テレビの国会中継で「官房長官文学」の講義を受けるとは意外であった。仙谷由人官房長官の「柳腰外交」答弁である。例の中国漁船の衝突事件に際した政府の対応を野党から「弱腰外交」と責められて、「柳腰」のように「したたかな強い腰の入れ方もある」と反駁した。途端に国の外交政策を美人の腰に例えるのは不謹慎だと、野党議員が詰め寄った。もともと霞が関では「月例文学」が著名である。政府が毎月発表する月例経済報告で、積極財政を主張する経済産業省と緊縮財政を死守しようとする財務省とで景気判断の強弱感が分かれ、間に入った内閣府が、強気・弱気の景気判断のどちらにも解釈できる玉虫色の表現をひねり出す政治決着をそう皮肉っている。そこに「官房長官文学」が加わったことになり、与野党の先生方の漢字力や文学センスを試すどのような文学論争に発展するのか興味は尽きない。
とくにこの「腰」関連では、かつての細川護煕元首相の「腰だめ」発言が思い出されるからなおさらである。細川元首相が、未明の記者会見で突然「国民福祉税構想」を発表し、消費税を当時の3%から7%に引き上げると打ち出したときの発言である。7%の根拠を記者団から質問された元首相が、「腰だめ」と答えて、根拠は薄弱とされて構想は立ち消えとなって、その後いくばくもなく元首相は政権を投げ出した。
円高や小沢一郎元幹事長を巡る「政治とカネ」問題、補正予算編成、対中外交、沖縄普天間基地移設問題など野党の攻勢が強まるなか、低姿勢を貫く菅首相に代わって、攻勢を単騎顔面受けする仙谷官房長官である。このまま「柳腰」、「二枚腰」、「粘り腰」を続けるのか、「逃げ腰」、「及び腰」、「腰折れ」などと変節するのか、今後の相場展開にも影響しそうだ。
相場の方も、官房長官流の「柳腰」対応をするにはややアゲインストである。先行きは11月2、3日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)でFBR(米連邦準備理事会)が、どのような追加金融緩和策を発動するのか、これを先取り、反映して為替相場が、1995年4月の円最高値1ドル=79.75円を突破するのかの一点にかかっている。追加金融緩和策はすでに株価や為替に織り込み済みとなっているのか、日本が再び単独円売り介入に踏み切るのか、それとも新興国サイドから欧米各国の通貨安戦争についてブーイングの声が大きくなって潮目が変るのかなど予断を許さない。
そうした環境下で「柳腰」銘柄をセレクトするのは至難の技である。消去法的にやはり材料株中心とならざるをえないが、その材料株に羽田空港国際化関連株が浮上する展開も想定される。10月21日に新滑走路の供用が開始され、これに先立って新国際線ターミナルの開業記念式典が前週末16日に行われたばかりである。頼みの中国旅行客の動向は、尖閣諸島問題で不透明化が懸念されるが、オリエンタルランド(4661)、京浜急行電鉄(9006)、全日本空輸(9202)、スカイマーク(9204)、日本空港ビルデング(9706)などの関連株は、もう一度トライしてみるタイミングに差し掛かってきそうだ。
浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。























東京・日本橋のM百貨店のデパ地下に、イタリア食品の専門店がある。パスタやパン、ワイン、生ハムなど、たくさんの物が売られているが、これまでは素通りしていた。いつも他のお店の惣菜などを目当てに行くので。しかし先日、生ハムの大きなかたまりから、リクエストした分量だけスライスしてくれるというのを見かけ、買ってみた。
昨年9月22日、デンマークのコペンハーゲンにおいて、国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)に出席した鳩山首相が、全ての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築及び意欲的な目標の合意を前提のもと、日本の2020年の排出量目標を1990年度比25%削減と述べた。1997年に京都議定書が採択されたとき、二酸化炭素排出量世界一の米国や成長著しい中国は批准しなかった。昨年のコペンハーゲン合意の重要なポイントは以下の通り。








