展示品は同地域にある『ロロ神殿』に隣接する墓所からの発掘品を中心とした、黄金の仮面や、ミイラ、土器など約200点。インカと同じアンデス文化系なので、今まで何度か行ったことのある、インカ展で見た出土品と、様式などはやはり似ている。が、人の顔を表す時に、目が勾玉のような形をしているのが、特徴といえば特徴かもしれない。
シカンの特徴は、冶金技術と工芸技能が発達していたこと、周辺地域や周辺のクニ(現在のコロンビアやブラジルなど)との交易が盛んだったこと等だそうだ。技術立国で、通商産業が盛ん……なんだか、現在の日本に似ているなあと思ったのだった。というわけで、同展から連想して探した、優良銘柄。
★住友商事〈8053〉(東1)
交易が盛んだったということから連想して、商社株から住友商事<8053>(東1)を入れる。今期2010年3月期連結業績予想は、売上高8兆9000億円(前年比17.2%減)、税引前利益1840億円(同42.4%減)、純利益1150億円(同46.5%減)。『会社四季報』には、次期2011年3月期は前年比増収増益の予想値が出ている。
チャートは6日につけた直近安値861円からの反発局面にある。9日終値は12円高の926円。まずは次のフシ950円ライン奪回が目標となりそうだ。PERは約10倍、PBRは約0.85倍と割安水準にある。
★日本冶金工業〈5480〉(東1)
シカン文化は冶金技術が発達していたことから連想して、日本冶金工業<5480>(東1)を入れる。今期2010年3月期連結業績予想は、売上高1040億円(前年比36.5%減)、営業利益25億円(前年は152億2600万円の損失)、経常利益10億円(同164億2500万円の損失)、純利益5億円(同113億2200万円の損失)と、減収だが黒字転換を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2011年3月期は増収増益との予想値が出ている。
チャートは2日と5日にそれぞれつけた直近安値418円からの反発局面。ニッケル相場の上昇や業績好転見込みを受けて、中期チャートも、凸凹しながらも、上値ライン・下値抵抗線とも切り上げてきている。9日終値は12円高の485円。まずは500円ライン奪回、さらに次のフシ550円ライン奪回を目指す。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。