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記事一覧 (05/13)復興関連株の第二幕相場は、まだ早い!今後の展開は?=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/13)「日本企業の良さ」から連想して、サービス業銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (05/11)富士重工は下値不安なく夏場狙い!「風力発電」のテーマ性も=犬丸正寛の銘柄カルテ
記事一覧 (05/10)電子書籍関連銘柄特集(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?
記事一覧 (05/10)電子書籍関連銘柄特集(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場
記事一覧 (05/10)電子書籍関連銘柄特集(2)=電子書籍本格普及へのカギは?
記事一覧 (05/09)電子書籍関連銘柄特集(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大
記事一覧 (05/09)「想定内」か「想定外」か迷ったら「想定外」相場を先取りしてO111関連株をマーク=浅妻昭治
記事一覧 (05/06)空腹感の強い中で個別物色が続く相場=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/06)文学のきびしさ…から連想して、出版・製紙株=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (05/05)三菱重工業は短期的にはモミ合いを予想、中期では有望=犬丸正寛の銘柄カルテ
記事一覧 (05/05)地熱発電特集(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業
記事一覧 (05/05)地熱発電特集(3):地熱発電は世界の20カ国以上で稼働!関連市場規は年間3000億円
記事一覧 (05/05)地熱発電特集(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原子力発電所20基分以上
記事一覧 (05/04)地熱発電特集(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー
記事一覧 (05/04)LED照明関連銘柄特集(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
記事一覧 (05/04)LED照明関連銘柄特集(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
記事一覧 (05/03)LED照明関連銘柄特集(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
記事一覧 (05/03)LED照明関連銘柄特集(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
記事一覧 (05/03)LED照明関連銘柄特集(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
2011年05月13日

復興関連株の第二幕相場は、まだ早い!今後の展開は?=犬丸正寛の相場展望

復興関連株の第二幕相場は、まだ早い!今後の展開は?=犬丸正寛の相場展望 来週(5月16日〜20日)の相場は、大きい下げはないとみられるものの、引き続き上値の重い展開だろう。

 日経平均は5月2日の連休の谷間につけた1万0017円から5月13日(金)には9552円まで4.6%下げた。調整としては大きいものではない。ただ、30日線を4月20日以来、久々に割り込んだことで「買い方」は腰が引けてくる。このため、わずかな売物でも下げやすく、瞬間的には4月19日の安値9405円まで押す可能性はある。ただ、週前半にも下げるのか、あるいは、一旦、戻して下げるのかは不透明。いずれにしても、下値は9405円程度、上値は9850円程度だろう。

 一方、これまで、日本株堅調の背景となっていたNYダウにも、ひところのような一本調子の上昇が見られなくなっている。高値波乱の様相を示し始めている。NYダウも去る4月29日に1万2810ドルの高値をつけ、リーマンショック後の安値6469ドル(2009年3月)から日柄で2年超、上昇率で2.0倍と、ひとつのフシどころを迎えている。つまり、リーマンショック後の大不況に対する景気テコ入れ政策は、「まだ続くのか」、あるいは、「もう必要ないのか」という見極めを必要とするところに来ているということだろう。

 ヨーロッパでは、ギリシャの財政問題が引き続きくすぶっている。個人でも企業でも国家でも膨らんだ借金を返済することは簡単ではない。まだ続くと見ておかなくてはいけない。

 日本も財政赤字は膨らむ一方で、今回の震災でさらに状況は厳しくなる。しかも、放射性物質をいまだに出している福島原発。原子炉の炉底に穴が見つかり汚染水が流出というから漁業への影響はさらに拡大する。しかも、神奈川県南足柄市の一番茶から放射能物質が出てきたという。あんなに遠くまでも、という驚きである。風評は慎まなくてはいけないが、誰もが本心は心配で怖いことなのだ。

 しかも、今年はもう台風1号に見舞われた。この夏、どうなるのか心配は募るばかりだ。しかし、政府からは日本列島改造の青写真は出て来ない。

 震災時下げで日経平均は3月15日に終値で8605円だった。2ヶ月後の5月13日の終値9648円は、2ヶ月前に対し1043円上に位置する。率で12.1%上だ。さきほどから気になる材料をタラタラと並べている割には、足元の日経平均はよく持ちこたえている。

 これは3月15日の日経平均ベースの1株利益が642円だったものが5月13日現在の予想値では592円と、大震災の悪環境の中で、それほど落ち込んでいないことが大きい。今後も1株利益が頑張っている間は相場の大きい崩れはないだろう。今後も企業業績の動向を注意深く見守る相場だろう。

 復興関連株の第二幕相場が始まるには、まだ早すぎるようだ。しばらくは個別物色相場の展開だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:40 | 特集

「日本企業の良さ」から連想して、サービス業銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 最近、日本メーカーの化粧品に凝っている。以前は欧米系のブランド商品を使っていた。私はバブル世代なので、少し高くてもブランド物がほしいと思ってしまうのだ(笑)。が、たまに海外旅行をした際に免税店で買うと意外に安く、「普段はずいぶん割高なお金(関税など)を払っているんだなあ」と思っていたのだった。

 そこで最近はなるべく日本メーカーの商品を買うようにしている。いくつかのメーカーの物を買ってみたが、どの店頭でも、どの店員(美容部員、ビューティーアドバイザーなど)さんも、きちんと接客をしてくれて、お肌の状態やお手入れなどについてもキメ細かく説明してくれる。それって当たり前なのかもしれないが、これまで、一部の外資系メーカーの一部の店員さんからひどい接客をされた経験のある私としては、技能や能力にバラツキがなく、高品質で粒ぞろいの人材を見ると、感激してしまうのだ。

 日本企業の強みは商品力だけでなく、キメ細かいサービスにある、とはよく言われることだが、こうしたことから見ても、「なるほどそのとおりだ」と思ったのだった。そこから連想して、サービス業セクターで銘柄を探してみた。

★NECフィールディング〈2322〉(東1)

 コンピュータ保守会社で国内最大級というNECフィールディング<2322>(東1)を入れる。13日終値は3円高の898円。単位100株。PERは約9.07倍、PBRは約0.65倍と割安になっている。チャートは昨年12月につけた直近高値1080円から反落し、以降は続落トレンドで来ていた。900円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。まずは次のフシであり13週移動平均線でもある950円ライン、さらに震災前の1000円台までの戻りを目指す。

 今期2012年3月期連結業績予想は前年比微増収、営業・経常・純利益はそれぞれ2ケタ増益を見込んでおり、業績面からも買い安心感がある。また、今期配当金は9月中間・3月通期末それぞれ20円の年間計40円予想。現在の株価で利回り約4.5%の計算となる。

★TAC〈4319〉(東1)

 会計士などの「資格の学校」事業、公務員講座などを行っているTAC<4319>(東1)を入れる。13日終値は前日終値と同額の299円。単位100株。PBRは約1.4倍となっている。チャートはこの1ヵ月ほど、底値圏の300円ライン前後でモミ合っている。そろそろ上放れと行きたいところだ。まずは震災前の水準である340円ライン奪回が目標となろう。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:20 | 特集
2011年05月11日

富士重工は下値不安なく夏場狙い!「風力発電」のテーマ性も=犬丸正寛の銘柄カルテ

■夏場の電力不足が目立ち始める6月から7月頃に上昇となる可能性

犬丸正寛の銘柄カルテ 【どうなっている】 富士重工業<7270>(東1)は、2008年12月の安値223円から2011年2月の758円の2年2ヶ月長期スパンで約3.4倍の上昇。去る3月の震災時下げでは486円まで下げ直近では610円程度と、高値から約2割下、3月安値から約26%戻した水準。特に、高値と安値の「中間値」622円に対し、11日(水)には高値621円まであり中間値にほぼ達した。

 短期的な動きでは、3月安値からの上昇の形では、派手さはまったくなく、「ジリ高」の地味な動き。信用取引は「買残」、「売残」とも高水準で、この面からは、きっかけがあれば人気化する可能性はあるだろう。

 【どうなる】 短期的には引き続きジリ高か、モミ合いが予想される。

 (1)12年3月期の見通しが未定となっていて業績買いができない。
 (2)週足チャートで強弱の分岐点となる26週線(640円)に近づいている。
 (3)発行株数が約8億株と大型で、現在のマーケット人気が中小型の業績見通しの明確な銘柄に向かっている。

 などがあるからだ。

 仮に、同社株が人気化する可能性があるとすれば、3月期決算発表が一巡し業績相場が終わり、復興関連、エネルギー等のテーマ買いが再燃する時だろう。同社株には「風力発電」のテーマ性があるから、この観点に立てば、夏場の電力不足が目立ち始める6月から7月頃に上昇となる可能性はある。

 【どうする】 12年3月期の業績は未定ながら、11年3月期は10.6%増収、営業利益3.0倍、1株利益64.5円、配当は年9円復配という内容。国内の販売台数7.7%減の15万8000台に対し、世界での販売台数は27.4%増の49万9000台。今期も震災の影響等で国内には多くは期待できないだろう。

 11日(水)の終値612円は11年3月期の1株利益64.5円で計算したPERは9.4倍。12年3月期の1株利益が仮に横ばい予想でも、間違いなく割安。特に、配当利回りについては1.4%とそれほど魅力はないものの、先行き、年10円が期待できるということになれば年9円と年10円配当では優良株としての格がついてくるので配当面にも注目される。

 ただ、印象としては、第2四半期(4〜9月)が終わるまでは通期の予想は明らかにならないのではないか。そうすると、手がかりは、やはり夏場の電力不足→同社の風力発電に注目、ということだろう。

 結論としては、下値不安はなさそうだから、夏場狙いで600円接近場面は仕込んで待つのがよいだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:50 | 特集
2011年05月10日

電子書籍関連銘柄特集(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?

【配信事業は業界の合従連衡の動きが活発化】

■電子書籍配信サービスの動き

電子書籍関連銘柄特集(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は? 電子書籍配信サービスの強化に向けて、有力電機メーカー、通信会社、印刷会社、出版社、書店、コンテンツ関連企業、ネット関連企業などで、合従連衡の動きが活発化している。

 凸版印刷(7911)は、ソニー(6758)KDDI(9433)、朝日新聞社と共同で、電子書籍の事業会社「ブックリスタ」を設立した。さらに、電子書籍の卸販売を手掛ける子会社ビットウェイが、新会社ブックライブを設立して新サービス「BookLive」を開始し、東芝(6502)NEC(6701)なども協力する模様だ。

 大日本印刷(7912)は、NTTドコモ(9437)丸善CHIホールディングス(3159)と共同出資で2011年1月、電子書籍ストア「2Dfacto(トゥ・ディファクト)」を開設した。5年後に市場シェア2割、売上高400〜500億円を目指すとしている。大日本印刷(7912)グループの書店では、立地ごとに総面積の異なるリアルの書店、電子書籍販売サイト、インターネット通販の連携などを強化し、事業拡大を図る方針だ。

 また、角川グループホールディングス(9477)は、電子書籍配信サービス分野で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手のグリー(3632)、動画投稿サイトの運営子会社を持つドワンゴ(3715)NTT(9432)などと提携している。今後もネット関連企業などとの提携を広げて、電子書籍事業を拡大する方針だ。ソフトバンク(9984)は、独自の電子書籍や動画サービスを増やすことで、コンテンツの充実を進めている。

■携帯端末と配信サービスの一体化は事業拡大に限界の可能性

 電子書籍の魅力を高めて本格普及を進めるためには、読者が1台の携帯端末で読みたい書籍・雑誌を選んで読めるという、読者にとっての利便性がカギになるだろう。読みたい書籍・雑誌に合わせて、異なるメーカーの複数の携帯端末を、積極的に買い揃える消費者は少ないはずである。

 有力電機メーカーや通信会社は、携帯端末の販売とコンテンツ配信サービスの両方を手掛ける事業モデルを構築し、相乗効果で収益拡大を目指している模様だ。しかし、自社の携帯端末とコンテンツ配信サービスへの囲い込みにこだわれば、サービス内容が限定されるため本格普及が進まず、事業拡大にも限界があるだろう。むしろ、多くの出版社や書店を抱えて、どのメーカーの携帯端末でも読める書籍・雑誌を数多く提供し、読者の利便性に対応する出版関連の連合体のほうが、電子書籍市場の主役となる可能性が高いだろう。

【電子書籍関連銘柄特集】
(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大
(2)=電子書籍本格普及へのカギは?
(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場
(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?
>>参考:主な電子書籍関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:40 | 特集

電子書籍関連銘柄特集(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場

【ソニー、シャープなど大手電機メーカーが市場投入・拡販を強化】

■タブレット型携帯端末市場の動き

電子書籍関連銘柄特集(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場 タブレット型携帯端末(多機能型、電子書籍専用型)市場では、米アップルが「iPad(アイパッド)」で圧倒的な市場シェアを握り、2011年3月には軽量化した「iPad2」も発売している。しかし韓国や日本の有力電機メーカーも、米グーグルのタブレット用基本ソフト「アンドロイド」を搭載したモデルの市場投入・拡販を強化している。国内の主要関連企業の動きを確認してみよう。

 ソニー(6758)は2010年12月、目に負担の少ない電子ペーパー方式を採用した電子書籍専用型の携帯端末「リーダー」を発売し、電子書籍配信サービスの「リーダーストア」も運営している。ただし「リーダー」はインターネットに接続できないため、パソコンにダウンロードして、書籍データを読み込む必要がある。同社は2004年4月に電子書籍端末「リブリエ」を発売したが、販売台数が伸びず、2007年春に国内市場から撤退していた。したがって「リーダー」で国内市場に再挑戦する形だ。また朝日新聞社、凸版印刷(7911)KDDI(9433)と共同で、電子書籍の事業会社「ブックリスタ」を設立した。さらに多機能型の電子書籍携帯端末「ソニータブレット」を、板状の「S1」と、折り畳み式の「S2」の2機種で、2011年秋から発売を開始する。

 シャープ(6753)は2010年12月、多機能型電子書籍携帯端末「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を発売したが、販売台数は伸び悩んでいる模様だ。このためKDDI(9433)のスマートフォン(多機能携帯端末)向けなどに電子書籍を配信し、認知度を高める戦略の模様だ。また「ガラパゴス」の派生機種を2011年中に北米市場に投入する模様だ。

 さらに、東芝(6502)NEC(6701)富士通(6702)富士通フロンテック(6945)なども、電子書籍に対応したタブレット型のパソコンやスマートフォン(多機能携帯端末)の新製品を市場投入するとともに、電子書籍配信サービス事業にも参入している。

 米調査会社ディスプレイサーチによると、タブレット型携帯端末の世界市場は、2013年に現在の約5倍の約6600万台に拡大すると予測している。ただし、電子書籍の普及加速などで市場拡大が期待される一方で、携帯端末の機能面での差別化は難しくなり、競争が一段と激化するだろう。

【電子書籍関連銘柄特集】
(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大
(2)=電子書籍本格普及へのカギは?
(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場
(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?
>>参考:主な電子書籍関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:00 | 特集

電子書籍関連銘柄特集(2)=電子書籍本格普及へのカギは?

【米アマゾン電子書籍専用携帯端末「キンドル」発売で市場拡大が加速】

■国内普及のカギは読者にとっての利便性

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=6753.T&d=6m 米出版社協会(AAP)の調べによると、2010年の米主要出版社87社による電子書籍の売上高は、前年比2.6倍の4億4130万ドルになった。一般書籍の総売上高に占める電子書籍の割合は、前年の3.2%から8.3%へ急上昇した。電子書籍に関する調査を始めた2002年から2007年までは、総売上高合計に占める電子書籍の割合は1%未満だったが、米アマゾン・ドット・コムが電子書籍専用携帯端末「キンドル」を発売した直後の2008年から、市場拡大のペースが加速しているという。

 さらに2010年には、米アマゾン・ドット・コムが低価格の「キンドル」を発売したほか、米アップルが発売した「iPad(アイパッド)」が人気商品となり、電子書籍の市場も急拡大した。手ごろな価格の携帯端末の登場などが追い風となって、電子書籍の普及が加速したとしている。

 米アマゾン・ドット・コムでは、電子書籍専用携帯端末「キンドル」の販売が好調であり、電子書籍の販売も2011年1月以降はペーパーバック(日本の文庫本に相当)を15%程度上回る水準で推移しているという。自社の専用携帯端末「キンドル」以外に、他社のスマートフォン(多機能携帯端末)や米アップルの「iPad」などでも、電子書籍を読めるようにする取り組みが電子書籍の販売増に貢献しているという。また米グーグルも、自社の専用携帯端末を用意せずに、300万冊超という豊富な品揃えを武器に電子書籍事業を拡大する方針だという。

 紙の書籍・雑誌の販売数量減少に歯止めがかからず、書籍・雑誌市場全体が縮小する一方で、電子書籍を手軽に読める携帯端末が相次いで登場し、購入できる電子書籍の量も増加基調のため、新たな読者層の開拓も含めて、国内の電子書籍市場の拡大が期待されている。

■コンテンツ配信サービスの統一規格や互換性などが課題

 大量の書籍データを保存できるなど、電子書籍のメリットに対する消費者の関心も高いようだ。しかし一方では、電子書籍のフォーマット(規格)統一や互換性、著作権の保護や管理、電子配信サービス時の電子書籍の価格、膨大な出版物の効率的な電子化作業など、課題も多いだけに、本格的な普及に対して懐疑的な見方も強い。

 また現在の電子書籍サービスでは、携帯端末と配信サービスが一体化しているため、携帯端末ごとに電子書籍の数や種類が限定され、購入できる書籍が異なる。この背景には、有力電機メーカーや通信会社が主導する形で、電子書籍サービスをコンテンツの一つとして活用し、自社の携帯端末購入者やサービス利用者を囲い込もうとしていることがある。

 リアルの書店であれば、出版社に関係なく、読みたい書籍・雑誌を自由に選べるが、現在の電子書籍サービスでは、読みたい書籍・雑誌に合わせて、複数の携帯端末を購入しなければならない可能性があり、読者にとって利便性が高いとは言えないだろう。電子書籍の魅力を高めて本格普及を進めるためには、1台の携帯端末を購入すればどんな書籍・雑誌でも読めるという、コンテンツ配信サービスの統一規格や互換性などの面で、読者にとっての利便性に配慮した取り組みがカギになるだろう。

■日本語電子書籍の制作に使う統一規格は事実上の国際標準

 日本語電子書籍の制作に使う統一規格については、出版社43社で構成する日本電子書籍出版社協会、シャープ(6753)大日本印刷(7912)などが2010年11月から進めており、海外で普及している「EPUB」にも対応させる方向だ。「EPUB」は、各国の出版やIT関連企業が参加する電子書籍の業界団体IDPF(インターナショナル・デジタル・パブリッシング・フォーラム)が定めた規格で、事実上の国際標準となっている。

 また、インターネット上で流通する電子著作物の著作権保護に向けて、世界知的所有権機関(WIPO)が2013年をメドに国際的な登録制度の骨格を固める模様であり、国際的に権利を主張できる新制度の検討が始まっている。

【電子書籍関連銘柄特集】
(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大
(2)=電子書籍本格普及へのカギは?
(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場
(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:50 | 特集
2011年05月09日

電子書籍関連銘柄特集(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大

【電子書籍コンテンツ市場=2015年度(2010年度比)に約3倍に拡大】

■電子書籍市場の本格拡大に期待

電子書籍関連銘柄特集(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大 電子書籍市場が本格的な拡大期に入ることが期待されている。有力電機メーカーが、タブレット型(画面を指で触って操作するタッチパネル式)の携帯端末(多機能型、電子書籍専用型)を相次いで市場投入するとともに、コンテンツ配信サービスの強化を巡る合従連衡の動きも活発化している。

■米アップルの「iPad」発売で普及に弾み

 米国の電子書籍市場では、2007年に米アマゾン・ドット・コムが、電子書籍専用型の携帯端末「キンドル」を発売して、普及の口火を切った。そして2010年4月には、米アップルが多機能型の携帯端末「iPad(アイパッド)」を発売したことで、普及に弾みがついた。米アマゾン・ドット・コムの「キンドル」で読める書籍数は、現在70万冊〜100万冊と言われ、利用者が電子書籍を購入すれば「キンドル」以外でも閲覧できるようにしている。こうした利便性も普及の一因となっている。

 米調査会社のフォレスター・リサーチが2010年11月にまとめた予測によると、2010年の米国の電子書籍市場は前年比3.2倍の9億6600万ドルの見込みであり、2015年には28億1300万ドルに拡大するとしている。米アマゾン・ドット・コムが2010年夏に、139ドルという低価格の「キンドル」を発売するなど、電子書籍を読むための環境作りが進んでいるため、電子書籍市場がペーパーバック(日本の文庫本に相当)市場を上回る可能性が高いとしている。

■有力メーカーが電子書籍用携帯端末を相次いで投入

 国内でも2010年末に、ソニー(6758)が電子書籍専用型の携帯端末「リーダー」、シャープ(6753)が多機能型の携帯端末「ガラパゴス」の発売を開始するなど、有力電機メーカーが電子書籍用の携帯端末を相次いで市場に投入しているため、国内の電子書籍市場の本格拡大が期待されている。

 矢野経済研究所が2010年11月にまとめた予測によると、国内の電子書籍市場規模(端末代金、ダウンロードにかかる通信費、広告収入は含まない)は、2010年度見通しの約670億円から2014年度に1480億円に拡大するとしている。タブレット型の電子書籍専用携帯端末向けが、2010年度見通しの20億円から、2014年度に800億円まで拡大することが全体を押し上げる。

 現在は市場の大部分がスマートフォン(多機能携帯端末)を含む携帯電話端末向けだが、今後の市場のけん引役はタブレット型の電子書籍専用携帯端末向けに移行すると想定し、電子書籍専用携帯端末向けが市場全体に占める割合は2013年度に4割以上、2014年度に5割以上に達すると予測している。ソニー(6758)によると、米国で電子書籍が読まれる量は、専用携帯端末が多機能携帯端末の5倍だとしている。

 また野村総合研究所は、2010年12月にまとめたITの主要市場についての2015年度までの予測の中で、米アップルの「iPad」を含めた電子書籍用携帯端末の国内累計出荷台数は、2015年度に2010年度見込みに比べて約18倍の1400万台に拡大すると予測し、電子書籍コンテンツ市場については、2015年度に2010年度見込みに比べて約3倍の2400億円に拡大するとしている。

【電子書籍関連銘柄特集】
(1)=電子書籍用端末は2015年に1400万台に拡大
(2)=電子書籍本格普及へのカギは?
(3)=競争が一段と激化するタブレット型携帯端末市場
(4)=電子書籍市場の主役を目指す連合体は?
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:19 | 特集

「想定内」か「想定外」か迷ったら「想定外」相場を先取りしてO111関連株をマーク=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「想定内」か「想定外」か、「天災」か「人災」か、東日本大震災発生以来、この大型連休中まで、判断に迷う災害、事件、イベントが数多く起こった。しかもその判断は重要で、例えば東日本大震災では、巨大地震と巨大津波が「想定内」か「想定外」か、それによって引き起こされた原発事故が「天災」か「人災」かに仕分けられるによって、東京電力<9501>(東1)の求められる損害賠償額も、それこそ2ケタから3ケタも違ってくる。

 同時多発テロの首謀者、ウサマ・ビンラディン容疑者の殺害も、殺害が「想定内」か「想定外」かのいずれに判断されるかによっては、報復テロが想定を超えるか、想定内にとどまるか左右されそうで、物騒極まりない。6日に観測報道されたギリシャのユーロ圏離脱検討は、「想定内」か「想定外」かによっては、欧州のソブリンリスク懸念が再燃し、一段のユーロ安・円高の引き金となり、大震災後の安値からようやく持ち直した欧州関連株の再波乱要因となる。

 さらに連休中に最初のヤマ場を越えた3月期決算の発表も、今期予想を未定とした会社が、約30%に達したと推定されたが、これを「想定内」とするか「想定外」とするかによっては、日経平均が1万円台の上値を追って行くか、それとももう一度、下値を確認するか、方向感を大きく左右しそうである。

 もっと身近な問題では、4人が死亡した外食チェーン店の腸管出血性大腸菌O111の食中毒事件がある。同タイプの大腸菌O157による食中毒事件は、これまでも外食産業でたびたび起こって、上場企業のなかには、この後遺症でいまだに業績と株価が低空飛行を余儀なくされているケースも少なくない。今回の食中毒事件が、「想定内」か「想定外」なのかの判断に大きく影響することになる。

 そういえば、1996年に大阪府堺市の学校給食で起こったO157食中毒事件では、感染源としてとんだ濡れ衣を着たカイワレ大根の風評被害を防止するために、当時の菅直人厚生大臣が、テレビカメラの前でカイワレ大根を食べるパフォーマンスを演じたことが懐かしく思い出される。その元厚生大臣は、いまや一国の総理大臣にまで上り詰めたが、やっていることは、テレビカメラの前で原発立地周辺地域で収穫されたキュウリとイチゴを食べるパフォーマンスを演じて風評被害の拡大防止をアピールすることでまるで変わらず、十年一日の感なきにしも非ずである。

 食中毒事件が「想定内」か「想定外」となるかによっては、関連株に「想定外」の相場が到来する可能性もある。全般相場が、「想定内」、「想定外」の材料目白押しとなって、なお方向感を探る展開が続くとすれば、それだけ材料株人気が高まることも想定され、先取りのウオッチは怠れないことになる。ビフィズス菌が感染防御効果を発揮する研究を発表したことのあるヤクルト本社<2267>(東1)、検出試薬キットの栄研化学<4549>(東1)、整腸剤のビオフェルミン製薬<4517>(大1)、消毒剤の花王<4452>(東1)、殺菌剤生成装置のフジマック<5965>(東2)タクミナ<6322>(大2)ホシザキ電機<6465>(東1)などをマークしておくことである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:20 | 特集
2011年05月06日

空腹感の強い中で個別物色が続く相場=犬丸正寛の相場展望

★値幅狙いの中小型銘柄に目が向く

空腹感の強い中で個別物色が続く相場=犬丸正寛の相場展望 連休明けの来週(5月9日〜13日)からは、引き続き『空腹感の強い中で個別物色が続く相場』だろう。

 空腹感とは、3月の急落で痛手を受けたことから、新年度はなんとか稼がないといけない。とくに、機関投資家、証券会社に空腹感が強いはず。しかし、大型の主力株は次期業績見通しが「未定」だったり、あるいは、減益見通しで、本腰を入れて取り組むことは難しい。

 結果、数量で稼ぐことより、値幅狙いの中小型銘柄に目が向く。しかし、小型ならなんでもよいかというと、そうでもない。「12年3月期見通しが好調」、「PERなどでの割安感がある」、「復興・エネルギーなどのテーマに乗る」、「チャートがよい」といった、いくつかの条件が揃わないといけない。当然、条件の揃った銘柄は、空腹感の強い買い方が一斉に飛びつくため急伸する可能性が非常に強い。

 こうした動きは「3月期決算」発表が一巡するまでは続くとみられる。日経平均も高値圏の水準をキープするものとみられる。

 しかし、怖いのは3月決算が終わったあとの材料空白となったとき。そのときに、先ほどの、条件の中で、業績の材料が消えるわけだから、「復興・エネルギー」などのテーマを前面に打ち立てて相場を盛り上げることができるかどうかポイントだろう。

 その一方で、注意しておかなくてはいけないことが出てきた。今回の米国によるウサマ・ビンラディン容疑者の殺害により、テロ報復の懸念が高まっていることだ。もしも実際に起きればNYダウ急落の懸念は極めて高い。

 いまだに終息の目処が立たない原発問題。忍耐強く、ガマン強い日本国民にも疲れが出始める。ガンバロウという盛り上がった気持ちが萎む心配もある。消費が落ち込んでしまう心配がある。

 その時こそ政治の出番である。次なる日本の復興を目指した青写真を示し、国民に夢と希望を与えることができれば、そこから、もう一度ガンバル気持ちが芽生える。菅総理が辞める覚悟で日本再生に取り組む姿勢を国民にみせることができるかである。日経平均が1万円を回復したからといって安心されては困る。マーケットはいつまでもガマン強くはない。今こそ政治の出番である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:53 | 特集

文学のきびしさ…から連想して、出版・製紙株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 朝日文庫の『戦争文学を読む』という本を読んだ。川村湊・成田龍一の両大学教授がホスト役となり、何度かに亘り、毎回ゲストを1人招いて、戦争(日中戦争・太平洋戦争)を題材にした文学作品などについて鼎談した内容を本にまとめたものだ。川村教授の専門は文芸評論・日本近代文学、成田教授の専門は歴史学・近現代日本史。ゲストは上野千鶴子教授や、作家の井上ひさし氏、高橋源一郎氏など。鼎談はおおむね1998〜99年に行なわれたものだ。

 テキストとして取り上げられたのは大岡昇平『レイテ戦記』、井伏鱒二『黒い雨』などの有名どころが多いが、あまり一般には知られていないものの、文学的には高く評価されている作家の作品群についても多く触れられた。また、島尾敏雄、大江健三郎、三島由紀夫らが「戦争」をどのように書いていたかなど、作品ではなく、作家という切り口から語られた内容もあった。

 対談集や鼎談集なら、私にも読みやすそうだと思って読み始めたのだが、やはり専門家のお話だけに、視点が高めで、それでいて緻密だった。一般的には評価が高い(と私は思っていた)作品や作家についてさえ、内容を吟味され、冷徹な評価が下されている。私はそれを読んで「文学・文芸というのは、きびしいものなのだなあ」と、当たり前のことを、今さらのように思ったのだった。

 上記の文から連想して、出版銘柄と、そこからさらに連想して、製紙銘柄を見てみた。

★昭文社〈9475〉(東1)

 地図出版、ガイドブック大手の昭文社<9475>(東1)を入れる。6日終値は1円高の615円。単位100株。PERは約15.2倍、PBRは約0.4倍となっている。チャートはこの1ヵ月ほど、610円台前後でモミ合っている。そろそろ上放れで、まずは次のフシであり、13週・26週移動平均線の間の650円ラインを狙いたい。現在のところ、2011年3月期連結業績予想は前年比微増収増益の従来予想を据え置いている。

★王子製紙〈3861〉(東1)

 製紙業界ツートップの一角である王子製紙<3861>(東1)を入れる。6日終値は7円高の377円。単位1000株。PERは約14.1倍、PBRは約0.9倍となっている。チャートはこの2ヵ月ほど、上値400円ライン、下値330円ラインで三角保ち合いを形成しているように見える。業績や今後の地合いにもよるが、上放れで400円ライン上抜けを目指す。また、信用倍率は約0.5倍の売り長となっており、買い戻しにも期待してみる。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:04 | 特集
2011年05月05日

三菱重工業は短期的にはモミ合いを予想、中期では有望=犬丸正寛の銘柄カルテ

■三菱重工業<7011>(東1)

犬丸正寛の銘柄カルテ 【どうなっている】 3月の震災時下げでは安値255円まで下げた。その後は地味ながら下値を切り上げ4月25日には年初来高値393円をつける。安値からの上昇率は54.1%に達した。昨年(2010年)は、1月の安値から4月の高値まで26.5%の上昇だったことに比べると、今回の上昇率は大きい。

 ただ、「地味ながら」という表現は、3月安値が瞬間であり、相場の実態を現す「終値」ベースでは、300円前後からジリ高歩調で、地味な動きとなっているからだ。本来の大型株といえる動きである。

 気になるのは、簡単に達成かと思われた400円台乗せを達成できでいないことだ。これは、08年秋以降、何度もつけて、抜くことのできなかった400〜420円の壁が控えていることが大きい。ただ、商いは、比較的に活発でマーケットでの注目度は高いといえる。

 【どうなる】 短期的には400円をつけ損ねたことでしばらくモミ合う可能性はありそうだ。それに、去る4月28日に発表の3月期決算で、12年3月期の営業増益率が8.7%と順調なものの期待された2ケタではなかった。それに、予想1株利益も10.4円にとどまる。ただ、営業利益率は前期の3.5%から今期3.8%に若干向上し、配当も年6円(前期年4円)へ増配する。また、福島第一原発事故による夏場の電力不足から、LNG発電用のタービンに対する需要拡大という材料もある。

 指標的には、増配するとはいっても年6円に対する利回りは1.5%ていどと特に魅力的ということではない。PERにいたっては37倍台とマーケット平均を大きく上回る。わずかにPBRが1.0倍にすぎないことが割安ていどである。

 このように指標面で割安感がないため、今、敢えて積極的に手がける必要はない。なぜなら、3月期決算発表の真っ最中であり、他に、大幅増益で指標割安の銘柄が予想されるためだ。実際、大きく値を飛ばしている銘柄は多い。

 指標に割安感なく、上値に厚い壁のあることなどから、人気がすぐにも、盛り上がることは考え難い。しばらく、モミ合いとみるのが妥当だろう。

 【どうする】 短期的にはモミ合いが予想されるものの、中期的には有望だろう。中期的に上値が期待される条件としては、(1)3月期決算の発表が一巡し、12年3月期好調銘柄買いが一巡すること、(2)マーケットの目が、業績から、再び、エネルギーのテーマに向うこと。

 とくに、夏場の電力不足問題が社会的に一大事との見方が強まるほど人気は高くなる。かつて、新日本製鐵株が2007年に964円の高値をつけたときも、日本の公園からスベリ台が盗まれるほどの鉄不足が社会的に発生したことは、まだ記憶に新しい。

 そのような環境となれば、同社株は指標的に割高でも人気・テーマ性が優先して400円の上値の壁を抜くことも予想される。30日線が位置する370円前後を目処に仕込んで待つのがよいだろう。夏場に向け、気温の上昇と共に人気を高めて500円へ接近することも予想されそうだ。3月の急落相場では短期投資が成功した。しかし、ここからは短期投資よりも中期投資向きだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:10 | 特集

地熱発電特集(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業

■主要関連企業はタービン・発電機メーカー、総合商社

地熱発電特集(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業 国内、海外に事業展開する主要な関連企業としては、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)東芝(6502)富士電機(6504)三菱重工業(7011)伊藤忠商事(8001)丸紅(8002)三井物産(8031)住友商事(8053)三菱商事(8058)などがある。

 また、国内の地熱発電事業者としては、三菱瓦斯化学(4182)出光興産(5019)JXホールディングス(5020)三菱マテリアル(5711)東京電力(9501)東北電力(9506)九州電力(9508)北海道電力(9509)J−POWER(電源開発)(9513)などがある。

 ニュージーランドでは2010年5月に、住友商事(8053)富士電機(6504)が共同受注した、ナ・アワ・ブルア地熱発電所が完成している。総事業費は約300億円で、世界最大級の14万キロワットの出力があり、ニュージーランドの電力供給量の14%が、地熱発電で賄われることになったという。

 東芝(6502)も、ニュージーランドの地熱発電所向けに、タービン・発電機・復水器2セットを受注した。受注額は約80億円で、2012年上期に納入する。同社によると、これまで世界各地で52セットの納入実績があり、今回のニュージーランド向けの受注は、2005年11月のアイスランドのヘリシェイディ地熱発電所(2007年11月運転開始)向け以来、約5年半ぶりだという。

 また三菱重工業(7011)はアイスランドと、地熱発電を柱とした再生エネルギー導入支援で提携している。インドネシアでは、住友商事(8053)三菱商事(8058)など総合商社が、タービン・発電機メーカーと組んで受注を拡大させている。富士電機(6504)は、低温領域の地熱資源に対応したバイナリー発電方式の設備も手掛け、地熱発電の需要に幅広く取り組む方針だ。JFEエンジニアリング(ジェイ エフ イー ホールディングス5411の子会社)は、地熱発電所の配管などを手掛けており、低温型地熱発電設備に豊富な実績を持つ米オーマット社と提携した。

 国内の地熱発電事業者としては、現在は、三菱マテリアル(5711)が2カ所、東北電力(9506)が5カ所、九州電力(9508)が6カ所の運営に参画する大手である。さらに非鉄各社が、国内の地熱発電事業を拡大する方針を打ち出している。三菱マテリアル(5711)は、秋田県で2010年度から調査を始め、国内5か所で地熱発電事業を目指す方針だ。JX日鉱日石金属(JXホールディングス5020の子会社)は、2010年度中に北海道で調査を始め、本格参入を検討する模様だ。

【地熱発電銘柄特集】原発事故を受け新エネルギーに注目
(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー
(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原発20基分以上
(3):地熱発電は世界20カ国以上で稼働!市場規は年間3000億円
(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業
主な地熱発電関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:14 | 特集

地熱発電特集(3):地熱発電は世界の20カ国以上で稼働!関連市場規は年間3000億円

■地熱発電関連の世界市場は拡大基調

地熱発電特集(3):地熱発電は世界の20カ国以上で稼働!関連市場規は年間3000億円 地熱発電は、米国、フィリピン、メキシコ、イタリア、インドネシア、日本、ニュージーランド、アイスランドなど、世界の20カ国以上で稼働している。その合計設備容量は約900〜1000万キロワット、関連市場規模は発電機や開発分野などで年間3000億円程度とみられている。

 そして、再生可能で安定的な出力が得られる自然エネルギーのため、地熱資源大国では新規開発に対する意欲が強い。世界第1位の地熱資源大国であるインドネシアは、発電設備容量を現状の約120万キロワットから、2025年までに、950万キロワットまで拡大する計画を打ち出している。米国オバマ政権のグリーン・ニューディール政策など、各国政府による新エネルギー導入の優遇政策強化も背景にあるだけに、地熱発電関連の世界市場は拡大基調だろう。

■地熱発電に強みを持つ日本企業約20社が連携を強化

 地熱資源である高温の熱水や蒸気には、塩化物、硫化水素、二酸化炭素などの腐食性不純物や不凝結ガスなどが含まれるため、タービンなどの中核設備には、耐久性など安定的に発電する高い技術が求められている。

 この点で、日本企業の技術力に対する評価は高く、特に中核機器となるタービン・発電機の世界市場シェアでは、東芝(6502)富士電機(6504)(富士電機ホールディングスが2011年4月1日付で富士電機システムズを吸収合併して社名変更)、三菱重工業(7011)という、実績が豊富な日本の3社合計で約7〜8割を占めている。そして、インドネシアやニュージーランドなど、世界各国の地熱発電所開発プロジェクトを、タービン・発電機メーカーと総合商社が共同受注するケースも多い。

 さらに、発電設備の受注にとどまらず、成長市場である海外での地熱発電事業の開発分野から運営分野まで、事業領域の拡大に向けて、タービン・発電機メーカー、総合商社、電力会社など、地熱発電に強みを持つ日本企業約20社が連携を強化している。日本政府の支援も受けて、インドネシアやフィリピンなど、地熱資源が豊富な国に対して共同で事業提案するほか、地熱発電所の開発リスクを軽減するため、日本政府による金融支援策や、相手国政府との許認可折衝など、官民連携の施策も検討する。

>>参考:主な地熱発電関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:57 | 特集

地熱発電特集(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原子力発電所20基分以上

■火山国の日本は世界第3位の地熱資源大国、政策面の支援も始動

地熱発電特集(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原子力発電所20基分以上 火山国の日本は、インドネシア、米国に次ぐ、世界第3位の地熱資源大国と言われ、試算によると約2500万キロワット相当(原子力発電所20基分以上)の地熱資源量があるとされている。

 しかし現在、国内の地熱発電所は18地点で、合計の発電設備容量は約54万キロワット(火力発電所1基分程度)の稼働にとどまっている。そして、日本の総発電設備容量に占める地熱発電の割合は1%未満に過ぎず、埋蔵地熱資源量に対しても僅か2%強しか使用していないことになる。

 また、国内の地熱発電所の新規立地は、1999年に運転を開始した東京電力・八丈島地熱発電所が最後となっている。国内で地熱発電所の新規開発が停滞している背景には、発電コストの高さや、立地面・規制面での制約などの問題がある。

■政府は地熱発電の普及を促進する方針を打ち出す

 地熱発電所は、環境影響評価(環境アセスメント)対象となっているため、地元との調整も必要となり、熱源調査(地熱貯留層の探査)から建設まで、新設には10年以上の期間を要する。探査費用などの初期コストが高いことも特徴で、探査結果次第では適正な地熱資源量が得られないリスクもある。

 また、1カ所で開発できる発電規模が小さい(通常は1万〜5万キロワット)ため、1キロワット時当たりの発電コストが、火力発電所と比べて高いことが新規開発のネックとなっている。さらに、有望な地熱資源の約8割が、国立・国定公園などの自然公園内にあるため、掘削開発に対する規制が多い。こうした立地面での制約や、規制緩和などの政策支援の遅れも、地熱発電所の新規開発が停滞している要因である。

 しかし、政策面での支援も動き出している。政府は、地熱発電所の建設費に対する補助金引き上げや、再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入などで、地熱発電の普及を促進する方針を打ち出し、地熱開発の実質的な規制となっている自然公園法や温泉法の見直しにも着手する方針だ。

 環境省は、国立公園内の地下深部にある有望な地熱資源の利用を、公園区域外から公園内に向かって斜めに掘削し、パイプを通して地熱資源を回収するという、条件付きの手法を認めることを検討している。アイスランドなどで実用化された例もあり、景観を損なわずに地熱資源の利用が可能となる。掘削技術の開発も支援する模様だ。

【地熱発電銘柄特集】原発事故を受け新エネルギーに注目
(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー
(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原発20基分以上
(3):地熱発電は世界20カ国以上で稼働!市場規は年間3000億円

(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業
主な地熱発電関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:23 | 特集
2011年05月04日

地熱発電特集(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー

■天候の影響を受けず、安定的な出力が得られる地熱発電

地熱発電特集(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、あらためて太陽光発電、風力発電、地熱発電など、二酸化炭素(CO2)排出量が少なく再生可能な自然エネルギーの重要性が認識されている。

 こうした再生可能な自然エネルギーの中でも、地熱発電は、雨水などがマグマに加熱されて地下深部(通常は地下1000〜3000メートル)に貯えられた高温の熱水を利用するため、燃料枯渇や燃料価格高騰の心配がなく、太陽光発電や風力発電など他の再生可能な自然エネルギーと比べても、天候の影響を受けず、気象条件、季節、時間帯を問わずに、安定的な出力が得られるという特徴を持っている。今後の注目テーマとなるだろう。

■バイナリー地熱発電(温泉発電)の実証実験がスタート

 日本の地熱発電所の大部分では、坑井を通して地下から取り出した高温の熱水を、蒸気と熱水に遠心分離し、分離した蒸気でタービンを回して発電機を駆動させるという、シングルフラッシュ発電方式が主力となっている。通常はセ氏200度以上の高温熱水を利用する。分離した熱水と、発電に利用した蒸気を冷却したもの(蒸気凝縮水)は地下に戻され、地下深部でマグマによって再び加熱される。

 この他の発電方式としては、アンモニアなどの低温でも沸騰する二次媒体を使うバイナリー発電方式もある。バイナリー発電方式は、セ氏80〜100度という比較的低温領域の地熱資源に対応し、高温型のシングルフラッシュ発電方式よりも小規模な設備で発電できることも特徴だ。

 バイナリー発電方式では、既存の温泉(セ氏70〜120度)を利用できるため、新潟県十日町市の松山温泉では2010年10月、温泉を発電に利用する全国初の試みとして、バイナリー地熱発電(温泉発電)の実証実験がスタートした。温泉の熱水は発電に利用された後、冷却してセ氏50度程度にまで下がるため、旅館などで浴用として利用できるという。

【地熱発電銘柄特集】原発事故を受け新エネルギーに注目
(1):地熱発電はCO2排出量が少なく再生可能な自然エネルギー
(2):地熱資源大国「日本」の地熱資源量は原発20基分以上
(3):地熱発電は世界20カ国以上で稼働!市場規は年間3000億円
(4):地熱発電を国内・海外で事業展開する主要な関連企業
主な地熱発電関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:57 | 特集

LED照明関連銘柄特集(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目

■LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目

LED照明関連銘柄特集(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目 LED照明に続き、次世代の省エネルギー型照明として有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)照明も注目されるだろう。有機ELは光を拡散して発光する性質があるため、蛍光灯に代わる光源として期待されている。

 三菱重工業(7011)ローム(6963)凸版印刷(7911)などが出資するルミオテック(非上場)は今年1月、カネカ(4118)は今年3月、ともに生産を開始した。またパナソニック電工(パナソニック6752が完全子会社化)は出光興産(5019)と、三菱化学(三菱ケミカルホールディングス4188の子会社)はパイオニア(6773)と、いずれも共同で今年7月に生産を開始する。

 昭和電工(4004)は発光効率の高い材料を開発中である。住友化学(4005)は2012年の事業化を計画し、材料からパネルまで一貫生産する模様だ。コニカミノルタホールディングス(4902)は、照明器具世界最大手の蘭フィリップス社と提携し、有機EL照明パネルを共同開発する。

【LED照明関連銘柄特集】節電対策で「LED照明」が本格普及期入り
(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
>>参考:主なLED関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:48 | 特集

LED照明関連銘柄特集(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化

■市場拡大に向けた動きが活発化

LED照明関連銘柄特集(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化 LED照明の素材関連分野では、市場拡大に向けた動きが活発化している。住友化学(4005)は、LEDの材料となる高純度アルミナを増産するほか、LED用サファイア基板事業では、韓国サムスン電子系の三星LEDと合弁会社を設立して、2012年前半に生産を開始する。タムラ製作所(6768)は、LED照明向けの材料を手掛けるほか、傘下でLED照明を手掛ける光波(6876)を株式交換によって完全子会社化(8月1日付予定)し、LED照明の部材から完成品まで一貫して生産する体制を整える。

 またLEDは、自動車照明用、液晶テレビや携帯電話のバックライト用に使用され、各分野で市場が拡大している。特に液晶テレビの分野ではLED搭載型の割合が次第に上昇しており、照明分野とともに成長市場として期待されるだろう。

 上記以外の主要関連企業(素材、部品、製品、製造装置など)としては、東レ(3402)昭和電工(4004)住友精化(4008)三菱ケミカルホールディングス(4188)宇部興産(4208)朝日ラバー(5162)MARUWA(5344)旭ダイヤモンド工業(6140)ディスコ(6146)新川(6274)サムコ(6387)IDEC(6652)シーシーエス(6669)オーデリック(6889)ツインバード工業(6897)スタンレー電気(6923)エンプラス(6961)ローム(6963)村田製作所(6981)豊田合成(7282)モリテックス(7714)シチズンホールディングス(7762)内田洋行(8057)などがあるだろう。さらに、照明器具をはじめとする省エネ家電への買い替え促進という点で見れば、ビックカメラ(3048)ノジマ(7419)コジマ(7513)ケーズホールディングス(8282)ヤマダ電機(9831)などの家電量販店も恩恵を受けるだろう。

 また照明器具の海外市場でも、CO2(二酸化炭素)削減の流れで、白熱電球や蛍光灯をLED照明などの省エネルギー型に置き換える動きが加速している。海外市場では、蘭フィリップス社、独オスラム社(独シーメンス社の子会社)、米GE(ゼネラル・エレクトリック)社が高シェアを握っているが、日本勢や韓国勢の攻勢で競争が激化するとみられている。

【LED照明関連銘柄特集】節電対策で「LED照明」が本格普及期入り
(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
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2011年05月03日

LED照明関連銘柄特集(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ

■照明器具メーカーは品揃え強化などの拡販戦略

LED照明関連銘柄特集(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ 国内のLED照明の市場は、2010年の改正省エネ法施行なども追い風として順調に拡大している。調査会社の富士経済によると、国内LED照明市場の規模は2009年の約300億円が、2012年には約900億円に拡大すると予測している。そして、今回の節電対策としての需要の盛り上がりで、国内LED照明市場の拡大ペースは一段と加速するだろう。ただしLED照明は長寿命だけに、普及が一巡した後に反動減の可能性があるため、注意しておきたい。

■主要各社のLED照明事業

 市場拡大を背景に、主要各社はLED照明事業を拡大させている。国内照明器具最大手のパナソニック(6752)グループでは、パナソニック電工(パナソニックが完全子会社化)が品揃え強化などで、住宅用も含むLED照明の国内販売を、2011年度には2010年度見込みに比べて約2倍の360億円に拡大する計画だ。東芝ライテック(東芝6502の子会社)は品揃えを強化するとともに、海外の照明器具メーカー向けに、LED光源と電源を内蔵した中核部品の供給を強化する。

 また大手電機メーカーでは、シャープ(6753)住生活グループ(5938)と提携し、省エネ住宅向けの販路を拡大する。三菱電機オスラム(三菱電機6503と独オスラム社の合弁販売会社)や、NECライティング(NEC6701の子会社)も、直管型の品揃えを強化している。日立アプライアンス(日立製作所6501の子会社)は、他社製品より寿命を延ばしたハロゲン電球形LED電球を発売し、品揃えを強化する。

 中堅電機メーカーでは、岩崎電気(6924)帝人(3401)と共同開発した業界最軽量のLED照明を発売した。ウシオライティング(ウシオ電機6925の子会社)はオフィス用でLED照明に参入する。遠藤照明(6932)はLED照明の生産能力を引き上げ、2011年度の売上高を2010年度見込み比約2倍の160億円に拡大する計画だ。

 リコー(7752)も独自開発したLED照明で新規参入し、2013年度に国内外合計で1000億円規模の売上を目指す。現在の市場では蛍光灯から置き換える際に、電圧を調整するための特殊な口金が必要な直管型が主力になっているが、口金が不要なタイプで参入する。

【LED照明関連銘柄特集】節電対策で「LED照明」が本格普及期入り
(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
>>参考:主なLED関連銘柄一覧
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LED照明関連銘柄特集(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる

■4月上旬の電球全体に占めるLED電球の割合は27%台

LED照明関連銘柄特集(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる 一般家庭でも節電意識が急速に高まり、白熱電球や蛍光灯をLED電球に置き換える動きが加速している。主要な家電量販店では、照明器具を含めて、消費電力の少ない省エネ機種への買い替えを促すために、購入者に独自ポイントなどの特典を付与する動きも広がっているようだ。

 家電量販店の販売動向を調査しているGfKジャパンによると、関東・甲信越地方を中心として3月の計画停電実施以降、LED電球の販売が急増しているという。そして電球全体に占めるLED電球の割合は、4月上旬には27%台となり、計画停電実施前に比べて約10ポイント上昇し、過去最高水準に達したという。

■政府は2030年までにすべての照明を省エネルギー型に置き換える方針

 さらに政策面での後押しも期待されている。民主党の電力需給問題対策プロジェクトチームは4月28日、消費電力の少ないLED電球の普及を後押しするため、節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめた。家電エコポイント制度の仕組みを利用した制度で、東京電力管内の80%以上の世帯にLED電球の普及を目指している。

 こうした状況から、オフィス、店舗、一般家庭へのLED照明の普及が加速し、市場の急拡大が見込まれている。政府は環境対策の一環として2030年までに、国内のすべての照明をLED電球など省エネルギー型に置き換える方針を示していたが、今回の電力不足を契機に企業や一般家庭の節電意識が高まっているため、置き換えが想定以上に加速する可能性も高いだろう。

【LED照明関連銘柄特集】節電対策で「LED照明」が本格普及期入り
(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
>>参考:主なLED関連銘柄一覧
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:57 | 特集

LED照明関連銘柄特集(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大

■節電対策でLED照明の需要が急拡大、本格普及期入り

LED照明関連銘柄特集(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大 今年夏の電力不足に対応した節電対策として、長寿命で低消費電力のLED(発光ダイオード)照明の人気が急上昇し、株式市場でもLED照明関連の銘柄が注目されている。

 LED照明は、電圧をかけると光を発するLEDを光源にした照明器具である。電球形の他に、蛍光灯から置き換えやすい直管型、照明器具に直接LEDチップを搭載した一体型など、さまざまな種類がある。従来の白熱電球や蛍光灯に比べて高価格だが、寿命が約4万時間と長いうえに、消費電力は白熱電球の約5分の1〜約7分の1、蛍光灯の約3分の2〜約2分の1になるという。

■節電対策強化でオフィスや店舗にLED照明を導入

 3月に発生した東日本大震災と東京電力福島第一火力発電所事故の影響で、今年の夏は電力の供給能力が不足するため、東京電力や東北電力の管内では需給の逼迫が確実視されている。このため政府は、企業や一般家庭に対して、電力使用量を昨年比で15%削減することを求めている。

 これに対して大手企業は、業界ごとの輪番操業、サマータイムの導入、夏季休暇の長期化などで夏場の節電を図るほか、オフィスや店舗にLED照明を導入することで節電対策を強化する方針だ。

 たとえば、コンビニエンスストア大手のセブン−イレブン・ジャパンは、今年夏までに東京電力管内の約5000店舗、2012年2月末までに全国の店舗で、店内照明や店頭誘導看板をLED照明に切り替える。ローソンは、今年夏までに関東の約3000店舗、2012年2月末までに全国の約1万店舗にLED照明を導入する。LED照明の導入で電力コストを削減できるメリットもある。

【LED照明関連銘柄特集】節電対策で「LED照明」が本格普及期入り
(1)=節電対策の本命!LED照明の需要が急拡大
(2)=民主党は節電ポイント制度の創設を柱とする提言をまとめる
(3)=主要各社は拡販戦略でLED照明事業拡大へ
(4)=LED素材関連分野は市場拡大に向けた動きが活発化
(5)=LED照明に続く次世代の省エネルギー型照明も注目
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:20 | 特集