■出遅れ銘柄の物色一巡感は、もうしばらく先
来週(17〜21日)は、『残り福相場』の展開だろう。「商売繁盛」の「十日戎」は1月10日。今年も大阪の今宮戎神社は多くの参拝者でにぎわったようだ。マーケットには、もうしばらく、「残り福」を求める空気が続きそうだ。久々に年初から盛り上がった相場だけに、簡単には消したくない思いが強い。
とくに、出遅れ銘柄を中心にうまく回転が効いている。警戒感が強いから、早めの利食いが過熱感を抑えている。2月から3月に向けては、持ち合い解消などの売りも予想されるから、主力銘柄を柱に据えることは難しく、やはり、主役は「出遅れ株」で、脇役が「主力株」という位置づけだろう。高利回り銘柄、あるいは、低PBR銘柄などの指標からみて、出遅れ銘柄はまだ残っている。出遅れ銘柄の物色一巡感は、もうしばらく先だろう。
出遅れ銘柄が上がれば、主力銘柄が割安に見えることから、出遅れ銘柄に突き上げられる形で、主力銘柄も買われる場面が予想される。その結果、日経平均は、もう少し上値が見込めるだろう。
■日経平均の「週足」は、かなりいい水準
日経平均の「日足」と「週足」でみれば、「週足」ではかなり、いい水準に来ている。たとえば、26週線に対する乖離率が警戒ラインの10%程度に達している。しかし、「日足」では天井形成には達していない。30日線に対する乖離率が2%強と、警戒の4%ラインには余裕があるからだ。
このため、チャート的には、日足が上昇するのを待って天井形成に入るものとみられる。つまり、仮に、日経平均が1万1000円台へ乗せるとしても、日足では「終値」ベースで見込めるのに対し、週足は「上ヒゲ」での1万1000円台の可能性があるということになる。
通常なら、出遅れ株買いが一巡すれば、主力株へスイッチして、さらに、ひと回り大きい相場が予想される。しかし、2〜3月の法人売り等を考えれば主力株への転回は難しいだろう。深追いを避けつつ、出遅れ銘柄の「福」狙い相場にあやかりたい。
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(01/14)「福」狙い!出遅れ株中心に『残り福相場』の展開へ=犬丸正寛の相場展望
(01/14)ウーマノミクス(女性経済)特集番組で見た銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
(01/13)『新規公開後の株価パフォーマンス』を伊藤桂一氏に聞く=犬丸正寛の見聞記
(01/11)「第2の日立」浮上に期待?新株式発行会社を狙え!=浅妻昭治
(01/07)『雪ウサギ』相場に突入!掴みどころのない不確かな展開に=犬丸正寛の相場展望
(01/07)エステから連想して、「超音波」銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
(01/06)2011年度のキーワードは?「中国」「為替」「内需振興策」を予想
(01/06)個人の株回帰が鮮明!「卯年相場」らしく年初から跳ねる相場に期待=犬丸正寛
(01/04)【特集】大発会での活況銘柄は通年で大相場の期待!「急速充電器」関連株が急騰
(01/04)「左は世界を制する」の必勝テクニックでまず厳冬関連株、花粉症関連株へのジャブから
(01/03)シニアアナリストの水田雅展氏に2011年の相場を聞く=犬丸正寛
(01/02)最大の政策は失業対策、一刻も早く道州制を=妻と夫の株ロマン
(12/31)「無位無官を貫いた陶工」から連想した銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
(12/31)【大納会】2010年日経平均年足チャートは約380円の「陰線」
(12/30)2010年度「株式投資関連」キーワードランキング(日本インタビュ新聞社)
(12/30)2010年株式投資情報ブログ・記事アクセスランキング
(12/30)東証1部上昇率トップ争い銘柄!正月休みを控え利益確定売り
(12/30)株価動向のカギ握る銘柄!来年もIPOへ「リスクマネー」が供給されるか?
(12/27)飛んだクリスマスプレゼントのあとは、どんなお年玉が続くのか?=浅妻昭治
(12/24)2011年は『卯年』で跳ねても翌年『辰巳天井』控える=犬丸正寛の相場展望
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2011年01月14日
「福」狙い!出遅れ株中心に『残り福相場』の展開へ=犬丸正寛の相場展望
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:39
| 特集
ウーマノミクス(女性経済)特集番組で見た銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
1月11日放送のNHK『クローズアップ現代』を見た。テーマは「ウーマノミクス(女性経済)が日本を変える」。女性の活躍・活用によって新しい商品やサービスを生み出している企業や、社会・消費を牽引している女性たち。国内外のそうした事例を多数紹介し、女性の活躍が人口減少や消費の冷え込みへの対策として有効ではないかとの、示唆に富む内容だった。
番組では、アステラス製薬<4503>(東1)や日産自動車<7201>(東1)、りそなグループ(りそなホールディングス<8308>(東1))、キリンビールなどの事例が取り上げられ、他にも中堅中小企業や、多くの女性起業家の事例が提示されていた。また、スタジオでは、資生堂の代表取締役副社長であり、元 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局長の岩田喜美枝氏や、サイボウズ<4776>(東1)の青野(西端)慶久社長らが出演して解説やコメントなどをしていた。
番組を見て私が思ったのは、「女性が仕事を続けて実績を上げ、社会で活躍するのは、だんだん『当たり前のこと』になっているんだなあ」ということだった。昔だったら、「男性と肩を並べて」とか、「女だてらに」的な形容がつくことが多かったが、今は多くの女性が、ごく自然に活躍しているのだ。もちろん、実績を上げて活躍している男性と同様に、「優秀な人たちが、かなり努力をしている」ということなのだが。
番組に出てきた企業名から、2社(2銘柄)をウォッチしてみた。
★資生堂<4911>(東1)
化粧品の国内首位メーカー、資生堂<4911>(東1)を入れる。上記の岩田氏は、資生堂初の女性副社長として2008年の就任時に話題となった。資生堂の14日終値は25円安の1756円。単位100株。PERは約28.1倍、PBRは約2.1倍となっている。チャートは11月2日につけた年初来安値1661円から反発し、以降は三角保ち合いを形成しているように見える。まずは上値1800円ライン上抜けを目指す。
★キリンホールディングス<2503>(東1)
ビール類シェア国内2位のキリンホールディングス<2503>(東1)を入れる。上記の番組では、キリンのノンアルコールビールは女性社員が開発を牽引したこと、そしてその背景には、女性が活躍できるような社内環境があることが紹介されていた。キリンホールディングスの14日終値は17円安の1133円。単位1000株。PERは約108.9倍、PBRは約1.1倍。
チャートは11月9日につけた直近高値1209円から、調整局面となっていた。1130円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。まずは26週移動平均線の1160円ラインまでの戻りを、中期で1200円フシまでの戻りを目指す。12月20日付けの三菱UFJモルガン・スタンレー証券のレーティング(投資対象期間12ヵ月以内)では、投資判断「アウトパフォーム」(強気)継続、目標株価2050円とされた。ゴールドマンサックス証券の同21日付けレーティングでは、投資判断「中立」、目標株価1300円とされた。また、1月13日付けの東洋経済新報社『四季報速報』では、2011年12月期連結業績予想を、従来予想値から一部、上ブレした予想値とした。
番組では、アステラス製薬<4503>(東1)や日産自動車<7201>(東1)、りそなグループ(りそなホールディングス<8308>(東1))、キリンビールなどの事例が取り上げられ、他にも中堅中小企業や、多くの女性起業家の事例が提示されていた。また、スタジオでは、資生堂の代表取締役副社長であり、元 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局長の岩田喜美枝氏や、サイボウズ<4776>(東1)の青野(西端)慶久社長らが出演して解説やコメントなどをしていた。
番組を見て私が思ったのは、「女性が仕事を続けて実績を上げ、社会で活躍するのは、だんだん『当たり前のこと』になっているんだなあ」ということだった。昔だったら、「男性と肩を並べて」とか、「女だてらに」的な形容がつくことが多かったが、今は多くの女性が、ごく自然に活躍しているのだ。もちろん、実績を上げて活躍している男性と同様に、「優秀な人たちが、かなり努力をしている」ということなのだが。
番組に出てきた企業名から、2社(2銘柄)をウォッチしてみた。
★資生堂<4911>(東1)
化粧品の国内首位メーカー、資生堂<4911>(東1)を入れる。上記の岩田氏は、資生堂初の女性副社長として2008年の就任時に話題となった。資生堂の14日終値は25円安の1756円。単位100株。PERは約28.1倍、PBRは約2.1倍となっている。チャートは11月2日につけた年初来安値1661円から反発し、以降は三角保ち合いを形成しているように見える。まずは上値1800円ライン上抜けを目指す。
★キリンホールディングス<2503>(東1)
ビール類シェア国内2位のキリンホールディングス<2503>(東1)を入れる。上記の番組では、キリンのノンアルコールビールは女性社員が開発を牽引したこと、そしてその背景には、女性が活躍できるような社内環境があることが紹介されていた。キリンホールディングスの14日終値は17円安の1133円。単位1000株。PERは約108.9倍、PBRは約1.1倍。
チャートは11月9日につけた直近高値1209円から、調整局面となっていた。1130円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。まずは26週移動平均線の1160円ラインまでの戻りを、中期で1200円フシまでの戻りを目指す。12月20日付けの三菱UFJモルガン・スタンレー証券のレーティング(投資対象期間12ヵ月以内)では、投資判断「アウトパフォーム」(強気)継続、目標株価2050円とされた。ゴールドマンサックス証券の同21日付けレーティングでは、投資判断「中立」、目標株価1300円とされた。また、1月13日付けの東洋経済新報社『四季報速報』では、2011年12月期連結業績予想を、従来予想値から一部、上ブレした予想値とした。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:27
| 特集
2011年01月13日
『新規公開後の株価パフォーマンス』を伊藤桂一氏に聞く=犬丸正寛の見聞記
日興コーディアル証券:株式調査部次長・シニアアナリスト伊藤桂一氏に聞く
■上場直後の株価や出来高が極端に高い・低い場合はパフォーマンス低迷、上場後の取引<中程度>が好成績
投資家なら誰でも、新しく株式市場に上場してくる銘柄、即ち、『新規公開銘柄』に対する関心は強い。公開売出に申し込んで当たった人、外れた人。あるいは、公開後の変動にマトを絞って投資する人。さらに、新規公開銘柄の人気波及を見込んで業態の似た銘柄に投資する人など、新規公開銘柄の動きには熱い視線が集まる。その関心度の高い新規公開銘柄の、『新規公開後の株価パフォーマンス』(東証1部直接上場銘柄)を検証した日興コーディアル証券の株式調査部次長・シニアアナリスト伊藤桂一氏に取材、同氏のレポートを紹介する。
最近数年の新規公開銘柄は少ない。2005〜07年の3年間では、REIT(不動産投資信託)も含めると合計で600近くに達していた。それが、2009年の公開件数は19件、2010年も22件にとどまっている。とくに、06年、07年頃は新興系企業の公開が顕著だったのに対し、最近では、第一生命保険<8750>、大塚ホールディングス<4578>などにみられるように大型の企業で、しかも、東証1部への直接上場が目立つようになっている印象が強い。この点について、伊藤桂一氏は、「東証1部へ直接上場するケースはあまり多くなく、5年間の合計で27件。2007年8月の金融危機以降では8件にとどまっている。しかし、公開件数全体に占める東証1部直接上場件数の比率は近年、高まっている」と指摘する。
伊藤桂一氏が、「新規公開後の株価パフォーマンス」検証の対象としたのも、こうした「東証1部直接上場銘柄」だ。その理由は、「東証1部への直接上場には、たとえば、流通株式数や見込み時価総額などの要件を追加的に満たす必要があり、結果的に個別要因が少なくなる」(伊藤氏)。つまり、新興系銘柄などの場合は、発行株数が少ないため、値動きが荒いうえに、後継者のことなど、個別的な要因が多く含まれ、パフォーマンス分析が難しい。
前置きはこの程度にして、気になる公開後の株価パフォーマンスについて、伊藤桂一氏に概要を語ってもらおう。なお、伊藤氏は、『公募価格と上場後の価格との乖離率』、『上場後の出来高と公募株数の比率』について検証。さらに、初値だけでなく、動きが落ち着く『上場5営業日後の終値』を基準としてTOPIXとの対比で経過を観察している。その結果を次のように語る。
「公募価格から初値までの初値乖離率で分類した場合、上場後30営業日間(約1ヵ月半)では、それほど大きなパフォーマンス格差はみられないが、それ以降では大きな格差が生じる。初値の代わりに5営業日後の終値を利用した場合、傾向は初値乖離率と同様だが、乖離率が高い案件では当初30営業日のパフォーマンスの良さが際立っている。公開株数に対する初日の出来高の比率で分類した場合、傾向は初値乖離率と非常によく似ているものの、低回転率の案件で長期のパフォーマンスが高い傾向が顕著にみられる。初日の出来高の代わりに5営業日間の出来高合計を利用した場合、回転率が中程度の案件のパフォーマンスが高まった」ということだ。
要約してもらうと、「いずれのケースでも、上場直後の株価や出来高が極端に低い場合や、逆に、極端に高い場合にパフォーマンスが低迷する傾向がみられる。上場後の株価が若干上昇するか適度に流動性が確保される場合にはパフォーマンスが堅調という傾向がみられた」という。
もう少し、噛み砕いてお願いしますと向けると、「上場直後に大商いとなるケースでは、短期的にはパフォーマンスが期待できる。しかし、30営業日を超えるとパフォーマンスが低下する傾向がみられる。反対に、上場直後の売買が低調だった場合には、市場を大きく下回ることはないものの、上回るケースも少ない。上場後の商いが<中程度>の場合が最もパフォーマンスは安定的」ということだ。要は、上場時(上場5日間も含め)の、出来高が多い少ないがポイントとみておけばよいということだろう。
この結論は東証1部直接上場銘柄についてのこと。しかし、新興系銘柄の新規上場の際にも、厳密ではないとしても、かなり参考となるだろう。昨年4月1日に東証1部へ直接上場した第一生命保険。上場前から高人気だった。公開価格14万円に対し、初値は16万円と公開価格を14.2%上回った。直後、高値16万8800円までつけたものの、一転、下げに転じ、11月5日の9万6700円まで高値から約43%、日柄で7ヶ月下げた。その後、現在では13万9100円とボトムから約4割戻している。上場時、大商いとなった後に大きく下げた動きは、まさに検証通りの展開だろう。しかも、安値水準を待って買った人は、その後の戻りで好成果を挙げているわけだ。
また、昨年12月15日に東証1部に直接上場の大塚ホールディングスは、公開価格2100円に対し2170円で寄り付き、同じ日に2234円まであったものの、12月17日には2000円を割って1930円まで下げた。同社株についても前評判が高く初日が大商いだった反動とみることができるだろう。
こうしてみると、新規公開銘柄については、上場後の安いところを仕込むのも一つのやり方といえそうだ。もちろん、その場合は、上場時に大商いをやった場合である。とくに、下値仕込みのメドとしては、案外、新規公開株にも、高値から、『3割高下に向かえ』の教えが通用するとみることもできそうだ。先行き、東京メトロなど大型の新規公開が期待されるだけに参考としたい。(犬丸正寛)
■上場直後の株価や出来高が極端に高い・低い場合はパフォーマンス低迷、上場後の取引<中程度>が好成績
投資家なら誰でも、新しく株式市場に上場してくる銘柄、即ち、『新規公開銘柄』に対する関心は強い。公開売出に申し込んで当たった人、外れた人。あるいは、公開後の変動にマトを絞って投資する人。さらに、新規公開銘柄の人気波及を見込んで業態の似た銘柄に投資する人など、新規公開銘柄の動きには熱い視線が集まる。その関心度の高い新規公開銘柄の、『新規公開後の株価パフォーマンス』(東証1部直接上場銘柄)を検証した日興コーディアル証券の株式調査部次長・シニアアナリスト伊藤桂一氏に取材、同氏のレポートを紹介する。
最近数年の新規公開銘柄は少ない。2005〜07年の3年間では、REIT(不動産投資信託)も含めると合計で600近くに達していた。それが、2009年の公開件数は19件、2010年も22件にとどまっている。とくに、06年、07年頃は新興系企業の公開が顕著だったのに対し、最近では、第一生命保険<8750>、大塚ホールディングス<4578>などにみられるように大型の企業で、しかも、東証1部への直接上場が目立つようになっている印象が強い。この点について、伊藤桂一氏は、「東証1部へ直接上場するケースはあまり多くなく、5年間の合計で27件。2007年8月の金融危機以降では8件にとどまっている。しかし、公開件数全体に占める東証1部直接上場件数の比率は近年、高まっている」と指摘する。
伊藤桂一氏が、「新規公開後の株価パフォーマンス」検証の対象としたのも、こうした「東証1部直接上場銘柄」だ。その理由は、「東証1部への直接上場には、たとえば、流通株式数や見込み時価総額などの要件を追加的に満たす必要があり、結果的に個別要因が少なくなる」(伊藤氏)。つまり、新興系銘柄などの場合は、発行株数が少ないため、値動きが荒いうえに、後継者のことなど、個別的な要因が多く含まれ、パフォーマンス分析が難しい。
前置きはこの程度にして、気になる公開後の株価パフォーマンスについて、伊藤桂一氏に概要を語ってもらおう。なお、伊藤氏は、『公募価格と上場後の価格との乖離率』、『上場後の出来高と公募株数の比率』について検証。さらに、初値だけでなく、動きが落ち着く『上場5営業日後の終値』を基準としてTOPIXとの対比で経過を観察している。その結果を次のように語る。
「公募価格から初値までの初値乖離率で分類した場合、上場後30営業日間(約1ヵ月半)では、それほど大きなパフォーマンス格差はみられないが、それ以降では大きな格差が生じる。初値の代わりに5営業日後の終値を利用した場合、傾向は初値乖離率と同様だが、乖離率が高い案件では当初30営業日のパフォーマンスの良さが際立っている。公開株数に対する初日の出来高の比率で分類した場合、傾向は初値乖離率と非常によく似ているものの、低回転率の案件で長期のパフォーマンスが高い傾向が顕著にみられる。初日の出来高の代わりに5営業日間の出来高合計を利用した場合、回転率が中程度の案件のパフォーマンスが高まった」ということだ。
要約してもらうと、「いずれのケースでも、上場直後の株価や出来高が極端に低い場合や、逆に、極端に高い場合にパフォーマンスが低迷する傾向がみられる。上場後の株価が若干上昇するか適度に流動性が確保される場合にはパフォーマンスが堅調という傾向がみられた」という。
もう少し、噛み砕いてお願いしますと向けると、「上場直後に大商いとなるケースでは、短期的にはパフォーマンスが期待できる。しかし、30営業日を超えるとパフォーマンスが低下する傾向がみられる。反対に、上場直後の売買が低調だった場合には、市場を大きく下回ることはないものの、上回るケースも少ない。上場後の商いが<中程度>の場合が最もパフォーマンスは安定的」ということだ。要は、上場時(上場5日間も含め)の、出来高が多い少ないがポイントとみておけばよいということだろう。
この結論は東証1部直接上場銘柄についてのこと。しかし、新興系銘柄の新規上場の際にも、厳密ではないとしても、かなり参考となるだろう。昨年4月1日に東証1部へ直接上場した第一生命保険。上場前から高人気だった。公開価格14万円に対し、初値は16万円と公開価格を14.2%上回った。直後、高値16万8800円までつけたものの、一転、下げに転じ、11月5日の9万6700円まで高値から約43%、日柄で7ヶ月下げた。その後、現在では13万9100円とボトムから約4割戻している。上場時、大商いとなった後に大きく下げた動きは、まさに検証通りの展開だろう。しかも、安値水準を待って買った人は、その後の戻りで好成果を挙げているわけだ。
また、昨年12月15日に東証1部に直接上場の大塚ホールディングスは、公開価格2100円に対し2170円で寄り付き、同じ日に2234円まであったものの、12月17日には2000円を割って1930円まで下げた。同社株についても前評判が高く初日が大商いだった反動とみることができるだろう。
こうしてみると、新規公開銘柄については、上場後の安いところを仕込むのも一つのやり方といえそうだ。もちろん、その場合は、上場時に大商いをやった場合である。とくに、下値仕込みのメドとしては、案外、新規公開株にも、高値から、『3割高下に向かえ』の教えが通用するとみることもできそうだ。先行き、東京メトロなど大型の新規公開が期待されるだけに参考としたい。(犬丸正寛)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:50
| 特集
2011年01月11日
「第2の日立」浮上に期待?新株式発行会社を狙え!=浅妻昭治
■「良いファイナンス」か「悪いファイナンス」証明の最大の根拠
いまでは信じられないだろうが、資産バブルが崩壊するまでは、東京市場では長くエクイティ・ファイナンス(新株式発行を伴う資金調達)は、ポジティブな材料として株価押上げ材料として受け取られていた。その証拠にすでに死語となってしまった「株高促進運動」、「転換促進運動」などとするセールストークが、大手を振るって罷り通っていた。発行会社と幹事証券会社が、発行価格を高く決め、転換社債の早期転換を図るべくツルんで相場操縦まがいの資本政策を進め、投資家サイドもそれを承知でセールストークに乗って、入手競争厳しい公募株や転換社債を何とか手に入れ、うまうまと一回転、二回転させたのである。
それが「失われた20年」を経て新株式発行は、株主価値を希薄化させ需給を悪化させると忌み嫌われる売り材料に一転して、株価は増資発表とともに急落してしまう繰り返しとなった。昨年の日経平均株価は、年末こそ1万円台を回復したものの、夏には9000円台を割っていたが、この引き金となった悪材料としては、円高進行、欧州のソブリンリスク、民主連立政権の参議院選挙大敗とともに、メガバンクの大量ファイナンスが、需給悪化要因に数えられていた。
それが今年は新年早々、その新株式発行を発表したJVC・ケンウッド・ホールディングス(6632)が、株価急落どころか2日間もストップ高を続ける様変わりの展開となり、前週末7日に新株式発行を発表したりそなホールディングス(8308)も、今週どう反応するか注目を集めている。JVCケンウッドの連続ストップ高は、日証金が貸借取引を停止した需給要因や、東証が、公募増資に絡むインサイダー取引にストップをかける空売り禁止などの規制強化を検討していることなど、さまざまな要因が取り沙汰されている。ただ、2009年12月に公募増資(発行価格230円)を強行して市場の顰蹙を買った日立製作所(6501)が、大発会直後に昨年来高値まで買い進まれたことなどを勘案すると、エクイティ・ファイナンスに対する市場の風当たりも若干変わったのか、考えられないこともない。
もともと発行会社は、既存株主のマイナスとなり、需給・市況悪化材料になることを重々承知しながら強引に実施した新株式発行である。これが単なるヤラズブッタクリのカネ集めでなく、調達資金で企業価値を高める経営戦略を展開していることを株主や市場に説明しなければならない経営責任を負っている。
新株式発行に「良いファイナンス」と「悪いファイナンス」があるとして、「良いファイナンス」証明の最大の根拠となるのは、自社の株価の動向である。株価が、発行価格を割っていたりすれば問題大ありで、株主総会はまず「お詫び」、平身低頭から入らなければ乗り切れない。3月決算会社の株主総会は、今年6月末に一斉開催である。株価が発行価格を割っている発行会社はもちろん、スレスレの会社も株価意識を高めることになり、自社株式取得、株式分割などの株価刺激材料が飛び出さないとも限らない。
昨年ファイナンスを実施し株価が低迷中の大京(8840)、アルバック(6728)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、テイクアンドギブ・ニーズ(4331)、パイオニア(6773)、コロワイド(7616)、ヤマハ発動機(7272)、メディカルシステムネットワーク(4350)、東レ(3402)、ラウンドワン(4680)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、国際石油開発帝石(1605)、ケネディクス(4321)、日本板硝子(5202)、カゴメ(2811)などから「第2の日立」が浮上することを期待するのもあながち間違いではなさそうだ。
いまでは信じられないだろうが、資産バブルが崩壊するまでは、東京市場では長くエクイティ・ファイナンス(新株式発行を伴う資金調達)は、ポジティブな材料として株価押上げ材料として受け取られていた。その証拠にすでに死語となってしまった「株高促進運動」、「転換促進運動」などとするセールストークが、大手を振るって罷り通っていた。発行会社と幹事証券会社が、発行価格を高く決め、転換社債の早期転換を図るべくツルんで相場操縦まがいの資本政策を進め、投資家サイドもそれを承知でセールストークに乗って、入手競争厳しい公募株や転換社債を何とか手に入れ、うまうまと一回転、二回転させたのである。
それが「失われた20年」を経て新株式発行は、株主価値を希薄化させ需給を悪化させると忌み嫌われる売り材料に一転して、株価は増資発表とともに急落してしまう繰り返しとなった。昨年の日経平均株価は、年末こそ1万円台を回復したものの、夏には9000円台を割っていたが、この引き金となった悪材料としては、円高進行、欧州のソブリンリスク、民主連立政権の参議院選挙大敗とともに、メガバンクの大量ファイナンスが、需給悪化要因に数えられていた。
それが今年は新年早々、その新株式発行を発表したJVC・ケンウッド・ホールディングス(6632)が、株価急落どころか2日間もストップ高を続ける様変わりの展開となり、前週末7日に新株式発行を発表したりそなホールディングス(8308)も、今週どう反応するか注目を集めている。JVCケンウッドの連続ストップ高は、日証金が貸借取引を停止した需給要因や、東証が、公募増資に絡むインサイダー取引にストップをかける空売り禁止などの規制強化を検討していることなど、さまざまな要因が取り沙汰されている。ただ、2009年12月に公募増資(発行価格230円)を強行して市場の顰蹙を買った日立製作所(6501)が、大発会直後に昨年来高値まで買い進まれたことなどを勘案すると、エクイティ・ファイナンスに対する市場の風当たりも若干変わったのか、考えられないこともない。
もともと発行会社は、既存株主のマイナスとなり、需給・市況悪化材料になることを重々承知しながら強引に実施した新株式発行である。これが単なるヤラズブッタクリのカネ集めでなく、調達資金で企業価値を高める経営戦略を展開していることを株主や市場に説明しなければならない経営責任を負っている。
新株式発行に「良いファイナンス」と「悪いファイナンス」があるとして、「良いファイナンス」証明の最大の根拠となるのは、自社の株価の動向である。株価が、発行価格を割っていたりすれば問題大ありで、株主総会はまず「お詫び」、平身低頭から入らなければ乗り切れない。3月決算会社の株主総会は、今年6月末に一斉開催である。株価が発行価格を割っている発行会社はもちろん、スレスレの会社も株価意識を高めることになり、自社株式取得、株式分割などの株価刺激材料が飛び出さないとも限らない。
昨年ファイナンスを実施し株価が低迷中の大京(8840)、アルバック(6728)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、テイクアンドギブ・ニーズ(4331)、パイオニア(6773)、コロワイド(7616)、ヤマハ発動機(7272)、メディカルシステムネットワーク(4350)、東レ(3402)、ラウンドワン(4680)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、国際石油開発帝石(1605)、ケネディクス(4321)、日本板硝子(5202)、カゴメ(2811)などから「第2の日立」が浮上することを期待するのもあながち間違いではなさそうだ。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:41
| 特集
2011年01月07日
『雪ウサギ』相場に突入!掴みどころのない不確かな展開に=犬丸正寛の相場展望
■引き続き「輸出関連株」が主導
新しい年を迎え、おめでとうございます。日経平均は昨年9月1日の8796円をボトムに上昇を続けている。7日(金)には1万550円と昨年9月ボトムから19.9%の上昇。一方、TOPIXは9月2日のボトム799ポイントから7日の928ポイントまで16.1%の上昇。引き続き「輸出関連株」が主導の形だ。
とくに、相場は年明けからの動きに元気がよい。
(1)NY高
(2)危惧されていた円高が進まなかった
(3)日米間の修復が進んでいる
(4)1月末予定の国会まで政局が空白
(5)新春相場期待、とくに、ウサギ年ということで「跳ねる」期待が強い
などが株高の背景となっているものとみられる。
■NY高の波及は大きい
なかでも、NY高の波及は大きい。アメリカの中間選挙の翌年は景気と株は強いという過去の教えとおりの展開。一時、日本の民主党政権誕生直後は、冷えていた日米関係が領海問題、北朝鮮の軍事脅威などがあって、関係が修復されている。関係が悪化していた時は、NYダウに対し、割り負けに置かれていた日経平均。政府間の関係修復なら、当然、マーケットも割り負け修復となる。現実にそうした動きとなっている。
「NN倍率」(日経平均÷NYダウ)の「1倍」は見込んでよいはず。今、NYダウは1万1697ドルだから、日経平均の1万1000円台は見込める理屈である。
■相場は強いが掴みどころのない不確かな展開
ただ、松の内(7〜15日)あたりを過ぎてくると、「おめでたさ」も終わり、現実のことに目が向き始める。日米とも国会が始まる。とくに、日本は内閣改造が行われる見通し。しかし、参議院議長(民主党)が首相、官房長官に対し、「国を担う資格なし」と、月刊誌で批判するなど、党内の足並みの乱れが気になる。果たして、内閣改造で乗り切れるのか。政治がガタつくと、尖閣のような問題が出てくる心配がある。為替もどちらに動くか難しい。しかも、NYダウは、これから大きなフシどころの1万2000ドルに差し掛かる。
卯年は跳ねる。一方で、ウサギには優しさの印象もある。寅のように強い印象ではない。白い雪原の「雪ウサギ」も思い浮かぶ。可愛くて、優しいものの、雪の風景に溶け込んで掴みどころが無いともいえる。まさに、今の相場が強いのに、自信が持てないのと似ている。「雪ウサギ」相場なのかもしれない。昨年9月安値から4ヶ月。さらに、「節分天井」も近づいてくる。雪ウサギを追いかけ過ぎて、雪に埋もれて遭難しないようにしたいものである。
新しい年を迎え、おめでとうございます。日経平均は昨年9月1日の8796円をボトムに上昇を続けている。7日(金)には1万550円と昨年9月ボトムから19.9%の上昇。一方、TOPIXは9月2日のボトム799ポイントから7日の928ポイントまで16.1%の上昇。引き続き「輸出関連株」が主導の形だ。
とくに、相場は年明けからの動きに元気がよい。
(1)NY高
(2)危惧されていた円高が進まなかった
(3)日米間の修復が進んでいる
(4)1月末予定の国会まで政局が空白
(5)新春相場期待、とくに、ウサギ年ということで「跳ねる」期待が強い
などが株高の背景となっているものとみられる。
■NY高の波及は大きい
なかでも、NY高の波及は大きい。アメリカの中間選挙の翌年は景気と株は強いという過去の教えとおりの展開。一時、日本の民主党政権誕生直後は、冷えていた日米関係が領海問題、北朝鮮の軍事脅威などがあって、関係が修復されている。関係が悪化していた時は、NYダウに対し、割り負けに置かれていた日経平均。政府間の関係修復なら、当然、マーケットも割り負け修復となる。現実にそうした動きとなっている。
「NN倍率」(日経平均÷NYダウ)の「1倍」は見込んでよいはず。今、NYダウは1万1697ドルだから、日経平均の1万1000円台は見込める理屈である。
■相場は強いが掴みどころのない不確かな展開
ただ、松の内(7〜15日)あたりを過ぎてくると、「おめでたさ」も終わり、現実のことに目が向き始める。日米とも国会が始まる。とくに、日本は内閣改造が行われる見通し。しかし、参議院議長(民主党)が首相、官房長官に対し、「国を担う資格なし」と、月刊誌で批判するなど、党内の足並みの乱れが気になる。果たして、内閣改造で乗り切れるのか。政治がガタつくと、尖閣のような問題が出てくる心配がある。為替もどちらに動くか難しい。しかも、NYダウは、これから大きなフシどころの1万2000ドルに差し掛かる。
卯年は跳ねる。一方で、ウサギには優しさの印象もある。寅のように強い印象ではない。白い雪原の「雪ウサギ」も思い浮かぶ。可愛くて、優しいものの、雪の風景に溶け込んで掴みどころが無いともいえる。まさに、今の相場が強いのに、自信が持てないのと似ている。「雪ウサギ」相場なのかもしれない。昨年9月安値から4ヶ月。さらに、「節分天井」も近づいてくる。雪ウサギを追いかけ過ぎて、雪に埋もれて遭難しないようにしたいものである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:39
| 特集
エステから連想して、「超音波」銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
先日、エステティックサロンに行って、アンチエイジング(加齢対策)コースを受けてみた。エステティシャンさんの手による顔や首元などのマッサージだけでなく、何やら機械を当てて、超音波で「老化物質を除去」したり、「保湿成分を浸透」させたり、「肌をふっくらさせ」たりした。今まで手で普通のマッサージをするエステを受けたことは何度もあるが、こうした機械を使うコースは初めてだったので、ちょっと緊張した。施術の途中で、少しピリッとした刺激を感じたり、施術後に顔が少しヒリヒリするような感じがしたので、「大丈夫かな」と、心配になったのだ。
しかしその後、数日経った時点では、とくに不具合はない。また、気のせいかもしれないが、実際に肌がピンと張ったような…。いや、単に、ここ数日は一段と寒さが増したので、肌表面が乾燥しており、張りが出たような錯覚を感じているだけかもしれない(笑)。
今は多くの人がプチ整形などを行なう時代なので、私の考え方が古いのかもしれないが、やはり顔や体に人工的に手を加えることには、少し抵抗感がある。次回のエステは、普通のマッサージが中心の、スタンダードなコースにしようと思ったのだった。
上記から連想して、「超音波」をキーワードに銘柄を見てみた。
★日立メディコ〈6910〉(東1)
超音波診断装置、X線診断システム、CTシステム、MRIシステムなどを扱っている、医療機器メーカー、日立メディコ<6910>(東1)を入れる。筆頭株主は日立製作所<6501>(東1)。日立メディコの7日は5円安の768円で引けた。単位1000株。PERは約38倍、PBRは約0.5倍となっている。チャートは昨年11月1日につけた上場来安値510円から反発し、以降は上昇トレンドで来ている。
週足の一目均衡表で見るとソーソク足が雲を上抜けしそうだし、アロカ<7704>(東1、監理)のTOBによる子会社化も業績寄与等が期待されている。雲上抜けで800円フシ越えも視野に入りそうだ。が、信用買い残が大幅に増加しており、そろそろ利益確定売りも入ってきそうなタイミングでもある。今後の地合いにもよるものの、750円ラインの押し目 小すくいで、800円ラインまでの戻り待ちが無難か。
★日本セラミック〈6929〉(主市場 大1)
赤外線センサーの国内トップメーカーで、超音波センサーなども世界有数の、日本セラミック<6929>(大1)を入れる。7日終値は12円高の1453円。単位100株。PERは約26.4倍、PBRは約1倍となっている。チャートは昨年1月と2月につけた年初来安値1050円以降、調整を挟みながらも中期で上昇トレンドとなっている。年明け1月4日には年初来高値1497円をつけた。今後の地合いにもよるが、1400円ラインの押し目 小すくいが無難そうだ。
しかしその後、数日経った時点では、とくに不具合はない。また、気のせいかもしれないが、実際に肌がピンと張ったような…。いや、単に、ここ数日は一段と寒さが増したので、肌表面が乾燥しており、張りが出たような錯覚を感じているだけかもしれない(笑)。
今は多くの人がプチ整形などを行なう時代なので、私の考え方が古いのかもしれないが、やはり顔や体に人工的に手を加えることには、少し抵抗感がある。次回のエステは、普通のマッサージが中心の、スタンダードなコースにしようと思ったのだった。
上記から連想して、「超音波」をキーワードに銘柄を見てみた。
★日立メディコ〈6910〉(東1)
超音波診断装置、X線診断システム、CTシステム、MRIシステムなどを扱っている、医療機器メーカー、日立メディコ<6910>(東1)を入れる。筆頭株主は日立製作所<6501>(東1)。日立メディコの7日は5円安の768円で引けた。単位1000株。PERは約38倍、PBRは約0.5倍となっている。チャートは昨年11月1日につけた上場来安値510円から反発し、以降は上昇トレンドで来ている。
週足の一目均衡表で見るとソーソク足が雲を上抜けしそうだし、アロカ<7704>(東1、監理)のTOBによる子会社化も業績寄与等が期待されている。雲上抜けで800円フシ越えも視野に入りそうだ。が、信用買い残が大幅に増加しており、そろそろ利益確定売りも入ってきそうなタイミングでもある。今後の地合いにもよるものの、750円ラインの押し目 小すくいで、800円ラインまでの戻り待ちが無難か。
★日本セラミック〈6929〉(主市場 大1)
赤外線センサーの国内トップメーカーで、超音波センサーなども世界有数の、日本セラミック<6929>(大1)を入れる。7日終値は12円高の1453円。単位100株。PERは約26.4倍、PBRは約1倍となっている。チャートは昨年1月と2月につけた年初来安値1050円以降、調整を挟みながらも中期で上昇トレンドとなっている。年明け1月4日には年初来高値1497円をつけた。今後の地合いにもよるが、1400円ラインの押し目 小すくいが無難そうだ。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:33
| 特集
2011年01月06日
2011年度のキーワードは?「中国」「為替」「内需振興策」を予想
■「すべての道は中国」に結びついている!?
2010年キーワードランキングを国内と国外で分けると、ほぼ半々。海外では、とくに「中国関連」のキーワードが目立つ。「上海万博」は当然としても、政治経済なども含めて中国に関連しないものはないと言ってよいほどだった。まさに、「すべての道は中国に続く」である。「レアメタル」も中国との尖閣諸島紛争から突如として表面化したもの。「円高」だって、日本の国力からすると円高は考え難く、海外要因を反映したものともいえる。
純粋な日本国内的な言葉では「地デジ」、「デフレ」、「リチウムイオン電池」くらいだろう。「鉄道」というキーワードも海外での受注拡大期待という国外的な材料である。
■2010年:株式投資関連キーワードランキング
(順位・キーワード)=日本インタビュ新聞社調べ
・1位=スマートグリッド
・2位=円高
・3位=上海万博
・4位=中国
・5位=リチウムイオン電池
・6位=鉄道
・7位=レアメタル
・8位=太陽電池
・9位=バルチック海運指数
・10位=地デジ
・11位=デフレ
・12位=電子書籍
・13位=原子力
・14位=日本航空
・15位=第一生命
さて、2011年のキーワードは、どんなものがベスト10入りするのだろう。引き続き、「中国」は外せないだろう。円高がどうなるかという「為替」も上位ランク入りが予想される。失業対策から、「内需振興策」も浮上するのではないか。国際軍事緊張から「防衛」も予想される。こうしてみると、個別の成長製品が少ないように思われる。それだけ、政治の混迷が影響しているのだろう。
【直近の中国関連銘柄の記事】
・2011年01月06日:富士重工業が3日続伸で昨年来の高値を連日更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/179084676.html
・2011年01月06日:ユニ・チャームは「中国本社」構想に期待を高めて反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/179061961.html
・2011年01月05日:カッパ・クリエイトは徹底した低価格路線を進め今期増益を見込む
http://syoukenn.seesaa.net/article/178790145.html
・2011年01月05日:JXホールディングスが中国の石炭輸出減を材料に上場来の高値
http://syoukenn.seesaa.net/article/178791630.html
・2011年01月05日:【チャート・ワンコメント】コマツは上場来高値更新の期待膨らむも、深追いはできない
http://syoukenn.seesaa.net/article/178783471.html
・2011年01月05日:富士重工業が中国での合弁生産に期待を高め昨年来の高値を更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/178764018.html
・2011年01月05日:第一工業製薬が高収益と低PBRなど見直され昨年来の高値を更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/178757740.html
・2011年01月05日:極楽湯は中国進出に期待、投資指標は割高感が強くレンジ相場続く
http://syoukenn.seesaa.net/article/178740361.html
・2011年01月05日:東芝が大型原子炉を中国と共同開発と伝えられ朝から連日高値
http://syoukenn.seesaa.net/article/178650023.html
・2011年01月04日:【銘柄診断】河合楽器は上方修正業績見直し極低位値ごろ割安株買い再燃し反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178395416.html
・2011年01月04日:【チャート・ワンコメント】資生堂は中段もち合いから再上昇が見込める動き
http://syoukenn.seesaa.net/article/178379579.html
・2011年01月04日:【銘柄診断】ヤマダ電機はアナリスト筋が減益を想定し人気面でマイナスに作用
http://syoukenn.seesaa.net/article/178351511.html
・2011年01月04日:DOWAホールディングスはレアメタル回収新技術開発報道受けて急反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178338047.html
・2011年01月04日:【注目株】テクノアルファは1月13日の決算発表に注目、今期も連続増益が有力
http://syoukenn.seesaa.net/article/178331190.html
・2011年01月04日:【期待株】ゼンショーは干支関連の一角で「卯跳ねる」を期待し反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178328297.html
・2011年01月04日:【話題株】有望株ランキング第1位のコマツは反発してスタート
http://syoukenn.seesaa.net/article/178317305.html
2010年キーワードランキングを国内と国外で分けると、ほぼ半々。海外では、とくに「中国関連」のキーワードが目立つ。「上海万博」は当然としても、政治経済なども含めて中国に関連しないものはないと言ってよいほどだった。まさに、「すべての道は中国に続く」である。「レアメタル」も中国との尖閣諸島紛争から突如として表面化したもの。「円高」だって、日本の国力からすると円高は考え難く、海外要因を反映したものともいえる。
純粋な日本国内的な言葉では「地デジ」、「デフレ」、「リチウムイオン電池」くらいだろう。「鉄道」というキーワードも海外での受注拡大期待という国外的な材料である。
■2010年:株式投資関連キーワードランキング
(順位・キーワード)=日本インタビュ新聞社調べ
・1位=スマートグリッド
・2位=円高
・3位=上海万博
・4位=中国
・5位=リチウムイオン電池
・6位=鉄道
・7位=レアメタル
・8位=太陽電池
・9位=バルチック海運指数
・10位=地デジ
・11位=デフレ
・12位=電子書籍
・13位=原子力
・14位=日本航空
・15位=第一生命
さて、2011年のキーワードは、どんなものがベスト10入りするのだろう。引き続き、「中国」は外せないだろう。円高がどうなるかという「為替」も上位ランク入りが予想される。失業対策から、「内需振興策」も浮上するのではないか。国際軍事緊張から「防衛」も予想される。こうしてみると、個別の成長製品が少ないように思われる。それだけ、政治の混迷が影響しているのだろう。
【直近の中国関連銘柄の記事】
・2011年01月06日:富士重工業が3日続伸で昨年来の高値を連日更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/179084676.html
・2011年01月06日:ユニ・チャームは「中国本社」構想に期待を高めて反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/179061961.html
・2011年01月05日:カッパ・クリエイトは徹底した低価格路線を進め今期増益を見込む
http://syoukenn.seesaa.net/article/178790145.html
・2011年01月05日:JXホールディングスが中国の石炭輸出減を材料に上場来の高値
http://syoukenn.seesaa.net/article/178791630.html
・2011年01月05日:【チャート・ワンコメント】コマツは上場来高値更新の期待膨らむも、深追いはできない
http://syoukenn.seesaa.net/article/178783471.html
・2011年01月05日:富士重工業が中国での合弁生産に期待を高め昨年来の高値を更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/178764018.html
・2011年01月05日:第一工業製薬が高収益と低PBRなど見直され昨年来の高値を更新
http://syoukenn.seesaa.net/article/178757740.html
・2011年01月05日:極楽湯は中国進出に期待、投資指標は割高感が強くレンジ相場続く
http://syoukenn.seesaa.net/article/178740361.html
・2011年01月05日:東芝が大型原子炉を中国と共同開発と伝えられ朝から連日高値
http://syoukenn.seesaa.net/article/178650023.html
・2011年01月04日:【銘柄診断】河合楽器は上方修正業績見直し極低位値ごろ割安株買い再燃し反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178395416.html
・2011年01月04日:【チャート・ワンコメント】資生堂は中段もち合いから再上昇が見込める動き
http://syoukenn.seesaa.net/article/178379579.html
・2011年01月04日:【銘柄診断】ヤマダ電機はアナリスト筋が減益を想定し人気面でマイナスに作用
http://syoukenn.seesaa.net/article/178351511.html
・2011年01月04日:DOWAホールディングスはレアメタル回収新技術開発報道受けて急反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178338047.html
・2011年01月04日:【注目株】テクノアルファは1月13日の決算発表に注目、今期も連続増益が有力
http://syoukenn.seesaa.net/article/178331190.html
・2011年01月04日:【期待株】ゼンショーは干支関連の一角で「卯跳ねる」を期待し反発
http://syoukenn.seesaa.net/article/178328297.html
・2011年01月04日:【話題株】有望株ランキング第1位のコマツは反発してスタート
http://syoukenn.seesaa.net/article/178317305.html
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:01
| 特集
個人の株回帰が鮮明!「卯年相場」らしく年初から跳ねる相場に期待=犬丸正寛
■マネックスの12月は現物株注文2ケタ増、FX取引28%減少
ネット証券大手のマネックスグループ<8698>(東1)が、6日(木)発表した12月の売買状況によると「個人投資家の株式回帰」の動きが鮮明となっている。同社の2010年12月の単月の「株式」注文件数(現物・信用合計)は、11月に比べて7.2%増加。とくに、現物注文が10.6%増と、信用取引の伸び1.0%増を大きく上回った。さらに、注文件数の内、取引成立の約定件数では現物・信用合計で11月比8.2%増の6万7878件と昨年5月(8万2837件)に次ぐ件数となって、昨年1年間を通して2番目となった。
一方、「投信」の約定件数は横ばいの6449件(11月6447件)、「FX」(外国為替証拠金取引)の取引金額は11月に比べ28.8%減少した。12月の営業日数は11月に比べ1日多かったことを差し引いても、12月は「株回帰」が顕著だったといえる。
師走相場特有の動きと指摘する向きもある。ただ、モチつき相場といわれる師走相場としては、本来、中心となる信用取引ではなく現物取引の多かったことは注目される。「相場の基調が強い」と判断されている。
12月は日経平均が、月初の9939円から月末には1万228円(高値は1万394円)となるなど、1ヶ月を通して強いことがあった。11年相場も年初1万352円で始まった日経平均は6日(木)には1万518円と続伸している。また、一気に1ドル・70円台へ行くのではと心配された円高も今のところ落ち着いている。まもなく、内閣改造も行われる見通しで、今度こそ力強い内閣が期待できるかもしれない。企業業績も今のところ堅調。どうやら、個人投資家にとっては、「卯年相場」らしく、年初から跳ねる相場が期待できそうだ。
ネット証券大手のマネックスグループ<8698>(東1)が、6日(木)発表した12月の売買状況によると「個人投資家の株式回帰」の動きが鮮明となっている。同社の2010年12月の単月の「株式」注文件数(現物・信用合計)は、11月に比べて7.2%増加。とくに、現物注文が10.6%増と、信用取引の伸び1.0%増を大きく上回った。さらに、注文件数の内、取引成立の約定件数では現物・信用合計で11月比8.2%増の6万7878件と昨年5月(8万2837件)に次ぐ件数となって、昨年1年間を通して2番目となった。
一方、「投信」の約定件数は横ばいの6449件(11月6447件)、「FX」(外国為替証拠金取引)の取引金額は11月に比べ28.8%減少した。12月の営業日数は11月に比べ1日多かったことを差し引いても、12月は「株回帰」が顕著だったといえる。
師走相場特有の動きと指摘する向きもある。ただ、モチつき相場といわれる師走相場としては、本来、中心となる信用取引ではなく現物取引の多かったことは注目される。「相場の基調が強い」と判断されている。
12月は日経平均が、月初の9939円から月末には1万228円(高値は1万394円)となるなど、1ヶ月を通して強いことがあった。11年相場も年初1万352円で始まった日経平均は6日(木)には1万518円と続伸している。また、一気に1ドル・70円台へ行くのではと心配された円高も今のところ落ち着いている。まもなく、内閣改造も行われる見通しで、今度こそ力強い内閣が期待できるかもしれない。企業業績も今のところ堅調。どうやら、個人投資家にとっては、「卯年相場」らしく、年初から跳ねる相場が期待できそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:10
| 特集
2011年01月04日
【特集】大発会での活況銘柄は通年で大相場の期待!「急速充電器」関連株が急騰
■高岳製作所が売買代金2位、菊水電子工業はS高
新年初日・4日の株式市場では、電気自動車の「急速充電器」関連銘柄が人気を集め、高岳製作所<6621>(東1)が後場13%高の484円(56円高)となり、12月29日に次いで昨年来の高値を更新。昨年末から5取引日続伸となり、東証1部の売買代金2位の活況となった。
高岳製作所の急速充電システムは、英国北欧イングランド経済開発公社への納入事例があるなど、世界的にも先行。昨年末、米国政府の電気自動車(EV)走行実験で日本の充電器の統一規格である「CHAdeMO(チャデモ)方式」が採用されたと伝えられて急伸し、年明けも引き続き材料視された。
■アルバックは水産庁の「電気漁船」実験を好感
また、アルバック<6728>(東1)は電動漁船の充電器を材料に後場一段高。一時7%高の2270円(149円高)まで上げて昨年8月からの戻り相場で高値を更新した。材料は、水産庁や東京電力<9501>(東1)などの官民10団体が7月に長崎県で電気自動車向けの急速充電器で動力を得る「電気漁船」の航行実験を開始し、実験では同社開発の急速充電設備を使用すると日本経済新聞で伝えられたことが発端となった。
電気漁船は沿岸漁業用で一部登場しており、重油を使う同規模の船に比べ、燃料費は半減するものの、これまでは充電に数時間かかり、効率的な充電方法が課題だった、という。
■大発会での活況銘柄は通年大相場のジンクス
この2銘柄と並行して、菊水電子工業<6912>(JQS)がストップ高の665円(100円高)で終わり、値上がり率17%でJQ市場の7位となった。やはり、急速充電システムの国内統一規格である「CHAdeMO(チャデモ)方式で先行。昨年末に高岳製作所と並行して急動意となり、昨年の大納会に続き連日のストップ高となった。
株式市場では、大発会での「笛吹き銘柄」「板寄せ銘柄」がその年を通じて息の長い相場を形成すると言われたことがあるため、急速充電システム関連銘柄を探す向きが出ている。
新年初日・4日の株式市場では、電気自動車の「急速充電器」関連銘柄が人気を集め、高岳製作所<6621>(東1)が後場13%高の484円(56円高)となり、12月29日に次いで昨年来の高値を更新。昨年末から5取引日続伸となり、東証1部の売買代金2位の活況となった。
高岳製作所の急速充電システムは、英国北欧イングランド経済開発公社への納入事例があるなど、世界的にも先行。昨年末、米国政府の電気自動車(EV)走行実験で日本の充電器の統一規格である「CHAdeMO(チャデモ)方式」が採用されたと伝えられて急伸し、年明けも引き続き材料視された。
■アルバックは水産庁の「電気漁船」実験を好感
また、アルバック<6728>(東1)は電動漁船の充電器を材料に後場一段高。一時7%高の2270円(149円高)まで上げて昨年8月からの戻り相場で高値を更新した。材料は、水産庁や東京電力<9501>(東1)などの官民10団体が7月に長崎県で電気自動車向けの急速充電器で動力を得る「電気漁船」の航行実験を開始し、実験では同社開発の急速充電設備を使用すると日本経済新聞で伝えられたことが発端となった。
電気漁船は沿岸漁業用で一部登場しており、重油を使う同規模の船に比べ、燃料費は半減するものの、これまでは充電に数時間かかり、効率的な充電方法が課題だった、という。
■大発会での活況銘柄は通年大相場のジンクス
この2銘柄と並行して、菊水電子工業<6912>(JQS)がストップ高の665円(100円高)で終わり、値上がり率17%でJQ市場の7位となった。やはり、急速充電システムの国内統一規格である「CHAdeMO(チャデモ)方式で先行。昨年末に高岳製作所と並行して急動意となり、昨年の大納会に続き連日のストップ高となった。
株式市場では、大発会での「笛吹き銘柄」「板寄せ銘柄」がその年を通じて息の長い相場を形成すると言われたことがあるため、急速充電システム関連銘柄を探す向きが出ている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:51
| 特集
「左は世界を制する」の必勝テクニックでまず厳冬関連株、花粉症関連株へのジャブから
「フリー、フェア、グローバル」をキャッチコピーとした「ビッグバン」此の方、日本の株式市場では、季節感がドンドン後退しているようだ。大発会といえば、かつては「ご祝儀相場」そのもので、お屠蘇気分で商いが始まったものだ。証券各社の株式部には、積み上げられたみかんの山と日本酒が用意され、お神酒を重ねた真っ赤な顔で株価ボードもそっちのけに挨拶回りをしたものだが、そんな大発会風景がいまでも健在なのか、確かめる相手の証券会社のベテラン証券マンも一人減り、二人減り、姿を消しつつある。
立会時間も半日商いが、全日商いの通常取引となり、大発会早々にいきなり本気モードとなる。ボクシングでは、「左は世界を制する」として、左ジャブで相手との間合いを取りつつ牽制して、頃合を見計って右のノックアウトパンチをヒットするのが必勝テクニックといわれている。それが株式投資では、最初から通常取引の全日商いではメリハリがなく、ノックアウト狙いの右パンチは、肩に力が入って大振りとなり、新年早々、空振りとなって撃沈ともなりかねない。
ここはボクシングの鉄則通りに左ジャブを繰り出し、リング(相場)の方向性を瀬踏みしてみるのがリスクが少なくなりそうである。ジャブを繰り出す相手は、まずこの年末年始に西日本の日本海側に伝えられた大雪を手掛かりとする厳冬関連株である。新年早々の大雪が、「〇六豪雪」、「三八豪雪」などの再来につながるのかウオッチしつつ、まず石油ストーブ関連のコロナ(5909)、ダイニチ工業(5951)などに照準を合わせたい。家電大手は、すでに石油ストーブから撤退してエアコンに経営資源を集中しているが、豪雪でかつての「新潟大停電」などが発生するようだと、頼りになるのは両社の生産している開放型石油ストーブだけという非常事態に直結することになる。
厳冬株思惑が一巡したら花粉症関連株である。環境省も、昨年12月24日の花粉飛散量予測の第1報で、寒気が緩めば花粉の飛散が始まり、飛散量は昨シーズンより多くなり、全国的に花粉症が重症化するレベルになると注意を喚起したばかりである。定番銘柄のロート製薬(4527)、参天製薬(4536)、日本バイリーン(3514)、ユニ・チャーム(8113)、マツモトキヨシホールディングス(3088)、CFSコーポレーション(8229)、サンドラッグ(9989)、さらに厳冬関連と花粉症関連でダブルに恩恵を享受するウェザーニューズ(4825)などが候補株となる。
左ジャブだけで終わるのか、ノックアウトパンチにまで発展するのかで、2011年相場のスケールが見えてきそうである。
立会時間も半日商いが、全日商いの通常取引となり、大発会早々にいきなり本気モードとなる。ボクシングでは、「左は世界を制する」として、左ジャブで相手との間合いを取りつつ牽制して、頃合を見計って右のノックアウトパンチをヒットするのが必勝テクニックといわれている。それが株式投資では、最初から通常取引の全日商いではメリハリがなく、ノックアウト狙いの右パンチは、肩に力が入って大振りとなり、新年早々、空振りとなって撃沈ともなりかねない。
ここはボクシングの鉄則通りに左ジャブを繰り出し、リング(相場)の方向性を瀬踏みしてみるのがリスクが少なくなりそうである。ジャブを繰り出す相手は、まずこの年末年始に西日本の日本海側に伝えられた大雪を手掛かりとする厳冬関連株である。新年早々の大雪が、「〇六豪雪」、「三八豪雪」などの再来につながるのかウオッチしつつ、まず石油ストーブ関連のコロナ(5909)、ダイニチ工業(5951)などに照準を合わせたい。家電大手は、すでに石油ストーブから撤退してエアコンに経営資源を集中しているが、豪雪でかつての「新潟大停電」などが発生するようだと、頼りになるのは両社の生産している開放型石油ストーブだけという非常事態に直結することになる。
厳冬株思惑が一巡したら花粉症関連株である。環境省も、昨年12月24日の花粉飛散量予測の第1報で、寒気が緩めば花粉の飛散が始まり、飛散量は昨シーズンより多くなり、全国的に花粉症が重症化するレベルになると注意を喚起したばかりである。定番銘柄のロート製薬(4527)、参天製薬(4536)、日本バイリーン(3514)、ユニ・チャーム(8113)、マツモトキヨシホールディングス(3088)、CFSコーポレーション(8229)、サンドラッグ(9989)、さらに厳冬関連と花粉症関連でダブルに恩恵を享受するウェザーニューズ(4825)などが候補株となる。
左ジャブだけで終わるのか、ノックアウトパンチにまで発展するのかで、2011年相場のスケールが見えてきそうである。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:26
| 特集
2011年01月03日
シニアアナリストの水田雅展氏に2011年の相場を聞く=犬丸正寛
【2011年の相場は新興国から先進国へ】
■解散総選挙あれば日経平均1万5000円も期待、内需株一斉見直し
――今年は、「ウサギ年」です。どのような相場イメージをお持ちですか。
【水田氏】 「ウサギ」ということで、みなさんは、跳ねるという印象だろうと思います。私は、ことしは、ウサギでなく、「カメ型」のジリ高相場ではないかと思っています。
――年初のスタートもゆっくりですか。
【水田氏】 そうですね。足元の円高が、やはり気になります。1ドル・80円台で止まるようなら、相場への影響は、さほど大きくないと思います。しかし、仮に、70円台半ばまで円高が進むようなら日経平均の9000円近くも予想されます。いずれにしても、1〜3月は円相場の動向を見極める動きだろうと思います。様子見ということでカメ型のおとなしいスタートということです。
――きっかけになる材料としては、どのようなことを予想されますか。
【水田氏】 海外ではアメリカの景気がどのていど上向いてくるか。国内では解散総選挙があるかどうか。この2つに強い関心を持っています。
――アメリカ景気に期待できますか。
【水田氏】 私は期待しています。指摘されているとおり、中間選挙後の翌年のアメリカ景気はかなり良くなると思います。景気刺激策を打ってきたことの効果はあるとみています。次の本選挙に向けても、とくに失業対策など景気対策に力が入ると思います。
――アメリカ景気の回復によって、何が起きますか。
【水田氏】 昨年までの新興国に変わって、「先進国」がクローズアップされると思います。とくに、今年、新興国と先進国を見る場合、「変化率」の物差しで見ることが大切です。新興国は、これからも伸びることは期待できます。しかし、伸び率が、たとえば、これまでの10%だったものが5〜6%へ鈍化する。一方、先進国は、これまで1〜2%の伸び率だったものが4〜5%になってくるという変化の違いです。そうなると、新興国に流れていた世界の資金は先進国へ戻ることが予想されます。したがって、日本の輸出関連株を見る場合、これまでの新興国関連より、北米関連に妙味が強まると思います。
――日本の政局は揺れています。衆議院の解散壮挙はありますか。
【水田氏】 分かりません。しかし、今の民主党政権は支持率低下など、ほころびが目立ちます。バラマキと増税がセットということでは国民は納得しないと思います。(解散の)可能性ということで言えば、あり得るでしょう。もちろん、解散があれば相場にはプラスです。その場合は日経平均1万5000円も考えられます。
■北米輸出関連に妙味
――注目されている銘柄は。
【水田氏】 キーワードで言えば、「グローバル企業」、「北米」「資源」、「エネルギー」、「ネット」などだろうと思います。グローバルで展開する資源、エネルギー関連で三菱商事<8058>(東1)、双日<2768>(東1)などの商社株は注目できます。北米関連ではDIC<4631>(東1)に注目できるでしょう。仮に、解散総選挙があれば、国内活性化という観点で内需株が一斉に見直されると思います。とくにネット関連は注目でしょう。
――ありがとうございました。(聞き手=犬丸正寛)
■解散総選挙あれば日経平均1万5000円も期待、内需株一斉見直し
――今年は、「ウサギ年」です。どのような相場イメージをお持ちですか。
【水田氏】 「ウサギ」ということで、みなさんは、跳ねるという印象だろうと思います。私は、ことしは、ウサギでなく、「カメ型」のジリ高相場ではないかと思っています。
――年初のスタートもゆっくりですか。
【水田氏】 そうですね。足元の円高が、やはり気になります。1ドル・80円台で止まるようなら、相場への影響は、さほど大きくないと思います。しかし、仮に、70円台半ばまで円高が進むようなら日経平均の9000円近くも予想されます。いずれにしても、1〜3月は円相場の動向を見極める動きだろうと思います。様子見ということでカメ型のおとなしいスタートということです。
――きっかけになる材料としては、どのようなことを予想されますか。
【水田氏】 海外ではアメリカの景気がどのていど上向いてくるか。国内では解散総選挙があるかどうか。この2つに強い関心を持っています。
――アメリカ景気に期待できますか。
【水田氏】 私は期待しています。指摘されているとおり、中間選挙後の翌年のアメリカ景気はかなり良くなると思います。景気刺激策を打ってきたことの効果はあるとみています。次の本選挙に向けても、とくに失業対策など景気対策に力が入ると思います。
――アメリカ景気の回復によって、何が起きますか。
【水田氏】 昨年までの新興国に変わって、「先進国」がクローズアップされると思います。とくに、今年、新興国と先進国を見る場合、「変化率」の物差しで見ることが大切です。新興国は、これからも伸びることは期待できます。しかし、伸び率が、たとえば、これまでの10%だったものが5〜6%へ鈍化する。一方、先進国は、これまで1〜2%の伸び率だったものが4〜5%になってくるという変化の違いです。そうなると、新興国に流れていた世界の資金は先進国へ戻ることが予想されます。したがって、日本の輸出関連株を見る場合、これまでの新興国関連より、北米関連に妙味が強まると思います。
――日本の政局は揺れています。衆議院の解散壮挙はありますか。
【水田氏】 分かりません。しかし、今の民主党政権は支持率低下など、ほころびが目立ちます。バラマキと増税がセットということでは国民は納得しないと思います。(解散の)可能性ということで言えば、あり得るでしょう。もちろん、解散があれば相場にはプラスです。その場合は日経平均1万5000円も考えられます。
■北米輸出関連に妙味
――注目されている銘柄は。
【水田氏】 キーワードで言えば、「グローバル企業」、「北米」「資源」、「エネルギー」、「ネット」などだろうと思います。グローバルで展開する資源、エネルギー関連で三菱商事<8058>(東1)、双日<2768>(東1)などの商社株は注目できます。北米関連ではDIC<4631>(東1)に注目できるでしょう。仮に、解散総選挙があれば、国内活性化という観点で内需株が一斉に見直されると思います。とくにネット関連は注目でしょう。
――ありがとうございました。(聞き手=犬丸正寛)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:20
| 特集
2011年01月02日
最大の政策は失業対策、一刻も早く道州制を=妻と夫の株ロマン
新年、おめでとうございます。
おめでとう。
今年は、『卯』年ですから、マーケットは、元気よく跳ねるかしら。
一度くらいは跳ねると思う。それも、前半だろうね。
なぜですか。後半は期待できないのですか。
後半がまったくダメということではない。後半が大きい天井になるということでもない。深追いしないで、慎重運転がよいと思っている。日経平均は、リーマンショックの2008年10月に2000年以降の安値となる6994円をつけている。そこから数えて、2010年10月は3年目に当たっている。ここ数年は、相場は3年サイクルで動いているから、今年の後半は大きなフシ目になると思っているんだ。
『大回り3年』ですね。軽視はできませんね。
後半、もうひとつ、気をつけておきたいことがある。2012〜2013年の「干支」(エト)が気になる。
なんでしたか。
2012年が「辰」年、2013年は「巳」年。過去、このどちらかの年で相場が「大きな天井」となっていることが多い。聞いたことは、あると思うけど、『辰巳天井』といわれる。日頃、こういった教えを信じない人でも、『辰巳天井』だけは、多くの投資家が信じる。
>>全文を読む(最大の政策は失業対策、一刻も早く道州制を=妻と夫の株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 23:10
| 特集
2010年12月31日
「無位無官を貫いた陶工」から連想した銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
東京・日本橋の高島屋8階ホールで1月17日まで開催中の『河井寛次郎 生命の歓喜』展を見に行った。河井氏は1890(明治23)年 島根県安来市生まれ、東京高等工業学校(現 東京工業大学)窯業科卒業。京都の窯で作陶を行なっていた陶芸家であり、手仕事の日用品に「用の美」を見出す民藝運動の推進者の1人でもあった。人間国宝に推挙されたが断り、文化勲章も辞退するなど、生涯、無位無官を貫いた人物だ。1966(昭和41)年 没。展覧会では、河井氏の作品のほか、ゆかりの品々など180点以上が展示されている。1月19〜31日には大阪高島屋7階グランドホールでも開催される。
作品はどれも素晴らしかったが、私の印象に残ったのは、展示物とともに紹介されている、河井氏の人となりが伝わってくるようなエピソードだ。たとえば、親交の深かった作家・井上靖が随筆に書いた話。ある日、井上氏が河井氏の家を訪問した折に、部屋に置かれていた河井氏の陶芸品を気に入って所望した。河井氏もその作品を気に入っていたようで、少し逡巡した後、陶芸品に向かって「井上さんのところへ、行くか」と語りかけたという。その後、井上氏が帰ろうとして車に乗り込んだところ、その陶芸品が包まれて、車の座席に置かれていたそうだ。
また、河井氏は生涯、無位無官を貫いたが、伊ミラノと仏パリの賞は受賞した。これは親交の深かった高島屋の川勝堅一氏が取り計らって出品したものだったそうで、そのためか、河井氏は「私ではなく作品が受賞したのだから」と言って受けたという。河井氏のそうした人柄を踏まえて作品を見ると、感動もひとしお深くなったのだった。
★ノリタケカンパニーリミテド〈5331〉(東1)
陶芸からの連想で、陶磁器やセラミック原料などのノリタケカンパニーリミテド<5331>(東1)を入れる。12月30日終値は1円高の290円。単位1000株。PERは約30.5倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは10月29日につけた直近安値244円から反発し、以降は調整をはさみながらも上昇トレンドとなっている。280円ラインの押し目を拾い、300円フシを狙ってみる。今期2011年3月期連結業績予想は前年比増収、営業・経常・純損益は前年の損失計上から黒字転換の見込みであり、期中に上方修正も行なった。『会社四季報』には、次期2012年3月期も増収増益との予想値が出ている。
★京セラ〈6971〉(東1)
河井氏が京都の窯で作陶していたこと、生前の住まい兼仕事場を公開している『河井寛次郎記念館』が京都市内にあること等から連想して、京都市に本社のある京セラ<6971>(東1)を入れる。12月30日終値は110円安の8290円。単位100株。PERは約13.4倍、PBRは約1.1倍となっている。チャートは7月6日につけた年初来安値6910円を底に、リバウンドトレンドを形成している。まずは12月10日につけた直近高値8870円上抜けを目指す。
作品はどれも素晴らしかったが、私の印象に残ったのは、展示物とともに紹介されている、河井氏の人となりが伝わってくるようなエピソードだ。たとえば、親交の深かった作家・井上靖が随筆に書いた話。ある日、井上氏が河井氏の家を訪問した折に、部屋に置かれていた河井氏の陶芸品を気に入って所望した。河井氏もその作品を気に入っていたようで、少し逡巡した後、陶芸品に向かって「井上さんのところへ、行くか」と語りかけたという。その後、井上氏が帰ろうとして車に乗り込んだところ、その陶芸品が包まれて、車の座席に置かれていたそうだ。
また、河井氏は生涯、無位無官を貫いたが、伊ミラノと仏パリの賞は受賞した。これは親交の深かった高島屋の川勝堅一氏が取り計らって出品したものだったそうで、そのためか、河井氏は「私ではなく作品が受賞したのだから」と言って受けたという。河井氏のそうした人柄を踏まえて作品を見ると、感動もひとしお深くなったのだった。
★ノリタケカンパニーリミテド〈5331〉(東1)
陶芸からの連想で、陶磁器やセラミック原料などのノリタケカンパニーリミテド<5331>(東1)を入れる。12月30日終値は1円高の290円。単位1000株。PERは約30.5倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは10月29日につけた直近安値244円から反発し、以降は調整をはさみながらも上昇トレンドとなっている。280円ラインの押し目を拾い、300円フシを狙ってみる。今期2011年3月期連結業績予想は前年比増収、営業・経常・純損益は前年の損失計上から黒字転換の見込みであり、期中に上方修正も行なった。『会社四季報』には、次期2012年3月期も増収増益との予想値が出ている。
★京セラ〈6971〉(東1)
河井氏が京都の窯で作陶していたこと、生前の住まい兼仕事場を公開している『河井寛次郎記念館』が京都市内にあること等から連想して、京都市に本社のある京セラ<6971>(東1)を入れる。12月30日終値は110円安の8290円。単位100株。PERは約13.4倍、PBRは約1.1倍となっている。チャートは7月6日につけた年初来安値6910円を底に、リバウンドトレンドを形成している。まずは12月10日につけた直近高値8870円上抜けを目指す。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:48
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【大納会】2010年日経平均年足チャートは約380円の「陰線」
■不透明な相場環境を反映
30日「大納会」の日経平均は、115円62銭安の1万0228円92銭で取引を締めくくった。年初大発会が1万0609円34銭だったから年足チャートでは約380円の「陰線」となった。昨年の1555円幅の陽線に比べ、年初始値と年末終値の差は非常に小さいものとなった。
過去、年初と年末の差が小さかったのは1995年の144円がある。今年は、それ以来の小幅なものだった。陽線であれ、陰線であれ、年初に対し年末の差が小さい時は相場に対して気迷い状態を映していることが多い。そういった目で、改めて相場環境を見直してみると、世界経済の不透明感がある。アメリカ景気の腰折れ懸念、財政赤字懸念。ヨーロッパの金融危機懸念。中国の金融引き締めによる景気下降懸念。
しかも、中国の台頭で新たな国際的な軍事緊張もチラついている。日本では景気、企業業績の行方、為替相場の行方、さらに政局の不透明感もある。これだけ、不透明感が揃えば、気迷いとならないのが不思議なくらいである。過去、振幅幅の小さかった1995年は、翌年96年から98年まで3年連続で大きく下げている。
来年は、「何が起きても、おかしくない」という気持ちで油断せず、好業績銘柄に絞って慎重な投資姿勢が大切だろう。
30日「大納会」の日経平均は、115円62銭安の1万0228円92銭で取引を締めくくった。年初大発会が1万0609円34銭だったから年足チャートでは約380円の「陰線」となった。昨年の1555円幅の陽線に比べ、年初始値と年末終値の差は非常に小さいものとなった。
過去、年初と年末の差が小さかったのは1995年の144円がある。今年は、それ以来の小幅なものだった。陽線であれ、陰線であれ、年初に対し年末の差が小さい時は相場に対して気迷い状態を映していることが多い。そういった目で、改めて相場環境を見直してみると、世界経済の不透明感がある。アメリカ景気の腰折れ懸念、財政赤字懸念。ヨーロッパの金融危機懸念。中国の金融引き締めによる景気下降懸念。
しかも、中国の台頭で新たな国際的な軍事緊張もチラついている。日本では景気、企業業績の行方、為替相場の行方、さらに政局の不透明感もある。これだけ、不透明感が揃えば、気迷いとならないのが不思議なくらいである。過去、振幅幅の小さかった1995年は、翌年96年から98年まで3年連続で大きく下げている。
来年は、「何が起きても、おかしくない」という気持ちで油断せず、好業績銘柄に絞って慎重な投資姿勢が大切だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:21
| 特集
2010年12月30日
2010年度「株式投資関連」キーワードランキング(日本インタビュ新聞社)
【2010年度「株式投資関連」キーワードランキング】
■「すべての道は中国」に結びついた1年
・1位=スマートグリッド
・2位=円高
・3位=上海万博
・4位=中国
・5位=リチウムイオン電池
・6位=鉄道
・7位=レアメタル
・8位=太陽電池
・9位=バルチック海運指数
・10位=地デジ
注目キーワードを国内外で分けると、ほぼ半々。海外では、とくに中国関連が目立つ。上海万博は当然としても、政治経済など中国に関連しないものはないと言ってよいほど。まさに、「すべての道は中国に続く」である。レアメタルも中国との尖閣諸島紛争から突如として表面化したもの。円高だって、日本の国力からすると円高は考え難く、海外要因を反映したものともいえる。
純粋な日本国内的な言葉では「地デジ」、「デフレ」、「リチウムイオン電池」くらいだろう。「鉄道」というキーワードも海外での受注拡大期待という国外的な材料である。
>>記事の全文を読む
■「すべての道は中国」に結びついた1年
・1位=スマートグリッド
・2位=円高
・3位=上海万博
・4位=中国
・5位=リチウムイオン電池
・6位=鉄道
・7位=レアメタル
・8位=太陽電池
・9位=バルチック海運指数
・10位=地デジ
注目キーワードを国内外で分けると、ほぼ半々。海外では、とくに中国関連が目立つ。上海万博は当然としても、政治経済など中国に関連しないものはないと言ってよいほど。まさに、「すべての道は中国に続く」である。レアメタルも中国との尖閣諸島紛争から突如として表面化したもの。円高だって、日本の国力からすると円高は考え難く、海外要因を反映したものともいえる。
純粋な日本国内的な言葉では「地デジ」、「デフレ」、「リチウムイオン電池」くらいだろう。「鉄道」というキーワードも海外での受注拡大期待という国外的な材料である。
>>記事の全文を読む
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:04
| 特集
2010年株式投資情報ブログ・記事アクセスランキング
【株式投資情報ブログ・記事アクセスランキング】
(2010年1月1日〜12月29日)
1=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】非鉄金属資源の安定確保も重要な課題
http://syoukenn.seesaa.net/article/141103141.html
2=【特集:建設構想拡大!原子力発電】日本国内の建設動向と注目の「関連銘柄」
http://syoukenn.seesaa.net/article/138482460.html
3=【特集:世界的規模拡大!鉄道プロジェクト】エネルギー効率の高さを評価
http://syoukenn.seesaa.net/article/138260901.html
4=中国資本提携・市場拡大銘柄特集:急動意や高値更新目立つ展開!(1)
http://syoukenn.seesaa.net/article/135219741.html
5=「エコカー補助金」でハイブリッド自動車の販売が好調!
http://syoukenn.seesaa.net/article/136513744.html
6=リチウムイオン電池関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/ritiumu.htm
7=太陽電池関連銘柄一覧、生産量拡大の動き
http://www.media-ir.com/press/nozan/taiyoden.htm
8=2010年注目される株式投資材料キーワード:「親子上場の見直し」ほか
http://syoukenn.seesaa.net/article/138633957.html
9=「羽田・成田空港」関連銘柄特集:インフラ整備など関連需要拡大に期待
http://syoukenn.seesaa.net/article/132080226.html
10=【「寒波・豪雪」関連銘柄特集】「北極振動」現象で北半球各地に寒波
http://syoukenn.seesaa.net/article/138769047.html
11=キヤノンは下落率が日経平均より小さくデジタル1眼レフに期待
http://syoukenn.seesaa.net/article/150195116.html
12=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】リチウムイオン電池が次世代電池の本命
http://syoukenn.seesaa.net/article/140942360.html
13=いすゞ自動車がまた昨年来の高値、クリーン・ディーゼル開発説も
http://syoukenn.seesaa.net/article/145243117.html
14=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】リチウムイオン電池関連銘柄の動向
http://syoukenn.seesaa.net/article/141015919.html
15=「擬似エンジン音」関連銘柄特集:新年は義務化に向け具体化も
http://syoukenn.seesaa.net/article/136967033.html
16=希少金属(レアメタル)関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/kisyou.htm
17=燃料電池関連銘柄一覧次世代エネルギーの本命
http://www.media-ir.com/press/nozan/nennryoud.htm
18=「住宅版エコポイント制度」:太陽光発電装置を設置する動きが広がる
http://syoukenn.seesaa.net/article/136513425.html
19=【注目株】明治ホールディングスが「薬品」「食品」に会社を大再編
http://syoukenn.seesaa.net/article/162638042.html
20=【特集】第2のレアアースか!ロジン急騰で注目浴びる星光PMC
http://syoukenn.seesaa.net/article/171473613.html
21=セブン&アイHLDが連日の上場来安値、09年2月期の中期計画は未達の公算
http://syoukenn.seesaa.net/article/89535379.html
22=原子力発電関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/gennpatsu.htm
23=菅副総理が「経済オンチ」と揶揄されていることに対する精一杯の弁解?
http://syoukenn.seesaa.net/article/135884873.html
24=中国資本提携・市場拡大銘柄特集:急動意や高値更新目立つ展開!(2)
http://syoukenn.seesaa.net/article/135219741.html
25=止まらない!1ドル84円80銭台まで円高進む:円高メリット享受銘柄は?
http://syoukenn.seesaa.net/article/134032497.html
26=フィデリティが保有する銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/fidhirity.htm
27=特集:急速にクローズアップされる『沖縄関連銘柄特集』
http://syoukenn.seesaa.net/article/136039732.html
28=地上デジタル放送関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/chidezi.htm
29=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】次世代エコカーが本格普及期入り
http://syoukenn.seesaa.net/article/140937349.html
30=これから狙える高配当銘柄特集(3月)
http://www.media-ir.com/press/kouhaitou/yuutai200903/
(2010年1月1日〜12月29日)
1=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】非鉄金属資源の安定確保も重要な課題
http://syoukenn.seesaa.net/article/141103141.html
2=【特集:建設構想拡大!原子力発電】日本国内の建設動向と注目の「関連銘柄」
http://syoukenn.seesaa.net/article/138482460.html
3=【特集:世界的規模拡大!鉄道プロジェクト】エネルギー効率の高さを評価
http://syoukenn.seesaa.net/article/138260901.html
4=中国資本提携・市場拡大銘柄特集:急動意や高値更新目立つ展開!(1)
http://syoukenn.seesaa.net/article/135219741.html
5=「エコカー補助金」でハイブリッド自動車の販売が好調!
http://syoukenn.seesaa.net/article/136513744.html
6=リチウムイオン電池関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/ritiumu.htm
7=太陽電池関連銘柄一覧、生産量拡大の動き
http://www.media-ir.com/press/nozan/taiyoden.htm
8=2010年注目される株式投資材料キーワード:「親子上場の見直し」ほか
http://syoukenn.seesaa.net/article/138633957.html
9=「羽田・成田空港」関連銘柄特集:インフラ整備など関連需要拡大に期待
http://syoukenn.seesaa.net/article/132080226.html
10=【「寒波・豪雪」関連銘柄特集】「北極振動」現象で北半球各地に寒波
http://syoukenn.seesaa.net/article/138769047.html
11=キヤノンは下落率が日経平均より小さくデジタル1眼レフに期待
http://syoukenn.seesaa.net/article/150195116.html
12=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】リチウムイオン電池が次世代電池の本命
http://syoukenn.seesaa.net/article/140942360.html
13=いすゞ自動車がまた昨年来の高値、クリーン・ディーゼル開発説も
http://syoukenn.seesaa.net/article/145243117.html
14=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】リチウムイオン電池関連銘柄の動向
http://syoukenn.seesaa.net/article/141015919.html
15=「擬似エンジン音」関連銘柄特集:新年は義務化に向け具体化も
http://syoukenn.seesaa.net/article/136967033.html
16=希少金属(レアメタル)関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/kisyou.htm
17=燃料電池関連銘柄一覧次世代エネルギーの本命
http://www.media-ir.com/press/nozan/nennryoud.htm
18=「住宅版エコポイント制度」:太陽光発電装置を設置する動きが広がる
http://syoukenn.seesaa.net/article/136513425.html
19=【注目株】明治ホールディングスが「薬品」「食品」に会社を大再編
http://syoukenn.seesaa.net/article/162638042.html
20=【特集】第2のレアアースか!ロジン急騰で注目浴びる星光PMC
http://syoukenn.seesaa.net/article/171473613.html
21=セブン&アイHLDが連日の上場来安値、09年2月期の中期計画は未達の公算
http://syoukenn.seesaa.net/article/89535379.html
22=原子力発電関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/gennpatsu.htm
23=菅副総理が「経済オンチ」と揶揄されていることに対する精一杯の弁解?
http://syoukenn.seesaa.net/article/135884873.html
24=中国資本提携・市場拡大銘柄特集:急動意や高値更新目立つ展開!(2)
http://syoukenn.seesaa.net/article/135219741.html
25=止まらない!1ドル84円80銭台まで円高進む:円高メリット享受銘柄は?
http://syoukenn.seesaa.net/article/134032497.html
26=フィデリティが保有する銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/fidhirity.htm
27=特集:急速にクローズアップされる『沖縄関連銘柄特集』
http://syoukenn.seesaa.net/article/136039732.html
28=地上デジタル放送関連銘柄一覧
http://www.media-ir.com/press/nozan/chidezi.htm
29=【自動車用次世代電池関連銘柄特集】次世代エコカーが本格普及期入り
http://syoukenn.seesaa.net/article/140937349.html
30=これから狙える高配当銘柄特集(3月)
http://www.media-ir.com/press/kouhaitou/yuutai200903/
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:50
| 特集
東証1部上昇率トップ争い銘柄!正月休みを控え利益確定売り
■フージャースは利益確定売りで急反落
フージャースコーポレーション<8907>(東1)は、寄り付きの800円高から値を消し1350円安の3万8350円と5営業日ぶりに急反落している。
同社株は、フルキャストホールディングス<4848>(東1)と東証1部の値上がり率ランキングのトップを争うレースを演じてきたが、フルキャストが12月7日につけた年初来高値3万200円からやや失速したことに対して、同社は前日29日ザラ場に年初来高値4万1100円まで買われるラストスパートをし、年初来4.6倍化してトップの座を奪っており、さすがに正月休みを控え利益確定売りが先行している。
同社の株価上昇は、9月の今3月期業績の上方修正、10月の「継続企業の前提に関する重要事象等」の解消、11月の今3月期期末配当の復配などと好材料が続出し株価をフォローしたことが要因になった。
決定的となったのは、12月17日の来期経営計画の開示で、来期純利益が、29億5000万円と今期予想16億6000万円に対して77%増益と続伸を見込んだことにあり、株価は年初来高値まで55%の短期急伸を演じた。下値では利益確定売りとPER7倍台の割安修正期待が綱引きし、なお強弱感の拮抗が続こう。
フージャースコーポレーション<8907>(東1)は、寄り付きの800円高から値を消し1350円安の3万8350円と5営業日ぶりに急反落している。
同社株は、フルキャストホールディングス<4848>(東1)と東証1部の値上がり率ランキングのトップを争うレースを演じてきたが、フルキャストが12月7日につけた年初来高値3万200円からやや失速したことに対して、同社は前日29日ザラ場に年初来高値4万1100円まで買われるラストスパートをし、年初来4.6倍化してトップの座を奪っており、さすがに正月休みを控え利益確定売りが先行している。
同社の株価上昇は、9月の今3月期業績の上方修正、10月の「継続企業の前提に関する重要事象等」の解消、11月の今3月期期末配当の復配などと好材料が続出し株価をフォローしたことが要因になった。
決定的となったのは、12月17日の来期経営計画の開示で、来期純利益が、29億5000万円と今期予想16億6000万円に対して77%増益と続伸を見込んだことにあり、株価は年初来高値まで55%の短期急伸を演じた。下値では利益確定売りとPER7倍台の割安修正期待が綱引きし、なお強弱感の拮抗が続こう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:11
| 特集
株価動向のカギ握る銘柄!来年もIPOへ「リスクマネー」が供給されるか?
■イーガーディアンは上場来高値から利益確定売りで続落
掲示板監視・投稿監視・ユーザーサポートのイー・ガーディアン<6050>(東マ)は、270円安の5040円と前日29日ザラ場につけた上場来高値5600円から続落している。ただ安値後はやや下げ幅を縮めている。
同社は、12月1日に公開価格1300円で新規株式公開(IPO)され、3000円で初値をつけ、初値倍率が2.3倍と今年のIPO銘柄中でトップとなり、初値後の値動きのセカンダリーでも、上場来高値まで4.3倍化とこれも第1位の上昇率となっており、正月休み入りを前に利益確定売りが続いている。
■IPO22社中、初値が公開価格を上回ったのは10銘柄
今年のIPOは、22銘柄を数え、前年2009年の19社よりは増加したものの、初値形成、セカンダリーともなお強弱マチマチの動きが続いた。22社中、初値が公開価格を上回ったのは10銘柄で、9銘柄が公開価格を下回り、3銘柄が公開価格と同値で初値をつけた。
また、セカンダリーも、前日29日終値が、公開価格、初値を上回った銘柄は、イー・ガーディアンの1銘柄にとどまった。資本市場、ベンチャー市場に来年もリスクマネーが供給されるかどうかは、同社の今後の株価動向がカギを握るといっても過言ではなさそうだ。
掲示板監視・投稿監視・ユーザーサポートのイー・ガーディアン<6050>(東マ)は、270円安の5040円と前日29日ザラ場につけた上場来高値5600円から続落している。ただ安値後はやや下げ幅を縮めている。
同社は、12月1日に公開価格1300円で新規株式公開(IPO)され、3000円で初値をつけ、初値倍率が2.3倍と今年のIPO銘柄中でトップとなり、初値後の値動きのセカンダリーでも、上場来高値まで4.3倍化とこれも第1位の上昇率となっており、正月休み入りを前に利益確定売りが続いている。
■IPO22社中、初値が公開価格を上回ったのは10銘柄
今年のIPOは、22銘柄を数え、前年2009年の19社よりは増加したものの、初値形成、セカンダリーともなお強弱マチマチの動きが続いた。22社中、初値が公開価格を上回ったのは10銘柄で、9銘柄が公開価格を下回り、3銘柄が公開価格と同値で初値をつけた。
また、セカンダリーも、前日29日終値が、公開価格、初値を上回った銘柄は、イー・ガーディアンの1銘柄にとどまった。資本市場、ベンチャー市場に来年もリスクマネーが供給されるかどうかは、同社の今後の株価動向がカギを握るといっても過言ではなさそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:52
| 特集
2010年12月27日
飛んだクリスマスプレゼントのあとは、どんなお年玉が続くのか?=浅妻昭治
浅妻昭治のマーケット・センサー
■商社株で新年相場の方向性を占う
飛んだ一日遅れのクリスマスプレゼントだった。12月25日に発表された中国の追加利上げである。年末ギリギリまたまた波乱材料の突出であり、来年2011年相場の激動を予兆させる。こうなると、新年早々にどんなお年玉が待ち受けているのか心配になる。
財政再建・消費税引き上げをマニフェストとする新しい菅連立政権結成などの政界再編か、北朝鮮から飛んでくる流れ弾か、尖閣諸島・北方領土を巡る地政学的なせめぎ合いか、それとも欧州のソブリンリスクの揺り戻しか、「掉尾の一振」の積もりが「掉尾の三振」に終わるのか、さらに「株券を枕に越年」と決め込んでいいものか不安が尽きない。
中国の追加利上げは、「出口戦略」の第2弾である。緊急時対応の金融緩和策が、平時対応の穏健政策に転換し、さらに物価上昇・インフレ抑制の押さえ込み政策に舵を切ってきたものだ。日米欧の先進各国の超金融緩和策で、ジャブジャブに溢れ返っている投機マネーの流入を阻止し、カネ余りの解消を急ぐ政策意図を具現化したものだ。
締め出される投機マネーが、どこに向かうのかが、来年相場の撹乱要因であり続ける。ドル・キャリートレードの巻き戻しやリバトリエーション(資金の本国還流)でドル高・円安が進むのか、商品・金融先物商品に大挙流入して資源・農産物価格がさらに上値を追うのか、予断を許さないからだ。
金先物価格は、1トロイオンス=1432.5ドルと史上最高値を更新したあとも高値に滞留したままで、原油先物(WTI)価格は、1バーレル=91ドル台と2年2カ月ぶりの高値を回復した。バブルに懲りない面々が再びバブルを仕掛けているとしか思えない。もし「リーマン・ショック」後の2008年7月にWTI価格が、史上最高値1バーレル=147.27ドルをつけたような場面が再現されるようなら、さすがのFBR(米連邦準備理事会)も、「出口戦略」に方向転換せざるを得ない。円キャリートレードが復活して、資源バブルの火にアブラを注ぎ、米国株高を煽ることになるのかもしれない。
新年相場はまず、年末にきて年初来高値を更新してきた住友商事(8053)をリード役にした大手商社株の強弱で、投機マネーがどう振る舞うか占ってみることから始めたい。専門商社の双日(2768)、アルコニックス(3036)、白銅(7637)、蝶理(8014)、豊田通商(8015)にまで視野を広げておくことが、方向感を見誤らないことになりそうだ。
■商社株で新年相場の方向性を占う
飛んだ一日遅れのクリスマスプレゼントだった。12月25日に発表された中国の追加利上げである。年末ギリギリまたまた波乱材料の突出であり、来年2011年相場の激動を予兆させる。こうなると、新年早々にどんなお年玉が待ち受けているのか心配になる。
財政再建・消費税引き上げをマニフェストとする新しい菅連立政権結成などの政界再編か、北朝鮮から飛んでくる流れ弾か、尖閣諸島・北方領土を巡る地政学的なせめぎ合いか、それとも欧州のソブリンリスクの揺り戻しか、「掉尾の一振」の積もりが「掉尾の三振」に終わるのか、さらに「株券を枕に越年」と決め込んでいいものか不安が尽きない。
中国の追加利上げは、「出口戦略」の第2弾である。緊急時対応の金融緩和策が、平時対応の穏健政策に転換し、さらに物価上昇・インフレ抑制の押さえ込み政策に舵を切ってきたものだ。日米欧の先進各国の超金融緩和策で、ジャブジャブに溢れ返っている投機マネーの流入を阻止し、カネ余りの解消を急ぐ政策意図を具現化したものだ。
締め出される投機マネーが、どこに向かうのかが、来年相場の撹乱要因であり続ける。ドル・キャリートレードの巻き戻しやリバトリエーション(資金の本国還流)でドル高・円安が進むのか、商品・金融先物商品に大挙流入して資源・農産物価格がさらに上値を追うのか、予断を許さないからだ。
金先物価格は、1トロイオンス=1432.5ドルと史上最高値を更新したあとも高値に滞留したままで、原油先物(WTI)価格は、1バーレル=91ドル台と2年2カ月ぶりの高値を回復した。バブルに懲りない面々が再びバブルを仕掛けているとしか思えない。もし「リーマン・ショック」後の2008年7月にWTI価格が、史上最高値1バーレル=147.27ドルをつけたような場面が再現されるようなら、さすがのFBR(米連邦準備理事会)も、「出口戦略」に方向転換せざるを得ない。円キャリートレードが復活して、資源バブルの火にアブラを注ぎ、米国株高を煽ることになるのかもしれない。
新年相場はまず、年末にきて年初来高値を更新してきた住友商事(8053)をリード役にした大手商社株の強弱で、投機マネーがどう振る舞うか占ってみることから始めたい。専門商社の双日(2768)、アルコニックス(3036)、白銅(7637)、蝶理(8014)、豊田通商(8015)にまで視野を広げておくことが、方向感を見誤らないことになりそうだ。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:21
| 特集
2010年12月24日
2011年は『卯年』で跳ねても翌年『辰巳天井』控える=犬丸正寛の相場展望
■深追いできぬ!前半勝負で後半手仕舞いも
2011年のエトは「卯」年。当然、ピョンと跳ねることが期待され予想される。
しかし、注意すべきは、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・羊・申・酉・戌・亥の4番目で、その次に待ち構えているのが、2012〜13年に到来する、『辰巳天井』だ。相場に手を染めるものなら、誰でも無条件に嫌がる。しかも、08年10月のリーマンショックでつけた日経平均の安値6994円から、来年10月で丸3年の『大回り3年』に当っている。ピョンと跳ねたからといって、深追いは出来ない。
跳ねる可能性がある理由のひとつは、ミクロの企業業績好調がある。これまでの、中国等の輸出好調でかなり稼ぐことができた企業は体力をつけている。この企業業績の好調に、もし、政権交代があって、連立にせよ産業政策優先の政権となれば、マクロ面のプラス人気も加わって跳ねる可能性は強いといえる。
ただ、仮にそうなったとしても日本を取り巻く環境が劇的に変わるわけではない。少子高齢化は、さらに進み、人口自体の減少がいよいよ鮮明となってくる。企業は体力をつけたとはいえ、従業員を採用することには依然、消極的だ。国内マーケットが縮小に向かう中では簡単には人は増やせない。加えて、インフレ懸念から高成長の中国が金融引き締めに動き経済成長のブレーキペタルを踏み込もうとしている。EUの財政問題も、ますます深刻の度を強めている。結果、日本の失業問題は悪化することはあっても改善される見込みは期待できない。たとえば、道州制の採用といった、思い切った日本列島の再構築を図る政策でもない限り国内活性化は難しい。もはや、東京発の全国均一化のモデルは通用しない。
もちろん、領土問題は表面的にはおとなしくなっても、根本的にはなんら解決されていない。むしろ、いつ火を噴くかわからない怖さを秘めている。国際緊張は日本売りの可能性もあり、為替(円相場)も、どちらへ動くか予測がつかない。
かくして、2011年・卯年は、ピョンと跳ねることは期待できても、「上ヒゲ」足のチャートとなる可能性が強い。大胆に予測すれば、年前半に「ピヨン」と跳ねて、後半はダレルのではないか。前半は跳ねる相場について、後半は「辰巳天井」に備えて手仕舞うのがよいのではないか。(今年の週間展望は今回で終わります)
2011年のエトは「卯」年。当然、ピョンと跳ねることが期待され予想される。
しかし、注意すべきは、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・羊・申・酉・戌・亥の4番目で、その次に待ち構えているのが、2012〜13年に到来する、『辰巳天井』だ。相場に手を染めるものなら、誰でも無条件に嫌がる。しかも、08年10月のリーマンショックでつけた日経平均の安値6994円から、来年10月で丸3年の『大回り3年』に当っている。ピョンと跳ねたからといって、深追いは出来ない。
跳ねる可能性がある理由のひとつは、ミクロの企業業績好調がある。これまでの、中国等の輸出好調でかなり稼ぐことができた企業は体力をつけている。この企業業績の好調に、もし、政権交代があって、連立にせよ産業政策優先の政権となれば、マクロ面のプラス人気も加わって跳ねる可能性は強いといえる。
ただ、仮にそうなったとしても日本を取り巻く環境が劇的に変わるわけではない。少子高齢化は、さらに進み、人口自体の減少がいよいよ鮮明となってくる。企業は体力をつけたとはいえ、従業員を採用することには依然、消極的だ。国内マーケットが縮小に向かう中では簡単には人は増やせない。加えて、インフレ懸念から高成長の中国が金融引き締めに動き経済成長のブレーキペタルを踏み込もうとしている。EUの財政問題も、ますます深刻の度を強めている。結果、日本の失業問題は悪化することはあっても改善される見込みは期待できない。たとえば、道州制の採用といった、思い切った日本列島の再構築を図る政策でもない限り国内活性化は難しい。もはや、東京発の全国均一化のモデルは通用しない。
もちろん、領土問題は表面的にはおとなしくなっても、根本的にはなんら解決されていない。むしろ、いつ火を噴くかわからない怖さを秘めている。国際緊張は日本売りの可能性もあり、為替(円相場)も、どちらへ動くか予測がつかない。
かくして、2011年・卯年は、ピョンと跳ねることは期待できても、「上ヒゲ」足のチャートとなる可能性が強い。大胆に予測すれば、年前半に「ピヨン」と跳ねて、後半はダレルのではないか。前半は跳ねる相場について、後半は「辰巳天井」に備えて手仕舞うのがよいのではないか。(今年の週間展望は今回で終わります)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:59
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