
最初は「すわ、新型インフルエンザ?」とあせったが、上記の症状などから、また、若年層に多いということから、たぶん違うようだ。本日の報道によると、WHO(世界保健機関)は世界のワクチンの生産は30億回の接種分があると発表したそうだ。また、国内の各地では、休校・学級閉鎖、集団感染した高校の秋季高校野球県大会への出場辞退などのニュースが相次いでいる。
というわけで、インフルエンザ関連銘柄から、あらためて優良銘柄を探してみた。ひところのにぎわいから、一段落して買いやすくなっている銘柄も多いようだ。
★塩野義製薬<4507>(東1)
塩野義製薬<4507>(東1)はインフルエンザ新薬について、2010年にも日本国内で発売する見通しであることなどから、インフルエンザ関連としても注目されている。今期2010年3月期連結業績予想は、売上高2800億円(前年比23.1%増)、営業利益600億円(同87.4%増)、経常利益580億円(同81.2%増)、純利益350億円(同123.5%増)と増収増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2011年3月期も増収増益との予想値が出ている。
チャートはこの半月ほど、おおむね2100〜2200円の間でモミ合っていたが、25日は地合いの軟化にツレて下落。同日終値は75円安の2050円となっている。押し目拾いのチャンスと見たい。PERは約21倍と、医薬品株にしては妥当あるいは割安めといえそうだ。また、10月1日から単位100株となるため、売買しやすくなり人気化することも期待してみる。
★イワキ〈8095〉
イワキ<8095>(東1)は医薬品と医薬品原料の専門商社。消毒薬、うがい薬、ビタミン原料などを扱っていることから、インフルエンザ関連銘柄として取り上げられることも多い。本社は東京・日本橋本町だが、札幌から福岡まで、全国に支社・支店などがある。大口株主には岩城修社長のほか、都銀・生保・損保なども並んでおり、堅い。今期2009年11月期連結業績予想は、売上高480億円(前年比4.0%減)、営業利益3億円(前年は2100万円の利益計上)、経常利益5000万円(前年比31.1%減)、純損失1億7000万円(前年は1億6700万円の損失計上)。だが、『会社四季報』には、次期2010年11月期は増収増益、黒字転換の予想値が出ている。
チャートは8月27日につけた年初来高値355円からの反落局面。しかしここ3日ほどは下値270円フシに当たり、反発のきざしが出ていると見る。信用倍率は約2倍の買い長。25日終値は6円安の270円。PBRは約0.6倍と割安水準。株価3ケタで単位1000株の売買しやすさも魅力となっている。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。