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記事一覧 (06/18)「投資家生命」をかけた「政治決断」に躊躇する投資家はどうすべきか?=浅妻昭治
記事一覧 (06/18)関西電力は続伸後にもみ合い、電力各社は大飯原発再稼働も材料織り込み済み?!= 浅妻昭治
記事一覧 (06/15)『モミ合い放れ上値を試す』展開か!?=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (06/15)「地下鉄サリン事件の特別手配者、全員逮捕」のニュースから・・・=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (06/15)大塚HDは自己株式取得で伸び悩み、今度は立会外買付取引でさら反落=浅妻昭治
記事一覧 (06/13)オウケイウェイヴは10連騰も連続ストップ高は6日間でストップ?=浅妻昭治
記事一覧 (06/12)岡野バルブ製造は6連騰、大飯原発再稼働接近で原発関連株は軒並み小高い=浅妻昭治
記事一覧 (06/11)株価は「過小評価」か「過大評価」か?市場予想を上回った好業績株で先打ちのトライ=浅妻昭治
記事一覧 (06/11)ムーンバットは急反発、梅雨入りで久々の動意は自然災害関連株の出番を示唆?!=浅妻昭治
記事一覧 (06/10)【建設機械関連株展望(3)】土木建設機械リースは39%の大幅増
記事一覧 (06/10)【建設機械関連株展望(2)】建設機械関連は総じて軟調、欧州問題と中国経済減速響く
記事一覧 (06/10)【建設機械関連株展望(1)】欧州・中国停滞、北米と国内好調、国内リースも繁忙
記事一覧 (06/08)日米とも底は打ったものの上値は重く様子見の展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (06/08)「脱走ペンギン帰還」のニュースから連想して「水」関連銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (06/07)コマツは安値から3連騰、NYダウの今年最大の上げ幅に反応し「米国時間」=浅妻昭治
記事一覧 (06/06)JTは株式売出しを嫌い急続落、6月末株式分割銘柄の権利取りに暗雲?=浅妻昭治
記事一覧 (06/05)東京ガスが続伸、円高メリット株は電力株がダメならガス株に出番=浅妻昭治
記事一覧 (06/04)独自の「日本時間」関連でサマー・ラリー候補株にコンビニ株が消去法的に存在感=浅妻昭治
記事一覧 (06/04)一六堂は反落も名証セ銘柄はステージアップ期待で逆境に抵抗力?!=浅妻昭治
記事一覧 (06/03)【特集:クールビズ関連銘柄(3)】注目の関連セクターと注目銘柄
2012年06月18日

「投資家生命」をかけた「政治決断」に躊躇する投資家はどうすべきか?=浅妻昭治

■原発再稼働の一歩先の先取りも一法

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「何も決められない日本」などと内外から悪口雑言を浴びせられ続けられたためか、野田佳彦首相が、ついに立て続けに2つもの大きな政治決断をした。「政治生命」をかけた消費税増税関連法案の自民・公明両党との修正協議の合意と、「国民の生活を守る」ための関西電力<9503>(東1)の大飯原子力発電所第3・4号機の再稼働である。国会会期末、夏場の需要期入りというそれぞれの落しどころのタイム・リミットをあらかじめ区切っておいて、一気に政治決断するのは、何だか本末転倒のような違和感も覚えるが、結果が吉となるか凶となるかどうかはともかく、止まっていた事態が、ワン・ステップもツー・ステップも動き出したことは確かである。

 ことに原発再稼働は、関西電が、政治決定された前週末16日に再起動の準備作業に入り、7月上旬には3号機から発電を開始する。消費税増税関連法案は、会期末21日の採決を前にまだ与党・民主党内の党内調整という大きなハードルが待ち構え、紆余曲折、民主党の分裂、政界再編まで観測されているのとは、対照的に早期に実現する。

 おかしいのは、こうした政治決断が、まったく株式市場のテーマとして取り上げられてこなかったことである。原発関連株が一部、動意付いたものの、安値圏での小動きの域を出なかった。それより株価を動かしたのは、前日17日に投開票されたギリシャ議会の再選挙とスペインに対する欧州連合(EU)の金融支援の動向であった。この動向次第では、世界経済、世界のマーケットが、あの「100年に一度の大津波」といわれたリーマン・ショックに再度、見舞われるとも懸念されただけに、野田首相の「政治生命」も「政治決断」も、かすんでしまったというところだろう。

 今週の株式市場も、このギリシャの再選挙結果を受けたユーロ圏離脱問題、スペインなどの南欧諸国への波及、さらに6月19〜20日開催予定の米FRB(連邦準備制度理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)の動向などがメイン・テーマとして影響するはずである。再度、円高反転するのか、円安が進むのか、株高か株安かは予断を許さない。

 相変わらず「米国時間」、「中国時間」、「欧州時間」で株価が動き、「日本時間」の余地が狭められるとすれば、投資家も、野田首相を真似て「投資家生命」をかけた「政治決断」はなかなかしにくいということになる。前週末段階で、すでに「政治決断」した一部投資家が、TOPIX Core30の主力株に下げた株ほどよく戻るとばかり「リターン・リバーサル」買いを行なったフシがあるが、これもまだ先取り・先読みのし過ぎのきらいがあり、正解か不正解かは不確実である。

 となると今週の市場も、材料株中心の展開となりそうで、その一角として注目したいのが、原発再稼働関連株である。再稼働関連株といっても、すでに動意付いたバルブ・メーカー株などの関連機器株ではなく、昨年3月に東京電力福島第1原子力発電所の事故が発生したときに動いた関連株である。

 福島原発事故では、いまだに避難生活を余儀なくなれている被災者も多いだけに、不測の事態の再発を想定してこれを先取りして株価材料に取り上げるのは、忸怩たるところがある。しかし、大飯原発の再稼働で、次々と運転停止中の各電力の原発の再稼働が進むとしたら、野田首相の「国民の生活を守る」政治決断よりも一歩先を行って、不測の事態再発に国民各自も自ら「生活防衛」する可能性は高いのではないかと予想されるのである。「3.11」当時を思い出せば、関連株の全体像が浮かび上がってくることになる。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:17 | 特集

関西電力は続伸後にもみ合い、電力各社は大飯原発再稼働も材料織り込み済み?!= 浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 関西電力<9503>(東1)は18日、14円高の1056円と続伸したあと、19円安と反落するなど、6月15日につけた年初来安値1017円を前にもみ合いを続けている。前週末土曜日16日の12時に政府により同社の定期検査中の大飯原子力発電所3号機、4号機の再稼働が決定されたと発表、3号機について再稼働に向け作業や点検などを開始すると発表したが、すでに今年5月末以来、この再稼働を巡って株価が乱高下していただけに、材料出尽くし感も強まり信用買い残の整理売りも交えて売り買いが交錯している。

 関西電力のもみ合いに伴い電力各社の株価もやや伸び悩んでおり、このうち運転停止中の原発に再稼働接近が観測されている電力会社では、北陸電力<9505>(東1)が、41円高の1174円、四国電力<9507>(東1)が、10円高の1664円、九州電力<9508>(東1)が、14円高の927円などとそれぞれ高寄りしたあとマイナス転換し、30円高の951円と高寄りした北海道電力<9509>(東1)のみが、プラスをキープしている。

 関西電力の原子力発電所は、昨年2月に高浜発電所3号機が、定期検査入りとなって全原発が運転停止となり、これにより業績も大幅に悪化、前3月期は赤字転落するとともに、今期業績も原発再稼働時期と販売電力量が未定として未定予想としていた。

 大飯3号機は、7月上旬に起電、発電を開始し数日後に一定運転となり、4号機も7月中旬〜下旬に起電、発電を開始する予定で、この再稼働により火力燃料費負担が軽減することから業績面への寄与も想定される。

 同社八木誠社長は、7月下旬に両原発がフル稼働した場合、1600億円程度のコスト改善につながると発言しており、再稼働後にこの確認が続くことになる。

 株価は、年初来安値水準にあるが、信用売り残が減少する一方、再稼働先取りで買い残が積み上がっており、当分は、この整理売りが先行しそうだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:05 | 特集
2012年06月15日

『モミ合い放れ上値を試す』展開か!?=犬丸正寛の相場展望

★戻りの程度はギリシャの再選挙の結果次第

『モミ合い放れ上値を試す』展開か!?=犬丸正寛の相場展望 来週(18〜22日)は、『モミ合い放れから上値を試す展開』とみられる。やはり、注目は17日(日)に行われるギリシャの再選挙。

 選挙の結果は、「緊縮政策受け入れ」か、あるいは、「緊縮政策反対」のどちらかである。受け入れならギリシャのユーロ圏離脱はひとまず避けられるものとみられ、世界のマーケットは反発が予想される。しかし、その場合でも欧州信用不安が一掃されるわけではなく、依然として世界マーケットの頭を押える。このため、NYダウなどが大きく上値を追うような展開にはならないだろう。NYダウで見れば、上値は75日線の1万2867ドル程度までとなるのではないか。

 一方、緊縮策拒否の場合でも、世界マーケットは瞬間的には下げても一旦は底打ちから反発に転じるだろう。欧州各国が信用不安拡大の阻止に動くだろうし、アメリカも第3次金融緩和策を打つものとみられるからだ。

 いずれにしても、これまでのマーケットはギリシャの再選挙待ちで売り買いとも手控えの見送り状態が続いた。日経平均で見ても長期間8500円を中心にモミ合ってきた。このため、選挙結果がはっきりすれば、ひとまず「短期的」には売り方(空売り筋)なり、買い方がそれぞれの立場で攻勢を掛けてくるものとみられる。

 ただ、あくまで「短期的」な動きで、「中長期的」には病巣の深い欧州信用不安が簡単には終息するとは思えないことから多くは期待できないだろう。

 日経平均は8710円前後にある30日線を抜くことができるかどうかが見所だろう。抜くことができれば、今年4月4日以来、2ヶ月半ぶりの「買い転換」となる。その場合は9400円程度もチャートでは見込めそうだ。

 いずれにしても中長期的には、長い間、世界の主役の座にあった欧州が一つの時代の終わりを迎えていると捉えることができる。代わってアジアがどの程度世界の主役となり得るか、あるいはアメリカがどの程度巻き返して来るかが見所だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:53 | 特集

「地下鉄サリン事件の特別手配者、全員逮捕」のニュースから・・・=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先週、このコーナーで「東京都内でペンギンが水族館から逃げ出し、約3ヵ月にわたる逃亡生活を続けた末に帰って来た」というニュースを取り上げたが、今週は同じ「逃亡」でも、ちょっと深刻な逃亡ネタに触れる。いま話題で持ち切りの「地下鉄サリン事件などで警視庁から特別手配を受けていた、オウム真理教の元信者、高橋克也容疑者の逮捕」だ。同容疑者の逃亡生活は約17年に及んだとのことで、私なぞは「よくそれだけの期間、逃げ続けたなあ」と思ったり、「よくそれだけの年月を経た後に逮捕できたなあ」と日本の警察の優秀さに感心したり。報道によると、今回で同事件の特別手配の19人全員が逮捕されたことになるそうだ。

 同容疑者だけでなく、今年に入ってから逮捕された平田信被告、菊地直子容疑者のニュースを見た時も思ったことだが、3人とも、すごく顔が変わっている。もちろん経過年月による加齢があるし、もしかしたら逃亡のための整形手術もしたのかもしれない。が、やはり、「悪いことをして逃げ続ける」ということが、人相の変化に関係するのかもしれないなあ、と思ったのだった。

 上記の文とは関係ないが、警察・治安などからの連想で、警備会社株をウォッチしてみた。

★セコム〈9735〉(東1)

 警備業界最大手のセコム<9735>(東1)を入れる。セキュリティサービス事業のほか、防災事業、メディカルサービス事業なども行なっている。15日終値は15円安の3335円。単位100株。PERは約12.3倍、PBRは約1.2倍となっている。チャートは3月27日につけた年初来高値4190円から反落し、続落トレンドを形成。しかし6月12日につけた年初来安値3325円でそろそろ底打ちと見たい。中期で3700円フシまでの戻りを目指す。

 業績は好調。今期2013年3月期連結業績予想は、ニッタンが傘下に入った(株式100%取得)こともあり、前年比増収、営業・経常・純利益は2ケタ増益を見込んでいる。また、今期(通期末)配当金は100円予想。現在の株価で利回り約3.0%の計算となる。

★CSP〈9740〉(東1)

 警備業界3位のCSP<9740>(東1)(セントラル警備保障)を入れる。15日終値は3円高の783円。単位100株。PERは約20倍、PBRは約0.7倍となっている。株価はこの1年近く、700円台後半〜800円前後のラインでモミ合っている。下値770円ラインで拾い、上値800円ラインで利益確定という小すくい商いも一手か。今期2013年2月期配当金は8月中間末と2月通期末それぞれ14円の年間計28円予想。現在の株価で利回り約3.6%の計算になる。中期保有で配当取りを狙うのもまた一手かもしれない。

 今期連結業績予想は売上高と純利益が前年比増収増益、営業・経常利益は同減益を見込んでいる。しかし、『会社四季報』には会社側予想値よりもやや上ブレした予想値が出ており、また、次期2014年2月期は増収増益との予想値が出ている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:41 | 特集

大塚HDは自己株式取得で伸び悩み、今度は立会外買付取引でさら反落=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 大塚ホールディングス<4578>(東1)は15日、25円安の2392円と反落している。同社株は、6月13日大引け後に自己株式取得を発表し、前日の14日は寄り付きこそ56円高と好感高したものの、その後は前日比マイナスと売られ、引けはわずか5円高と伸び悩んだ。

 このためか、自己株式取得では株価への即効性を薄いとして、前日大引け後に今度は、自己株式立会外買付取引を発表したが、株価は、逆に5月16日につけた年初来高値2500円を前に利益確定売りが増勢となり、限定的な反応にとどまっている。

 13日発表の自己株式取得は、取得株式数の上限を900万株(発行済み株式総数の1.61%)、取得総額を200億円、取得期間を6月14日から9月28日までとした。

 一方、前日発表の立会外買付取引は、きょう15日寄り付き前の8時45分に前日終値2417円で827万株を199億8859万円で買い付けることを予定しており、取得結果は取引終了後に公表するとしている。

 株価は、今年5月開示の今3月期業績が続伸、純利益を1080億円(前期比17%増)と連続の過去最高と予想したことで売り方の買い戻しを交えていったんは年初来高値をつけたが、市場コンセンサスを下回ったことも響き高値もみ合いに変わった。立会外買付取引をテコにPER12倍台の割安修正が再燃するか、強弱感の対立が続こう。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:03 | 特集
2012年06月13日

オウケイウェイヴは10連騰も連続ストップ高は6日間でストップ?=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク オウケイウェイヴ<3808>(名セ)は、きょう前場は2万9000円高の19万5000円と10営業日続伸し、連日の年初来高値更新となったあと、1万5000円安と反落し、また5000円高と反発している。同社株は、6月5日以来、6営業日連続してストップ高しており、現段階ではこのストップ高が、ストップする値動きにとどまっている。

 この連続ストップ高の間、同社株の制限値幅が通常の倍に拡大され、それでもストップ高を演じたが、きょう13日は、前日12日大引けで制限値幅拡大の条件に合致せず、ストップ高水準が通常の4万円に戻されており、残り半場中に再騰してあと1万1000円高してストップ高するか注目されることになる。

 連続ストップ高の引き金になったのは、同じソーシャルサイトを展開している米国のフェイスブックの新規株式公開と、同社が今年6月1日に発表した株式分割である。株式分割は、全国証券取引所が進めている「売買単位集約行動計画」に沿って、単元株式数を100株とする単元株制度を採用するために実施するもので、6月30日を基準日に1株を100株に分割する。

 株価は、この株式分割発表以来、わずか7日半できょう前場高値まで4.7倍の大化けとなった。5月2日開示の今6月期第3四半期業績は減益転換し、フェイスブックの上場人気も不発となっており、株式分割だけで連続ストップ高するのはやや片肺飛行の傾向もある。成層圏での燃料切れで、今度はストップ安懸念も台頭するかもしれず、権利付き最終日の6月26日に向けて強弱感は激しく対立しそうだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:38 | 特集
2012年06月12日

岡野バルブ製造は6連騰、大飯原発再稼働接近で原発関連株は軒並み小高い=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 岡野バルブ製造<6492>(東2)は12日、2円高の228円と変わらずを挟み6営業日続伸して始まり、5月29日につけた年初来安値203円から底上げしている。全般相場が急反落して始まったなかで、野田佳彦首相が、6月10日に関西電力<9503>(東1)の大飯原子力発電所3・4号機の運転再開について理解を求め、地元の福井県の原子力安全専門委員会が、西川一誠知事に報告書を提出、同知事が、今週末にも再稼働に同意する見通しとなるなど、再稼働の最終決定に向け、手続きが進んでいることから、同社株に原発関連株人気が続き下げ過ぎ訂正買いが増勢となっている。

 同社の株価は、今年開示の今11月期第1四半期業績が、赤字転落したことで年初来安値をつけ、5月5日に日本の全原発50基が運転を停止したことも重なり底値圏推移が続いた。

 きょう12日に原発関連株は、前日急続伸した木村化工機<6378>(東1)が、15円安の312円と急反落しているほかは、関西電そのものが、9円高の1070円と続伸して、5月9日につけた年初来安値1033円から底上げしたあともみ合い、東亜バルブエンジニアリング<6466>(東2)が、5円高の1120円と反発して5月21日の年初来安値1046円から底上げするなど、軒並み小高く始まっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:44 | 特集
2012年06月11日

株価は「過小評価」か「過大評価」か?市場予想を上回った好業績株で先打ちのトライ=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー ドラギ欧州中央銀行総裁に「市場は過小評価している」と凄まれた途端に、ユーロ安はユーロ高に反転し、世界同時株安は世界同時株高に変わった。世界のマーケットで暗躍し、売り仕掛けをした投機マネーも、何だか意外に素直に政策当局者の強腰に敬意を表してしまったようである。為替相場でも、投機筋は、日本政府、日銀の円売り介入に警戒感が強いなどとしきりにマーケット・コメントされている。

 あのポンドを売り崩し「イングランド銀行を潰した」といわれたジョージ・ソロスが展開したような、1992年当時の英国政府の防戦用の資金量を見極めた大喧嘩を期待した向きは、肩透かしを食わされた思いをしたことだろう。実際に前週末に欧州連合が、スペインの金融支援に最大1000億ユーロ(約10兆円)もの資金を投入することに踏み切ったのをみれば、その資金量は1992年当時とは桁違いである。

 ただ、この相場反転が、単なる売り方の買い戻しなのか、それとも「リスク・オフ」から「リスク・オン」への大きなパラダイム・シフトなのかについては、まだ微妙なところだろう。日経平均株価でみても、週足では7週間ぶりに陽足を立てたが、前週末8日の後場安が響いて、市場関係者が、週央まで期待していた「陽足包み足」の完全な示現には200円弱の未達となった。安値圏での「包み足」示現なら「大底打ち」とセールス・ト−クできたことになったのである。

 今週以降も、政策相場の継続を示唆していることは間違いない。6月14〜15日開催の日銀の金融政策決定会合、17日投開票のギリシャの再選挙、6月19〜20日予定のFRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)などの動向を巡って、政治家や政策当局者の決意を市場が「過小評価」しているか、「過大評価」しているか試すことになる。

 しかも、この政策スケジュールの先をみると7月相場で、7月相場は、あの「二日新甫」である。荒れるといわれる「二日新甫」が、上に荒れてくれるならば大歓迎だが、下に荒れるようなら、それこそリーマン・ショックの再来を心配しなくてはならない。最近では、今年4月も「二日新甫」だったが、このときは日経平均株価は、600円幅の陰線を引いたのである。

 「市場は過小評価」をしないことを祈るばかりだが、この7月は、また3月期決算会社の第1四半期(4〜6月期、1Q)決算が、発表される時期にも当たる。上方修正銘柄が出るのか、下方修正銘柄が続出するのか、それとも今年1〜2月の前期第3四半期(4〜12月期、3Q)決算発表では、業績下方修正銘柄が、悪材料出尽くしなり、さらに日銀の追加金融緩和策の「バレンタインデー・プレゼント」も後押しとなって軒並み底上げしたが、この再現となるか、注目イベントとなる。そして市場がこれを「過小評価」せずに「過大評価」してくれれば、パラダイム・シフトの引き金にもなる。

 その際、この引き金効果の加速銘柄として注目したいのは、今年4〜5月の今3月期業績発表で、今期業績が増益予想で市場コンセンサスを上回っていながらも、その後、調整を余儀なくされた銘柄である。ここからの下値は、「リスク・オフ」ではなく「リスク・オン」としてぜひ先打ちのマークするところだろう。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:24 | 特集

ムーンバットは急反発、梅雨入りで久々の動意は自然災害関連株の出番を示唆?!=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク アジザイの青色が目に鮮やかになり、ツバメが、頭上低く飛び交う姿を目撃すると梅雨入りである。日本の歳時記でお馴染みの風物詩である。その梅雨入りだが、前週土曜日の9日に気象庁が、関東甲信、北陸、東北の各地域も梅雨入りしたと宣言した。この梅雨入りに関して、最近の株式市場は季節性を失い、かつてほど律儀に反応することはなくなったが、きょう11日はこのシーズン・ストックの定番銘柄の雨傘製造・販売のムーンバット<8115>(大2)が、5円高の138円と急反発して始まっている。久しぶりの動意となるが、同社株のこの反発は、関連株への好波及への期待感も高めそうだ。

 というのも、この梅雨入りを前にした6月8日朝のNHKテレビのニュースでは、日本の雨傘の年間の販売本数は1億3000万本で、うち8000万本がビニール傘で占められているという統計を明らかにしたからである。例の雨が降ったらコンビニ店や駅の売店で手軽に買って、雨が止んだらどこかに置き忘れてしまうか、ポイ捨てしてしまうあのビニール傘が、全体の6割にも達するのである。雨傘も、低価格志向が強まっているとしたら、ムーンバットのブランド傘の出番はますます狭まることになるが、それが、きょうの急反発である。

 このところの東日本大震災・大津波以来、異常気象に起因するゲリラ豪雨、豪雪、竜巻などの大規模自然災害が頻発していることが関係して打診買いが入ったとすれば、自然災害関連株の出番も示唆していることになる。法面保護のライト工業<1926>(東1)や気象観測のウェザーニューズ<4825>(東1)、スコップの浅香工業<5962>(大2)、土のうの前田工繊<7821>(東2)などの出番も迫っていることになり、マークしておくのも一法ということかもしれない。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:58 | 特集
2012年06月10日

【建設機械関連株展望(3)】土木建設機械リースは39%の大幅増

■潤う建設機械リース=土木建設機械リースは39%の大幅増

 株式市場では、大手建設機械メーカーの収益へのマイナス要因として、特に中国の景気減速に伴って、中国市場での需要が一段と減少するのではないかと警戒され、中国現地メーカーとの販売競争激化も懸念要因とされている。さらに欧州の景気減速懸念も弱材料視されている。

 しかしコマツ(6301)の場合は、中国市場および欧州市場の売上構成比は低下している。13年3月期の建設機械・車両事業の売上高については前期比8%増加の1兆8860億円の見通しとしているが、地域別には中国市場が同1%減少の2000億円、欧州市場が同微減の1200億円の見通しであり、売上構成比は中国市場が11%、欧州市場が6%の見通しである。一方、主力の日本市場は同7%増加の3060億円、北米市場は同8%増加の2570億円と好調であり、その他では中南米市場が同15%増加の2350億円、アジア市場(中国除く)が同10%増の3500億円と、中国市場を上回る規模となっている。またオセアニア市場も同19%増の1920億円と好調な見通しである。

 また日立建機(6305)は、中国市場では鉱山機械の販売強化に注力する方針だ。さらにリース事業協会によると、11年度のリース取扱高の速報値(調査対象223社)は4兆5885億円となり、10年度に比べて0.9%増加となった。このうち土木建設機械については1276億円となり、同39.0%増加した。震災復興関連の需要が寄与して大幅に増加した。建設機械レンタル事業者にとっても、震災復興関連需要が引き続き追い風となりそうだ。

 建設機械レンタル関連では、ワキタ(大1・8125)カナモト(9678)などがあるだろう。

【建設機械関連株展望】
(1)欧州・中国停滞、北米と国内好調、国内リースも繁忙
(2)建設機械関連は総じて軟調、欧州問題と中国経済減速響く

【建設機械関連銘柄診断】
・日立建機は日本のレンタル、北米でのエネルギー向け好調、2ケタ増益
・コマツは好採算の鉱山機械伸び今期2ケタ増益、国内の復興需にも期待
・カナモトはレンタル絶好調で上方修正、震災復興に大雨洪水関連需要
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:59 | 特集

【建設機械関連株展望(2)】建設機械関連は総じて軟調、欧州問題と中国経済減速響く

■建設関連銘柄の株価動向=総じて軟調、欧州問題と中国経済減速響く

 建設機械・鉱山機械関連セクター各社の株価は再び軟調展開、中国の景気減速懸念、中国の景気刺激策への過度な期待感後退、為替の円高進行懸念、市場全体の地合い悪化などが影響。

 建設機械・鉱山機械関連セクターの銘柄としては、建設機械・鉱山機械大手のコマツ(6301)日立建機(6305)、子会社で油圧ショベルを展開する神戸製鋼所(5406)住友重機械工業(6302)、道路舗装機械大手の酒井重工業(6358)、特装車やコンクリートポンプ車の新明和工業(7224)極東開発工業(7226)、建設機械用油圧部品の川崎重工業(7012)KYB(カヤバ工業)(7242)、鉱山・建設車両用超大型タイヤのブリヂストン(5108)などがあるだろう。

 建設機械・鉱山機械関連セクター各社の株価は概ね、ユーロ圏債務危機問題に対する過度な警戒感の後退、2月14日の日銀によるサプライズ追加金融緩和、その後の外国為替市場での円安方向への転換、中国の金融緩和への転換や大規模な景気刺激策への期待感、国内での震災復興需要本格化などで、1月中旬から3月中旬にかけて大幅上昇した。しかし高値圏から反落し、市場全体の地合い悪化も影響して、再び軟調な展開となっている。

【建設機械関連株展望】
(1)欧州・中国停滞、北米と国内好調、国内リースも繁忙
(3)土木建設機械リースは39%の大幅増

【建設機械関連銘柄診断】
・日立建機は日本のレンタル、北米でのエネルギー向け好調、2ケタ増益
・コマツは好採算の鉱山機械伸び今期2ケタ増益、国内の復興需にも期待
・カナモトはレンタル絶好調で上方修正、震災復興に大雨洪水関連需要
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:34 | 特集

【建設機械関連株展望(1)】欧州・中国停滞、北米と国内好調、国内リースも繁忙

■欧州・中国停滞、北米と国内好調、国内リースも繁忙

【概観】国内の復興、防災関連等が有望

 建設機械・鉱山機械の関連セクターについては、国内市場では、東日本大震災からの復興需要が本格化することに加えて、老朽化した社会インフラ設備の更新・防災・耐震化関連の需要が期待される。

 また海外市場では、北米、中南米、東南アジア、オセアニアなどで、資源・エネルギー開発関連の需要が旺盛な模様である。

 中国市場や欧州市場での減速が弱材料視されているようだが、その他の市場での旺盛な需要が追い風となって、主要各社の12年度の業績は概ね好調な見通しとなっている。

 日本建設機械工業会の建設機械出荷金額統計によると、11年度の建設機械出荷額は内需が前年度比29.8%増加の6631億円、外需が同16.2%増加の1兆6873億円、総合計が同19.7%増加の2兆3504億円となった。内需、外需、総合計ともに2年連続の増加で、総合計ベースでは07年度に次いで過去2番目の高水準だった。外需を地域別に見ると、全9地域のうち中国を除く8地域で増加した。

【機種別状況】コンクリート機械、トンネル機械も堅調

 機種別の状況を見ると、油圧ショベルは、内需が同42.8%増の1970億円、外需が同16.1%増加の7607億円となった。ミニショベルは、内需が同35.7%増加の576億円、外需が同25.0%増加の1243億円となった。トラクタは、内需が同21.3%増加の672億円、外需が同28.3%増加の2384億円となった。建設用クレーンは、内需が同28.3%増加の1066億円、外需が同18.3%増加の751億円となった。道路機械は、内需が同11.9%増加の265億円、外需が同12.7%増加の313億円となった。またコンクリート機械、トンネル機械、基礎機械、その他建設機械、補給部品も増加した。

 また単月ベースで見ると、12年3月の内需は前年同月比62.8%増加の872億円、外需は同28.1%増加の1858億円、総合計は同37.5%増加の2730億円となった。内需は12カ月連続の増加、外需は27カ月連続の増加、総合計は27カ月連続の増加となり、好調を維持している。

【地域別状況】北米、日本市場が2ケタ伸長、中国は減速鮮明

 12年度の需要見通しについては、コマツ(東証1部6301)の12年度の建設機械・鉱山機械の市場別需要見通しで見ると、日本市場が前年度比5%〜10%増加、北米市場が同10%〜15%増加、欧州市場が前年度並み(同0%〜5%増加)、中国市場が前年度並み(同0%〜5%増加)、その他の市場(東南アジア、中南米、インド、アフリカ、中近東、CIS、オセアニア)が同5%〜10%増加としている。

 中国市場に関しては、11年は中国政府の金融引き締め策や高速鉄道事故の影響などで社会インフラ投資が抑制され、建設機械需要が大きく減速した。このため現地メーカーとの販売競争も激化した。ただし最近では、金融緩和策への転換や、景気刺激策としての大規模な社会インフラ関連投資に対する期待感も高まっている。

 5月29日には、中国国営通信の新華社が「中国政府は08年のような大規模な景気刺激策(4兆元規模)を導入する計画はない」と報じたが、温家宝首相は景気刺激策を断続的に実行する姿勢も示しており、エネルギー効率の高い家電製品購入に対する補助金などの対策を発表している。社会インフラ関連投資も期待されるため、12年に需要が底打ちして回復に向かえばプラス要因となるだろう。

【建設機械関連株展望】
(2)建設機械関連は総じて軟調、欧州問題と中国経済減速響く
(3)土木建設機械リースは39%の大幅増

【建設機械関連銘柄診断】
・日立建機は日本のレンタル、北米でのエネルギー向け好調、2ケタ増益
・コマツは好採算の鉱山機械伸び今期2ケタ増益、国内の復興需にも期待
・カナモトはレンタル絶好調で上方修正、震災復興に大雨洪水関連需要
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:12 | 特集
2012年06月08日

日米とも底は打ったものの上値は重く様子見の展開=犬丸正寛の相場展望

■高失業率ギリシャの17日の再選挙待ち

日米とも底は打ったものの上値は重く様子見の展開=犬丸正寛の相場展望 来週(11〜15日)は、ギリシャの再選挙を直前に控えていることから様子見気分の強い中で、去る4日につけた日経平均の安値8238円に対する下値を試す展開とみられる。

 ギリシャの再選挙は17日(日)に行われる。ギリシャ国民が緊縮財政策を受け入れるか、反対するか。反対ならギリシャのユーロ離脱はかなり現実味を帯びるものとみられる。とくに、7日にはギリシャの直近3月の失業率が発表となって21.9%とユーロ圏17カ国平均の約2倍と高いものだった。しかも、若年層(16〜24歳)の失業率が52.8%と厳しい。こうしたことを背景に国民がいっそうの緊縮政策を受け入れるだろうか、難しい。失業を吸収するには経済成長の必要なことは言うまでもないものの、簡単に経済成長のエンジンは掛からないだろう。1週間後に控えた選挙が終わるまでは動き難い。

 一方、アメリカでは景気下押し懸念、NYダウの下落から第3次金融支援策が期待されている。このことは、株価の下支え効果は期待できる。しかし、ヨーロッパ景気の不振や新興国の経済停滞をアメリカの金融緩和政策だけで、どれほど持ち上げる効果があるかは疑問である。リーマン・ショックの時は主要各国が一斉に規模の大きい政府支出を行ったのに比べ今回は足並みは揃わない。あまり、期待が大きすぎると反動の出る心配もある。ましてや、秋の大統領選挙まで6ヶ月を切っている。今から手を打っても大統領選挙には間に合わない心配もある。もちろん、刺激政策をやらないというわけにはいかないから規模は小さいものとなる可能性はある。ウイスコンシン州では民主党が共和党に敗れた。マーケットの関心は、足元の景気政策より大統領選挙後の政策に移りつつある。

 日本も6月21日の国会終了まで日が迫っている。自民党は消費税10%までの2段階上げを容認したものの、今国会で成立するかどうかはなお不透明。こちらも様子見だろう。

 NYダウ、日系平均とも一応、底は打っている。しかし、リマーン・ショックのときのような各国が足並みを揃えて大規模の景気テコ入れは難しいだけに世界景気の下押し圧迫を押しのけて景気、マーケットが大きく上に行くことは難しそうだ。しばらくは、日米とも下値圏でのモミ合いの動きとなりそうだ。

 個別物色の展開が中心となりそうだ。このところ、大証2部市場の元気がよいことにもみられるように出遅れ銘柄を物色する相場だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:59 | 特集

「脱走ペンギン帰還」のニュースから連想して「水」関連銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、ネットで「帰還した脱走ペンギン、きょうから一般公開」という内容のニュースを見た。報道によると、3ヵ月ほど前に葛西臨海水族園(東京都江戸川区)からフンボルトペンギンの幼鳥が1羽、逃げ出した。その後、東京湾や江戸川などで時々目撃されていたが、5月下旬になってようやく保護され、連れ戻されたそうだ。獣医師などの話によると、目の充血と羽の抜けがあるくらいで健康に問題はないようで、海にいる小魚などで食いつないでいた可能性があるという。

 健康チェックを受けて問題なかったため、6月7日から同水族園で群れに戻され、一般公開されているということだ。私はこのニュースで初めて知ったのだが、世間では「たまちゃん」ブームの時のように話題になっていたのだろうか? しかし、3ヵ月も自分でエサを獲り、ひとりで(1羽で)生きていけるなんて、このペンギンは飼われていたにしては生命力が強いんだなあ。などと感心したのだった。

 ペンギンや水族館から連想して、「水」関連銘柄を見てみた。

★日清紡ホールディングス〈3105〉(東1)

 繊維メーカーの日清紡ホールディングス<3105>(東1)は繊維のほか紙製品、化学品、エレクトロニクスなど多岐にわたる事業を行なっており、そのひとつとして排水処理向けの水処理用微生物固体化担体等も扱っている。8日終値は26円安の586円。単位1000株。PERは約14.9倍、PBRは約0.6倍となっている。

 株価は3月26日につけた年初来高値826円から反落し、続落トレンドで来ていたが、6月4日につけた年初来安値575円でいったん底を打ったと見たい。ただ、信用買い残が多いため戻り売りが出そうで、加えて軟調な地合いが続けば、もうしばらくは底値圏でモミ合う可能性もある。が、チャート的には底値圏なので中期では拾い時と見て、まずは700円フシまでの戻りを目指す。

 大和証券は5月11日付けのレーティングで、投資判断「2」(アウトパフォーム)、目標株価(6〜12ヵ月)1000円とした。業績も堅調で、今期2013年3月期連結業績予想は(前年が凹んでいたとはいえ)売上高、営業・経常利益は前年比増収増益を見込んでいる。

★東レ〈3402〉(東1)

 合繊最大手の東レ<3402>(東1)は水処理膜・装置や家庭用浄水器、そして「水着」事業なども行なっている。8日終値は14円安の516円。単位1000株。PERは約12.7倍、PBRは約1.3倍となっている。チャートは4月27日に直近高値627円をつけて以降は続落トレンドで来ていたが、6月4日に年初来安値501円をつけた後は反発している。今後の地合いにもよるが、まずは600円フシまでの戻りが目標となりそうだ。

 5月14日付けのSMBCフレンド調査センターのレーティングでは、「強気」(今後6ヵ月間の目標株価が現在の株価を10%以上、上回ると判断する)とされた。業績は好調で、今期2013年3月期連結業績予想は前年比増収増益で最高益更新が見込まれている。また、東洋経済新報社の6月6日付け『四季報先取り』によると、次期2014年3月期も増収増益との予想値が出ている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:18 | 特集
2012年06月07日

コマツは安値から3連騰、NYダウの今年最大の上げ幅に反応し「米国時間」=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク コマツ<6301>(東1)は7日、51円高の1896円と3日続伸して始まり、6月4日につけた年初来安値1711円からの底上げを鮮明化している。前日の米国市場で、NYダウが、286.84ドル高の1万2414.79ドルと今年最大の上げ幅となり、為替相場も、円売り介入警戒で円安に振れ、同社ADR(預託証券)も、東京市場の終値に対して51円高(円換算値)で引けたことから下げ過ぎ訂正買いが増勢となっている。

 東京市場は、かねてから独自材料では動けず、欧州の債務問題や米国、中国の景気動向などに振り回され、前場は、米国株価次第の「米国時間」、後場は、中国の経済指標などに一喜一憂する「中国時間」といわれる展開が続いてきたが、きょう7日は「米国時間」が、株価押し上げ方向で日本株にプラスに働き、ADR銘柄は、前日の米国市場で2銘柄が出来ず、2銘柄が値下がりしているほかは軒並み値上がりし、コマツの上昇率は、東京電力<9501>(東1)に続き第2位となった。

 コマツの株価は、今年4月26日に発表した今3月期純利益1900億円(前期比13%増)が、市場コンセンサス平均を110億円超下回り、さらに円高進行、世界同時株安も追い討ちとなって年初来安値まで600円幅の大幅調整となった。きょう前場の「米国時間」の続伸に次ぎ、後場の「中国時間」で景気敏感特性を発揮する可能性もあり、なお一段の戻りを試す展開も想定される。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:28 | 特集
2012年06月06日

JTは株式売出しを嫌い急続落、6月末株式分割銘柄の権利取りに暗雲?=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク JT<日本たばこ産業、2914>(東1)は6日、9000円安の41万5500円と変わらずを含めて7営業日続落している。前日5日に財務省が、東日本大震災の復興財源に盛り込まれている同社株式の売出しについて、主幹事選びの作業に入ったと伝えられたことを嫌い売り増勢となっている。

 このため、権利付き最終日が6月26日に迫っている同社の株式分割(1対200)についても、権利取りの是非が急速に不透明化している。この株式売出しの影響は、同社株のみにとどまるものではない。6月26日に株式分割の権利付き最終日を迎える銘柄は、同社を含めて12銘柄を数えるからである。東証1部、新興市場、地方市場株など多彩だが、いずれもJTと同様に所属業界のトップ銘柄が多い。

 新興市場では、楽天<4755>(JQS)が、1対100の株式分割の権利付きだが、きょう6日は、600円高の8万1300円と3日ぶりに反発したあと、800円安と売り直されている。

 株式市場は、6月に入って世界同時株安に見舞われ、日経平均株価、東証株価指数とも年初来安値を更新、先行きの大きなポイントは、6月17日のギリシャの総選挙と観測されているだけに、スケジュール的にも相場修復は、株式分割銘柄の権利取りからスタートするとも観測されていたが、権利付き銘柄の先行きに突然、暗雲が立ち込めてきてしまった。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:00 | 特集
2012年06月05日

東京ガスが続伸、円高メリット株は電力株がダメならガス株に出番=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 東京ガス<9531>(東1)は5日、5円高の377円と続伸して始まっている。前日4日の米国市場で、原油先物(WTI)価格が、1バーレル=83.98ドルと0.75ドル高と反発したものの、なお安値水準あり、為替相場も、日本政府による円売り介入懸念で0.37円安の78・36〜78.40円と若干、円安に振れたもののなお円高水準にあり、円高メリット株として同社株に下値買いが続いている。

 円高メリット株といえば、電力株が最右翼セクターで、ガス株はそのカゲに隠れ2番手に甘んじてきた。それが東京電力<9501>(東1)の原発事故以降、大きく様変わりとなった。東京電力はじめ電力各社は、全原発の運転停止で火力発電の発電原料費負担が重くなっており、買い評価が難しくなっている。

 それに対して、東京ガスは、今3月期業績予想の前提として為替レートを1ドル=85円、原油価格を1バーレル=120ドルと想定しており、円高メリット、原油安をダブルに享受、前期と同様に期中の再三の上方修正も期待されている。猛暑到来なら、ガス販売量は減少するが、発電事業のフル稼働も見込まれる。

 株価は、自己株式取得の実施・終了、明6日予定の自己株式消却発表にもかかわらず年初来高値402円から30円幅の調整となっており、PER15倍台の割安修正に再発進も見込まれる。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:11 | 特集
2012年06月04日

独自の「日本時間」関連でサマー・ラリー候補株にコンビニ株が消去法的に存在感=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 5月相場は、米国の相場格言の「Sell in May and Go away(セル・イン・メイ・アンド・ゴーアウェー、5月に売ってどこかに行ってしまえ)」通りに、世界同時株安の結果となってしまった。日経平均株価は、月足で2カ月連続の陰線で月間下落率は10%を超え、東証株価指数は、連日の年初来安値更新となり、NYダウも、同じく月足で8カ月ぶりに陰線を引き、下落幅は820ドルに達した。

 東京市場は、前場は「米国時間」、後場は「中国時間」として米国市場や中国市場のコピー相場で下押し圧力を受け、その米国市場と中国市場も、ギリシャやスペインのソブリン・リスク不安で景気減速懸念を強めており、この3つの「時間」が絡み合って、あの5月6日に茨城県、栃木県を襲った風速100メールと推定された竜巻並みの逆風にダブル、トリプルに直撃されているようなものである。このため前週末1日も、日経平均株価は、終値として4カ月半ぶりに8500円を下回り、NYダウは、今年最大の下落率と急続落した。

 米国の相場格言は、5月に売り逃げろとは教えてくれたが、いつ株式市場にカムバックしたらいいのかについては、詳らかにはしてくれていない。6月も、1日の出足は最悪で、さらに前日3日には、野田佳彦首相が、小沢一郎元代表と2回目の会談をしたあとに、きょう4日の内閣改造を表明しており、政界再編の政治不安に見舞われ、観測されている為替市場での円売り介入も後手、後手に回る可能性も出てきて、恒例のサマー・ラリーの助走には厳しい環境になりそうだ。

 かつて兜町では、夏相場といえばサマー・ストックとして、季節商品関連のビール株、中元商戦の百貨店株、お盆・夏休み映画興行の映画株などを定番銘柄に取り上げて、サマー・ラリーを展開するのを恒例としていた。日本自体が、とっくに季節感を喪失しているだけに、定番のサマー・ストック株への期待感も後退している。

 そこで頼みは、6月1日から環境省でスタートした「スーパークールビズ」、7月から実施される「再生エネルギーの固定価格買取制度」で、これをテーマに取り上げ一点・二点集中を図ろうとする動きもあったが、これも今週にも、関西電力<9503>(東1)の大飯第3・第4原子力発電所の再稼働が決定されるとなると、サマー・ラリー銘柄としてやや力不足感が懸念されるところとなる。原発再稼働で関西電力管内の企業が、通常通りに操業を続け、気温が上昇すればエアコンをガンガンとかけ、街に煌煌とネオンサインがきらめくようでは、買い上げるエネルギーは限定的にならざるを得ない。

 こうなると仮にサマー・ラリーを期待するとしても、この候補株のセレクトには、大きな制約が伴うことになる。ましてや「米国時間」や「中国時間」、「欧州時間」の3つのハードルが前に控えて揺さぶられるのだから、これに抵抗力を発揮できることが必須条件となるのである。消去法的に銘柄スクリーニングしていくと、残る有力な候補株の一つが、独自の「日本時間」で人気化しそうなコンビニエンスストア株ということになりそうである。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:03 | 特集

一六堂は反落も名証セ銘柄はステージアップ期待で逆境に抵抗力?!=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 一六堂<3366>(東2・名2)は4日、東証2部では29円安の410円と4営業日ぶりに急反落し、5月14日に上場廃止を申請した名証2部では、前週末に名証2部上場後高値を更新したものの、値付かずと見送り商状となっている。

 名証セントレックスから東証第2部・名証第2部への上場に伴う前期配当の記念配当増配、今2月期業績の続伸予想で割安修正買いが続いていたが、全般市場の急続落が響き利益確定売りが先行している。ただ、この名証セントレックス市場は、前週末1日にオウケイウェイブ<3808>(名セ)21LADY<3346>(名セ)の2銘柄が、年初来高値を更新し、きょうも連続の高値更新と高人気が続いている。

 世界同時株安が続き、日経平均株価が、4カ月半ぶりに8500円台を割る悪相場環境下、セントレックス市場上場の21銘柄のうち、2銘柄が年初来高値を更新することは、同市場の逆境抵抗力の強さを反映しているとも受け取れる。

 もともと名古屋銘柄は、「石橋を叩いても渡らない」と堅実経営に定評があって好財務内容を誇り、不況には強い銘柄として逆行高する特性が注目されていたが、セントレックス銘柄が、このシンボル株として浮上していることになる。もちろんセントレックス銘柄は、新興市場株として玉石混交で、上場廃止猶予期間入りの銘柄や、株式公開買い付けが成立し整理銘柄に指定された銘柄もある。

 ただ一六堂のようにセントレックスから東証第2部への上場などステージアップを図る銘柄も出ており、全般相場が波乱様相を強めれば強めるほど注目度も高まりそうである。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:27 | 特集
2012年06月03日

【特集:クールビズ関連銘柄(3)】注目の関連セクターと注目銘柄

■関連セクター・銘柄としては、紳士服、婦人服を中心に恩恵

【特集:クールビズ関連銘柄(3)】注目の関連セクターと注目銘柄 クールビズ関連のセクター・銘柄としては、紳士服専門店チェーン、カジュアル衣料品専門店チェーン、子供服・実用衣料品専門店チェーン、スポーツ衣料品のメーカー・卸売・小売関連、靴・生活雑貨などの専門店チェーン、百貨店、総合スーパー、アパレルメーカー、繊維メーカーなどがあるだろう。

 紳士服専門店チェーンでは、はるやま商事<7416>(東1)コナカ<7494>(東1)青山商事<8219>(東1)AOKIホールディングス<8214>(東1)などがあるだろう。

 13年3月期のクールビズ関連の売上高として、AOKIホールディングス<8214>(東1)は前期比30%増収、青山商事<8219>(東1)は前期比20%増収を目指し、品揃えを強化している。

 カジュアル衣料品専門店チェーンでは、ポイント<2685>(東1)ハニーズ<2792>(東1)ライトオン<7445>(東1)ジーズメイト<7448>(東1)マックハウス<7603>(JQS)ユナイテッドアローズ<7606>(東1)ファーストリテイリング<9983>(東1)などがあるだろう。

 子供服・実用衣料品専門店チェーンでは、西松屋チェーン<7545>(東1)しまむら<8227>(東1)などがあるだろう。

 スポーツ衣料品のメーカー・卸売・小売関連では、アルペン<3028>(東1)ヒマラヤ<7514>(東1)アシックス<7936>(東1)ミズノ<8022>(東1)ゴールドウイン<8111>(東1)デサント<8114>(東1)ゼビオ<8281>(東1)アシックス商事<9814>(東2)などがあるだろう。

 また、靴・生活雑貨などの専門店チェーンでは、エービーシー・マート<2670>(東1)良品計画<7453>(東1)チヨダ<8185>(東1)などがあるだろう。

 百貨店・総合スーパーのセクターでは、J.フロントリテイリング<3086>(東1)三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東1)セブン&アイ・ホールディングス<3382>(東1)高島屋<8233>(東1)松屋<8237>(東1)エイチ・ツー・オー・リテイリング<8242>(東1)丸井グループ<8252>(東1)イオン<8267>(東1)ユニー<8270>(東1)があるだろう。

 アパレルメーカー関連では、山喜<3598>(大2)レナウン<3606>(東1)オンワードホールディングス<8016>(東1)三陽商会<8011>(東1)などがあるだろう。

 さらに、通気性、除湿性、冷感性などに優れた機能性繊維を供給する繊維・化学メーカーにも、クールビズ市場拡大の恩恵があるだろう。関連銘柄としては、東洋紡績<3101>(東1)ユニチカ<3103>(東1)帝人<3401>(東1)東レ<3402>(東1)旭化成<3407>(東1)などがあるだろう。

 株式市場では、ギリシャ問題に対する警戒感などで市場全体が軟調な展開となる中で、クールビズ効果の収益への寄与度が大きいと考えられる紳士服専門店チェーンを中心に、すでにクールビズ関連銘柄の個別物色が始まっている。

 紳士服専門店チェーンについては、引き続き個別物色が期待される。さらに紳士服専門店チェーン以外でも、クールビズ関連銘柄の見直し余地があるだろう。

【特集:クールビズ関連銘柄】
(1)盛り上がるクールビズ関連商戦
(2)紳士服専門店チェーンや百貨店が好調
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:24 | 特集