
先日、ウォール・ストリート・ジャーナル日本版で興味深いコラムを読んだ。11月15日付け(古くて恐縮だが、私が読んだのはつい先日だったので…)『キャピタル・ジャーナル―政治コラム』でGerald.F.Seib記者による「茶会党も反ウォール街運動も根底にあるものは同じ」というコラムだ。「占拠」運動はすでに全米各地で強制排除がなされ、収束しているという面からも、今さらめいた話かもしれないが…。
同コラムによると、「茶会党運動は右派で教育のない人たちや急進派の集まりに過ぎず、『ウォール街を占拠せよ』運動は若くてだらしのない、左派の失業者の集まりだとみられている。」との前提を示した上で、しかし、一般的な見方とは反対に、「茶会党運動はブルーカラーよりもホワイトカラーの支持者が多く、『ウォール街を占拠せよ』運動の支持者で最も多いのは、若者ではなく中年だ。」と指摘している。最新の調査によると、「金融システムと政府のいずれも問題を解決しておらず、平均的米国人にとって役立っていないという思いが広がっていることが明らかになった。」という。
『ウォール街を占拠せよ』運動を支持する人たちで目立つのは、50〜64歳、年収5万〜7万ドルの層であり、専門職や管理職の男性だというのだ。この層は、経済面や生活面で、アメリカにおいて最も安定的な層のはずなのだが…。
コラムでは、「過去の経済停滞とは異なり、現在の経済停滞は米国経済の端にいる者に最も大きな影響を与えるのではなく、その真ん中に位置する者に影響を与えているのかもしれない。」「最も重要なのは、かつては経済システムのなかで自分は安全だと思っていた人たちの間で、大きな恐怖と怒りが出てきていると思われることだ。」と指摘されている。
格差の大きい社会、競争が過度に厳しい社会は、「下層」の人にとってだけでなく、「上層」の人にとっても大変な社会だと私は思っていたが、「中間層」にとっても大変な社会らしい。誰にとっても大変な社会は、ありようとしては、あまり良くないんじゃないかと思うのだが、しかし「じゃあどうすればいいのだ」という答えも、今のところ見当たらない。
上記の文とは関係ないが、ウォール街=金融から連想して、「その他金融」セクターで銘柄を見てみた。
★クレディセゾン〈8253〉(東1) 流通系のクレジットカード会社で首位という、
クレディセゾン<8253>(東1)を入れる。16日終値は27円高の1518円。単位100株。PERは約11.3倍、PBRは約0.8倍となっている。チャートは11月25日につけた直近安値1275円から反発し、以降はジリ高トレンドで来ている。このままトレンド維持で、1600円フシ上抜けを目指す。
業績は堅調。今期2012年3月期連結業績予想は、東日本大震災の影響による個人消費抑制で営業収益は前年比10.0%減の2570億円を見込んでいるものの、営業・経常・純利益は(前年が凹んだとはいえ)前年比2ケタ増益を見込んでおり、期中に一部上方修正を行なった。『会社四季報』には、次期2013年3月期は増収増益との予想値が出ている。
★フィデック〈8423〉(東1) 売掛債権買取により、取引先企業のキャッシュフロー改善、コスト削減、各種債権の早期資金化などを行なう、
フィデック<8423>(東1)を入れる。主な取引先はディスカウントストア、スーパー、百貨店、メーカー、通信販売会社など。16日終値は120円安の7940円。単位1株。PERは約5.1倍、PBRは約2.0倍となっている。チャートはこの3〜4ヵ月ほど、上値8500円ライン、下値8000円ラインの間でモミ合っている。今は下値ラインにあるため、底値拾いで上値8500円ラインまでの戻りを待つのも一手か。中期では1万円ライン回復も視野に入りそうだ。
業績は回復基調。今期2012年3月期連結業績予想は営業収益が前年比約2割増の26億6400万円としているほか、営業・経常利益はそれぞれ同約2倍の増益、純利益は6億8100万円と黒字転換を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2013年3月期は増収増益との予想値が出ている。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:43
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