近年はネット通販などで個人宅へ届ける小型・軽量な宅配荷物が増えていることや、その利用客の約7割が女性であり、夜間に受け取る機会が増えているため、女性スタッフによる宅配で安心感につなげる狙いがあることなどが理由だそうだ。さらに、午前と夜間に集中的に必要となる宅配員を、パート的な勤務のできる主婦層で補いたいという目的もあるそうだ。
記事を読む限りでは、企業間取引などの大型トラック運送はこれまでどおり男性ドライバーが中心となって行ない、宅配などのセールスドライバーに女性スタッフが増えるということだろうと思われる。そういえば、郵便のほうでは、すでに女性配達員を多く見かけるようになった。配送などの業界は「男性の世界」と思われていたが、サービス業として考えれば、確かに女性を活用できる部分は大きいだろう。それに、少子高齢化の現在、業界を問わず、性別関係なく人材を活用できないと、企業としては勝ち残っていけないのかもしれないな、と思ったのだった。
陸運業セクターで銘柄を見てみた。
★日本通運〈9062〉(東1)
陸運だけでなく、海運・空運、引っ越しなどを含めた総合物流事業を行なっている、日本通運<9062>(東1)を入れる。2日終値は1円高の289円。単位1000株。PERは約13.3倍、PBRは約0.6倍となっている。チャートは7〜8月に340円ラインで直近の高値圏を形成し、以降は続落トレンドで来ていたが、11月24日につけた直近安値280円から反発している。このままリバウンドトレンドに転じると見たい。まずは次のフシである310円台までの戻りを、中期で340円フシまでの戻りを目指す。
★ヤマトホールディングス〈9064〉(東1)
宅配便首位のヤマトホールディングス<9064>(東1)を入れる。2日終値は4円安の1231円。単位100株。PERは約20.9倍、PBRは約1.0倍となっている。チャートは9月28日につけた年初来高値1429円から反落し、以降は凸凹しながらも続落トレンドを形成。しかしここ数日は下値1200円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。まずは1300円フシまでの戻りが目標となりそうだ。モルガン・スタンレーMUFG証券の11月28日付けのレーティング(投資対象期間12〜18ヵ月)では、投資判断「イコールウェート」(中立)、目標株価1500円とされた。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。