[特集]の記事一覧
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記事一覧 (07/17)モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄
記事一覧 (07/16)会社近くの「いつもの店」。コンビニ連想銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (07/16)自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株
記事一覧 (07/13)地方分権相場?大証1部単独上場銘柄へアプローチ
記事一覧 (07/11)GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった:妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/11)来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛
記事一覧 (07/10)日経平均8連敗の真相!弱気筋が語る根拠とは?
記事一覧 (07/09)円高メリット銘柄を狙う。海外旅行銘柄――銘柄ウオッチ
記事一覧 (07/09)相場の視点:「年初高値銘柄狙い」が有望=犬丸正寛
記事一覧 (07/06)選挙は水物:「ミセス・ワタナベ」パワーが日本の政治状況を一変
記事一覧 (07/04)選挙特需で景気回復?景気の行方とその正体を探る:妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/02)アフタヌーンティから連想した、カフェ銘柄――銘柄ウオッチ
記事一覧 (06/29)株価も選挙も7月のサプライズ次第
記事一覧 (06/28)政権交代は避けられない?どうなる株式相場!=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (06/27)来週はどう動く?:出来高と売買代金の回復がポイント=犬丸正寛
記事一覧 (06/25)「日本の高品質」から連想した銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (06/24)スマートグリッド関連に注目:米国ではGEやグーグルが積極参加
記事一覧 (06/22)後半相場は「ヒトコブラクダ」か「フタコブラクダ」か売買単位引け下げ6銘柄で打診
記事一覧 (06/20)来週はどう動く?:6月高値濃厚!第2幕に備え休息も
記事一覧 (06/18)もうこれしかない?レーティング材料株…から探した優良銘柄――銘柄ウオッチ
2009年07月17日

モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄

■「バヤル」モンゴル首相来日で注目される銘柄

モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄 モンゴルのサンジャー・バヤル首相が、来日されている。7月15日〜7月20日まで。注目は16日に両国がモンゴルのウラン開発に関して覚書に署名したこと。
 モンゴルのウラン埋蔵量は世界最大級といわれ、ロシア、中国、最近ではカナダが開発に触手を伸ばしていると伝えられる。今回の日本訪問には元大相撲出身の旭鷲山が議員として、とくに対日委員会の委員長として随伴、日本との橋渡しに一役かっているという。モンゴルとしては、ウラン開発を1つの国に集中させるより、分散させたいということで、今度の来日になったという。

■『ウラン関連』と『第2国際空港関連』

 また、もうひとつの目的に、『モンゴル第2国際空港』の建設がある。日本がウラン開発と引き換えに300億円規模の借款を行うとの見方だ。
 ウラン関連では大型掘削機でカザフスタンのウラン鉱山開発実績を持つ鉱研工業<6297>、ウラン・プルトニウム混合燃料製造装置に実績を持つ木村化工機<6378>などが注目される。
 一方、空港建設ではゼネコン各社に注目できる。また、モンゴルで銀行を展開の澤田ホールディングス<8699>なども注目される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:02 | 特集
2009年07月16日

会社近くの「いつもの店」。コンビニ連想銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 会社の近くに、毎日のように行くコンビニエンスストア(ローソン)がある。店員さんは、男性、女性、日本人、中国人、ギャルっぽい女子、モッサリ系の男子、メガネ女子など、いろいろなタイプのアルバイターさんが、入れ替わり立ちかわり働いているのだが、どの人も、テキパキ仕事をし、手が空いたら品出しなどをコマメに行ない、お客に対する挨拶もきちんとしていて、いつ行っても気持ちよく買い物ができる。(ヒドい店舗だと、ろくに「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」も言わず、手が空いてもスタッフどうし、おしゃべりばかりしていたりする。)

 時々見える、爆笑問題の太田光にちょっと似た30歳くらいの男性が、たぶん店長さんか、エリアマネージャーさんだと思う。スタッフを募集した際には、面接をきちんとし、教育をちゃんとしているのだろう。FCにしろ直営店にしろ、コンビニは、商品等だけを見れば、全国どこでも同じだ。が、お客が「いつもの店」にするか、あるいは「できれば他の店にしよう」と思うかなど、店の成否は「人」なのだな、と私は思う。とくに、店舗数が飽和状態だといわれる現在はそうだろう。

 「コンビニ」から連想した優良銘柄。

★山崎製パン〈2212〉

 山崎製パン<2212>(東1)は製パン最大手企業だが、コンビニ事業も展開していることから、ここに入れる。今期2009年12月期連結業績予想は、売上高9100億円(前年比12.1%増)、営業利益260億円(同0.7%増)、経常利益232億円(同7.6%増)、純利益84億円(同40.3%増)と、増収増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2010年12月期も増収増益との予想値が出ている。

 16日終値は27円高の1110円。チャートは6月4日につけた年初来安値973円を底に、凸凹しながらもジリ高トレンドとなっている好チャート。PERは29.13倍と高めだが、信用倍率は0.32倍の売り長なので、買い戻しも期待できそうだ。また、食品株は内需株、ディフェンシブ株として、最近の買いテーマにもなっている。円高傾向で原材料費調達に有利になるとの見方からも、物色されているようだ。

★ピックルスコーポレーション〈2925・JQ〉

 ピックルスコーポレーション<2925>(JQ)は漬物業界1位企業。おもにコンビニなどへ商品を出していることからの連想で、ここに入れる。今期2010年2月期連結業績予想は、売上高196億6600万円(前年比6.3%増)、営業利益4億3200万円(同8.2%増)、経常利益4億4600万円(同8.0%増)、純利益2億1400万円(同5.8%増)と、増収増益を見込んでいる。

 今期(通期末)配当金は10円予想。16日終値324円で、利回り約3.1%の計算となる。PERは9.87倍、PBRは0.39倍と割安。チャートは3月11日につけた上場来安値271円から反発し、以降は薄商いながらジリ高トレンドとなっている。ここ数日は第1四半期好決算発表で乱高下していたが、落ち着いたようなので、拾い時かもしれない。株価3ケタ、単位100株の売買しやすさも魅力だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:17 | 特集

自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株

 先ずは、次のランキングをご覧いただきたい。1989年12月末の自動車メーカーの株価ランキングである。

【自動車メーカーの株価ランキング(1998.12/09.07.14)】
 (1)トヨタ自動車<7203> 2540円→3470円 ○
 (2)ホンダ<7267> 1830円→2445円 ○
 (3)日産自動車<7201> 1470円→535円 ●
 (4)日野自動車<7205> 1280円→ 262円 ●
 (5)三菱自動車<7211> 1130円→ 157円 ●
 (6)マツダ<7261> 1010円→ 226円 ●
 (6)スズキ<7269> 1010円→2095円 ○
 (7)いすゞ自動車<7202> 975円→ 136円 ●
 (8)ダイハツ工業<7262> 961円→ 991円 ○
 (9)富士重工業<7270> 926円→ 338円 ●

■自動車株の「二極化」は鮮明

自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株 バブル経済華やかしき頃の1998年。当時、自動車メーカーの多くが株価4ケタにあった。それが、11年後の現在では、株価4ケタは、僅か3銘柄にすぎない。しかも、この間、株価が値上りした銘柄は4社。また、当時は1位と最下位の株価の開きは3倍だった、現在では、その開きは10倍にも大きく拡大している。「二極化」が鮮明となっている。
 こうしたランキングの中で、今朝、マツダ<7261>トヨタ自動車<7203>との提携が伝えられた。株価は3日続伸、25円高の251円で寄り付き28円高の254円まであった。マーケットはトヨタとの提携を好感した。ハイブリット車の基幹装置をトヨタ自動車から受け、ハイブリット車を本格的に発売する。「今や世界は、完全なる電気自動車時代の前にハイブリット車の時代を迎えている。マツダにとって、ハイブリット車を1から開発するより、提携して、少しでも早く進出することはよい選択」(中堅証券)。同社の今3月期は前期に続いて営業赤字の見通しで、ガソリン車中心の展開では業績向上に多くは期待できない。「将来は資本提携に進む可能性も否定できない」(同)。今回の業務提携で、マーケットでは同社株をトヨタ系と位置づける動きが強まるものとみられ、トヨタ関連として折に触れて物色されることになりそうだ。
 軽自動車のダイハツ工業<7262>も、トヨタの資本を受け入れたことで、業界での株価ランクを98年のビリから2番目を現在では第4位に上げている。キリンHD<2503>とサントリーの統合話にも見られるように、今やすべての業界で、少子高齢化というマーケットサイズの縮小に合わせた統合・提携が進んでいる。今度の、マツダとトヨタの提携もこうした流れとみられ、マツダの株価には当然ランキングアップの動きとなるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:03 | 特集
2009年07月13日

地方分権相場?大証1部単独上場銘柄へアプローチ

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■幕間つなぎ銘柄登場が相場セオリーだが・・

 10日に閉幕したラクイラ・サミット(主要国首脳会議)は、議長総括を読む限り両論併記に終わったようである。例えば世界経済については、「金融システムを修復する政策措置の必要性」を訴えつつ、財政規律を健全化する「適切な出口戦略の準備」にも言及しており、これでは「百年に一度の津波」の先に出口が見えているのか、それともトンネルの真っ暗闇のなかでなお迷走が続いているのか方向感がつかめない。
 主要8カ国に新興国5カ国の首脳までが集まって拡大会合を開いても、何も決められないことを決めたことになったみたいである。かつて日米間で繊維、半導体、自動車と貿易摩擦が激化した当時には、バイ(二国間)の交渉ではなくマルチ(多国間)協議こそが最適解に近付くアプローチとされたが、マルチを新興国まで含めて20カ国まで広げても却って各国の利害損得が錯綜してしまう。それだけ金融危機、雇用不安にしろ経済不況にしろ、地球温暖化にしろ、制御不能なほどにモンスター化してしまったを露呈したことになる。
 方向感を決め兼ねているのは、株式市場も同様である。日米で4−6月期の決算発表がスタートし、決算内容により最悪期脱出を確認できるのか、それとも2番底、3番底を示唆するものになるか予断を許さない何とも微妙な時期に当たるからである。6月にかけて最悪期脱出を先取りして日米で株価が、3−4割も急反発しただけに、もし決算が失望を誘うようなら反動安が厳しくなると身構えざるをえない。「出口」に向かっているはずが、また「入り口」に逆戻りしてしまう懸念も消えない。
 こうした相場の端境期には、幕間つなぎ銘柄が登場するのがこれまでの相場セオリーである。材料株の個別物色から始まって、低位値ごろ銘柄の値動き優先相場、新興市場株、IPO(新規株式公開)株、北浜銘柄など「値上がりする銘柄が優良株」とばかりに次々と循環物色し、回転さえきけばもう一度、調整を完了した主力株に戻り、相場の一段のスケールアップにつなげる相場シナリオである。もちろん現在のジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>明電舎<6508>のように、高値でハシゴを外されて「出口戦略」に躓いた先例も枚挙に暇がない。だから「入り口」と「出口」の見極めには、最大限の警戒を欠かせないのはいうまでもない。
 そうした前提に立って、東京都議選が終わって、大阪府の橋下徹知事が声高に訴えている「地方分権」がさらに大きな政治課題になりそうなのにあやかって「地方分権相場」を仕掛けるのはどうだろうか?サミットと同様に中央突破が無理なら地方株で、それも逆行高習性のある北浜銘柄でとする相場感覚である。すでに大証1部単独上場株では、王将フードサービス<9936>が、先駆して人気化している。黒字転換を含め業績の好調推移が予想されている錢高組<1811>日医工<4541>大真空<6962>名村造船所<7014>サノヤス・ヒシノ明昌<7020>OUGホールディングス<8041>ワキタ<8125>あたりにアプローチ、「第2の王将フード」を試してみるのも一考である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:34 | 特集
2009年07月11日

GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった:妻と夫の株ロマン


■NYダウに自動車株は1社もなくなった

妻 アメリカのGMは、破綻して上場廃止となりましたね。6月8日から新しい銘柄に替わったと思います。NYダウの構成は30銘柄でしたね。

夫 そう。1896年のスタートの時は12銘柄だったと聞いている。1928年に30銘柄となって、今も30銘柄で来ている。正式には、「ダウ工業株30種平均」と呼ぶけど、通常は「ダウ平均」という。

妻 工業株と言うのですから、物作りの製造企業が多いのですか。なんだか、アメリカにそぐわない感じですけど。

夫 厳密には分けられないけど、大きく見て物作り企業ということでは、アルミの『アルコア』、電機の『GE』、航空機の『ボーイング』、重機の『キャタピラー』、化学の『デュポン』、電機の『ヒューレットパッカード』、半導体の『インテル』、化学の『スリーエム』、飲料の『コカ・コーラ』、薬の『メルク』、『プロクター&ギャンブル』、航空宇宙の『ユナイテッドテクノロジー』、石油の『エクソンモービル』などがある。

妻 最初からダウ平均に入っているのはどこですか。

夫 ダウ平均の算出が始まった、1896年5月26日から現在まで続いているのは『GE』(ゼネラル・エレクトニック)のわずか1社だけなんだ。NYダウは入れ替えの歴史とも言える。これはNYダウを、「強いアメリカの象徴」として位置づけしているため、常に、時代において強い企業・銘柄を選んで入れ替えている。

妻 じゃあ、弱い、『GM』がダウ平均から外されたのも当然ですね。

夫 そうだね。外すというよりも、破綻して上場廃止だから、そうするしかなかった。

妻 これで、NYダウには自動車株は1社もなくなったのですか。

夫 そうだね、なくなった。自動車といえば、アメリカの代表的な産業だった。選らばれし30銘柄から消えたことはアメリカの投資家にはショックだったと思われる。「トヨタ自動車を入れてはどうか」、という噂もあったようだけど、しかし、そこまではアメリカの投資家には耐えられないことだ。今朝の報道では、トヨタはGMとの合弁工場を清算意向と伝えられているが、仮に、トヨタ自動車がダウ銘柄に採用となっていたら、継続したかもしれないね。

>>全文を読む(GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:58 | 特集

来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛

■景気混迷のアメリカ、政局混迷の日本

来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛 来週(7月13〜17日)のポイントは(1)日本の政局の行方、(2)アメリカの景気の行方、という『日米2つの混迷の行方』だろう。
 今年2、3月の政局混迷の時は「円安」だった。ところが、今度の混迷では「円高」に振れている。この点に大きい違いがある。休み明けの13日(月)には、東京都議選の結果が判明している。この結果を相場はどう織り込むか。既に、日経平均は9500円を切り込むなど、自民党劣勢・民主等優勢で、かなり織り込んではいる。しかし、その勝敗の開きによっては日経平均は突っ込む可能性もある。
 仮に、大敗すれば麻生内閣の存続、継続は難しくなり、政局は混迷の度を深める。さらに、次に予定される衆議院選挙において、自民・公明の連立政権は民主党中心の政権に代わることも予想される。もちろん、そうなったとしても、自由主義体制維持ということでは基本的には変わりはない。しかし、日本、アメリカ、中国のトライアングル枠組み変化。特に、防衛問題はどうなるのか。綺麗ごとですむのかどうか。さらには、国内でも国家、企業、個人の関係枠組みについての変化がどうなるのか。企業にとって利潤追求活動が難しくなるのか。個人投資家にとっても、税金等の問題から投資は難しくなるのかどうか。見極めなくてはいけない問題は大きくて多い。簡単には相場は動き難いはず。

■混迷脱却できないと日経平均は9000円前後へ一段安も

 本来なら、日本の政局混迷は日本売り、「円売り」のはずだ。実際、今年春の混迷の時は「円安」だった。今度は円高に振れているのは、アメリカ景気の不振でドル売りが強くなっていることがある。相変わらずアメリカの雇用情勢は厳しく、期待されたほど景気は回復していない。さらなる財政出動も必要な状況だ。しかし、アメリカの財政赤字は、ぱんぱんに膨れ上がっている。中国、ロシア、中東産油国などがこれまでのように気前よくアメリカ国債を買ってくれるかどうか。「もうこれ以上のドル紙幣は要らない」と言われるのではないか。
 日本だって、よくよく見れば、経済が磐石とはいえない。むしろ弱さが目立つ。少子高齢化の構造的な問題、豊かさに慣れて勤勉性が失せた国民性で、国力は低下の一途。にもかかわらず、ドルから円への逃避がある。円、以外に買うものがないというのだから、なんとも妙な具合だ。
 オバマ政権に対する期待はまだ強い。政局はなんとか落ち着いているアメリカ。しかし、経済はなかなか浮上しない。そうなると、いつまでアメリカ国民がオバマ政権にエールを贈ることができるか。こうした、日米のもろもろの問題の解決が難しいとなれば相場は、さらに調整色を強めることは避けられない。日経平均は9000円前後まで突っ込む心配も含んでいる。本来、『政治に売りなし』の教えがあるが、今度ばかりは呑気に構えてはおれない。

●データで見るこの1週間の動き
7月3日 7月10日 比較(%)
日経平均(円) 9,816 9,287 ▼5.3
TOPIX 920 872 ▼5.2
大型株指数 907 854 ▼5.8
小型株指数 1,423 1,371 ▼3.6
ジャスダック平均(円) 1,214 1,188 ▼2.1
売買高(百万株) 1,870 2,059 △10.1
売買代金(億円) 13,545 14,168 △4.5
売買単価(6日平均) 724 687 ▼5.1
時価総額(兆円) 304 289 ▼4.9
1株利益(円) 238 239 △0.4
PER(倍) 41.2 38.8
PBR(倍) 1.2 1.1
利回り(%) 1.49 1.59
円・ドル 96.6 93.3
NYダウ(ドル) 8,280 8,146 ▼1.6
上海総合 1,420 1,428 △0.5
トヨタ自動車 <7203> 3,640 3,430 ▼5.7
新日本製鐵 <5401> 360 328 ▼8.8
三菱商事 <8058> 1,733 1,592 ▼8.1
東京電力 <9501> 2,440 2,475 △1.4
住友金属鉱山 <5713> 1,388 1,229 ▼11.4
日清製粉 <2002> 1,093 1,081 ▼1.0
JT <2914> 281,100 272,900 ▼2.9
シャープ <6753> 969 895 ▼7.6
ソニー <6758> 2,440 2,230 ▼8.6
日本郵船 <9101> 410 380 ▼7.3
大林組 <1802> 445 421 ▼5.3
積水ハウス <1928> 947 871 ▼8.0
ダイワボウ <3107> 293 316 △7.8
東武鉄道 <9001> 557 556 ▼0.1
三菱UFJFG <8306> 600 538 ▼10.3
野村HD <8604> 823 710 ▼13.7
東レ <3402> 485 448 ▼7.6
三菱ガス化 <4182> 513 471 ▼8.1
武田薬品 <4502> 3,690 3,720 △0.8
コマツ <6301> 1,498 1,336 ▼10.8

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:41 | 特集
2009年07月10日

日経平均8連敗の真相!弱気筋が語る根拠とは?

■「サブプライム問題」から「プライム問題」へ

日経平均8連敗の真相!弱気筋が語る根拠とは? 日経平均株価は、7月1日から8連敗となっている。相撲で言うと負け越しである。弱気筋とでも言うべきある証券マンとの話から、今回注目した弱気材料は、ズバリアメリカの通貨監督庁(OCC)と貯蓄金融機関監督局(OTS)が発表した1〜3月期の住宅ローン調査リポートについて日本経済新聞社が7月1日に報じたことだ。
 1〜3月期のプライムローンの延滞率(60日以上の延滞分)が2.9%と、前年同期の1.1%から1.8ポイント上昇。昨年10〜12月期との比較でも0.5ポイント上昇した。
 サブプライムローンは、通常の住宅ローンの審査には通らないような信用度の低い人向けのローンであるのに対し、プライムローンとは十分な信用力を有している人に対するローンである。つまり、ある程度の収入がある人がローンの支払いを滞っているという、ある意味深刻な状況に米国は陥り始めたと言わざるを得ない。

■日経平均は「プライムローン延滞率悪化」報道の日から下落

 件数ベースでプライムローンは、サブプライムローンの7倍以上あるため、プライムは延滞率が3%弱でも延滞ローンの総数でみれば約66万2000件と、サブプライム(約48万件)の約1.4倍に達したと伝えている。市場の目は、サブプライムからプライムに関心が移っており、消費に及ぼす影響は、サブプライムの比ではないと見るべきだろう。当然、金融機関に及ぼす影響も憂慮しなければならない。
 日経平均株価は、信用力のある人が支払えなくなる指標「プライムローンの延滞率」悪化が伝えられた7月1日から見事に下げ始めている。8日続落は、指標面がどうとか、単に過熱感が出たとかいう問題だけではない。深い事情があると、投資弱者の個人投資家は肝に銘じるべきだろう。

■東京エレクトロンの動きを見れば好決算も売り場となる?

 特に、輸出関連については、期待先行で買われた分、シコリが残っており、4月〜6月期(第1四半期)決算の好調が発表されても、今後、絶好の売り場となる可能性が高い。
 例をあげれば、9日に第1四半期(4月〜6月期)受注速報を発表した東京エレクトロン<8035>が、半導体製造装置とFPD・太陽電池製造装置を合わせた受注高は490億円となり、前期の第4四半期(1月〜3月期)と比べて82%増加したことから、230円高の4470円と買われた後、結局は上げ幅を縮小し、大引けは30円高の4270円と、寄付きより110円も安くなった。このことから好決算も売り場となる可能性は否定できない。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 18:03 | 特集
2009年07月09日

円高メリット銘柄を狙う。海外旅行銘柄――銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 円高・ドル安だ。9日は一時、1ドル=91円台まで騰がる場面も出た。円高メリット銘柄はいろいろあるが、そのひとつが、海外旅行銘柄だろう。夏休みシーズンに向け、また、秋の行楽シーズンに向けて、動意づきも期待できそうだ。原油高一服で、航空会社の燃料サーチャージも、ほぼなくなったようだ。

 海外…約半年前に、南ア、ボツワナ、ザンビア、ジンバブエに、ツアーで行って以来だ。また、いつかどこかへ旅行したい。インドなんか、どうだろう。今日の日経朝刊に、インドの景気展望について、インド国際経済関係研究所のR・クマール所長のインタビュー記事が載っていたが、「インドの7〜9月期の成長率は5.8%、10〜12月期は6.5%と回復し、2009年通年では6.0%成長となるだろう」と観測されていた。6%…すごい…。

 また、その記事によると、インドは、7〜9月の雨季の降雨量によって、景気の動向も変わるという。雨量によって農作物の生産高が変わり、それにより農家の収入が左右され、個人消費の動向が左右されるからだという。アジア的で、いい話(?)だと思った。

★ANA〈9202〉

 全日本空輸<9202>(東1)の9日終値は1円安の294円。チャートはこの1〜2ヵ月、350円台から290円台まで、続落トレンドで来ている。8日につけた年初来安値291円から、反発のきざしが出ている。8日、9日とも、日足はトンボ(十字線、寄り付き同時線)となっているので、リバウンドに転じると見たい。まずは次のフシであり25日移動平均線でもある、330〜340円あたりまでの戻りが目標か。信用倍率は0.63倍の売り長なので、買い戻しが入ることも期待できそうだ。

 今期連結業績予想は、前年比減収だが、営業・経常利益は増益、純損益は前年の損失計上から黒字転換を見込んでいる。1日に発表した1500億円規模の公募増資は、希薄化懸念でまずは悪材料視されたようだが、『東洋経済オンライン』3日付け『四季報速報』によると、「中長期的に資金調達を有利に進めたい狙い」「自己資本比率が増資により20%台後半にまで上昇する見込みで、財務安定化が期待できる」と指摘されている。

★HIS〈9603〉
 エイチ・アイ・エス<9603>(東1)は円高メリット銘柄の物色に遭い、9日は一時200円高の2250円まで買われ、6月24日につけた年初来高値2200円を更新した。9日終値は110円高の2115円。チャート的には高値圏にあり、信用倍率は9.92倍の買い長で、買い残が増えている。目先、利益確定売りで調整が入りそうだ。カラ売り…は恐いので、押し目拾いでリバウンドを待つのが無難だろう。

 業績は堅調。今10月期連結業績予想は、前年比微減収だが、営業・経常・純利益は2ケタ増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2010年10月期は増収増益との予想値が出ている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:43 | 特集

相場の視点:「年初高値銘柄狙い」が有望=犬丸正寛

■内需関連多く日柄整理も十分

相場の視点:「年初高値銘柄狙い」が有望=犬丸正寛 トヨタ自動車<7203>など、今年3月以降、全体相場をリードした主力銘柄の調整で、「出遅れ銘柄」物色が活発。

 その際のキーワードで、『年初高値銘柄を狙え』が浮上している。なぜ年初銘柄か。(1)年初の高値銘柄には内需関連が多い、(2)日柄整理が進んでいる、(3)輸出関連が動き難くなった、ということがある。

 昨年秋のリーマンショックの後、輸出関連銘柄が急反発した。その輸出関連銘柄は年末から年始に、相次いで高値をつけ、代わって登場したのが内需関連銘柄だった。代表的なところではユニクロのファーストリテイリング<9983>は1月6日の1万3870円が高値。自転車のあさひ<3333>も1月5日に2360円の高値をつけていた。最近のあさひは年初来高値を大きく更新している。

 靴のエービーシー・マート<2670>は昨年暮れに3900円の高値。きのこのホクト<1379>は1月9日の2860円に高値をつけている。風邪ウイルス関連ではダイワボウHD<3107>が昨年暮れに514円の高値がある。

 こうした人気銘柄は、いずれも内需関連の中小型が特徴。紹介した銘柄の下値拾いも一法だろう。また、マルハニチロホールディングス<1334>、ダイセキ環境ソリューション<1712>、大成建設<1801>、大林組<1802>、清水建設<1803>、鹿島<1812>、奥村組<1833>、東鉄工業<1835>、大東建託<1878>、四電工<1939>、住友電設<1949>、日本電設工業<1950>、協和エクシオ<1951>、九電工<1959>、中外炉工業<1964>、太平電業<1968>、大気社<1979>、ダイダン<1980>、日本製粉<2001>、日清製粉グループ本社<2002>、昭和産業<2004>、ユニ・チャーム ペットケア<2059>、三井製糖<2109>、日本M&Aセンター<2127>、名糖産業<2207>、山崎製パン<2212>、雪印乳業<2262>、プリマハム<2281>、日本ハム<2282>、米久<2290>、学情<2301>、スタジオアリス<2305>、システムプロ<2317>など、たくさんある。

 これだけ1月高値銘柄があるから、十分な狙い目である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:15 | 特集
2009年07月06日

選挙は水物:「ミセス・ワタナベ」パワーが日本の政治状況を一変

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■好業績農業関連株で材料株物色

 「ミセス・ワタナベ」といえば、かつて世界の凄腕為替ディーラーを相手に回して円高・ドル安を押し止めた日本の主婦パワーの総称である。FX(為替証拠金取引)で、1億円、2億円と稼ぎ出し、巨額の脱税事件に発展した事例まで報道された。
 その「ミセス・ワタナベ」が、どうも今度はその知的好奇心の矛先を政治の世界へ振り向けている気配が濃厚である。これから相次ぐ選挙イベントを迎え、自民党と民主党の間で与党が議席の過半数を維持するのか政権交代があるのかなどと品定めの佳境入りとなっているようなのである。その有力な証拠が、テレビのモーニングショー、ワイドショー、さらにはゴールデンタイムのバラエティ番組に歴然である。
 モーニングショーやワイドショーといえば、かつては芸能人・タレントの結婚・離婚問題やスキャンダルなどが定番で、芸能リポーターが伝えるヤラセ臭いスクープが中心だった。ところが、今は芸能リポーターの出番はない。替わって登場しているのが、政治記者や政治評論家である。バラエティ番組でも発言回数が多いのは、与野党の国会議員で、年金・医療問題、政治献金問題、景気対策などに激論を戦わす。「ミセス・ワタナベ」のなかには、わざわざNHKテレビの国会中継番組にチャンネルを切り替えて、与野党議員よろしく野次を飛ばすことを楽しみにしている例も出ているという。
 「遠くない日」に迫った解散・総選挙にかけて「ミセス・ワタナベ」が、どのような投票行動を示すかは、日本の政治状況ばかりかこれからの経済対策、経済構造まで変えてくる可能性がある。不況でクビ切りと賃下げに怯えている「ミスター・ワタナベ」よりもよっぽど頼もしい方向を示してくれそうな気さえする。
 ただ選挙は水物である。選挙の決着がつくまでは、材料株の個別物色で様子を見る以外にない。そこで注目セクターは、昨年夏まで環境関連株と並んで材料株物色の一角を形成した農業関連株である。水産物の日本の商社の買い負け問題から始まって、食料自給率の向上政策、農地法改正と支援材料が続いて株価が急騰したことは記憶に新しい。ホクト(1379)カゴメ(2811)コープケミカル(4003)井関農機(6310)ワタミ(7522)カネコ種苗(1376・JQ)日東エフシー(4033・東2)などの好業績が予想されている関連株に絞ってみるのも、一考余地がありそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:48 | 特集
2009年07月04日

選挙特需で景気回復?景気の行方とその正体を探る:妻と夫の株ロマン


■「景気」って、いったい何?

夫今の相場には、「景気」の行方がいちばん大切なときなんだ。

妻 景気は上向いているのでしょ。政府も、そのように発表していますわ。

夫 回復はしている。しかし、大事なことは、「水準」というか、「位置」の問題を考えなくてはいけない。水準は依然、低い。たとえば、自動車の工場稼働率は、今年初め頃は35%程度まで低下していたが、現在では50〜55%程度まで回復していると伝えられている。悪い話ではない。しかし、それで、従業員を増やして工場の増産を行うか、といえば、そう簡単ではない。今の水準は、最悪時期からみれば回復しているが、皆んなそろってハッピーといえる水準ではないんだ。

妻 だから失業率は高いままですか。有効求人倍率も0.44倍と低いのですね。有効求人倍率は、仮に、職を求める人が10人いたら、採用しようという会社は4社しかないという数字ですね。

夫 そう。6割の人は職に就けない。厳しい状況が続いている。政府の「景気上向き宣言」は結構な話だが、これで、めでたし、ということにはならない。ここから景気が一段上に行くか、それとも、息切れして、もう一度、下を見に行くか、大切な場面にあると思う。

妻 ごめんなさいね。ちょっと、話をそらせてもいいですか。

夫 なんだい。

妻 前々から思っていたのですが、「景気」って、いったい何ですか。分かっているようで分からないのです。「景」というのは、「景色の景」でしょ。ということは、景気の良いことは、「経済活動の景色」が良いということですか。

夫 そうだね。景気がいいと、みんな揃って、花見にでも出かけようかという気持ちだね。桜の咲いている景色はすばらしい。ひとつ質問だけど、景気がいいという場合、「儲かること」だと思う?

妻 当然でしょ。儲からないと、景気が良いとは言わないでしょう。商売は儲けるために頑張るのですわ。

夫 少しだけ違うと思う。儲けることは大切だけど、商売は、最初に利益があるわけではないんだ。「製品・商品」「サービス」を提供した結果として利益がある。いくら、良い製品でも売れないと、宝の持ち腐れで、利益を生まない。

>>全文を読む(選挙特需で景気回復?景気の行方とその正体を探る−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:24 | 特集
2009年07月02日

アフタヌーンティから連想した、カフェ銘柄――銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、ホテルのラウンジでアフタヌーンティをした。3段重ねのお皿に、スコーンや小さいサンドイッチが乗せてあり、たっぷりのミルクティーでいただく、英国式のあれだ。スコーンには、こってりとしたクロテッド・クリームをつけて。サンドイッチは、きゅうりがパリッとしていて、ちょっとスパイスが効いて美味しい。…ボリュームがあるので、美容(体型)には良くないのだろうが、たまに食べたくなってしまう。
 というわけで、アフタヌーンティから連想した、カフェ銘柄。

★サンマルクホールディングス〈3395〉

 サンマルクホールディングス<3395>(東1)は『サンマルクカフェ』などを直営・フランチャイズで合計約590店、展開している。昔、初めてお店に行った時、ビックリしたものだ。パンが食べほうだい? しかも、こんなにおいしいパンを? 店(会社)の収益は、どうなってるの? 大丈夫? と。ちなみに今期2010年3月期連結業績予想は、売上高395億2400万円(前年比8.2%増)、経常利益66億円(同8.3%増)、純利益34億9800万円(同9.5%増)と増収増益を見込んでいる。

 チャートは3月13日につけた年初来安値2290円を底に、上昇トレンドとなっている。2日には年初来高値3150円をつけた。目先、調整は入ろうが、中期チャートで見ると、上値余地はまだ大きいようだ。また、2日終値3130円でPERは10.18倍と割安水準でもある。

★スターバックス コーヒー ジャパン〈2712・HC〉

 スターバックス コーヒー ジャパン<2712>(HC)は米シアトル系のコーヒーチェーンの日本法人。今期2010年3月期業績予想は、売上高970億円(前年比0.4%増)、経常利益40億円(同30.7%減)、純利益18億円(同39.7%減)だが、『会社四季報』には、次期2011年3月期は増収増益との予想値が出ている。

 2日終値は200円高の3万8100円。チャートは5月7日(2月3日にも同値あり)につけた年初来安値3万6700円から反発し、凸凹しながらもジリ高トレンドとなっている。チャート的には次のフシは4万円ライン。今後もトレンド維持で、4万円ライン奪回を狙ってみる。単位1株の売買しやすさも魅力だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:26 | 特集
2009年06月29日

株価も選挙も7月のサプライズ次第

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■業績V字回復予想銘柄の1Q決算動向が浮上シナリオの重要ポイント

 株価は、サプライズがないと大勝ちは望み薄である。選挙も、サプライズ次第で勝ち、負けの帰趨が決するらしい。衆議院選挙への出馬要請を受けた東国原英夫宮崎県知事が、自民党の総裁への就任を条件に要請を受ける意向を示したことも、サプライズそのもので、自民党にプラスになるのか民主党に追い風と吹くのか甲論乙駁である。麻生太郎首相だって、昨年9月の自民党総裁選挙時には、アキバ系のオタク・キャラクターそのものがサプライズとなり総裁の座を射止めたが、内閣支持率は、解散・総選挙を先延ばしているうちに、単なるマンガ人間と見透かされ今度はネガティブ・サプライズとなってか、再失速中だ。
 当然、7月相場は、どんなサプライズ、ハプニングが飛び出すかが、ポイントに浮上する公算大となる。すでに政局では「そう遠くない日」に迫った解散・総選挙に向けて、新聞、テレビでは連日、内閣改造、自民党三役人事、総裁選挙前倒しなどが大見出しで報道されている。7月5日の静岡県知事選挙、12日の東京都議選、さらに28日に延長国会の会期末を迎える政治日程の大詰めで、「内閣支持率は株価に連動する」、「株高なくして得票なし」とするマル政相場の展開がありえないわけではない。経済対策・補正予算効果、景気底打ち・回復をアピ−ルするためにも、日経平均株価は9000円が妥当か、それとも1万円、1万1000円が望ましいのか、計算が働いても不思議ではないからだ。
 企業業績も、3月期決算会社の第1四半期(1Q、4−6月期)決算の発表が、サプライズが飛び出す有力イベントになる。前3月期業績では、決算発表に先立って4−5月にそれまで相次いだ下方修正を一転して上方修正して回復をアピール、株価が底打ち反転するサプライズ・グループを形成した。一部ハイテク製品の持ち直し、在庫調整の進展、減産緩和、想定したよりも円安、コスト削減効果が想定以上としたことなどが要因で、こうした業績押し上げ効果が、1Qも継続しているのか確認することになる。
 もちろん決算発表に先立って上方修正もあれば、下方修正もあり、さらに発表される1Q業績が高進捗率、低進捗率の着地となるかでサプライズにもショックにもなる両刃の剣であることは否定できない。ただ、政局動向を勘案すれば、サプライズがシンボル銘柄を誘発し、相場全般の方向感をリードするシナリオは、より浮上の可能性が高いことになる。
 前期の大幅赤字業績から今期の大幅黒字転換を予想した三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>三井住友フィナンシャルグループ<8316>みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンクが、1Q決算でこのV字回復を裏付けるのか、失望を誘うかなどは、市場のセンチメントに大きく影響する。今期純利益の急回復ランキング上位に位置付けられる日本ハム<2282>大王製紙<3880>積水化学工業<4204>平和<6412>日東電工<6988>新明和工業<7224>などが、好発進業績で上昇第2波に乗るかどうかとともに注目は怠れない。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:15 | 特集
2009年06月28日

政権交代は避けられない?どうなる株式相場!=妻と夫の株ロマン


■政権交代は避けられない空気、政権交代でどうなる株式相場

妻さすがの麻生総理も今度ばかりは厳しそうです。千葉市長選挙にも負けました。政権の変わる可能性がありますね。株式相場への影響はどうなりますか。

夫正直、分からない。しかし、民主党の政権になっても、社会主義や共産主義の国家に変身するわけではないから、基本的には変わらないと思われる。

妻どうして急に麻生さんの人気が低下したのですか。鳩山大臣の更迭の問題ですか。

夫それもあるだろう。僕は、株を見るときでも、会社を見るときでも同じだけど、『大きい出来事が影響を及ぼす』ということをベースにしている。今度の政治でも同じように見ているんだ。

妻麻生さんには責任はないということですか。

夫まったく無しということではない。麻生さんの所属する自民党に対して、批判がきついことがある。会社で言うなら、業績が悪く、「継続企業の前提に疑義」が付いている。2年で3人も総理が代わったのは、会社の社長が、再建がうまく行かないため3人も代わったのと同じようなものだと思う。

妻それで、大きい出来事とは?

夫たとえば、日本が60年前に戦争に負けたことは大きい材料だと思っている。このことが戦争放棄の憲法となっている。そのような目で見て行くと、(1)1980年代後半のバブル経済、(2)2003年頃のバブル経済崩壊。この2つが日本にとって、最近、数十年では大きい出来事だったと思う。このことが尾を引いて、『日本株式会社』の業績悪化が続き、社員であるわれわれ国民の不満が強くなっている。

>>全文を読む(政権交代は避けられない?どうなる株式相場!−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:28 | 特集
2009年06月27日

来週はどう動く?:出来高と売買代金の回復がポイント=犬丸正寛

■トヨタが高値更新で5000円目指せば夏相場は有望!?

来週はどう動く? 来週の視点としては、(1)急速に落ち込んだ「出来高・売買代金」の回復度合い、(2)2週連続下げた大型指数と、逆に、高値更新の小型株指数の行方、(3)モミ合いの下値水準へ接近のトヨタ自動車<7203>の動き、(4)コマツ<6301>など中国関連銘柄の動き、(5)建設・住宅など内需関連の動意、などであろう。

 東証1部出来高は6月12日の39億9743万株をピークに減少。前週末(25日)の出来高は19億1800万株とその前の週末に比べ22.5%大幅減少。ピーク水準比では半減している。言うまでもなく、出来高の減少は買い方の「買い意欲」の旺盛さを表す。「買えば儲かるから買う」。結果、出来高が増加する。しかし、6月半ば以降は、「買っても儲からなくなっている」状態。

■急減した出来高と売買代金の回復がポイント

 売買代金も前週末はその前の週に比べ17.9%減少、1兆4000億円割れまで落ち込んでいる。売買代金の規模はマーケットへの資金流入の度合いを表す。資金流入は明らかに減少している。最近の大型増資で、払い込み資金がそちらに奪われ既存銘柄を買う余裕もなくなっていることもあるだろう。
 ともあれ、少ない資金で、「売り物の少ない小型銘柄や相場のなかった内需株を物色している」のが、このところのマーケットの姿である。大型株を買う力がないから、売り物の少ない小型銘柄を物色する。結果、大型株指数は下落、小型株指数が上昇ということだ。

 ならば、「売買代金が増えれば問題ない」ということになるが、簡単ではない。政局の問題もあり、日本株式会社が今後どのような方向に向かうのかという心配もある。それを払拭するだけの現実の景気・企業業績に元気があるかといえば無い。「朝までテレビ」の討論を聞いていても、政権が変わったとしても舵取りの難しさはまったく変わらないだろう。少子高齢化、政府部門の大きな借金など。この日本が良くなるには、まだまだ時間が必要な印象だ。

■日経平均は「二番天井」か「鬼より怖い一文新値」の天井の可能性

 仮に、もしも、マーケット主導で売買代金を増やすことができるとすれば、それはやはりトヨタ自動車の高値更新だろう。同社株が去る5月7日の4080円を抜いて5000円を目指す動きにでもなれば、「大型株の好循環」が始まる。儲かるから資金が入ってくる。しかし今は、その同社株がモミ合いの下値水準3500円に近づいている。もしも、下値を切るようだと、全般相場は処分売りの悪い循環に入ってしまう。

 日経平均は6月12日の1万170円に対し二番天井の可能性、あるいは、無理して新値をつけても「鬼より怖い一文新値」の天井となる心配がある。恐らく、ここからは、シコっている銘柄をなんとかしたいという大口の買い方の思いからレーティング引き上げ等の情報が流れることが予想される。しかし、3月期決算会社にとってこれから、第1四半期を集計するため、取材等には応じない「沈黙期間」に入る。個人投資家は、『売りたい強気』の情報には惑わされないことが大切である。

●データで見るこの1週間の動き
6月19日 6月25日 比較(%)
日経平均(円) 9,786 9,877 △0.9
TOPIX 918 926 △0.8
大型株指数 915 916 △0.1
小型株指数 1,379 1,418 △2.8
ジャスダック平均(円) 1,164 1,183 △1.6
売買高(百万株) 2,476 1,918 ▼22.5
売買代金(億円) 17,046 13,988 ▼17.9
売買単価(6日平均) 692 711 △2.7
時価総額(兆円) 302 305 △0.9
1株利益(円) 235 236 △0.4
PER(倍) 41.6 41.7
PBR(倍) 1.2 1.2
利回り(%) 1.50 1.40
円・ドル 95.8 96.3
NYダウ(ドル) 8,539 8,438 ▼1.1
上海総合 2,880 2,928 △1.6
トヨタ自動車 <7203> 3,690 3,660 ▼0.8
新日本製鐵 <5401> 365 366 △0.2
三菱商事 <8058> 1,826 1,814 ▼0.6
東京電力 <9501> 2,485 2,470 ▼0.6
住友金属鉱山 <5713> 1,422 1,405 ▼1.1
日清製粉 <2002> 1,103 1,137 △3.0
JT <2914> 308,000 300,000 ▼2.5
シャープ <6753> 1,015 1,012 ▼0.2
ソニー <6758> 2,525 2,500 ▼0.9
日本郵船 <9101> 427 424 ▼0.7
大林組 <1802> 451 471 △4.4
積水ハウス <1928> 952 977 △2.6
ダイワボウ <3107> 275 285 △3.6
東武鉄道 <9001> 548 558 △1.8
三菱UFJFG <8306> 616 612 ▼0.6
野村HD <8604> 808 831 △2.8
東レ <3402> 482 462 ▼4.1
三菱ガス化 <4182> 505 512 △1.3
武田薬品 <4502> 3,750 3,790 △1.0
コマツ <6301> 1,499 1,530 △2.0

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:01 | 特集
2009年06月25日

「日本の高品質」から連想した銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 25日付け日経朝刊の中国・南京(江蘇省)発の記事によると、中国の家電量販店最大手、蘇寧電器集団(南京市)は24日、5730万元(約8億円)を投じ、ラオックス<8202>(東2)の発行済み株式の27.36%を取得して筆頭株主となり、日本市場に進出すると発表した。中国企業が日本の上場流通企業を傘下に収めるのは初めてという。
 別の日の同紙報道によると、蘇寧側には日本市場進出の足がかりや、中国国内での日本製品取り扱いの拡充、共同仕入れなどのメリットのほか、日本式の効率的かつ丁寧な接客技術・商品説明の技術などを吸収する狙いがあるようだ。

 一方、トランスコスモス<9715>(東1)は去る19日に、中国の100%子会社が、無錫(江蘇省)に同国内4ヵ所目のコールセンターを設立したことを発表した。これも日経報道によると、通販などを手がける地場企業や日系進出企業の需要が拡大しており、日本で培った高品質の応対ノウハウを武器に、中国での売上高を2倍以上に増やす、という。

 これらの報道に接して私が思ったのは、「なるほど、日本の『高品質』は、製品だけでなくてサービスにも当てはまるんだな」ということだ。よく、「お店などで、こんなに丁寧に接客するのは日本だけだ」みたいな話は聞くが、日本で生活していると、それが当たり前になってしまっている。なるほど、接客技術やサービスなどのノウハウも武器になるのか、と思ったのだった。

 というわけで、上記から連想した銘柄。

トランスコスモス〈9715〉

 トランスコスモス<9715>(東1)はコールセンター事業、テレマーケティング事業などを行なっている。今期連結業績予想は、売上高1530億円(前年比8.0%減)、経常利益35億円(前年は11億9300万円の損失計上)、純利益1億5000万円(同93.2%減)。前期末でコーポレートベンチャーキャピタル事業から撤退したため、前期比増減率は乱高下しているが、『会社四季報』には、次期2011年3月期は増収増益との予想値が出ている。

 25日終値は33円高の984円。チャートは4日につけた年初来高値1175円から反落し、調整局面となっていた。24日の日足はほぼ十字線(始値と終値は5円違うが)、25日の日足は陽線となっており、反発局面に入ったと見たい。信用倍率は0.68倍の売り長なので、買い戻しも期待してみる。

★ファミリーマート〈8028〉

 「中国積極出店」関連銘柄のひとつ、ファミリーマート<8028>(東1)を入れる。伊藤忠商事<8001>(東1)がエーエム・ピーエム・ジャパンの買収交渉に入るとの報道があり、伊藤忠傘下のファミマとの相乗効果が期待されている。一方で、セブン−イレブン・ジャパンの加盟店の商品廃棄処分問題を嫌気され、セブン&アイ・ホールディングス<3382>(東1)が続落しており、ツレてコンビニ株が連想売りされる場面も出ている。好悪材料混交の状況にある。

 ファミマの25日終値は前日終値と同額の3000円。チャートは18日につけた直近高値3200円からの反落局面。しかしこの2ヵ月ほどは底値2600円から反発し、上下波動をえがきながら、上値・下値ラインとも上昇トレンドとなっている。3000円フシで、あるいは25日移動平均線の2900円ラインで反発すると見たい。まずは戻り高値3200円ライン奪回を目指す。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。


提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:49 | 特集
2009年06月24日

スマートグリッド関連に注目:米国ではGEやグーグルが積極参加

スマートグリッド関連に注目:米国ではGEやグーグルが積極参加 日経平均株価は23日の大幅下落で25日移動平均線を割り込み、24日も反発力が鈍い。相場全体が調整色を強める展開になってきたようだ。景気の最悪期は脱したと考えられるが、先行きの不透明感は強い。主力企業の株価水準は、すでに11年3月期の業績回復まで織り込んだ水準であり、ここから積極的に買い上げる理由が見当たらない。日経平均株価で見れば、7000円台は売られすぎ、10000円台買われすぎ、といったところだろうか。

 24日の相場も、ソフトバンク<9984>が後場一段高となる程度で、主力銘柄の上値が重く、環境関連の材料株にも買い疲れ感が強い。そうした状況下で、古河電気工業<5801>住友電気工業<5802>フジクラ<5803>日立電線<5812>など、電線株に高い銘柄が目立つ。これは、次世代電線網「スマートグリッド」関連(風力発電特集を参照)として注目されている可能性が考えられる。

 「スマートグリッド」は、各家庭と電力会社を通信網で結び、電気メーターで計測した電力使用状況の詳細データを活用して、送電網全体を効率的に制御するシステムである。米オバマ政権の環境政策の柱とも言われ、2月に決定した景気対策では、スマートグリッドの研究開発や実証実験に45億ドルが盛り込まれた。米国ではGEやグーグルなどが積極的に参加している。

 関連銘柄としては、電線4社、古河電気工業<5801>住友電気工業<5802>フジクラ<5803>日立電線<5812>の他に、日本風力開発<2766>日本ガイシ<5333>日立製作所<6501>東芝<6502>三菱電機<6503>富士電機ホールディングス<6504>安川電機<6506>明電舎<6508>シャープ<6753>京セラ<6971>三菱重工業<7011>関西電力<9503>などが注目されるだろう。

>>風力発電関連銘柄特集:新エネルギー導入の優遇政策強化で注目の銘柄
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:02 | 特集
2009年06月22日

後半相場は「ヒトコブラクダ」か「フタコブラクダ」か売買単位引け下げ6銘柄で打診

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー ラクダ(相場)は、「ヒトコブ」か「フタコブ」か相場論議が高まりそうな気配である。今年も前半6カ月を終わろうとして、後半相場のフシ目に差し掛かっているからである。米国市場で一部観測されているのと同様に、すでに6月高値でピークをつけてしまったとする「ヒトコブラクダ(前半高・後半安)」予想が正解か、それとも調整後にもう一山を形成する「フタコブラクダ(前半高・後半高)」見通しが当たりなのかによって、自ずと投資行動もリスク回避的かリスク・テイクかと変わってくる。
 日経平均株価が、3月安値から6月高値まで43%も上昇したのは、金融危機の一巡、景気の底打ちを期待した「理想買い」であった。この期待通りに今年後半、実態経済が回復色を鮮明にし、企業業績も持ち直してくれば「現実買い」がスタートするわけだが、再度の景気底割れから「現実買い」が空中分解する可能性も捨て切れない。
 6月18日に開催された第2回目の党首討論を例にたとえれば、こまごまとして経済対策効果や経済指標の底打ちを主張する麻生太郎自民党党首に従えば「フタコブラクダ」となり、庶民の生活実感や景気対策のバラマキを強調した鳩山由紀夫民主党代表の論法に同調すれば「ヒトコブラクダ」の懸念が残ることになる。だいたいその二人の間で近々戦われるはずの総選挙の勝ち負けさえ「一寸先は闇」となっており、先行きを見通すことは連立3次方程式を解くより難しい。
 この「ヒトコブ・フタコブ」論議は、日経平均株価が1万円の大台に乗せる1980年代央までは株式市場の馴染みのある例年の相場テーマであった。債権バブルの形成と崩壊以来、相場は急騰と急落を繰り返しているが、それ以前は株価はゾーン内の往来に終始し、投資成果はタイミング次第となっていたのである。余りの先取りも後追いもハシゴを外され、あるいは振るい落とされのがオチで、市場より半歩先、半歩後くらいが無難であった。
 そこで今回も、後半相場入りを前に「ヒトコブ」か「フタコブ」か打診してみることからスタートすることを勧めたい。候補株は、7月1日から売買単位を引き下げる6銘柄である。大明(1943)協和エクシオ(1951)ニプロ(8086)メディカルシステムネットワーク(4350・東2)アクセル(6730・東2)イッコー(8508・大)で、いずれも内需業態関連株であることも共通している。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:21 | 特集
2009年06月20日

来週はどう動く?:6月高値濃厚!第2幕に備え休息も

■来週は出遅れ・中小型材料株中心の相場

来週はどう動く?:出遅れ・中小型材料株中心の相場=犬丸正寛 今週(6月15〜19日)は、全株価指数とも3〜4%の下落率となり相場は調整色を強めた。中でも、ボリューム指数は出来高が38%減少、売買代金も42.3%の大幅減少。商い面では、当面の大きいシコリを形成した可能性がある。例年、これから9月くらいまで出来高は減少傾向。これからの相場は、よほどの好材料が出れば別だが、基本的には出遅れ銘柄、中小型の材料銘柄を中心とした相場だろう。

■07、08年に続いて今年も『6月高値』が濃厚

 日経平均は去る6月12日の1万170円を高値(ザラバ値)に、調整入りとなっている。前週末19日の日経平均は9786円。高値からの下落率は3.7%。相場が崩れたということではない。ただ、来週以降、次第に調整色を強める展開だろう。
 07年、08年は共に「6月」が高値だった。今年もどうやら「6月高値」となりそうだ。07年は6月に1万8297円の高値から翌年3月の1万1691円までほぼ一本調子に下げた、08年も6月の1万4601円高値から10月の6994円まで急落した。07年の下落率は36.1%、08年のそれは52.0%だった。

 果たして、今年も同じような下げとなるのか。仮に、同じような下げが起きるなら、今年3月の安値7021円は大きく下回ってしまう。今年3月当時に言われていた日経平均の5000〜5500円が夏場に出ることになる。
 しかし、今回は07年、08年型とはならないだろう。理由は明白。07年、08年は景気悪化の下降局面。特に、08年はリーマンショックなど、金融不安の嵐が吹き荒れた。今年は違う。依然、景気は停滞しているが、囁かれた、「3月危機」、「5月危機」を乗り越えた。退院、とまではいかないが、集中治療室から一般病室へ移って、院内廊下でのリハビリ状態にはなっている。

■景気企業業績回復で秋口に『第2幕』相場、当面は幕間の休憩時間

 4−6月の第1四半期では、まだ企業業績の回復を実感できるところまではいかない。しかし、夏場の消費には期待も持てる。高速道路の料金引き下げ効果、エコ商品購入のポイント還元も7月から始まる。旅行券なども組み込まれている。不振だった衣料品にも、「ファストファッション」と呼ばれるアメリカ発のファッションをきっかけに回復の兆しがある。恐らく、7−9月の第2四半期では企業業績に明るさが加わるはず。
 今年3月の日経平均7021円から6月の1万0170円まで45%上昇で、『景気回復先取り相場の第1幕』は終わった。次は、『景気回復相場の第2幕』が待っている。その第2幕の幕開けは今年秋口だろう。今年の夏は、第2幕の幕開けまでの休憩の時。第2幕に備えて休息しておきたい。

●データで見るこの1週間の動き
6月12日 6月19日 比較(%)
日経平均(円) 10,135 9,786 ▼3.4
TOPIX 950 918 ▼3.3
大型株指数 952 915 ▼3.8
小型株指数 1,408 1,379 ▼2.0
ジャスダック平均(円) 1,161 1,164 △0.2
売買高(百万株) 3,997 2,476 ▼38.0
売買代金(億円) 29,561 17,046 ▼42.3
売買単価(6日平均) 739 692 ▼6.3
時価総額(兆円) 312 302 ▼3.0
1株利益(円) 234 235 0
PER(倍) 43.1 41.6
PBR(倍) 1.3 1.2
利回り(%) 1.45 1.50
円・ドル 98.0 95.8
NYダウ(ドル) 8,799 8,539 ▼3.0
上海総合 2,743 2,880 △4.9
トヨタ自動車 <7203> 3,860 3,690 ▼4.4
新日本製鐵 <5401> 395 365 ▼7.5
三菱商事 <8058> 2,020 1,826 ▼9.6
東京電力 <9501> 2,385 2,485 △4.1
住友金属鉱山 <5713> 1,577 1,422 ▼9.8
日清製粉 <2002> 1,103 1,103 0
JT <2914> 303,000 308,000 △1.7
シャープ <6753> 1,106 1,015 ▼8.2
ソニー <6758> 2,685 2,525 ▼5.9
日本郵船 <9101> 468 427 ▼8.7
大林組 <1802> 463 451 ▼2.5
積水ハウス <1928> 982 952 ▼3.0
ダイワボウ <3107> 295 275 ▼6.7
東武鉄道 <9001> 532 548 △3.0
三菱UFJFG <8306> 652 616 ▼5.5
野村HD <8604> 917 808 ▼11.8
東レ <3402> 503 482 ▼4.1
三菱ガス化 <4182> 552 505 ▼8.5
武田薬品 <4502> 3,770 3,750 ▼0.5
コマツ <6301> 1,604 1,499 ▼6.5

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:30 | 特集
2009年06月18日

もうこれしかない?レーティング材料株…から探した優良銘柄――銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 日経平均株価が8ヵ月ぶりに1万円台に乗せた。…と思ったら、それは6月11日、12日、15日の3営業日だけで、すぐにまた1万円ラインを割ってしまった。確かに、政府が17日に発表した6月の月例経済報告で、景気の基調判断を「一部に持ち直しの動きがみられる」として7ヵ月ぶりに「悪化」を削除したものの、日経報道によると「政府として過去最大規模の経済対策を打ち出した成果を強調しておきたいとの思惑も潜む」「雇用悪化には歯止めがかかっていない」との指摘もあり、本格的に景気(経済)が上向いているわけでもないのに、日経平均だけうなぎのぼりというのは、不自然だとは思う。

 でも一方で、中長期で見ると(少なくともこの20年くらいは)、日経平均株価が4ケタというのは、不自然…というか、あまりないことだったのだな、とも思うし。市場では、資源とか内需とか環境とかエコカーとか、いろんな材料株が断続的に買われたりするものの、またすぐに売られたりするし。

 というわけで、証券会社の好レーティング銘柄。レーティングを信じるというか、好レーティングが出た銘柄が、騰がるので。でもレーティング材料株も、すぐに売られたりするため、注意が必要なのだが。

★住友不動産〈8830〉

 ゴールドマン・サックス証券が18日付けのレーティングで、住友不動産<8830>(東1)を「売り推奨」から「中立」へ引き上げ、目標株価を1100円から1650円へ引き上げた。12日には大和総研が「4」(アンダーパフォーム)から「1」(買い)へ3段階引き上げた。

 18日終値は13円高の1702円。PERは15.89倍。信用倍率は0.19倍の売り長。チャートは3月10日につけた年初来安値791円を底に反発し、凸凹しながらもジリ高トレンドとなっている。15日に年初来高値1836円をつけて以降は調整局面となっているが、中期チャートで見ると、まだ上値余地はありそうだ。押し目を拾い、買い戻しによる反発を狙うのも一手か。

★全日本空輸〈9202〉

 ドイツ証券が17日付けのレーティングで、全日本空輸<9202>(東1)の投資判断を「Hold」(中立)継続としたものの、目標株価を320円から326円へ引き上げた。18日終値は2円高の342円。チャートは3月24日と同25日につけた年初来高値410円から反落し、続落トレンドとなっている。下値340円フシに当たり、そろそろリバウンドのタイミングと見たい。信用倍率は0.37倍の売り長なので、買い戻しが入ることも期待できそうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:21 | 特集