業<1964>(東1)は、本社大阪市。二次電池電極材用焼成炉を手がける。2012年3月期は5月15日発表の予定。

 第3四半期時点での3月期通期は前期比5.9%減収、営業利益55.9%減益、1株利益15.5円の見通し。配当は年8円継続の予定。自社株取得に積極的。

 年初来高値は318円(3月)、安値250円(1月)、直近値272円(4月6日)。利回り2.94%、PER17.5倍。

 チャートは、3月1日の314円と3月19日の318円でダブル天井。配当取り一巡、大幅減益から30日線割り調整色強める。

【再生可能エネルギー特集】
・(1)太陽光発電、地熱発電、風力発電にあらためて注目
・(2)自家発電・蓄電設備関連なども注目
・(3)発電装置の役割を担う太陽電池
・(4)太陽光発電の市場動向と関連企業
・(5)安定的な出力が得られる地熱発電
・(6)地熱発電の市場動向と関連企業
・(7)安定供給が課題の風力発電
・(8)風力発電の市場動向と関連企業
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:53 | 特集

カルティエ、公式サイトの映画ばりの動画から・・・連想株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ フランスの宝飾品ブランド、カルティエのインターネット公式サイトで『カルティエのオデュッセイア(冒険・放浪の旅)』(L´ODYSSÉE DE Cartier)という動画を見た。パンテール(パンサー=豹)が、ヨーロッパ各地や中国、インドなど、さまざまな場所へ行き、ロシア風の貴族が乗った馬車と一緒に雪の上を走ったり、龍や象と会ったり、クラシックタイプの飛行機に乗ったり・・・といったさまざまなシーンを編集した、ブランドのイメージフィルムだ。

 同ブランドでは昔から、貴金属と宝石で豹をかたどった指輪やブレスレットなどの商品シリーズがあり、また、インドの王族からの注文に始まったという腕時計のシリーズなどもある。そうした商品群のイメージをインスパイアした内容となっている。

 このようなイメージ動画は多くのブランドで制作・掲載しており珍しくはないのだが、今回驚いたのは、その質の高さだ。撮影には本物の豹が使われており、この道数十年というベテラン動物トレーナーが指導。しかも、動物虐待にならないように、撮影は細心の注意を払って行なわれ、撮影期間中は定期的に獣医師の診断を豹に受けさせたという徹底ぶりだ。また、音楽は著名なプロが作曲したオリジナル曲で、録音はヨーロッパの名門スタジオで行なわれたという。また、映像や音楽だけでなく、CGや効果音も映画ばりのレベルとなっているのだ。

 さすが老舗名門ブランドはやることが違う・・・と感心するとともに、もちろんそれらの経費も商品に乗っているわけで、そうした高い商品を、イメージ代も含めて買いたいという顧客が多く存在するのだなあ・・・と思ったのだった。

 動物からの連想で医薬品銘柄と、CGからの連想でIT系銘柄を見てみた。

★武田薬品工業〈4502〉(東1)

 製薬で国内首位の武田薬品工業<4502>(東1)を入れる。6日終値は40円高の3550円。単位100株。PERは約21.6倍、PBRは約1.4倍となっている。チャートは昨年11月25日につけた直近安値3020円を底に、中期で上昇トレンドとなっていたが、今年3月26日に年初来高値3790円をつけて以降は、地合いの軟化もあり反落している。中期で見ても安値圏にあり、拾い時と見る。3800円フシ上抜けを目指す。

★ディー・エヌ・エー〈2432〉(東1)

 携帯向けゲーム『モバゲー』事業などを行なっている、ディー・エヌ・エー<2432>(東1)を入れる。6日終値は9円安の2384円。単位100株。PERは約11.0倍、PBRは約3.9倍となっている。チャートは1月19日につけた上場来安値1750円から反発したものの、2月に2800円ラインでダブルトップを形成して以降は出直り局面。軟調な地合いに負けずジリ高トレンドを維持している好チャートで、まずは2800円フシ上抜けを目指す。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:41 | 特集