
さすが老舗と思うのは、郵送等ではなく、担当者さんが直々に、歩いて配っていらっしゃるところだ。今の時代、珍しく丁寧な対応だ。
たとえば、百貨店からもお中元・お歳暮のご案内をいただくが、こちらは郵送で来る。カード会員になっているので、住所(自宅)、氏名が登録されているからだ。高額購入客には、担当者さんが自宅にうかがうのかもしれないが、でも『とらや』だって、私はとくに高額あるいは継続的にいろいろ購入しているわけではないのだ。
というわけで、上記の文から連想して、「菓子」をキーワードに優良銘柄を探してみた。最近は「生活防衛」で内食化が進むとともに、原料高の一服、あるいは価格転嫁が浸透し、業績が好転した企業も多い、菓子を含めた食品株が注目されている。
★明治ホールディングス〈2269〉
明治製菓と明治乳業が今年4月に経営統合して設立した、明治ホールディングス<2269>(東1)は、菓子、牛乳、乳製品、健康食品など、商品は多岐に渡る。「チョコレイトは、め・い・じ♪」というコマーシャルソングが有名だが、創立は1916(大正5)年。東京菓子株式会社として創立した。ちなみに明治乳業は1917(大正6)年、極東練乳として創立し、大正時代にはすでにアイスクリームの製造を開始したという。
4月1日上場時からのチャートを見ると、上場当日につけた3660円が「上場来高値」となり、以降は反落。同月14日につけた「上場来安値」2760円を底に、リバウンドし、上下波動をえがきながらも、上値、下値とも右肩上がりとなっている。21日終値は30円安の3040円。PERは21.09倍。まずは今月18日につけた戻り高値3240円奪回を目指す。また、今期末(通期)配当金は80円予想。現在の株価で利回り約2.6%の計算となる。
★山崎製パン〈2212〉
子会社の不二家<2211>(東1)からの連想で、山崎製パン<2212>(東1)を入れる。山パンの今期2009年12月期連結業績予想は前年比増収増益で、とくに売上高と純利益は2ケタ増収増益を見込んでいる。
チャートは1月5日につけた年初来高値1395円から反落し、続落トレンドで来ている。1000円フシに当たり、そろそろ反発のタイミングと見たい。21日終値は16円安の990円。PERは25.98倍。信用倍率は0.68倍の売り長だが、買い戻しも増えている。まずは26週移動平均線1150円ラインまでの戻りを目指す。
田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。