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(04/20)アメリカは既に日本の次の政権を模索か?=妻と夫の株ロマン
(04/19)「水準より変化率」の発射台問題は2段噴射か逆噴射か決算発表予定日のチェックから
(04/16)来週は『日経平均1万1000円の攻防』を予想=犬丸正寛の相場展望
(04/16)『人妻の経済学』から連想した銘柄――銘柄ウォッチング
(04/15)ワコールは加齢による体型変化について一定の法則を発見!
(04/12)「鉄が鉄を食う」逆定理サイクルのグローバル拡散で周辺株から高炉大手への備えも
(04/09)【話題】ファーストリテイリングの株価は日本の立場を象徴しているか!?
(04/09)内需関連銘柄狙いで『TOPIX優勢』の展開へ!=犬丸正寛の相場展望
(04/09)おいしい懐石料理から連想して、水産銘柄診断――銘柄ウォッチ
(04/05)昔「特定銘柄」、今「1万円クラブ銘柄」。予備軍銘柄が強気シグナル発信なら値幅効果も
(04/03)【話題株を探る】ベスト電器は「ナゼ」急伸か?赤字の今がM&Aの思惑人気
(04/03)1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場=犬丸正寛の相場展望
(04/02)桜から連想して、社名に「花」がつく銘柄を診断――銘柄ウォッチ
(03/29)アメリカがスマートグリットに力を入れる訳=妻と夫の株ロマン
(03/29)「フージャース型」か「フォスター型」か新年度の相場シナリオに重要示唆=浅妻昭治
(03/28)【4月相場】「配当取りから値上がり狙い」は本格化するか?=犬丸正寛
(03/26)ABCミステリーから連想して、アルファベット銘柄――銘柄ウォッチ
(03/23)「2度あることは3度ある」の「第2の三井金属探し」で「六分勝ち」銘柄にアプロー
(03/22)経済産業省推進「インフラ輸出官民一体」で注目の鉄道関連銘柄
(03/22)【注目の政府IT戦略関連銘柄】医療分野でのIT化推進関連株活況へ
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(03/22)【注目の政府IT戦略関連銘柄】医療分野でのIT化推進関連株活況へ
2010年04月20日
アメリカは既に日本の次の政権を模索か?=妻と夫の株ロマン
一時、おとなしくなっていた政治の世界が、また、にぎやかになってきました。「たちあがれ日本」、「日本創新党」など、新しい政党も次々、できています。夏の参議院選挙では民主党は苦しい戦いになりますか。
そうはならないと思うよ。与党対野党でみれば、新しい党ができることで、野党の中で票の奪い合いとなる可能性もあるので、むしろ、与党・民主党は、ほくそ笑んでいるのではないかな。それに、自民党時代の票田を実に巧みに切り崩している。
そうですね。「コンクリートから人へ」と言って、いったんは建設のところを敵に回しておいて、選挙が近づくと、高速道路は作りますといった調子で、手の内に引き戻しています。子供に1000円のお小遣いを上げるのを渋るのと似ています。子供たちが、諦めかけた頃におもむろにサイフを見せる。しかも、700円に値切る。もらえないと思っていた子供たちは、大いに喜ぶ。まさに、子供ダマシみたいですね。
主婦の立場からみればそうだろうね。ただ、負けたらただの人といわれる政治の世界に理解を示すとすれば、「すべては勝つためにどうするか」だから、分からないではない。とくに、民主党と自民党の戦いということでは、民主党のほうが一枚も二枚も上手だろうね。プロとプロの戦いだから、素人が口を挟む余地はないと思う。
だけど、内閣も民主党とも、国民の支持率は大きく下がっていますわ。
いくら支持率下がっても、次の衆議院選挙までは選ばれているわけだ。今後、マスコミと国民の声が、「ヤメロ」の大合唱になるかどうかだろう。ただ、国民も元の自民党に戻りたいと思っているわけではない。この点を与党は十分に承知して戦っている。しかし、こういうことは言えると思うんだ。スタジアムでプロ同士が戦って、自分達はいい試合だったと。だが、よく見ると、スタジアムには観客がほとんどいない。そういう状態と似てくると思われる。観客のいないところでの試合はつまらないはずだ。ましてや、プロと名がつけば観客不在は致命傷になる。
でも、お客さんが少なくても、試合は成立して勝ち負けは明確になるんでしょ。同じように、夏の参議院選挙では、無関心の人が増えて、投票に行く人が少なくなくても、民主党は勝つということですね。なんだかむなしいわね。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:09
| 特集
2010年04月19日
「水準より変化率」の発射台問題は2段噴射か逆噴射か決算発表予定日のチェックから
浅妻昭治のマーケット・センサー
ストレスや不安、心の迷い・葛藤は、知らず知らずに顔や血圧に出るものである。その顔付きがこの数カ月、大きく変わったと見受けられる大物が二人いる。鳩山由紀夫首相とサッカーの日本代表の岡田武史監督である。テレビ画面にアップされた二人の顔の表情は、いずれもずいぶんと険しくなったようだし、声もやや早口になってトーンも落ち込んで聞こえる。当然だろうと想像がつく。二人とも、いまや「やめろコール」の大ブーイングの渦中で追い詰められているからだ。顔付きどころか、血圧の心配までしたくなる。
なぜ二人が追い詰められたのか?発射台が高すぎたのである。鳩山首相は、連立内閣発足時に内閣支持率が70%を超えていたのが、すでに危機ラインとされる30%前後まで急落している。いまだに「政治とカネ」問題がカゲを落とし、自ら5月末と期限を切った沖縄の米軍基地移設問題でも迷走続きで、逆走との指摘まで出ている。
岡田監督は、6月に迫った南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の本戦に世界一番乗りで出場を決めたところまでは順調だったが、「ベスト4」入りの目標を高らかに掲げたことが逆目に出た。本戦まで2カ月を切ったのに、戦術を再確認し勢いをつけるはずの国際試合で惨敗が続いている。いまだに点取り屋の切り札選手探しに国内外を飛び回っているようだし、戦術自体も、予選を勝ち抜いた日本選手の特性を発揮させる「全員攻撃・全員守備」から負けないことを優先する「専守防衛」へ大転換するとも観測されている。
二人の発射台問題は、兜町も他人事ではない。日経平均株価は、1年半ぶりの高値水準にあって発射台が高いからだ。さらに上値を買い進む材料が出てくるのか、需要主体がデビューしてくるのか期待と不安がない交ぜにならざるを得ない。また今週からスタートする3月期決算の発表でも、企業業績は、この3月期のV字回復が来期もさらに増益率を伸ばせるのか、強気一辺倒となるには懸念材料が少なくない。
もともと株価は、「水準より変化率」といわれ、サプライズにはことのほか敏感に反応する。国内ではファーストリテイリング<9983>が2回目の上方修正を発表し、米国ではグーグルが好決算を発表したにもかかわらず、材料出尽くし・織り込み済みとして売られたケースがいいサンプルだ。利益水準が高くても変化率が小さければ株価インパクトも弱い。
ただ「不幸中の幸い」というべきか、日本の景気は、まだデフレの苦境下にあり中国や米国に比べれば、1周、1周の周回遅れである。先行した中国には人民元の切り上げ観測、米国には金融規制強化観測があって、足踏みするようなら、安全志向で日本株選好が高まる可能性もあり、周回遅れから浮上が期待できることになる。中国や米国に引っ張られて逆噴射するようなら別だが、そうでないならこと企業業績に関しては、この3月期にV字回復した銘柄が、もう一段のロケット噴射となるか見極めるのがポイントのはずだ。
ということは、この3月期の純利益の高変化率ランキングで上位に顔を並べる井関農機(6310)、日東電工(6988)、JCU(4975)、新明和工業(7224)、佐賀銀行(8395)などの次期業績動向を、まず決算発表日をチェックする準備作業から始めてウオッチすることが無難のようだ。
ストレスや不安、心の迷い・葛藤は、知らず知らずに顔や血圧に出るものである。その顔付きがこの数カ月、大きく変わったと見受けられる大物が二人いる。鳩山由紀夫首相とサッカーの日本代表の岡田武史監督である。テレビ画面にアップされた二人の顔の表情は、いずれもずいぶんと険しくなったようだし、声もやや早口になってトーンも落ち込んで聞こえる。当然だろうと想像がつく。二人とも、いまや「やめろコール」の大ブーイングの渦中で追い詰められているからだ。顔付きどころか、血圧の心配までしたくなる。
なぜ二人が追い詰められたのか?発射台が高すぎたのである。鳩山首相は、連立内閣発足時に内閣支持率が70%を超えていたのが、すでに危機ラインとされる30%前後まで急落している。いまだに「政治とカネ」問題がカゲを落とし、自ら5月末と期限を切った沖縄の米軍基地移設問題でも迷走続きで、逆走との指摘まで出ている。
岡田監督は、6月に迫った南アフリカ・ワールドカップ(W杯)の本戦に世界一番乗りで出場を決めたところまでは順調だったが、「ベスト4」入りの目標を高らかに掲げたことが逆目に出た。本戦まで2カ月を切ったのに、戦術を再確認し勢いをつけるはずの国際試合で惨敗が続いている。いまだに点取り屋の切り札選手探しに国内外を飛び回っているようだし、戦術自体も、予選を勝ち抜いた日本選手の特性を発揮させる「全員攻撃・全員守備」から負けないことを優先する「専守防衛」へ大転換するとも観測されている。
二人の発射台問題は、兜町も他人事ではない。日経平均株価は、1年半ぶりの高値水準にあって発射台が高いからだ。さらに上値を買い進む材料が出てくるのか、需要主体がデビューしてくるのか期待と不安がない交ぜにならざるを得ない。また今週からスタートする3月期決算の発表でも、企業業績は、この3月期のV字回復が来期もさらに増益率を伸ばせるのか、強気一辺倒となるには懸念材料が少なくない。
もともと株価は、「水準より変化率」といわれ、サプライズにはことのほか敏感に反応する。国内ではファーストリテイリング<9983>が2回目の上方修正を発表し、米国ではグーグルが好決算を発表したにもかかわらず、材料出尽くし・織り込み済みとして売られたケースがいいサンプルだ。利益水準が高くても変化率が小さければ株価インパクトも弱い。
ただ「不幸中の幸い」というべきか、日本の景気は、まだデフレの苦境下にあり中国や米国に比べれば、1周、1周の周回遅れである。先行した中国には人民元の切り上げ観測、米国には金融規制強化観測があって、足踏みするようなら、安全志向で日本株選好が高まる可能性もあり、周回遅れから浮上が期待できることになる。中国や米国に引っ張られて逆噴射するようなら別だが、そうでないならこと企業業績に関しては、この3月期にV字回復した銘柄が、もう一段のロケット噴射となるか見極めるのがポイントのはずだ。
ということは、この3月期の純利益の高変化率ランキングで上位に顔を並べる井関農機(6310)、日東電工(6988)、JCU(4975)、新明和工業(7224)、佐賀銀行(8395)などの次期業績動向を、まず決算発表日をチェックする準備作業から始めてウオッチすることが無難のようだ。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:45
| 特集
2010年04月16日
来週は『日経平均1万1000円の攻防』を予想=犬丸正寛の相場展望
来週(19〜23日)は、『日経平均1万1000円の攻防』が予想される。よほどの「円高」や「中国株の急落」がない限り、日経平均の大きな下値は乏しいとみられる。
1万1000円前後の攻防とみられるのは、(1)30日線が1万980円程度にある、(2)既に、高値から16日安値までの下げが2.8%に達し、短期的なフシの3%下落率に接近している、(3)今回の相場は今年1月15日の1万982円を抜いて高値をつけた。新値後の調整は以前の高値が下値支持となる。
こうしてみると1万1000円前後にはかなりの下値のフシがある。とくに、今年3月5日以降、30日線の上で推移している日経平均は30日線を意識した動きとみられる。特に、景気、企業業績が上向いていることが支えとなるはず。このため、仮に、場中で割り込む場面があっても終値では30日線を維持するものとみられる。
それでも、もし、円高が予想以上に進み、金融引き締めで中国株が急落するようなことがあれば30日線を切る可能性は残っている。その場合は、前回、30日線を切った2月相場では高値から10.1%下げたことが目安になろう。もしも30日線を切った場合は、前回と同じ下落率を当てはめれば下値は1万250円程度になる。
来週は4月後半からの連休が始まる前の週。特に、今年5月は日並びの関係で大型連休となる。連休中に海外で突発材料が出ないとも限らない。このため、来週は、新規買いよりも、手持ち株を空かす動きが先行する可能性はある。それでも、中国経済牽引のお陰で企業業績は上向いている。5月連休明けは決算発表への期待も強い。まとまった売りも出難いとみられる。1万1000円どころのモミ合いとみられる。
1万1000円前後の攻防とみられるのは、(1)30日線が1万980円程度にある、(2)既に、高値から16日安値までの下げが2.8%に達し、短期的なフシの3%下落率に接近している、(3)今回の相場は今年1月15日の1万982円を抜いて高値をつけた。新値後の調整は以前の高値が下値支持となる。
こうしてみると1万1000円前後にはかなりの下値のフシがある。とくに、今年3月5日以降、30日線の上で推移している日経平均は30日線を意識した動きとみられる。特に、景気、企業業績が上向いていることが支えとなるはず。このため、仮に、場中で割り込む場面があっても終値では30日線を維持するものとみられる。
それでも、もし、円高が予想以上に進み、金融引き締めで中国株が急落するようなことがあれば30日線を切る可能性は残っている。その場合は、前回、30日線を切った2月相場では高値から10.1%下げたことが目安になろう。もしも30日線を切った場合は、前回と同じ下落率を当てはめれば下値は1万250円程度になる。
来週は4月後半からの連休が始まる前の週。特に、今年5月は日並びの関係で大型連休となる。連休中に海外で突発材料が出ないとも限らない。このため、来週は、新規買いよりも、手持ち株を空かす動きが先行する可能性はある。それでも、中国経済牽引のお陰で企業業績は上向いている。5月連休明けは決算発表への期待も強い。まとまった売りも出難いとみられる。1万1000円どころのモミ合いとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:38
| 特集
『人妻の経済学』から連想した銘柄――銘柄ウォッチング
門倉貴史氏の著書『人妻の経済学』を読んだ。門倉氏は、人妻の消費マーケットは約125兆2490億円であると試算。人妻の消費力や投資力、節約の功罪、労働力などについて分析、説明し、さらには、人妻と不倫の経済学、性風俗と人妻の経済学についても言及されている。
ところで、「主婦」ではなく「人妻」としたのは、人妻は、一例として「ベッドタウンに居住しながら都心に立地する大企業に勤める人」などをイメージしており、主婦は、地元のスーパーなどでパートタイマーをし、美容・ファッション関係の消費が少ないという、地元地域密着型の仕事スタイル・消費スタイルの既婚女性のイメージなのだそうだ。
データなどをもとに、今の時代の動きをとらえておられて、楽しく勉強させていただいた。
というわけで、同書から連想した銘柄。
★パナソニック電工〈6991〉(東1)
同書には、人妻の購買力を取り込んだ分野のひとつに、美容関係の製品・サービスを挙げられている。その一例として、パナソニック<6752>(東1)の『ナイトスチーマー ナノケア』が挙げられていることから連想して、パナソニック電工<6991>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高1兆4500億円(前年比9.3%減)、営業利益320億円(同0.5%増)、経常利益320億円(同2.3%増)、純利益70億円(前年は138億4500万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は増収増益との予想値が出ている。
チャートは中期上昇トレンドの高値圏。4月6日に年初来高値1245円をつけて以降は調整局面にある。16日終値は19円安の1186円。9日の三菱UFJ証券のレーティングでは目標株価1190円とされており、達成感が出ているようだ。信用倍率は0.3倍台の売り長。目先はカラ売り銘柄の様相となっている。
★マースエンジニアリング〈6419〉(東1)
同書で、人妻の消費力の取り込みを狙っている産業のひとつとして、パチンコ業界が挙げられていることからの連想で、パチンコ店向け機器の開発・製造・販売を行なっているマースエンジニアリング<6419>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高318億1900万円(前年比10.1%増)、営業利益78億3800万円(同5.9%増)、経常利益79億5300万円(同4.7%増)、純利益47億0300万円(同8.9%増)と増収増益を見込んでいる。『会社四季報』には、2011年3月期は微増収微増益の予想値が出ている。
チャートは昨年9月の3000円台央から反落し、続落トレンドで来ていたが、2月12日につけた年初来安値1669円で底を打ったようだ。以降はジリ高傾向となっている。が、まだまだ底値圏にあり、買い時と見る。16日終値1883円でPERは約8.7倍、PBRは約0.9倍と割安水準となっている。まずは2100円ラインまでの戻りで、2月1日と2日のマド埋めを目指す。
ところで、「主婦」ではなく「人妻」としたのは、人妻は、一例として「ベッドタウンに居住しながら都心に立地する大企業に勤める人」などをイメージしており、主婦は、地元のスーパーなどでパートタイマーをし、美容・ファッション関係の消費が少ないという、地元地域密着型の仕事スタイル・消費スタイルの既婚女性のイメージなのだそうだ。
データなどをもとに、今の時代の動きをとらえておられて、楽しく勉強させていただいた。
というわけで、同書から連想した銘柄。
★パナソニック電工〈6991〉(東1)
同書には、人妻の購買力を取り込んだ分野のひとつに、美容関係の製品・サービスを挙げられている。その一例として、パナソニック<6752>(東1)の『ナイトスチーマー ナノケア』が挙げられていることから連想して、パナソニック電工<6991>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高1兆4500億円(前年比9.3%減)、営業利益320億円(同0.5%増)、経常利益320億円(同2.3%増)、純利益70億円(前年は138億4500万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は増収増益との予想値が出ている。
チャートは中期上昇トレンドの高値圏。4月6日に年初来高値1245円をつけて以降は調整局面にある。16日終値は19円安の1186円。9日の三菱UFJ証券のレーティングでは目標株価1190円とされており、達成感が出ているようだ。信用倍率は0.3倍台の売り長。目先はカラ売り銘柄の様相となっている。
★マースエンジニアリング〈6419〉(東1)
同書で、人妻の消費力の取り込みを狙っている産業のひとつとして、パチンコ業界が挙げられていることからの連想で、パチンコ店向け機器の開発・製造・販売を行なっているマースエンジニアリング<6419>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高318億1900万円(前年比10.1%増)、営業利益78億3800万円(同5.9%増)、経常利益79億5300万円(同4.7%増)、純利益47億0300万円(同8.9%増)と増収増益を見込んでいる。『会社四季報』には、2011年3月期は微増収微増益の予想値が出ている。
チャートは昨年9月の3000円台央から反落し、続落トレンドで来ていたが、2月12日につけた年初来安値1669円で底を打ったようだ。以降はジリ高傾向となっている。が、まだまだ底値圏にあり、買い時と見る。16日終値1883円でPERは約8.7倍、PBRは約0.9倍と割安水準となっている。まずは2100円ラインまでの戻りで、2月1日と2日のマド埋めを目指す。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:01
| 特集
2010年04月15日
ワコールは加齢による体型変化について一定の法則を発見!
■からだのエイジング(加齢による体型変化)について一定の法則を発見
ワコールホールディングス<3591>(東1)のワコールは、1949年の設立以来、「美しさ」「快適」「健康」をテーマに、女性のからだを科学的に研究することで、あらゆる年齢、サイズの女性たちに美しくなってもらうための商品開発を推進してきた。「ワコール人間科学研究所」は、1964年の発足以来45年間毎年人体計測を続け、いまやその計測人数は述べ4万人を超えるまでになった。人体計測開始当時20歳だった女性は、現在65歳になっており、長期間継続して収集したデータを統計的に分析することで、日本女性の加齢による体型変化の実態が把握でき、様々な事実が明らかになった。
■からだのエイジング(加齢による体型変化)には、ある一定の法則がある
バストやヒップの形が、加齢によって変化していく順序は決まっている
<ヒップの形の加齢変化ステップ>
ステップ1“たわむ”→ ステップ2“下がる”→ ステップ3“内に流れる”
<バストの形の加齢変化ステップ>
ステップ1“そげる”→ ステップ2“たわむ”→ ステップ3“外に流れる”
その変化は、20代から既に始まっており、加齢によって変化したステップが元に戻った人はひとりもいなかった。
■加齢によってバストは、形だけでなく柔らかさも変化する
加齢によってバストは、乳房内部の構造が変化し柔らかくなる。それにより、ジャストフィットするブラジャーも異なる。ブラジャー選びは、サイズだけでなく、加齢による乳房の形・柔らかさの変化に対応したブラジャーを選ぶことが重要。
■加齢による体型変化が小さい人は、自分のからだに合う下着を着用していた
20代から50代までの30年間を追跡した100名のなかで、体型変化が小さく、若い時の体型を維持している人が25%いた。その「ずっとキレイでいる」ことができている女性たちの生活行動を詳しく追跡調査した結果、「活動的な日常生活」「規則正しい食生活」に加えて、「自分のからだに合った下着を着用」していることがわかった。(行動・意識のインタビュー結果より)
ワコールホールディングス<3591>(東1)のワコールは、1949年の設立以来、「美しさ」「快適」「健康」をテーマに、女性のからだを科学的に研究することで、あらゆる年齢、サイズの女性たちに美しくなってもらうための商品開発を推進してきた。「ワコール人間科学研究所」は、1964年の発足以来45年間毎年人体計測を続け、いまやその計測人数は述べ4万人を超えるまでになった。人体計測開始当時20歳だった女性は、現在65歳になっており、長期間継続して収集したデータを統計的に分析することで、日本女性の加齢による体型変化の実態が把握でき、様々な事実が明らかになった。
■からだのエイジング(加齢による体型変化)には、ある一定の法則がある
バストやヒップの形が、加齢によって変化していく順序は決まっている
<ヒップの形の加齢変化ステップ>
ステップ1“たわむ”→ ステップ2“下がる”→ ステップ3“内に流れる”
<バストの形の加齢変化ステップ>
ステップ1“そげる”→ ステップ2“たわむ”→ ステップ3“外に流れる”
その変化は、20代から既に始まっており、加齢によって変化したステップが元に戻った人はひとりもいなかった。
■加齢によってバストは、形だけでなく柔らかさも変化する
加齢によってバストは、乳房内部の構造が変化し柔らかくなる。それにより、ジャストフィットするブラジャーも異なる。ブラジャー選びは、サイズだけでなく、加齢による乳房の形・柔らかさの変化に対応したブラジャーを選ぶことが重要。
■加齢による体型変化が小さい人は、自分のからだに合う下着を着用していた
20代から50代までの30年間を追跡した100名のなかで、体型変化が小さく、若い時の体型を維持している人が25%いた。その「ずっとキレイでいる」ことができている女性たちの生活行動を詳しく追跡調査した結果、「活動的な日常生活」「規則正しい食生活」に加えて、「自分のからだに合った下着を着用」していることがわかった。(行動・意識のインタビュー結果より)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:29
| 特集
2010年04月12日
「鉄が鉄を食う」逆定理サイクルのグローバル拡散で周辺株から高炉大手への備えも
浅妻昭治のマーケット・センサー
「石が浮かんで木の葉が沈む」ーーー物理法則に反する異様現象である。重い「石」が水に浮かんで、軽い「木の葉」が水面下に沈む不合理は、世間一般ではありえない。ところが兜町では日常茶飯事だ。大型株が小型株以上に値動きが軽かったり、業績悪銘柄が急騰し、好業績銘柄が売られるなどの相場シーンはしばしば目にするところである。「動く株が優良株」との兜町流の割り切りがなくては、とても相場のフォローは覚束ない。
この兜町の逆定理で「石」は、鉄鋼株を指すケースが多い。かつては「ハードからソフト」、「トンからグラム」、「軽・薄・短・小」、最近では「情報通信社会」、「知価革命」、「ニューエコノミー」などの相場キャッチコピーが高らかに提唱されるのだが、お題目はお蔵入りとなり最終的には必ず「重・厚・長・大」産業に戻り鉄鋼株が動意付くのである。3世代前のバブル相場、過剰流動性相場では「新日鉄300円説」が唱えられて鉄鋼株が買われ、前回のサブプライムローン・バブル相場、BRICsバブル相場でも鉄鋼株が、驚くことに低PER買いの対象になったことは記憶に新しい。
今年4月7日付けで日本経済新聞がまとめた昨年の世界粗鋼生産ランキングでは、中国勢が上位に躍進するとともに、新日本製鐵(5401)やJFEスチールが、それぞれ2位、5位から7位以下にランクダウンした。鉄鋼原料の鉄鉱石の価格が90%も値上げされ、原料炭も7割も引き上げられたなかで起こった地殻変動で、とくに驚くには当たらない。「鉄は産業のコメ」、「鉄は鉄を食う」という日本の過去の経験則が、グローバルに拡散しているのだろうと想像するだけである。とすれば、「石が浮かぶ」サイクルが再現される時期も接近しているのかと容易に察しがつく。
きょう12日に日鐵商事(9810)が、東証第2部から東証第1部に指定替えとなる。同社を含めて三井松島産業(1518)、太平工業(1819)、日本コークス工業(3315)、東海カーボン(5301)、日本カーボン(5302)、黒崎播磨(5352)などの周辺株から始まって、最後は本体の高炉大手への備えを忘れてはならないだろう。
「石が浮かんで木の葉が沈む」ーーー物理法則に反する異様現象である。重い「石」が水に浮かんで、軽い「木の葉」が水面下に沈む不合理は、世間一般ではありえない。ところが兜町では日常茶飯事だ。大型株が小型株以上に値動きが軽かったり、業績悪銘柄が急騰し、好業績銘柄が売られるなどの相場シーンはしばしば目にするところである。「動く株が優良株」との兜町流の割り切りがなくては、とても相場のフォローは覚束ない。
この兜町の逆定理で「石」は、鉄鋼株を指すケースが多い。かつては「ハードからソフト」、「トンからグラム」、「軽・薄・短・小」、最近では「情報通信社会」、「知価革命」、「ニューエコノミー」などの相場キャッチコピーが高らかに提唱されるのだが、お題目はお蔵入りとなり最終的には必ず「重・厚・長・大」産業に戻り鉄鋼株が動意付くのである。3世代前のバブル相場、過剰流動性相場では「新日鉄300円説」が唱えられて鉄鋼株が買われ、前回のサブプライムローン・バブル相場、BRICsバブル相場でも鉄鋼株が、驚くことに低PER買いの対象になったことは記憶に新しい。
今年4月7日付けで日本経済新聞がまとめた昨年の世界粗鋼生産ランキングでは、中国勢が上位に躍進するとともに、新日本製鐵(5401)やJFEスチールが、それぞれ2位、5位から7位以下にランクダウンした。鉄鋼原料の鉄鉱石の価格が90%も値上げされ、原料炭も7割も引き上げられたなかで起こった地殻変動で、とくに驚くには当たらない。「鉄は産業のコメ」、「鉄は鉄を食う」という日本の過去の経験則が、グローバルに拡散しているのだろうと想像するだけである。とすれば、「石が浮かぶ」サイクルが再現される時期も接近しているのかと容易に察しがつく。
きょう12日に日鐵商事(9810)が、東証第2部から東証第1部に指定替えとなる。同社を含めて三井松島産業(1518)、太平工業(1819)、日本コークス工業(3315)、東海カーボン(5301)、日本カーボン(5302)、黒崎播磨(5352)などの周辺株から始まって、最後は本体の高炉大手への備えを忘れてはならないだろう。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 11:00
| 特集
2010年04月09日
【話題】ファーストリテイリングの株価は日本の立場を象徴しているか!?
■国内不振、海外好調をどこまで評価するか
ファーストリテイリング<9983>(東1)は、9日(金)の株価が730円高の15730円まで買われ急伸。直前の4月6日には1万4130円と年初来安値(2月8日=1万3830円)へ接近する場面があったばかり。このところの動きは激しい。しかも、下げた理由は「国内の不振」、上げた理由は「海外好調」。ファーストリテイングの動きは、まさに、日本企業の置かれている環境を如実に物語っているようだ。
去る2日(金)に発表した今年3月の国内「ユニクロ」の売上は、既存店(675店)ベースでは前年比で16.4%の大幅2ケタの減少だった。客単価6.4%減に対し、客数で10.7%減と、客数の減少が目立った。こうした動きから、「低価格に対する消費者の飽きがあるのではないか」(中堅証券)との声が聞かれる背景となっている。折しも、アメリカでは、「ヤング・プロフェッショナル」(20、30歳代の高収入層)の台頭で高価格消費の志向もみられ、日本にもその傾向が出始めたのではないかということだ。この3月の国内ユニクロ売上ダウンで株価は一旦、安値水準に下げた。
一方、8日(木)発表の2月中間期(9〜2月)は前年同期比31.8%増収、営業利益43.0%増益と好調だった。通期(10年8月期)でも売上21.7%増収、営業利益29.3%増益見通し。当然ながら株価の急反発につながった。これは、国内好調があるものの、特に、海外の好調が寄与している。今後も欧州、中国、韓国への出店を加速。世界の「ユニクロ」として飛躍する戦略。
日本は少子高齢化だけでなく総人口自体が減少に向う。戦後、毎年100万人ペースで増えた人口はこれから年間80万人ペースで減少。先行き総人口9000万人を切るあたりまで減少傾向が続く見通し。国内需要に頼れない以上、海外に生きる道を求めなくてはいけない。まさに、日本の企業にはいずれも同じ事情を抱えている。
もちろん、海外に展開すればトヨタ自動車<7203>(東1)の例でもみられるように未知のリスクとの遭遇もある。それでも生きるためには外へ出て行かなくてはいけない。この意味で、同社株が今後どのような動きをするか大いに注目される。
ファーストリテイリング<9983>(東1)は、9日(金)の株価が730円高の15730円まで買われ急伸。直前の4月6日には1万4130円と年初来安値(2月8日=1万3830円)へ接近する場面があったばかり。このところの動きは激しい。しかも、下げた理由は「国内の不振」、上げた理由は「海外好調」。ファーストリテイングの動きは、まさに、日本企業の置かれている環境を如実に物語っているようだ。
去る2日(金)に発表した今年3月の国内「ユニクロ」の売上は、既存店(675店)ベースでは前年比で16.4%の大幅2ケタの減少だった。客単価6.4%減に対し、客数で10.7%減と、客数の減少が目立った。こうした動きから、「低価格に対する消費者の飽きがあるのではないか」(中堅証券)との声が聞かれる背景となっている。折しも、アメリカでは、「ヤング・プロフェッショナル」(20、30歳代の高収入層)の台頭で高価格消費の志向もみられ、日本にもその傾向が出始めたのではないかということだ。この3月の国内ユニクロ売上ダウンで株価は一旦、安値水準に下げた。
一方、8日(木)発表の2月中間期(9〜2月)は前年同期比31.8%増収、営業利益43.0%増益と好調だった。通期(10年8月期)でも売上21.7%増収、営業利益29.3%増益見通し。当然ながら株価の急反発につながった。これは、国内好調があるものの、特に、海外の好調が寄与している。今後も欧州、中国、韓国への出店を加速。世界の「ユニクロ」として飛躍する戦略。
日本は少子高齢化だけでなく総人口自体が減少に向う。戦後、毎年100万人ペースで増えた人口はこれから年間80万人ペースで減少。先行き総人口9000万人を切るあたりまで減少傾向が続く見通し。国内需要に頼れない以上、海外に生きる道を求めなくてはいけない。まさに、日本の企業にはいずれも同じ事情を抱えている。
もちろん、海外に展開すればトヨタ自動車<7203>(東1)の例でもみられるように未知のリスクとの遭遇もある。それでも生きるためには外へ出て行かなくてはいけない。この意味で、同社株が今後どのような動きをするか大いに注目される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:12
| 特集
内需関連銘柄狙いで『TOPIX優勢』の展開へ!=犬丸正寛の相場展望
今週の日経平均は週初5日(月)に1万1408円までつけたものの、週末にかけてジリ安となった。週末の日経平均は1万1204円、前週末に比べ135円安(18.3%)だった。とくに、今週は1000ポイントに乗せるかとみられたTOPIXは、7日(水)に998ポイントまでつけたものの大台乗せは、お預けとなった。大台に乗せれば2008年10月以来だった。
相場が週末にかけジリ安となったのは上げ一服感による。今年2月9日の9868円(年初来安値)からほぼ一本調整に上昇。30日線との乖離率は警戒ラインの6%を超えていた。
その乖離率は3%強まで低下し過熱感は薄らいできた。予想外の悪材料が出れば、相場の位置が高いだけに下げる可能性はある。たとえば、円高が予想以上に進むとか。しかし、今のところ、特に景気企業業績に対しての悪材料は想定し難い状況。
このため、来週は今週の延長線で下げる場面はあっても大きな下値はなく、仮に下げても下ヒゲ足に、とどまる可能性が強い。といっても、本格的な決算発表を控え、様子見気分から大きく上値を追う地合いでもない。日経平均は高値圏のモミ合いだろう。その中で、TOPIXが出遅れ感から1000ポイントへ乗せて1030ポイント程度まで上昇する可能性はある。しばらくは、TOPIX型の内需関連銘柄が物色の中心となりそうだ。
相場が週末にかけジリ安となったのは上げ一服感による。今年2月9日の9868円(年初来安値)からほぼ一本調整に上昇。30日線との乖離率は警戒ラインの6%を超えていた。
その乖離率は3%強まで低下し過熱感は薄らいできた。予想外の悪材料が出れば、相場の位置が高いだけに下げる可能性はある。たとえば、円高が予想以上に進むとか。しかし、今のところ、特に景気企業業績に対しての悪材料は想定し難い状況。
このため、来週は今週の延長線で下げる場面はあっても大きな下値はなく、仮に下げても下ヒゲ足に、とどまる可能性が強い。といっても、本格的な決算発表を控え、様子見気分から大きく上値を追う地合いでもない。日経平均は高値圏のモミ合いだろう。その中で、TOPIXが出遅れ感から1000ポイントへ乗せて1030ポイント程度まで上昇する可能性はある。しばらくは、TOPIX型の内需関連銘柄が物色の中心となりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:26
| 特集
おいしい懐石料理から連想して、水産銘柄診断――銘柄ウォッチ
過日、懐石料理を食べに行った。といっても、百貨店内にあるお店で、敷居が高くないので1人でもフラッと入れるようなお店だ。月替わりでコースの内容が変わるため、時々行っているのだ。今月は、焼物の「あわびと筍の石焼」がお目当てだった。タテヨコ10〜20センチくらい、厚さ数センチくらいの黒い石(に見えるが、もしかしたらセラミックか何かかもしれない)を火で熱し、上にあわびや筍を載せて焼いて食べるものだった。やわらかくて、おいしかった。
それ以外の料理は、海老しんじょうとか、鯛などの刺身、ふかひれと湯葉の鉢物など、海産物が多かった。私は海産物が好きなので、これで京都・伏見の冷酒を飲むと、幸せである。日本料理は、見た目が繊細で美しく、季節感なども楽しめるとよく言われるが(フレンチなど、他の料理でもそういうものはあるのだろうが)、そのとおりだなあと思う。また、海に囲まれた島国で、おいしい魚介類を食べられるのは(養殖や輸入物が増えているとはいえ)、幸せなことだと思った。
ということから連想して、水産銘柄を診断してみた。
★日本水産〈1332〉(東1)
養殖から加工、販売まで、水産品事業を行なっている日本水産<1332>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高4800億円(前年比5.0%減)、営業利益85億円(同169.3%増)、経常利益70億円(前年は12億2000万円の損失計上)、純利益20億円(同162億3900万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は営業・経常・純利益とも増益との予想値が出ている。
チャートは昨年12月1日につけた直近安値240円を底に、反発。上下波動をえがきながらも、下値抵抗線を切り上げてきている。9日終値273円でPERは約45倍と高め。260円台央の押し目を待って拾い、280円フシ上抜けを目指してみる。信用売り残が増えており、買い戻しも期待できそうだ。
★マルハニチロホールディングス〈1334〉(東1)
水産最大手のマルハニチロホールディングス<1334>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高8500億円(前年比5.3%減)、営業利益130億円(同16.3%減)、経常利益90億円(同11.4%増)、純利益35億円(前年は62億8200万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は営業・経常・純利益とも増益との予想値が出ている。
チャートは2月8日につけた年初来安値118円から反発し、上昇トレンドとなっている。9日終値136円でPERは約22倍、PBRは約1.2倍。信用買い残が増えており、利益確定による調整が入ると見る。130円ラインの押し目を待って拾い、140円ラインを目指してみる。
それ以外の料理は、海老しんじょうとか、鯛などの刺身、ふかひれと湯葉の鉢物など、海産物が多かった。私は海産物が好きなので、これで京都・伏見の冷酒を飲むと、幸せである。日本料理は、見た目が繊細で美しく、季節感なども楽しめるとよく言われるが(フレンチなど、他の料理でもそういうものはあるのだろうが)、そのとおりだなあと思う。また、海に囲まれた島国で、おいしい魚介類を食べられるのは(養殖や輸入物が増えているとはいえ)、幸せなことだと思った。
ということから連想して、水産銘柄を診断してみた。
★日本水産〈1332〉(東1)
養殖から加工、販売まで、水産品事業を行なっている日本水産<1332>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高4800億円(前年比5.0%減)、営業利益85億円(同169.3%増)、経常利益70億円(前年は12億2000万円の損失計上)、純利益20億円(同162億3900万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は営業・経常・純利益とも増益との予想値が出ている。
チャートは昨年12月1日につけた直近安値240円を底に、反発。上下波動をえがきながらも、下値抵抗線を切り上げてきている。9日終値273円でPERは約45倍と高め。260円台央の押し目を待って拾い、280円フシ上抜けを目指してみる。信用売り残が増えており、買い戻しも期待できそうだ。
★マルハニチロホールディングス〈1334〉(東1)
水産最大手のマルハニチロホールディングス<1334>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高8500億円(前年比5.3%減)、営業利益130億円(同16.3%減)、経常利益90億円(同11.4%増)、純利益35億円(前年は62億8200万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は営業・経常・純利益とも増益との予想値が出ている。
チャートは2月8日につけた年初来安値118円から反発し、上昇トレンドとなっている。9日終値136円でPERは約22倍、PBRは約1.2倍。信用買い残が増えており、利益確定による調整が入ると見る。130円ラインの押し目を待って拾い、140円ラインを目指してみる。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:01
| 特集
2010年04月05日
昔「特定銘柄」、今「1万円クラブ銘柄」。予備軍銘柄が強気シグナル発信なら値幅効果も
浅妻昭治のマーケット・センサー
平和不動産(8803)が、「特定銘柄」として売買されていたことを知っている投資家は、いまやもう少数派だろう。「特定銘柄」制度自体が、取引所から姿を消し、同社自身も、すでに賃貸事業主体の並みの不動産会社に変身し、株価人気的にも不動産セクターの三番手・四番手評価を甘受しているように見受けられる。しかしかつて同社を含めて6銘柄あった「特定銘柄」は、市場を活性化するリード株であった。場況を伝える短波放送の喧噪を突き抜けて届いてくる「特定銘柄」の撃柝売買の柝の鋭い音は、大いに投資家の血を波立たせたものである。
なかでも平和不の立ち位置は一種特殊で、例えば売買は、今風に決算短信や有価証券報告書などのファンダメンタルズ分析に基づいて行われたのではない。市場は時には間違うことがあるとの前提に立つ強弱感の対立のなか、腕に覚えの投資家の関与が大きかったようである。これは、株価が、必ずしも公開されたすべての情報を正確に反映し、経済合理性だけで効率的に形成されるのではなく、投資家の願望、過信、誤解などの投資家マインドや非合理性、情報の非対称性などに左右されることのシンボルでもあったともいえる。
需給関係優先であり、時代の変革期を予兆して動くともいわれた。それは、いまや国際石油開発帝石(1605)の合併会社となったかつての帝国石油が、100円台の低位から動意付いたあとに、石油ショックが起こったことと軌を一にしている。
さて新年度相場は、活況のなかで立ち上がった。このまま強気相場が続くのか、過熱相場の調整期入りとなるのか強弱感が分かれている。もし強気相場が継続するとすれば、かつての「特定銘柄」と同様なシンボル株が立ち上がって強気シグナルを発信するはずで、これを的確に予測すれば今後の相場の方向性を見誤ることはないはずだ。どんなシンボル株が表舞台に登場するのか予断は禁物だが、その候補になりそうなのが「1万円クラブ銘柄」である。
この3月に日本電産(6594)とファナック(6954)の株価が、1万円台に乗せて「1万円クラブ銘柄」にカムバックしたが、これに続いて1万円の株価を回復する銘柄が続出するようなら、強気相場持続はほぼ間違いなさそうだ。株価が、6000〜8000円台にあって1万円を視野に捉えている銘柄をマークする必要がある。出光興産(5019)、TDK(6762)、ローム(6963)、京セラ(6971)、東京エレクトロン(8035)、ユニ・チャーム(8113)、しまむら(8227)、オリックス(8591)、ニトリ(9843)、ヤマダ電機(9831)など値幅効果を満喫できる展開を期待したいものである。
平和不動産(8803)が、「特定銘柄」として売買されていたことを知っている投資家は、いまやもう少数派だろう。「特定銘柄」制度自体が、取引所から姿を消し、同社自身も、すでに賃貸事業主体の並みの不動産会社に変身し、株価人気的にも不動産セクターの三番手・四番手評価を甘受しているように見受けられる。しかしかつて同社を含めて6銘柄あった「特定銘柄」は、市場を活性化するリード株であった。場況を伝える短波放送の喧噪を突き抜けて届いてくる「特定銘柄」の撃柝売買の柝の鋭い音は、大いに投資家の血を波立たせたものである。
なかでも平和不の立ち位置は一種特殊で、例えば売買は、今風に決算短信や有価証券報告書などのファンダメンタルズ分析に基づいて行われたのではない。市場は時には間違うことがあるとの前提に立つ強弱感の対立のなか、腕に覚えの投資家の関与が大きかったようである。これは、株価が、必ずしも公開されたすべての情報を正確に反映し、経済合理性だけで効率的に形成されるのではなく、投資家の願望、過信、誤解などの投資家マインドや非合理性、情報の非対称性などに左右されることのシンボルでもあったともいえる。
需給関係優先であり、時代の変革期を予兆して動くともいわれた。それは、いまや国際石油開発帝石(1605)の合併会社となったかつての帝国石油が、100円台の低位から動意付いたあとに、石油ショックが起こったことと軌を一にしている。
さて新年度相場は、活況のなかで立ち上がった。このまま強気相場が続くのか、過熱相場の調整期入りとなるのか強弱感が分かれている。もし強気相場が継続するとすれば、かつての「特定銘柄」と同様なシンボル株が立ち上がって強気シグナルを発信するはずで、これを的確に予測すれば今後の相場の方向性を見誤ることはないはずだ。どんなシンボル株が表舞台に登場するのか予断は禁物だが、その候補になりそうなのが「1万円クラブ銘柄」である。
この3月に日本電産(6594)とファナック(6954)の株価が、1万円台に乗せて「1万円クラブ銘柄」にカムバックしたが、これに続いて1万円の株価を回復する銘柄が続出するようなら、強気相場持続はほぼ間違いなさそうだ。株価が、6000〜8000円台にあって1万円を視野に捉えている銘柄をマークする必要がある。出光興産(5019)、TDK(6762)、ローム(6963)、京セラ(6971)、東京エレクトロン(8035)、ユニ・チャーム(8113)、しまむら(8227)、オリックス(8591)、ニトリ(9843)、ヤマダ電機(9831)など値幅効果を満喫できる展開を期待したいものである。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:54
| 特集
2010年04月03日
【話題株を探る】ベスト電器は「ナゼ」急伸か?赤字の今がM&Aの思惑人気
ベスト電器<8175>(東1)の株価が2日(金)、商いを伴って11.2%上昇した。終値は26円高の258円、チャートしては高値引けの陽線。出来高は前日比7.8倍の急増。
四季報を見れば、業績は真っ赤。即ち、「赤字」。09年2月期の営業赤字8億9400万円に続いて、まもなく発表とみられる10年2月期も四季報では45億円の赤字予想。配当は、09年2月期は1株当り純資産が590円と優秀なこともあって年15円を継続。しかし、10年2月期は無配。しかも、「継続の前提」に重要事象。それが、なぜ、急伸なのか。
「商いが伴っていないのなら無配株物色の一環として理解できる。無配の日立製作所<6501>(東1)だって買われているのだから。だが、商いの多いことは、単なる相場感ではなさそうだ」(中堅証券)。
同社の公表資料を見ると、「人事異動」が目に付く。今年、1月12日に代表取締役の異動、2月5日の人事異動、3月1日人事異動、3月20日の代表取締役及び役員の異動、4月1日の人事異動と、目まぐるしい。
このうち、代表取締役についてみると、1月12日に代表取締役会長・有薗憲一氏、代表取締役社長・濱田孝氏が退任。3月20日には新しく代表取締役社長へ小野浩司氏。代表取締役社長の深澤政和氏が取締役へ、代表取締役専務・井澤信親氏が取締役へ。
こうした人事異動がマーケットでの思惑を刺激している可能性はある。しかも、株主構成も思惑を呼びやすい。1位の株主にビッグカメラ<3048>(東1)、2位にヤマダ電機<9831>(東1)が顔をそろえている。日本を代表する家電量販店の大手である。
業績が赤字なのになぜか。「予想されることは、ベスト電機が九州地盤の家電量販の大手ということだろう。営業所、サービス拠点のほか国内店舗530店舗を持ち、その大半が九州。つまり、九州での同社の流通販売網は非常に強い。首都圏など競争が激しさを増す家電販売業界。ヤマダ電機、ビッグカメラが九州に魅力を持つことは十分に考えられる。未確認だが、ヤマダ電機の経営者は九州延岡の出身ではなかったかと思う。TOBの臭いも感じられる」(中堅証券)ということだ。
有利子負債は595億円程度あるが、現金預金も107億円ある。特に、九州の営業網を考えれば赤字の今がM&Aのチャンスかもしれない。しばらく、思惑人気を呼びそうだ。
四季報を見れば、業績は真っ赤。即ち、「赤字」。09年2月期の営業赤字8億9400万円に続いて、まもなく発表とみられる10年2月期も四季報では45億円の赤字予想。配当は、09年2月期は1株当り純資産が590円と優秀なこともあって年15円を継続。しかし、10年2月期は無配。しかも、「継続の前提」に重要事象。それが、なぜ、急伸なのか。
「商いが伴っていないのなら無配株物色の一環として理解できる。無配の日立製作所<6501>(東1)だって買われているのだから。だが、商いの多いことは、単なる相場感ではなさそうだ」(中堅証券)。
同社の公表資料を見ると、「人事異動」が目に付く。今年、1月12日に代表取締役の異動、2月5日の人事異動、3月1日人事異動、3月20日の代表取締役及び役員の異動、4月1日の人事異動と、目まぐるしい。
このうち、代表取締役についてみると、1月12日に代表取締役会長・有薗憲一氏、代表取締役社長・濱田孝氏が退任。3月20日には新しく代表取締役社長へ小野浩司氏。代表取締役社長の深澤政和氏が取締役へ、代表取締役専務・井澤信親氏が取締役へ。
こうした人事異動がマーケットでの思惑を刺激している可能性はある。しかも、株主構成も思惑を呼びやすい。1位の株主にビッグカメラ<3048>(東1)、2位にヤマダ電機<9831>(東1)が顔をそろえている。日本を代表する家電量販店の大手である。
業績が赤字なのになぜか。「予想されることは、ベスト電機が九州地盤の家電量販の大手ということだろう。営業所、サービス拠点のほか国内店舗530店舗を持ち、その大半が九州。つまり、九州での同社の流通販売網は非常に強い。首都圏など競争が激しさを増す家電販売業界。ヤマダ電機、ビッグカメラが九州に魅力を持つことは十分に考えられる。未確認だが、ヤマダ電機の経営者は九州延岡の出身ではなかったかと思う。TOBの臭いも感じられる」(中堅証券)ということだ。
有利子負債は595億円程度あるが、現金預金も107億円ある。特に、九州の営業網を考えれば赤字の今がM&Aのチャンスかもしれない。しばらく、思惑人気を呼びそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:38
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1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場=犬丸正寛の相場展望
1〜3月相場を終え、4月新年度相場を向かえた。『1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場』を展望した。
■昨年1〜3月【2008.12.30〜2009.3.31】
日経平均=▼17.7%
TOPIX=▼10.0%
東証1部値上率上位
(1)東日カーライフグループ<8291>
(2)大同メタル工業<7245>
(3)サクラダ<5917>
(4)日立金属<5486>
(5)国際航業ホールディングス<9234>
(6)ケーヒン<7251>
(7)東北ミサワホーム<1907>
(8)一休<2450>
(9)船井電機<6839>
(10)東洋電機製造<6505>
■今年1〜3月【2009.12.30〜2010.3.31】
日経平均=△5.1%
TOPIX=△7.8%
東証1部値上率上位
(1)富士機工<7260>
(2)ツガミ<6101>
(3)アルテック<9972>
(4)クラリオン<6796>
(5)黒崎播磨<5352>
(6)山一電機<6941>
(7)栗本鐵工所<5602>
(8)新日本無線<6911>
(9)旭テック<5606>
(10)ソースネクスト<4344>
昨年1〜3月と、今年1〜3月の値上率上位銘柄の共通点は、基準時の年末株価が低位であること。特に、昨年も今年も200円以下が中心。半面、昨年と違う点は、昨年はコード番号1000、2000番台の建設、食品銘柄が含まれていた。今年はそれが全くなく、コード6000、7000番台の機械株などが中心。昨年の内需型から、今年は新興国向け輸出回復を背景とした景気敏感株に目線が移って入る。
指数においては、昨年の1〜3月は日経平均の17.7%下落に対し、内需型のTOPIXは10.0%の下げにとどまった。今年1〜3月は日経平均の5.3%上昇に対し、TOPIXの上昇率が7.8%と、ややTOPIXの上昇率が大きい。
これは、日経平均が今年1月に昨年来高値を更新したのに対し、TOPIXは昨年来高値(09年9月=987ポイント)を抜いていないことがある。今年、年初から飛び出した日経平均に対し、TOPIXが出遅れている。今年2月後半から3月にかけてTOPIX型の銘柄が買われる動きとなっている。
こうした流れに立てば、4〜6月は、TOPIXの昨年来高値更新が一番の注目点。とくに、「日経平均」÷「TOPIX」で求める「NT倍率」は現在11.4倍。通常、10.0〜11.0倍で推移することが多いから、日経平均が当面1万1300円程度とみればTOPIXの1030〜1130ポイントが見込めるはず。
しばらくは、出遅れ感からTOPIX優位の動きが予想されるのではないか。TOPIXが上伸し、TOPIXに突き上げられる形で日経平均が再び上昇の勢いを増すことが予想される。
その結果、6月には日経平均とTOPIXが揃い踏みとなって天井形成するのではないか。6月の日経平均は1万2000〜1万2500円、TOPIXで1120〜1200ポイントが目安となるだろう。ここからの上昇率ということではTOPIXが日経平均より大きい計算だ。
輸出関連については、円安がどこで反転、円高に振れるかという懸念もある。ここから、6月に向けては、内需型の業績向上が見込める低位銘柄を研究するのがよいだろう。
■昨年1〜3月【2008.12.30〜2009.3.31】
日経平均=▼17.7%
TOPIX=▼10.0%
東証1部値上率上位
(1)東日カーライフグループ<8291>
(2)大同メタル工業<7245>
(3)サクラダ<5917>
(4)日立金属<5486>
(5)国際航業ホールディングス<9234>
(6)ケーヒン<7251>
(7)東北ミサワホーム<1907>
(8)一休<2450>
(9)船井電機<6839>
(10)東洋電機製造<6505>
■今年1〜3月【2009.12.30〜2010.3.31】
日経平均=△5.1%
TOPIX=△7.8%
東証1部値上率上位
(1)富士機工<7260>
(2)ツガミ<6101>
(3)アルテック<9972>
(4)クラリオン<6796>
(5)黒崎播磨<5352>
(6)山一電機<6941>
(7)栗本鐵工所<5602>
(8)新日本無線<6911>
(9)旭テック<5606>
(10)ソースネクスト<4344>
昨年1〜3月と、今年1〜3月の値上率上位銘柄の共通点は、基準時の年末株価が低位であること。特に、昨年も今年も200円以下が中心。半面、昨年と違う点は、昨年はコード番号1000、2000番台の建設、食品銘柄が含まれていた。今年はそれが全くなく、コード6000、7000番台の機械株などが中心。昨年の内需型から、今年は新興国向け輸出回復を背景とした景気敏感株に目線が移って入る。
指数においては、昨年の1〜3月は日経平均の17.7%下落に対し、内需型のTOPIXは10.0%の下げにとどまった。今年1〜3月は日経平均の5.3%上昇に対し、TOPIXの上昇率が7.8%と、ややTOPIXの上昇率が大きい。
これは、日経平均が今年1月に昨年来高値を更新したのに対し、TOPIXは昨年来高値(09年9月=987ポイント)を抜いていないことがある。今年、年初から飛び出した日経平均に対し、TOPIXが出遅れている。今年2月後半から3月にかけてTOPIX型の銘柄が買われる動きとなっている。
こうした流れに立てば、4〜6月は、TOPIXの昨年来高値更新が一番の注目点。とくに、「日経平均」÷「TOPIX」で求める「NT倍率」は現在11.4倍。通常、10.0〜11.0倍で推移することが多いから、日経平均が当面1万1300円程度とみればTOPIXの1030〜1130ポイントが見込めるはず。
しばらくは、出遅れ感からTOPIX優位の動きが予想されるのではないか。TOPIXが上伸し、TOPIXに突き上げられる形で日経平均が再び上昇の勢いを増すことが予想される。
その結果、6月には日経平均とTOPIXが揃い踏みとなって天井形成するのではないか。6月の日経平均は1万2000〜1万2500円、TOPIXで1120〜1200ポイントが目安となるだろう。ここからの上昇率ということではTOPIXが日経平均より大きい計算だ。
輸出関連については、円安がどこで反転、円高に振れるかという懸念もある。ここから、6月に向けては、内需型の業績向上が見込める低位銘柄を研究するのがよいだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:04
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2010年04月02日
桜から連想して、社名に「花」がつく銘柄を診断――銘柄ウォッチ
東京・上野の東京都美術館で4日まで開催の『ボルゲーゼ美術館展』へ行って来た。イタリアのローマにあるボルゲーゼ美術館から、ラファエロやカラヴァッジョ、ボッティチェリ、ベルニーニなどの絵画・彫刻 約50点が来日、展示された。
ボルゲーゼ美術館は、代々、枢機卿などを輩出した名門ボルゲーゼ家の別荘とコレクションが基になった美術館だ。私は数年前にイタリアへ旅行した時、この美術館へ行ったことがある。周囲はボルゲーゼ公園となっていて、美術館自体の建物も壮麗で、「わ〜、ヨーロッパらしい雰囲気…」と、感嘆したことを憶えている。
私は今回、同展へは、カラヴァッジョの作品がお目当てで行った。カラヴァッジョ(1571〜1610年)はイタリアの画家で、日本でも元々人気だが、今年は没後400年にあたるということで、伝記映画が公開されたり、いろいろなツアー企画が出たりしているようだ。同展での展示は1点しかなくて、ちょっとガッカリしたのだが、今後機会があれば、もっと作品を見てみたいと思った。
ところで、現在、上野公園では桜が花ざかりのようで、私も美術館の行き帰りに見て楽しんだ。…ということから連想し、社名に「花」がつく銘柄の診断をしてみる。
★花王〈4452〉(東1)
トイレタリー1位、化粧品2位のメーカー、花王<4452>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高1兆1850億円(前年比7.2%減)、営業利益890億円(同8.1%減)、経常利益880億円(同7.0%減)、純利益410億円(同36.4%減)。4月26日に決算発表を予定しているという。
チャートはこの5ヵ月ほど、2000円ラインから2400円ラインへと、上昇トレンドで来ている。2日終値は38円安の2382円で、PERは約31倍と高め。2400円フシにあたり、いったん調整場面となっているようだ。ただ、信用倍率は約0.2倍と大幅な売り長になっているので、調整後は買い戻しも入ってくると見たい。2200円ラインの押し目小すくいか。
★ビューティ花壇〈3041〉(東マ)
葬儀会社向けの生花祭壇事業、小売店等への生花卸売り事業を行なっている、ビューティ花壇<3041>(東マ)を入れる。今期2010年6月期連結業績予想は、売上高40億円(前年比7.4%増)、営業利益2億3000万円(同277.0%増)、経常利益2億4000万円(同269.2%増)、純利益1億円(前年は1500万円の損失計上)と、前年比増収、営業・経常大幅増益、純損益は黒字転換を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2011年6月期は増収増益との予想値が出ている。
チャートはこの3ヵ月ほど、2万円台後半から4万円ラインへと、6月30日までの予定で実施している自社株買いなども背景に、上昇トレンドとなっている。3万円台央の押し目を待って拾うのも一手か。2日終値は300円高の4万0600円で、PERは約10.2倍と割安。単位1株の売買しやすさも魅力だ。
ボルゲーゼ美術館は、代々、枢機卿などを輩出した名門ボルゲーゼ家の別荘とコレクションが基になった美術館だ。私は数年前にイタリアへ旅行した時、この美術館へ行ったことがある。周囲はボルゲーゼ公園となっていて、美術館自体の建物も壮麗で、「わ〜、ヨーロッパらしい雰囲気…」と、感嘆したことを憶えている。
私は今回、同展へは、カラヴァッジョの作品がお目当てで行った。カラヴァッジョ(1571〜1610年)はイタリアの画家で、日本でも元々人気だが、今年は没後400年にあたるということで、伝記映画が公開されたり、いろいろなツアー企画が出たりしているようだ。同展での展示は1点しかなくて、ちょっとガッカリしたのだが、今後機会があれば、もっと作品を見てみたいと思った。
ところで、現在、上野公園では桜が花ざかりのようで、私も美術館の行き帰りに見て楽しんだ。…ということから連想し、社名に「花」がつく銘柄の診断をしてみる。
★花王〈4452〉(東1)
トイレタリー1位、化粧品2位のメーカー、花王<4452>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高1兆1850億円(前年比7.2%減)、営業利益890億円(同8.1%減)、経常利益880億円(同7.0%減)、純利益410億円(同36.4%減)。4月26日に決算発表を予定しているという。
チャートはこの5ヵ月ほど、2000円ラインから2400円ラインへと、上昇トレンドで来ている。2日終値は38円安の2382円で、PERは約31倍と高め。2400円フシにあたり、いったん調整場面となっているようだ。ただ、信用倍率は約0.2倍と大幅な売り長になっているので、調整後は買い戻しも入ってくると見たい。2200円ラインの押し目小すくいか。
★ビューティ花壇〈3041〉(東マ)
葬儀会社向けの生花祭壇事業、小売店等への生花卸売り事業を行なっている、ビューティ花壇<3041>(東マ)を入れる。今期2010年6月期連結業績予想は、売上高40億円(前年比7.4%増)、営業利益2億3000万円(同277.0%増)、経常利益2億4000万円(同269.2%増)、純利益1億円(前年は1500万円の損失計上)と、前年比増収、営業・経常大幅増益、純損益は黒字転換を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2011年6月期は増収増益との予想値が出ている。
チャートはこの3ヵ月ほど、2万円台後半から4万円ラインへと、6月30日までの予定で実施している自社株買いなども背景に、上昇トレンドとなっている。3万円台央の押し目を待って拾うのも一手か。2日終値は300円高の4万0600円で、PERは約10.2倍と割安。単位1株の売買しやすさも魅力だ。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:32
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2010年03月29日
アメリカがスマートグリットに力を入れる訳=妻と夫の株ロマン
最近、スマートグリットという言葉を耳にします。電力に関係しているようですが、株に関連していますか。
グリッドはコンピューター用語としても使われているけど、電力供給という意味で使われている。スマートに電力を供給する目的から次世代電力供給網ということを指している。もちろん、株についても、これから、関連銘柄は数多く出てくるものとみられる。
スマートというくらいですから、今の電力供給はスマートでなく、あなたみたいに太っていてダサイということですか。
ダサイということではない。今の電力は大量消費地から遠く離れた場所から、高圧送電線で送られてくる。何割かは送電中にロスとなるから高圧で送らなくてはいけない。高圧をヘビー(重い)として捉えれば、次世代の送電はスマートに効率よく送電する、という意味合いになるだろう。
効率よく送電する、ということはどういうことですか。
今は電力需要の多い時も、少ない時でも、同じように一方通行で送られている。分かりやすい例でいえば、夏場の暑い時期で、甲子園の高校野球があるような時は使用される電力はすごく多い。反対に深夜などは少ない。地域によっても使用量は違ってくる。通勤時間帯には電車をたくさん走らせ、通勤以外の時は運転する電車を少なくするのと同じように、電力も必要に応じて賢く供給しようということが基本的な考え方だろうね。
でも、日本では電力不足の問題や、停電などはほんとありません。今のままで間に合っていると思いますけど。
たしかに、アメリカなどとは違うところはあると思う。日本はアメリカのように頻繁に停電は起きない。また、国土の広いアメリカ、中国とは違って、日本では国土の隅々にまで電気が通じている。とくに、電力供給に重大な問題があるということではない。このため、日本ではスマートグリットはアメリカほどは盛り上がらないのではないか、という見方もある。しかし、環境問題が関係してきたことで事情は変わってきたと思う。
>>全文を読む(アメリカがスマートグリットに力を入れる訳:妻と夫の株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:44
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「フージャース型」か「フォスター型」か新年度の相場シナリオに重要示唆=浅妻昭治
浅妻昭治のマーケット・センサー
新年度相場は、日経平均株価の1年半ぶりの高値水準で迎える。昨年度の3月末終値8236円からは、約2800円も高い発射台である。短期的な過熱感に加えて、ギリシャなどのソブリン・リスク、なおデフレ渦中にある日本経済の周回遅れなど、まだまだ懸念材料などが続き、新年度相場の方向性、銘柄選定などの相場シナリオ策定に悩みは多い。
この相場シナリオ策定で参考にしたいのが、この1年来の上昇率ランキングである。ランキング・トップにフージャースコーポレーション(8907)、第9位にフォスター電機(6794)がそれぞれランクされており、この2銘柄を比較することにより新年度相場の有望銘柄のヒントが浮上するかもしれないのである。
フージャースは、1年前に上場来安値736円まで投売りされる安値水準にあった。リーマン・ショックが波及して上場不動産会社の経営破たんが頻出するなか、同社自身も業績を下方修正して大幅赤字転落しており、この1年間の大化けは、下げた株ほどよく戻す大きい意味での「リタ−ン・リバーサル」とコメントできそうだ。全般相場が、昨年度末に3月9日のバブル経済崩壊後安値7086円から期末にかけて約1600円反発、中長期的な下降トレンド下での一時的な反発とみる「ベア・マーケットラリー」とされたなかでの悪目買い・逆行高だったことになる。
これに対してフォスターは、昨年4月にそれまで下方修正続きだった前期業績を一転して上方修正して以来、今期業績を昨年7月、11月、今年1月と3回も上方修正して最高純益を伸ばしており、今年3月実施した株式売り出しはやや余計だったが、上昇率順位9位はバリュー株投資が背景となっている。
新年度の全般相場が、昨年度末と逆に中長期的な上昇トレンド下での一時的なスピード調整も予想される「ブル・マーケットラリー」に変るかポイントとなるのは、上値を買い進める材料がどれだけ続くにあるとすれば、新年度相場の好パフォーマンス銘柄は「フージャース型」より「フォスター型」とする相場シナリオが成立することになる。
昨年3−4月の逆境下でフォスターと並んで前期業績を逸早く上方修正した日本曹達(4041)、富士フイルムホールディングス(4901)、日本電気硝子(5214)、日立金属(5486)、ローム(6963)、IHI(7013)、東京エレクトロン(8035)、王将フードサービス(9936・大1)などの景気・業績敏感特性を再度、先取りすることも一考余地がありそうだ。
新年度相場は、日経平均株価の1年半ぶりの高値水準で迎える。昨年度の3月末終値8236円からは、約2800円も高い発射台である。短期的な過熱感に加えて、ギリシャなどのソブリン・リスク、なおデフレ渦中にある日本経済の周回遅れなど、まだまだ懸念材料などが続き、新年度相場の方向性、銘柄選定などの相場シナリオ策定に悩みは多い。
この相場シナリオ策定で参考にしたいのが、この1年来の上昇率ランキングである。ランキング・トップにフージャースコーポレーション(8907)、第9位にフォスター電機(6794)がそれぞれランクされており、この2銘柄を比較することにより新年度相場の有望銘柄のヒントが浮上するかもしれないのである。
フージャースは、1年前に上場来安値736円まで投売りされる安値水準にあった。リーマン・ショックが波及して上場不動産会社の経営破たんが頻出するなか、同社自身も業績を下方修正して大幅赤字転落しており、この1年間の大化けは、下げた株ほどよく戻す大きい意味での「リタ−ン・リバーサル」とコメントできそうだ。全般相場が、昨年度末に3月9日のバブル経済崩壊後安値7086円から期末にかけて約1600円反発、中長期的な下降トレンド下での一時的な反発とみる「ベア・マーケットラリー」とされたなかでの悪目買い・逆行高だったことになる。
これに対してフォスターは、昨年4月にそれまで下方修正続きだった前期業績を一転して上方修正して以来、今期業績を昨年7月、11月、今年1月と3回も上方修正して最高純益を伸ばしており、今年3月実施した株式売り出しはやや余計だったが、上昇率順位9位はバリュー株投資が背景となっている。
新年度の全般相場が、昨年度末と逆に中長期的な上昇トレンド下での一時的なスピード調整も予想される「ブル・マーケットラリー」に変るかポイントとなるのは、上値を買い進める材料がどれだけ続くにあるとすれば、新年度相場の好パフォーマンス銘柄は「フージャース型」より「フォスター型」とする相場シナリオが成立することになる。
昨年3−4月の逆境下でフォスターと並んで前期業績を逸早く上方修正した日本曹達(4041)、富士フイルムホールディングス(4901)、日本電気硝子(5214)、日立金属(5486)、ローム(6963)、IHI(7013)、東京エレクトロン(8035)、王将フードサービス(9936・大1)などの景気・業績敏感特性を再度、先取りすることも一考余地がありそうだ。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:27
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2010年03月28日
【4月相場】「配当取りから値上がり狙い」は本格化するか?=犬丸正寛
日経平均は1万1000円台に乗せた。2008年10月以来、ほぼ1年半ぶりだ。NYダウも08年10月頃の水準を回復した。アメリカ発の「100年に1度」といわれた世界金融不況による恐慌を避けることができた。米中が中心となって政府支出増加策を採った効果が大きかった。
来週は4月相場入り。見所は、『配当取りから値上がり狙いへ』、この流れがどのていど本格化するかという点だろう。前週までは、配当取りの買いが継続した。低金利の時代に3%を超えるような好利回り銘柄が数多くみられた。しかも、景気の下ブレリスクが薄らいだことも味方した。
昨年は3月に日経平均が7021円まで急落。さらに、一段の下値不安も強かった。そんな時に配当を取っても、値下り損で配当金が吹っ飛んでしまうという不安心理だった。その昨年に比べると今年は安心感ということでは天と地ほどの差があった。
しかし、上場企業の中で圧倒的に多い、3月期決算会社の配当の権利は前週まで。今週からは配当取りの実弾買いはなくなる。インカムゲイン(配当金)がないなら、もうひとつのキャピタルゲイン(値上り益)に目が移る。しかし、インカムゲインとキャピタルゲインの一番の違いは確たる裏づけの有無である。配当なら1株につき何円、利回り何%と計算しやすい。しかし、値上りは、あくまで「期待」であって、誰にも絶対とは言えないことだ。
リーマンショック前の水準をぼぼ回復した日米の株価が、どのていど景気回復を織り込んだか。あるいは、さらなる景気上昇の余力は残っているのか。仮に、景気の上昇が続くとすれば、高水準の失業率を改善できるだけの力があるのか。膨大な財政赤字を吸収できるだけの税収の伸びが期待できるのか。これらに自信を持って答えることは難しい。
とうに、日本では、これから3月期決算の発表が控えている。全体としては2011年3月期の企業業績は上向き期待にある。しかし、個々にはフタを開けてみないと分からない。どの業界でも好調組と不振組の二極化が目立っている。あまり、先走って買いつくと冷水を浴びせられる心配がある。
こうしたことを踏まえると、来週以降は、景気については、好材料が表面化すれば発表売りになる可能性を含んでいる。個別銘柄の材料については、好業績の出た銘柄はさらに買われ、業績悪の出た銘柄は売られるという動きが予想される。とくに、3月期決算の発表が一巡する5月後半頃までは個別買いの相場展開とみられる。
来週は4月相場入り。見所は、『配当取りから値上がり狙いへ』、この流れがどのていど本格化するかという点だろう。前週までは、配当取りの買いが継続した。低金利の時代に3%を超えるような好利回り銘柄が数多くみられた。しかも、景気の下ブレリスクが薄らいだことも味方した。
昨年は3月に日経平均が7021円まで急落。さらに、一段の下値不安も強かった。そんな時に配当を取っても、値下り損で配当金が吹っ飛んでしまうという不安心理だった。その昨年に比べると今年は安心感ということでは天と地ほどの差があった。
しかし、上場企業の中で圧倒的に多い、3月期決算会社の配当の権利は前週まで。今週からは配当取りの実弾買いはなくなる。インカムゲイン(配当金)がないなら、もうひとつのキャピタルゲイン(値上り益)に目が移る。しかし、インカムゲインとキャピタルゲインの一番の違いは確たる裏づけの有無である。配当なら1株につき何円、利回り何%と計算しやすい。しかし、値上りは、あくまで「期待」であって、誰にも絶対とは言えないことだ。
リーマンショック前の水準をぼぼ回復した日米の株価が、どのていど景気回復を織り込んだか。あるいは、さらなる景気上昇の余力は残っているのか。仮に、景気の上昇が続くとすれば、高水準の失業率を改善できるだけの力があるのか。膨大な財政赤字を吸収できるだけの税収の伸びが期待できるのか。これらに自信を持って答えることは難しい。
とうに、日本では、これから3月期決算の発表が控えている。全体としては2011年3月期の企業業績は上向き期待にある。しかし、個々にはフタを開けてみないと分からない。どの業界でも好調組と不振組の二極化が目立っている。あまり、先走って買いつくと冷水を浴びせられる心配がある。
こうしたことを踏まえると、来週以降は、景気については、好材料が表面化すれば発表売りになる可能性を含んでいる。個別銘柄の材料については、好業績の出た銘柄はさらに買われ、業績悪の出た銘柄は売られるという動きが予想される。とくに、3月期決算の発表が一巡する5月後半頃までは個別買いの相場展開とみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:27
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2010年03月26日
ABCミステリーから連想して、アルファベット銘柄――銘柄ウォッチ
スー・グラフトン著(嵯峨静江 訳)のミステリー『悪意のM』を再読した。この小説は、女性探偵キンジー・ミルホーンを主役に、『アリバイのA』、『泥棒のB』、『死体のC』…と、題名がABC順になっている、ミステリーの長編シリーズの1作だ。シリーズ最初の作品は1980年代に上梓されたもので、女性探偵小説の嚆矢のひとつとされている。
現在、日本では『ロマンスのR』までが翻訳出版されているようで、私もここまでは読んだ。ウィキ情報によると、本国アメリカでは『U Is for Undertow』(直訳すると、『引き波(逆流)のU』)まで出ているようだ。私はこのシリーズが好きで『R』まですべて読んでいるが、この『悪意のM』と『無法のL』が印象深い。『L』は実際、本国での出版当時、全米ベストセラー第1位となったようで、評価されている1冊らしい。
上記の文とは関係ないのだが、ABCミステリーシリーズから連想して、社名にアルファベットがつく銘柄のなかから、優良株を探してみた。
★KDDI〈9433〉(東1)
携帯電話『au』事業を中心に、固定電話やネットなどの情報通信事業も行なっているKDDI<9433>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高3兆4800億円(前年比0.5%減)、営業利益4700億円(同6.0%増)、経常利益4500億円(同2.2%増)、純利益2250億円(同1.0%増)と、期中に一部下方修正したものの、前年比増益は確保するとの予想値。下方修正の理由は、固定通信事業の低稼働設備の集約・撤去等に伴う事業構造改革費用、減損損失等として特別損失を見込んでいるためという。
チャートはこの1ヵ月ほど、上値48万円ライン、下値47万円ラインでモミ合っている。そろそろ上放れといきたいところだ。3月26日終値は5000円高の47万6500円。PERは約9.5倍と割安になっている。まずは次のフシであり、13週・26週移動平均線の49万円ラインが目標か。単位1株の売買しやすさも魅力だ。
★UKCホールディングス〈3156〉(東1)
ソニー製の半導体・電子部品の専門商社、ユーエスシーと共信テクノソニックが経営統合し、共同持株会社を設立して昨年10月に上場したUKCホールディングス<3156>(東1)を入れる。同社の2010年3月期連結業績予想は、売上高2100億円(2009年3月期の共信テクノソニックとユーエスシーの実績を単純合算した売上高は29億1037億円、単純比較で27.8%減)、営業利益23億円(同営業利益45億4100万円、同49.4%減)、経常利益18億円(同経常利益28億3500万円、同36.5%減)、純利益55億円(同純利益6億6300万円、同約8.3倍)。『会社四季報』には、2011年3月期は売上高、営業・経常利益は前年予想値比増収増益、純利益は同減益との予想値が出ている。
チャートは昨年12月15日につけた「上場来安値」950円から反発し、以降は凸凹しながらも、上値ライン、下値抵抗線とも上昇トレンドとなっている。3月26日終値は35円高の1280円。PERは約3.4倍と割安。1200円ラインの押し目を待って拾い、1300円ライン上抜けを目指すのも一手か。
現在、日本では『ロマンスのR』までが翻訳出版されているようで、私もここまでは読んだ。ウィキ情報によると、本国アメリカでは『U Is for Undertow』(直訳すると、『引き波(逆流)のU』)まで出ているようだ。私はこのシリーズが好きで『R』まですべて読んでいるが、この『悪意のM』と『無法のL』が印象深い。『L』は実際、本国での出版当時、全米ベストセラー第1位となったようで、評価されている1冊らしい。
上記の文とは関係ないのだが、ABCミステリーシリーズから連想して、社名にアルファベットがつく銘柄のなかから、優良株を探してみた。
★KDDI〈9433〉(東1)
携帯電話『au』事業を中心に、固定電話やネットなどの情報通信事業も行なっているKDDI<9433>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高3兆4800億円(前年比0.5%減)、営業利益4700億円(同6.0%増)、経常利益4500億円(同2.2%増)、純利益2250億円(同1.0%増)と、期中に一部下方修正したものの、前年比増益は確保するとの予想値。下方修正の理由は、固定通信事業の低稼働設備の集約・撤去等に伴う事業構造改革費用、減損損失等として特別損失を見込んでいるためという。
チャートはこの1ヵ月ほど、上値48万円ライン、下値47万円ラインでモミ合っている。そろそろ上放れといきたいところだ。3月26日終値は5000円高の47万6500円。PERは約9.5倍と割安になっている。まずは次のフシであり、13週・26週移動平均線の49万円ラインが目標か。単位1株の売買しやすさも魅力だ。
★UKCホールディングス〈3156〉(東1)
ソニー製の半導体・電子部品の専門商社、ユーエスシーと共信テクノソニックが経営統合し、共同持株会社を設立して昨年10月に上場したUKCホールディングス<3156>(東1)を入れる。同社の2010年3月期連結業績予想は、売上高2100億円(2009年3月期の共信テクノソニックとユーエスシーの実績を単純合算した売上高は29億1037億円、単純比較で27.8%減)、営業利益23億円(同営業利益45億4100万円、同49.4%減)、経常利益18億円(同経常利益28億3500万円、同36.5%減)、純利益55億円(同純利益6億6300万円、同約8.3倍)。『会社四季報』には、2011年3月期は売上高、営業・経常利益は前年予想値比増収増益、純利益は同減益との予想値が出ている。
チャートは昨年12月15日につけた「上場来安値」950円から反発し、以降は凸凹しながらも、上値ライン、下値抵抗線とも上昇トレンドとなっている。3月26日終値は35円高の1280円。PERは約3.4倍と割安。1200円ラインの押し目を待って拾い、1300円ライン上抜けを目指すのも一手か。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:50
| 特集
2010年03月23日
「2度あることは3度ある」の「第2の三井金属探し」で「六分勝ち」銘柄にアプロー
浅妻昭治のマーケット・センサー
「大負け」は、お先真っ暗となるが、かといって「大勝ち」も手放しでは喜べない。これは、昨夏の衆議院選挙で大勝ちした民主党と大負けした自民党の半年後の現状に如実に現れている。いずれも離党騒ぎ、解任騒ぎ、執行部・主流派批判などの党内の内輪もめが続発して迷走の度を増し、有権者の「清き1票」が空しく消費され続けるばかりである。
トヨタ自動車のリコール問題だって、原因は同社の「大勝ち」そのものにあった。これは豊田章男社長が、米国議会の公聴会で「事業の急拡大に人材育成が追いつかなかった」と証言したことでも明らかだ。「失敗は成功の母」であると同時に、「成功は失敗の母」ともなり、『平家物語』の「盛者必衰の理」の厳しい現実に思いを致さざるを得ない。武田流軍学では「六分勝ちは十分の勝ち」と教えているが、この教えは大勝、圧勝がかえってリスクになることに警鐘を鳴らしている。「十分の勝ち」を追い求めても「六分勝ち」に甘んじることが多いが、むしろその方が無難なようである。
さて株式相場の方も、いよいよ4月新年度入りである。3月末の日米中央銀行の金融政策会合のメジャー・イベントを無事通過して「大勝ち」期待が起こって不思議はないが、その割には新年度相場の先行きには意外と慎重観測が根強い。ギリシャの財政危機再燃を不安視し、インドの政策金利引き上げなど新興国の「出口戦略」の影響度を見極めたいなどとコメントされている。ということは、新年度のとっかかりは「大勝ち」狙いではなく「六分勝ち」の個別銘柄物色から入るのが、案外、正解となるのかもしれない。
この前提に立って「六分勝ち」銘柄としてアプローチ対象としたいのが、「第2の三井金属・かどや製油」探しである。両社は、いずれも3月中旬に相次いで2010年3月期業績の3回目の上方修正と配当異動を発表して、急伸したばかりだ。3月期決算会社が、期末締めから4−5月の決算発表に向けた決算集計作業中に、両社と同様に「2度あることは3度ある」よろしく3回目の上方修正に踏み切る銘柄が出てきて人気を集めないとも限らず、これを待ち伏せする次善策戦法である。
この資格充足銘柄は、すでに期中に2回、3月期業績を上方修正し、しかも第3四半期決算の利益進捗率が、この3月再々上方修正業績に対して高水準を示した銘柄ということになる。ゲオ(2681)、川田テクノロジーズ(3443)、ダイセル化学工業(4202)、ハリマ化成(4410)、東洋インキ製造(4634)、フジクラ(5803)、ダイヘン(6622)、電気興業(6706)、ヨコオ(6800)、河合楽器製作所(7952)などの決算集計作業からは目が離せないことになる。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:49
| 特集
2010年03月22日
経済産業省推進「インフラ輸出官民一体」で注目の鉄道関連銘柄
■金融面支援「インフラファンド」設立で注目の鉄道関連銘柄
経済産業省が策定した官民一体の大型社会基盤事業の受注を目指す「インフラ輸出総合戦略」の原案が明らかとなった。「鉄道」は、エネルギー効率の高さが注目され、主要都市間を結ぶ長距離高速鉄道を建設・整備するプロジェクトが、米国、中国、ブラジル、ベトナムなどで進行している。各国に対し政府の総合支援を含めた受注が活発化していくものと思われる。
日本政府は、先進国における高速鉄道受注で国際協力銀行(JBIC)による資金支援を解禁する方針を発表しており、海外事業に進出している企業に対して金融面で支える「インフラファンド」などを設立し支援していく。
米国ではオバマ大統領が09年4月に、米本土の主要都市を結ぶ高速鉄道計画に対して政府が補助金を支出すると発表。政府が合計130億ドルを支出して、高速鉄道網を全米に展開しようという内容。オバマ大統領が掲げるグリーン・ニューディール政策の一環として、雇用創出という効果も狙っている。政府助成の対象候補に挙がっているのは、カリフォルニア州などの10路線と、ボストン〜ワシントン間の整備事業を加えた11路線の計画(合計約1万3700キロメートル)の模様である。この計画には、住友商事<8053>を幹事として、川崎重工業<7012>、日本車輌製造<7102>、日立製作所<6501>、三菱重工業<7011>、三菱商事<8058>の6社連合が名乗りを上げている。
東海旅客鉄道(JR東海)<9022>は、N700系の高速性、安全性、環境面への配慮などをアピールし、システムとしての新幹線の売り込みに積極的な姿勢を見せている。ただし新興国向けビジネスは、ファイナンスや技術移転要求などの問題があるため、米国向けを最優先する見込みだ。また「リニア中央新幹線」については、25年度に東京〜名古屋間での開業を目指しており、一部の区間での前倒し開業も検討している模様。
世界の大手鉄道車両メーカーとしては、フランスのアルストム社、ドイツのシーメンス社、カナダのボンバルディア社が「鉄道車両メーカーのビッグ・スリー」と呼ばれ、3社合計で世界市場シェアの約6割を占めている。そして4番手以降に、米国のGE社、日本の日立製作所<6501>、三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>、日本車輌製造<7102>、近畿車輛<7122>などが続き、中国や韓国の企業も急速に台頭している。
車輪で高い市場シェアを持つ住友金属工業<5405>、鉄道車両用電装品などを手掛ける東芝<6502>、三菱電機<6503>、東洋電機製造<6505>、富士電機ホールディングス<6504>、鉄道車両用ブレーキシステムなどを手掛けるナブテスコ<6268>、信号機器関連を手掛ける日本信号<6741>などが注目されるだろう。
経済産業省が策定した官民一体の大型社会基盤事業の受注を目指す「インフラ輸出総合戦略」の原案が明らかとなった。「鉄道」は、エネルギー効率の高さが注目され、主要都市間を結ぶ長距離高速鉄道を建設・整備するプロジェクトが、米国、中国、ブラジル、ベトナムなどで進行している。各国に対し政府の総合支援を含めた受注が活発化していくものと思われる。
日本政府は、先進国における高速鉄道受注で国際協力銀行(JBIC)による資金支援を解禁する方針を発表しており、海外事業に進出している企業に対して金融面で支える「インフラファンド」などを設立し支援していく。
米国ではオバマ大統領が09年4月に、米本土の主要都市を結ぶ高速鉄道計画に対して政府が補助金を支出すると発表。政府が合計130億ドルを支出して、高速鉄道網を全米に展開しようという内容。オバマ大統領が掲げるグリーン・ニューディール政策の一環として、雇用創出という効果も狙っている。政府助成の対象候補に挙がっているのは、カリフォルニア州などの10路線と、ボストン〜ワシントン間の整備事業を加えた11路線の計画(合計約1万3700キロメートル)の模様である。この計画には、住友商事<8053>を幹事として、川崎重工業<7012>、日本車輌製造<7102>、日立製作所<6501>、三菱重工業<7011>、三菱商事<8058>の6社連合が名乗りを上げている。
東海旅客鉄道(JR東海)<9022>は、N700系の高速性、安全性、環境面への配慮などをアピールし、システムとしての新幹線の売り込みに積極的な姿勢を見せている。ただし新興国向けビジネスは、ファイナンスや技術移転要求などの問題があるため、米国向けを最優先する見込みだ。また「リニア中央新幹線」については、25年度に東京〜名古屋間での開業を目指しており、一部の区間での前倒し開業も検討している模様。
世界の大手鉄道車両メーカーとしては、フランスのアルストム社、ドイツのシーメンス社、カナダのボンバルディア社が「鉄道車両メーカーのビッグ・スリー」と呼ばれ、3社合計で世界市場シェアの約6割を占めている。そして4番手以降に、米国のGE社、日本の日立製作所<6501>、三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>、日本車輌製造<7102>、近畿車輛<7122>などが続き、中国や韓国の企業も急速に台頭している。
車輪で高い市場シェアを持つ住友金属工業<5405>、鉄道車両用電装品などを手掛ける東芝<6502>、三菱電機<6503>、東洋電機製造<6505>、富士電機ホールディングス<6504>、鉄道車両用ブレーキシステムなどを手掛けるナブテスコ<6268>、信号機器関連を手掛ける日本信号<6741>などが注目されるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:58
| 特集
【注目の政府IT戦略関連銘柄】医療分野でのIT化推進関連株活況へ
■5月に必要な法整備や予算措置を盛り込んだ工程表をつくる予定
17日付の日本経済新聞朝刊が「政府のIT戦略本部(本部長・鳩山由紀夫首相)が取りまとめるIT戦略の骨格が分かった。診療履歴に基づいた適切な医療を全国のどこでも受けられるようにするためのデータベースを整備するなど、医療分野でのIT化推進を柱とする。5月に必要な法整備や予算措置を盛り込んだ工程表をつくる予定で、新成長戦略と歩調を合わせて2020年までに完成させる方向だ」と報じている。
いまや、医療現場にCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像診断法)、PET(陽電子放射断層撮影)などの医療画像診断装置や電子カルテは不可欠である。これらの装置から得られる画像データを、サーバ上で一元的に管理し、診察室や遠く離れた病院に設置されたパソコンの画面からも閲覧できる「医用画像ファイリングシステム(PACS)」を構築しているのがイメージワン<2667>(大ヘ)である。そのため、同社の株価は動意づいている。
また、医療の現場においては、大容量のデータを送ったり、受け取ったりする必要があるため、大容量に対応したシステムが必要となる。しかも医療現場ではシステムがダウンすることは許されないため、大容量のデータでも安心して取り扱えるシステムが必要である。このシステムを提供しているのが、アライドテレシス<6835>(東2)である。同社の株価も右肩上がりのトレンドを形成している。
この他に、電子カルテを手がけている主なところは、富士通<6702>(東1)、ソフトウェア・サービス<3733>(大ヘ)、NEC<6701>(東1)、日立製作所<6501>(東1)、ビー・エム・エル<4694>(東1)、ワイズマン<3752>(JQ)、シーエスアイ<4320>(東マ)等である。
しばらくは、医療分野のIT関連銘柄に注目が集まるものと思われる。
17日付の日本経済新聞朝刊が「政府のIT戦略本部(本部長・鳩山由紀夫首相)が取りまとめるIT戦略の骨格が分かった。診療履歴に基づいた適切な医療を全国のどこでも受けられるようにするためのデータベースを整備するなど、医療分野でのIT化推進を柱とする。5月に必要な法整備や予算措置を盛り込んだ工程表をつくる予定で、新成長戦略と歩調を合わせて2020年までに完成させる方向だ」と報じている。
いまや、医療現場にCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像診断法)、PET(陽電子放射断層撮影)などの医療画像診断装置や電子カルテは不可欠である。これらの装置から得られる画像データを、サーバ上で一元的に管理し、診察室や遠く離れた病院に設置されたパソコンの画面からも閲覧できる「医用画像ファイリングシステム(PACS)」を構築しているのがイメージワン<2667>(大ヘ)である。そのため、同社の株価は動意づいている。
また、医療の現場においては、大容量のデータを送ったり、受け取ったりする必要があるため、大容量に対応したシステムが必要となる。しかも医療現場ではシステムがダウンすることは許されないため、大容量のデータでも安心して取り扱えるシステムが必要である。このシステムを提供しているのが、アライドテレシス<6835>(東2)である。同社の株価も右肩上がりのトレンドを形成している。
この他に、電子カルテを手がけている主なところは、富士通<6702>(東1)、ソフトウェア・サービス<3733>(大ヘ)、NEC<6701>(東1)、日立製作所<6501>(東1)、ビー・エム・エル<4694>(東1)、ワイズマン<3752>(JQ)、シーエスアイ<4320>(東マ)等である。
しばらくは、医療分野のIT関連銘柄に注目が集まるものと思われる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:49
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