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記事一覧 (07/31)来週の相場展望:注目される「マクロとミクロのギャップ」=犬丸正寛
記事一覧 (07/31)マンガ『ヴィンランド・サガ』から連想した、「海」「船」銘柄
記事一覧 (07/29)海運大手3社が軟調だが業績面で底打ち近く拾い場か
記事一覧 (07/27)「麦わら帽子は冬に買え」の相場格言通りに買う株=浅妻昭治
記事一覧 (07/26)「貯蓄から投資へ」の流れは終わったのか?:妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/25)来週はどう動く?大型株優勢の相場展開へ=犬丸正寛
記事一覧 (07/25)「好業績銘柄の個別買い相場」の展開か=犬丸正寛の相場の視点
記事一覧 (07/24)セルシス:注目度増す!マンガの携帯電話向け配信サービスに脚光
記事一覧 (07/24)パソコンがイカれてしまった…から連想した、パソコン関連銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (07/22)解散総選挙:政権交代はあるか?民主党政権で影響を受ける銘柄
記事一覧 (07/21)避暑先探しで「ワンパチ」関連株が浮上も=浅妻昭治
記事一覧 (07/19)どうなる自民党!老舗企業と酷似?:妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/18)夏相場本番!材料株中心のアナログ相場へ=犬丸正寛の相場の視点
記事一覧 (07/18)来週はどう動く?売り方・買い方見送りで『出来高・売買代金』急減=犬丸正寛
記事一覧 (07/17)モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄
記事一覧 (07/16)会社近くの「いつもの店」。コンビニ連想銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (07/16)自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株
記事一覧 (07/13)地方分権相場?大証1部単独上場銘柄へアプローチ
記事一覧 (07/11)GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった:妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/11)来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛
2009年07月31日

来週の相場展望:注目される「マクロとミクロのギャップ」=犬丸正寛

■企業部門は回復だが、過大な期待が先行

来週の相場展望 来週(8月3〜7日)の相場の見所は、『マクロとミクロのギャップ』という点だろう。いろいろなところに、両者の開きが見られ、これをどう織り込み、納得して行くか、ということがポイントとなるだろう。
 たとえば、トヨタ自動車<7203>にもこのことが見られる。ハイブリッドの『新プリウス』は伸びているが、しかし、全世界での販売台数757万台(09年3月期)を大きく増やすだけの馬力はない。むしろ、全体の今期販売台数は前期をかなり下回る可能性が強い。プリウスが先行き主力になるとの期待はあるとしても、今はまだ、全体に対しては小さい存在なのである。株価は期待を先行させて上昇してきた。同社の今3月期の営業赤字が縮小する見通しとは言っても、まだ相当額の赤字が残る。せめて、黒字転換なら株価の一段高は期待できても、赤字では先行き、つまり全体の業績に対しては過大評価である。
 業種間等でも、全体と個々のアンバランスはある。自動車関連、液晶、半導体関連は明るい。しかし、鉄鋼、商社、海運など重厚長大のところは芳しくない。また、『政府部門』と『企業部門』、そして『家計部門』においてもアンバランスがある。

■7日の米国雇用統計は目が離せない、大幅な改善ないと調整も

 政府部門は日米とも景気刺激の必要性から財政赤字に悩む。企業部門は在庫調整、生産調整によって最悪水準から見ると回復にある。しかし、企業部門から吐き出された労働人員は家計部門へのシワ寄せとなって消費を圧迫している。
 こうして見ると、先に不況入りした企業部門から回復に転じているわけだが、家計部門と政府部門には、まだ下降圧力がかかっている。この点に『マクロとミクロのアンバランス』が見られる。
 これまでは、ミクロの企業部門の底入れ回復でNYダウは9100ドル台、日経平均は1万300円台に上伸してきた。しかし、もうひとつのミクロの家計部門は良くない。これは「雇用」を通してマクロの問題でもある。GDPに対し、日米とも個人消費は5割を超えるウエートを占めているからだ。
 来週はこうしたマクロとミクロの開きに対する反省気分が徐々に台頭するものとみられる。特に、7日のアメリカの雇用統計発表は注目だろう。かなりの改善が見られないと相場は調整入りする可能性が極めて強いといえる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 23:49 | 特集

マンガ『ヴィンランド・サガ』から連想した、「海」「船」銘柄

田北知見の銘柄ウオッチ 幸村誠のマンガ『ヴィンランド・サガ』の7巻までを読んだ。舞台は西暦1000年前後のイギリスと北欧一帯で、ヴァイキングたちの物語だ。…というと、海洋ロマンのようなステキなマンガを思い描かれるかもしれないが、とんでもない。野蛮な海賊どもが殺し殺される(が、えんえんと続く)血なまぐさい話で、「うーむ…キリスト教が席巻する前のヨーロッパってのは、かくもおそろしい世界だったのか…」と思ってしまう。

 しかし6〜7巻あたりから、少し様相が変わってくる。デンマーク王家(当時のイギリスはデンマーク・ヴァイキングの支配下にあった)の王子の1人が、父王を抹殺して自分が王になり、良い国をつくろうと決意するのだ。ただのケンカマンガ(?)から、権謀術数や政治戦のおもしろい話になりそうだ。また、登場人物たちの過去も明らかになってきたりして、ちゃんとした人間ドラマになってきた。

 7巻で感動したのは、上記の王子が空を見ながら言うセリフだ。「神は…友を失い、親と子が殺しあう、そんな様のすべてを天空の高みから見下ろしているのだろう」「しかし、私は(天上ではなく、あの世ではなく)この地上に楽土をつくる。平和で、豊かな、行き苦しむ者達のための理想郷を」「もはや天の国も試練も要らぬ。我々の楽園は地上にある、と神に言うのだ」。私は以前、自分のブログにも書いたことがあるが、宗教は人の心を救うためにあって、ただ祈るだけでは現実問題が解決するものではないと思う。その意味で、この王子の言うこと、まことによく解るのだ。

 というわけで、ヴァイキングからの連想で、「海」「船」をキーワードに探した優良銘柄。

★三井海洋開発〈6269〉

 三井海洋開発<6269>(東1)は浮体式の海洋石油・ガス生産設備の設計・建造事業を行なっている。エネルギー需給が逼迫する現在と今後、中期で需要が見込まれる分野といえそうだ。今期2009年12月期連結業績予想は、売上高1500億円(前年比4.4%増)、営業利益5億円(同74.7%減)、経常利益24億円(同5.1%減)、純利益21億円(同54.7%増)。『会社四季報』には、次期2010年12月期は増収増益との予想値が出ている・。

 チャートは3月3日と同4日につけた上場来安値985円から反発し、以降は凸凹しながらも、上昇トレンドとなっている。7月31日終値は21円高の1633円で、PERは29.10倍と高めだが、信用倍率は約0.4倍の売り長。買い戻しもバネに、まずは次のフシ1800円ライン上抜けを目指す。

★中北製作所〈6496・大2〉

 中北製作所<6496>(大2)は自動調整弁のトップメーカー。舶用で遠隔操作装置まで一括製造する唯一のメーカーという。技術力だけでなく、11月中間末で利益剰余金135億0300万円、前期末で現金等11億2500万円と、財務面も良好。大口株主には、生保・損保・都銀・信託銀なども並んでおり、堅い。今期2009年5月期業績予想は、売上高250億円(前年比11.9%減)、営業利益21億円(同30.0%減)、経常利益22億円(同26.8%減)、純利益12億7000万円(同16.1%減)。

 チャートは3〜5月にかけて、300円台から5月18日につけた年初来高値837円まで上昇トレンドだった。以降は反落して調整局面となっているが、650円フシに当たり、反発のきざしが出ていると見たい。PERは10.16倍、PBRは0.76倍と割安となっている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:29 | 特集
2009年07月29日

海運大手3社が軟調だが業績面で底打ち近く拾い場か

海運大手3社が軟調だが業績面で底打ち近く拾い場か 日本郵船<9101>商船三井<9104>川崎汽船<9107>の海運大手3社が売られている。海運各社の株価はバルチック海運指数に連動する傾向が強いが、7月27日の取引時間中に09年4〜6月期の四半期決算を発表し、3社揃って10年3月期通期の業績予想を下方修正したことが嫌気されているようだ。
 3社の発表によると、下方修正の主因は、アジア発欧米先進国向けのタンカー、コンテナ船、自動車運搬船の不振である。欧米先進国の景気回復が想定より遅れ、荷動き、運賃市況ともに、回復ペースが期初時点の想定より鈍い模様だ。また燃料費の上昇もマイナス要因となった模様である。しかし、ばら積み船の運賃市況は、中国の鉄鉱石需要の盛り上がりなどで、想定以上に上昇している模様だ。中国では09年4〜6月のGDP伸び率が7・9%増と、1〜3月の6・1%増を大幅に上回り、景気底入れが鮮明になっている。鉄鋼原料の輸入も急増している模様だ。また、米国の景気も底入れの兆しを見せ始めており、タンカーやコンテナ船の荷動き、運賃市況は、足元がボトムとなる可能性も高いだろう。
 売上構成比の違いなどにより、大手3社の業績回復ペースにも違いが出そうだが、ばら積み船の収益寄与が大きい商船三井<9104>は、下方修正後も通期で黒字を確保する予想だ。業績予想の下方修正が嫌気されて売り込まれたが、業績面でのボトムが近いことを考慮すれば、拾い場とも考えられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:38 | 特集
2009年07月27日

「麦わら帽子は冬に買え」の相場格言通りに買う株=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■新型インフルエンザ関連株は夏に買う?

 ちょっと早過ぎるのではないだろうか?スピード違反である。3月期決算会社の第1四半期業績発表は、今週末にまず第1のピークを迎えるが、すでに業績底打ち・改善を期待、先取りし、8月30日に投開票日を迎える総選挙後までを株価材料に織り込もうとしている。行けるときには行けるところまで行こうとするブル・シナリオだろうが、これではサマー・ラリーも早晩、息切れをするのではないかと心配もしたくなる。
 もちろん米国市場で、インテル、アップル、グーグルなどとアナリスト予想を上回る好決算が続き、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が12連騰し、NYダウが6カ月半ぶりに年初来高値を更新したとなれば、日本市場でも乗り遅れるわけにはいかない投資家心理が分からないわけではない。
 しかしその米国市場も、本当に住宅市場が下げ止まり、景気が回復に向かっているのかいささか隔靴掻痒(かっか‐そうよう)の感なきにしもあらずなのである。昨年9月にリーマン・ブラザーズが経営破たんしてサブプライムローン・バブルが崩壊して、まだ1年も経っていない。日本は、債権バブル崩壊で、「失われた10年」が「失われた15年」と長引き、その後遺症になお苦しんでいる。その日本に引き比べて、いくら金融テクノロジー先進国の米国といえ、にわかには信じられない。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なのか、「羹に懲りて膾を吹く」なのか、どちらの諺が正しいのかは相場の神様のみぞ知るである。
 先取り・早取りなら、新型インフルエンザ関連株買いまで徹底するのはどうだろうか?というのも前週末の新聞各紙は、新型インフルエンザの感染者数が、全世界でなお拡大していると伝えたからである。米国では、7月24日の公式発表で前週比3154人増の4万377人とされたが、感染しても病院に行かなかったり、医師が検査をしない例も多く、推定感染者数は100万人を超えているとの外電も含まれていた。米国に関しては、サブプライムローン・バブルの動向とともに、気懸かりなニュースである。
 米国の相場格言の「麦わら帽子は冬に買え」のちょうど逆で、北半球が冬のインフルエンザ・シーズン入りする前に「インフルエンザ関連株は夏に買え」の先取り戦術である。本命の中外製薬(4519)塩野義製薬(4507)日油(4403)から始まって、除菌剤の花王(4452)大幸薬品(4574・東2)、マスクの日本バイリーン(3514)ユニ・チャーム(8113)などまで選り取り見取りでそう急ぐこともない。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:06 | 特集
2009年07月26日

「貯蓄から投資へ」の流れは終わったのか?:妻と夫の株ロマン


■なぜ、定期預金は増加傾向なの?

夫 最近、貯金がまた増えているようだね。

妻 そのようですね。最近の新聞で、「個人マネー、生活防衛色」「定期預金、7年ぶり高水準」と紹介されていました。最近の定期預金の残高は195兆円程度に膨れているそうです。2007年の280兆円には及ばないそうですが、このところ160兆円程度で推移したことに比べると増加傾向ということのようです。低い金利なのに不思議ですわ。

夫 そうだね。安全志向ということだろうね。株式のマーケットが荒れているからね。

妻 『安全』という意味ですが、元本が保証されているから安全ということですか。

夫 株や投資信託は、買った値段が保証されていないことは知っての通りだけど、じゃあ、預金が完全に保証されているかと言えば、必ずしもそうではない。預金1000万円までは、仮に、銀行が破綻しても、元本が保証されている。しかし、1000万円を超える分についてはそうではない。もっとも、一般個人には1000万円以上は、あまり縁のない話だけど。

妻 私たちには関係なくても、お金持ちの方は、たくさんいらっしゃるわ。そういう皆さんは、仮に1億円なら1000万円ずつ10の金融機関に分けて預金すればいいのでしょ。あるいは、経営が超堅実な金融機関に預金を集中すればよいのでしょ。私も、一度でいいから、そういう身分になってみたいわ。

夫 僕と結婚して60歳過ぎまで来たんだから、もう無理だよ。人間、諦めることも大切だと思うよ。

妻 まあ、そういうことね。あなたの甘い言葉に乗った私がいけなかったのですから。来世に賭けることししますわ。だけど、不思議ですわ。定期預金とは言っても金利は高くないのに。

夫 1年物定期で0.5〜0.7%のところが多いね。1.3%程度のところもあるようだけど。それでも、昔、郵便局の定額貯金の金利が7〜8%だったのに比べると非常に低い。それでも、株、投信の値下りリスクよりはプラスということだろうね。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:42 | 特集
2009年07月25日

来週はどう動く?大型株優勢の相場展開へ=犬丸正寛

大型株優勢の相場展開へ■売買代金の水準低く、限られた資金での回転売買が中心

 今週(21〜24日)は、全面高の相場だった。ただ、指数間にはバラつきがみられた。『TOPIX』(東証株価指数)をベースに置けば、TOPIXの上昇率4.7%上昇を上回ったのは、日経平均の5.8%上昇、大型株指数の4.8%上昇だった。これに対し、小型株指数4.5%上昇、ジャスダック平均1.7%上昇と、TOPIXを下回った。総じて、大型株が強い動きの1週間だった。海外指数では上海総合が5.7%上昇とTOPIXを上回ったが、NYダウは4.0%上昇にとどまった。
 ボリューム面にも、こうした傾向,は現れている。売買高、出来高が前週末に比べ5割増と大きく増えてえている。売買単価も低下した。前週までの小型株、新興系銘柄物色の動きが、今週は大型主力株に移ったことを表している。

■動きが止まると逃げ足は速いことを知っておくべし

 一方、日経平均ベースの1株利益は240円(前週末239円)と横ばい。つまり、企業業績が上向いたことによる株価上昇ではなかった。為替が前週末の1ドル・93.7円が今週末は94.3円と若干の円安となって、前週まで続いた円高傾向が止まったこともある。
 また、去る7月13日に日経平均が9050円まで大きく下げたことで、短期筋の投げが一巡したことによる需給好転もある。
 来週は、大型株の強い動きが続くかどうかが見所。前週に比べ、出来高、売買代金が増えたとは言っても、特に売買代金は1兆6000億円程度と2兆円を大きく割り込んでおり水準自体は依然として低い。新規資金がマーケットに入ってきているということではない。限られた資金で小型株を物色し大型株を物色しているにすぎない。特に、日経平均は今週末まで8日連続高した。上げている間は資金の動きは活発だが、動きが止まると、逃げ足の速い資金であることは承知しておく必要がある。

●データで見るこの1週間の動き
7月17日 7月24日 比較(%)
日経平均(円) 9,395 9,944 △5.8
TOPIX 878 920 △4.7
大型株指数 865 907 △4.8
小型株指数 1,356 1,418 △4.5
ジャスダック平均(円) 1,181 1,202 △1.7
売買高(百万株) 1,643 2,594 △57.8
売買代金(億円) 10,246 16,102 △57.1
売買単価(6日平均) 634 622 ▼1.8
時価総額(兆円) 290 305 △5.1
1株利益(円) 239 240 △0.4
PER(倍) 39.3 41.4
PBR(倍) 1.2 1.2
利回り(%) 1.50 1.48
円・ドル 93.7 94.3
NYダウ(ドル) 8,743 9,093 △4.0
上海総合 3,189 3,372 △5.7
トヨタ自動車 <7203> 3,510 3,750 △6.8
新日本製鐵 <5401> 336 362 △7.7
三菱商事 <8058> 1,700 1,822 △7.1
東京電力 <9501> 2,435 2,440 △0.2
住友金属鉱山 <5713> 1,280 1,452 △13.4
日清製粉 <2002> 1,081 1,099 △1.6
JT <2914> 278,200 252,600 ▼9.2
シャープ <6753> 878 960 △9.3
ソニー <6758> 2,265 2,370 △4.6
日本郵船 <9101> 399 418 △4.7
大林組 <1802> 403 409 △1.4
積水ハウス <1928> 854 870 △1.8
ダイワボウ <3107> 299 344 △15.0
東武鉄道 <9001> 556 576 △3.5
三菱UFJFG <8306> 537 550 △2.4
野村HD <8604> 734 795 △8.3
東レ <3402> 441 457 △3.6
三菱ガス化 <4182> 487 545 △11.9
武田薬品 <4502> 3,630 3,740 △3.0
コマツ <6301> 1,409 1,530 △8.5

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:31 | 特集

「好業績銘柄の個別買い相場」の展開か=犬丸正寛の相場の視点

「好業績銘柄の個別買い相場」の展開か=犬丸正寛の相場の視点■日経平均は現在の8日連騰をどこまで伸ばせるか

 来週の相場の見所・ポイントは、(1)日経平均の連続高がどうなるか、(2)暑い夏が戻るか、(3)1万円の壁は抜けるか、(4)第1四半期の決算発表はどうなるか、などが注目される。
 日経平均は、7月13日をボトムに翌14日からこの週末24日(金)まで8日連続上昇した。なぜ、8日連続上昇が起きたか。連続安の反作用が発生したと見ることができる。7月1日から13日まで9日間、連続安くなったことがある。この期間に売りたい人は売った。需給関係の好転もあって、その反動で高くなった。週明け、仮に、9日間連続安と同じ上昇日数なら残りは1日だけになる。さらに、それ以上、10日、13日と連続高を伸ばすことができるか見所といえるだろう。いずれにしても、連続して上昇した後には反動が待ち構えていることは頭に入れておきたい。

■トリプル天井形成の可能性も

 日経平均は6月12日の1万170円と、7月1日の1万0086円と、1万円台を2度つけている。いわゆる壁ができている。常識的にはトリプル天井と見るべきだが、8日連続高の勢いで抜く可能性もある。しかし、抜いたとしても来週に関してはわずかだろう。深追いはできない。
 関東地方は早い梅雨明けだったが、逆戻りの感がある。消費にとっては決してプラスではない。特に、サマーストックは、よほど猛烈な暑さが戻らないと、相場は終わった可能性もある。
 そして、注目の3月期決算の第1四半期が来週後半から本格化する。多くの企業においては、増額修正には至らないが、自動車関連、半導体、液晶関連では意外な好調組が出ることも予想される。好調組は人気が集中となろう。
 こうしてみると、来週は基調は強いものの、天井形成の可能性もある。全体相場より個別の好業績銘柄物色の相場とみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:27 | 特集
2009年07月24日

セルシス:注目度増す!マンガの携帯電話向け配信サービスに脚光

注目度増す!マンガの携帯電話向け配信サービスに脚光 セルシス<3829>(名セ)の24日の大引けは、2000円高の14万5000円。一時4000円高の14万7000円まで買われ7月6日につけた年初来高値14万5000円を更新した。マンガの携帯電話関連向け配信サービスの開始で同社の注目度が増している。
 
 7月15日付の日本経済新聞朝刊が「NTTドコモ<9437>(東1)や集英社など5社は欧州各国で、日本のマンガの携帯電話向け配信サービスに乗り出す。第1弾としてフランスで地元の携帯電話事業者を通じて「ドラゴンボール」など人気作品を供給する。欧州でも日本発コミックの人気は高い。日本のコンテンツビジネスの新たな販路として注目される」と報じたことが手掛かり材料。
 
 同紙では「11日から著作権を持つ作者の許諾を得て、ドコモの仏提携先、ブイグテレコムへマンガ十数作品を提供する。ブイグの携帯サイト内にドコモのオランダ法人が専用サイトを開設。日本国内のサーバーから、仏語訳されたマンガを配信する。マンガの閲覧用ソフトはシャープ<6753>(東1)とソフト開発のセルシス、凸版印刷<7911>(東1)子会社でコンテンツ配信のビットウェイ(東京・台東)が共同で開発した。利用者への課金業務はブイグが請け負う。月額1〜5ユーロ(138〜690円)の会員制サービスとして提供。今後、仏国内のコミック作品なども取り込む考えだ」と指摘している。これを受け、ソフト開発を担うセルシスに収益機会が増えるとの期待感が一段と高まっている。
 
 今10月期業績予想、売上高は前年比13.3%増の27億7100万円、営業利益は同16.2%増の5億300万円、経常利益は同16.1%増の5億200万円、純利益は同13.4%増の2億7300万円と2ケタの増収増益と好調が見込まれる。
  
 株価は、携帯電話向けコンテンツ配信のゼロ・サム(京都市、菊池力社長)とインドの大手コミック出版社と提携し、8月に現地の人気漫画をインドで携帯配信するサービスを始めることに対する期待感から、7月6日に高値を形成、その後、11万5000円まで調整を挟んで出直る動きを鮮明にしている。8月14日(金)から16日(日)に開催されるコミックマーケット76に、同社が今年も出展することは、更なる関心を呼び、上昇に弾みがつくと予想する。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 18:45 | 特集

パソコンがイカれてしまった…から連想した、パソコン関連銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 家のパソコンがイカれてしまった。全然動かなくなってしまったのだ。結構ショックだ。買って、まだ3年くらい。ただ、購入当初から不具合が多く、保証期間に1度メーカー修理に出したり、家人にソフトを全部インストールしなおしてもらったりしたくらいなので、ハズレの機械をつかまされてしまったのかもしれない。前に使っていた古い機械(ウィンドウズ98です、時代を感じますね(笑))は7年くらい、まったく故障もなく動いてくれていたので、よけいそう思ってしまう。

 今回すごいなと思ったのは、コールセンターへ電話して、機械に付いている何かの番号(パソコンにうといので、何の番号か私には分からない)を訊かれて答えたところ、オペレーターさんは即座に履歴を確認し、「2006年に修理に出されてますね」とか、「その後、再び不具合になったとコールいただき、その際、こちらからの回答はこうでしたね」と、すらすら答えたことだ。全部、記録が取ってあるらしい。すごいと私は思ったのだが、パソコンに詳しい人の話では、それは普通のことなのだそうだ。なるほど。

 確かに、こうしたサービス業務は、たとえばものづくりなどの分野と比べて、効率化が遅れている分野だと聞く。人を相手に行なう業務(接客)分野での効率化は、いろいろ難しい面も多く大変そうだ。

 というわけで、上記の文とはあまり関係なく、「パソコン」をキーワードに探した優良銘柄。

★東芝〈6502〉

 パソコンメーカーの1社として東芝<6502>(東1)を入れる。(ちなみに私の不具合パソコンは東芝ではなく日立のプリウスだ。トヨタのプリウスなら良いのだが…(笑)。前に使っていたのはIBM。これも時代を感じますね…(笑))東芝のパソコンには、dynabookシリーズなどがある。現在はフラッシュメモリなどの電子構成品や、原子力などの社会インフラ関連銘柄として見られることが多いようだ。

 東芝の今期連結業績予想は、売上高6兆8000億円(前年比2.2%増)、営業利益1000億円(前年は2501億8600万円の損失)、継続事業税引前当期純損益はプラスマイナスゼロ円(同2792億5200万円の損失)、純損失500億円(同3435億5900万円の損失)。業績好転のきざしが見えている。

 チャートは13日につけた直近安値318円を底に、リバウンドトレンドとなっているが、400円フシ手前で一服。24日終値は5円高の390円。信用倍率は3.53倍の買い長となっており、戻り売りをこなしながらフシ上抜けなるか、注目される。

★パシフィックネット〈3021〉(東証マザーズ)

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコンの販売事業を中心に、引き取り回収やレンタル事業も行なっている。今期2010年5月期業績予想は、売上高37億6900万円(前年比10.6%増)、営業利益1億5000万円(前年は2300万円の損失)、経常利益1億5200万円(同1300万円の損失)、純利益7800万円(同2500万円の損失)と、業績好転を見込んでいる。今期(期末)配当金は1000円予想。24日終値3万2950円で、利回り約3.0%の計算となる。

 チャートは3月16日につけた上場来安値2万5800円から反発し、調整を挟みながらも上昇トレンドとなっている。まずは6月26日につけた戻り高値3万5500円ライン上抜けが目標となりそうだ。PERは10.65倍、PBRは0.50倍と割安。単位1株の売買しやすさも魅力だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:29 | 特集
2009年07月22日

解散総選挙:政権交代はあるか?民主党政権で影響を受ける銘柄

民主党政権で影響を受ける関連銘柄■民主党政権で影響を受ける関連銘柄

 民主党が掲げている政策の基本は「国民生活が第一」であり、全体として「家計支援」や「弱者へのバラマキ」と解釈すれば、消費関連セクターがプラス影響を受けると考えられる。
 プラス影響を受ける銘柄として、すでに「子育て関連」の西松屋チェーン<7545>ピジョン<7956>など、値動きの軽い銘柄が動意づいている。一方では、マイナス影響を受けるとして、鉄道、消費者金融、道路舗装などのセクターが売られている。ただし、選挙後には材料出尽くしとなる可能性も考えられる。
 また、財源問題が最大の懸念材料とされている。民主党は、無駄な公共事業の削減などを掲げているが、国債増発による金利上昇、大企業に対する規制強化や税負担強化などの影響が、相場全体のマイナス要因となる可能性も考えられる。

【民主党政権でプラス影響を受ける銘柄】

■子育て関連:子供手当の支給、公立高校無償化)
 (幼児・子供の用品・衣類関連、玩具関連、学習塾関連)
 西松屋チェーン<7545>(東1)
 日本トイザらス<7645>(JQ)
 バンダイナムコHD<7832>(東1)
 セガトイズ<7842>(JQ)
 タカラトミー<7867>(東1)
 コンビ<7935>(東1)
 ピジョン<7956>(東1)
 ユニ・チャーム<8113>(東1)

■非正規社員など低所得者層への支援
 (低価格の小売・外食チェーン関連銘柄等)
 エービーシー・マート<2670>(東1)
 日本マクドナルドHD<2702>(JQ)
 サイゼリヤ<7581>(東1)
 吉野家ホールディングス<9861>(東1)
 ファーストリテイリング<9983>(東1)

■高齢者への生活支援(介護サービス関連銘柄等)
 やまねメディカル<2144>(大ヘ)
 日本ケアサプライ<2393>(東マ)
 ニチイ学館<9792>(東1)

■農家への所得支援(農業関連)
 カネコ種苗<1376>(JQ)
 サカタのタネ<1377>(東1)
 井関農機<6310>(東1)
 クボタ<6326>(東1)

■高速道路無料化、ガソリン暫定税率撤廃
 (石油、自動車メーカー、自動車部品メーカー関連銘柄)
 新日本石油<5001>(東1)
 トヨタ自動車<7203>(東1)
 ホンダ<7267>(東1)
 三菱自動車<7211>(東1)

■温暖化ガス削減:住宅用太陽光パネルへの助成拡充
 (太陽光発電関連、住宅関連銘柄)
 ジーエス・ユアサ<6674>(東1)
 パナソニック<6752>(東1)
 シャープ<6753>(東1)
 京セラ<6971>(東1)

【民主党政権でマイナス影響を受ける銘柄】

■高速道路無料化、ガソリン暫定税率撤廃
 (鉄道、航空会社関連銘柄)
 東日本旅客鉄道<9020>(東1)
 西日本旅客鉄道<9021>(東1)
 東海旅客鉄道<9022>(東1)
 全日本空輸<9202>(東1)
 日本航空<9205>(東1)

■ハコモノや道路など無駄な公共事業の削減
 =ゼネコン、道路舗装会社関連銘柄等多数

■貸金業への規制強化(消費者金融関連)
 アイフル<8515>(東1)
 武富士<8564>(東1)
 アコム<8572>(東1)
 プロミス<8574>(東1)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:02 | 特集
2009年07月21日

避暑先探しで「ワンパチ」関連株が浮上も=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■フライング気味の梅雨明け宣言=兜町も・・・

 7月14日に気象庁が発表した関東甲信地方の梅雨明け宣言が、気象予報士の間でちょっとした議論を呼んでいるらしい。平年より6日、昨年より5日早い梅雨明けとしたが、本当は今週20日に始まる週の梅雨明け宣言が穏当だったそうだ。気象庁のややフライミング気味の前倒し宣言だという。そういえばテレビキャスターが、沖縄、奄美、九州南部から中国、近畿、東海などを跳び越して、いきなり関東甲信での飛び石梅雨明けとなったことに違和感を口にしたことを覚えている。
 兜町にとっても身に詰まされる話である。それというのも「天気」と同様に「気」がつく「景気」も、同様に前倒し宣言が盛んに行われてきたからだ。内閣府や日銀、経済官庁が、経済指標の発表のたびに上方修正している景気判断がまさにこの「梅雨明け宣言」に該当する。上方修正がフライング気味なのは、株価の反応が限定的であることからも明らかである。にもかかわらず官製景気判断が、新聞紙上に大見出しで躍るのは、いよいよ迫った総選挙に向けて景気回復をアピールする狙いがあるのではと疑いたくもなる。とすれば8月30日の投開票日に向けてさらに前倒し宣言が頻出することになるのだろうか?
 もちろん米国市場のように、株価が投資判断の引き上げや好決算に素直に反応してくれれば、フライングだろうと政策目的だろうと文句は言えない。しかし日本株には、買い上げたくても買い進めない「ジャパン・フアクター」が指摘されている。政局不安、業績下ぶれ懸念、大型ファイナンス負担など枚挙に暇がない。選挙は水物といわれるが、これにもし総選挙で政権与党が敗退することが重なれば、とても東京都議会選挙での大敗時に日経平均株価が236円安した程度では収まるまいと容易に想像がつく。
 ということはこの夏相場は、依然として長く厳しく苦しい暑さが続くと想定される。避暑先探しの個別株物色で暑さが納まるのを待つ以外にない。この避暑先として注目されるのがパチンコ関連である。パチンコ業界も、生活防衛意識や節約志向の高まりに対応して低価格戦略台の「1円パチンコ」(ワンパチ)を導入して集客効果を高め持ち直し途上にあるからだ。もちろん業績低迷・減益転換銘柄は、敬遠が無難である。黒字・増益転換銘柄を含めて好業績の続く銘柄がターゲットで、平和(6412)SANKYO(6417)マースエンジニアリング(6419)ゲンダイエージェンシー(2411・JQ)フィールズ(2767・JQ)藤商事(6257・JQ)タイヨーエレック(6429・JQ)などが浮上することになる。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:10 | 特集
2009年07月19日

どうなる自民党!老舗企業と酷似?:妻と夫の株ロマン


■優しさを失った自民党、強さを発揮できるか民主党

妻 いよいよ夏本番です。今年の夏は選挙でにぎやかになります。自民党はどうなりますか。

夫 この前の都議選の結果でみると、自民党離れが起きている、と言わざるを得ないね。今の自民党を企業に置き換えると、老舗企業に似ていると思っているよ。

妻 どういうことですか。

夫 一昨年くらいから、名門・老舗企業に、不祥事が続いたね。あれと似ているように思われて仕方ないんだ。

妻 政党としての老舗は自民党ですわ。今の自民党が不祥事を起こしているということですか。

夫 汚職などが後を絶たないことはあるね。それ以上に、党略が優先して国民との距離が、ぽっかりと開いていると思うんだ。もっとも、自民党、老舗企業に限らず、世の中の古いもの全てに共通する宿命かもしれないけど。

妻 そうね。ある老舗のお菓子メーカーの品質問題では、社長より現場の工場の人間が偉い。長年、このやり方で作って、ノレンを守ってきたのはわれわれ現場である、本社は口を挟むな、というようなことがあったようですね。関西の超老舗料亭でも、食べ残し料理を次に回すことがありました。ノレンにあぐらをくんでいたということですね。

夫 そうだね。『老舗』だから、少々のことは、許されると、錯覚があったように思われる。その結果、消費者は離れていった。自民党も長い間、独走してきたから、老舗企業が消費者との間に開きができたように、自民党も国民との間にギャップができたのだと思う。たとえば、『後期高齢者』といった、年配者に対する思いやりのない言葉を使うことにも如実に現れていると思うんだ。

>>全文を読む(どうなる自民党!老舗企業と酷似?−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:56 | 特集
2009年07月18日

夏相場本番!材料株中心のアナログ相場へ=犬丸正寛の相場の視点

夏相場本番!材料株中心のアナログ相場へ=犬丸正寛の相場の視点 来週(7月21〜24日)は、いよいよ『夏相場本番』。しかも、例年以上の夏らしい相場だろう。(1)関東の梅雨明けが早かった、(2)選挙入りで熱い政局、(3)日経平均の下値が確認できた、ことがある。
 日経平均は去る7月13日に9050円まで突っ込んだことで当面の底値を調べた。もちろん、1万円の上値の壁も厚い。この結果、大胆に見れば、今年夏、日経平均は9000〜1万円のモミ合い相場だろう。言うまでもなく、モミ合いで動兆するのは『個別材料株』。特に、今年の、早い梅雨明けを当てはめれば、『ビール』、『清涼飲料』、『お茶飲料』、『冷菓』などの定番サマーストックが候補。これらの業界では気温の1度上昇だけでも売上に大きく貢献するだけに、今年の「サマーストック」はおいしい。エアコンなども売れるだろう。
 海外旅行も予約好調だ。エイチ・アイ・エス(HIS)<9603>では、7〜9月の夏休み海外旅行予約は前年比16%増、5連休効果の9月単月では50%も伸びている。ヨーロッパ往復で燃油サーチャージ6万6000円がなくなったことも大きい。
 暑い夏に、選挙カーがいっそう暑さを盛り上げる。チャートで底打ちを確認した選挙関連本命のムサシ<7521>も本格的に動くだろう。今年の夏は『データ重視』より、材料株のフィーリングを重視した『アナログ相場』といえるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:14 | 特集

来週はどう動く?売り方・買い方見送りで『出来高・売買代金』急減=犬丸正寛

来週はどう動く?売り方・買い方見送りで『出来高・売買代金』急減=犬丸正寛■暑い夏は材料株中心の展開か

 今週(7月13〜17日)の動きで、もっとも目についた点は、『出来高』、『売買代金』がそろって大きく減少した中で、株価が堅調だったことがある。
 これは、マーケットでの売り買いが減少、参加者が際立って減少していることを表す。言うまでもなく、マーケットは、「売り方」と「買い方」で成り立つ。今、それぞれの雰囲気はどうだろう。

 【売り方】 目先、売却するものはひとまず売った。このことが、日経平均の13日(月)の安値9050円までの突っ込みとなった。5〜6月に買いついた信用買いの制度信用期日は11〜12月とまだ先。
 【買い方】 景気回復の先取り買いは、日経平均の1万円台乗せで一巡した。第1四半期では、企業業績の増額を期待することは、まだ無理。外国人投資家はバカンス入り、国内個人投資家も選挙入りで様子見。日経平均が1万円を突破して上に行くことは夏の間はなさそうだ。

 こうした売り方、買い方の姿勢は、来週も大きく変わることはないだろう。むしろ、例年以上の暑い夏を想えば相場に対しては力が入らない。しかも、街中を選挙カーが、ボリュームいっぱいに走り回れば、気が散って相場に身が入らない。
 結局は、引き続き出来高の薄い「閑散相場」が予想される。ただ、サマーストック、選挙関連、モンゴル首相の来日によるモンゴル関連(ウラン開発、空港建設)などの材料株が動く可能性はある。しかも、閑散の中では特定の銘柄に人気が集中する可能性があり、『野中の一本杉相場』となる可能性はある。ただ、油断できないことがある。夏場には、国際的な大きい出来事が発生しやすいことがある。

●データで見るこの1週間の動き
7月10日 7月17日 比較(%)
日経平均(円) 9,287 9,395 △1.1
TOPIX 872 878 △0.6
大型株指数 854 865 △1.2
小型株指数 1,371 1,356 ▼1.0
ジャスダック平均(円) 1,214 1,181 ▼2.7
売買高(百万株) 1,870 1,643 ▼12.1
売買代金(億円) 13,545 10,246 ▼24.3
売買単価(6日平均) 724 634 ▼12.4
時価総額(兆円) 304 290 ▼4.6
1株利益(円) 238 239 △0.4
PER(倍) 41.2 39.3
PBR(倍) 1.2 1.2
利回り(%) 1.49 1.50
円・ドル 96.6 93.7
NYダウ(ドル) 8,280 8,743 △5.5
上海総合 3,113 3,189 2.4
トヨタ自動車 <7203> 3,430 3,510 △2.2
新日本製鐵 <5401> 328 336 △2.4
三菱商事 <8058> 1,592 1,700 △6.7
東京電力 <9501> 2,475 2,435 ▼1.6
住友金属鉱山 <5713> 1,229 1,280 △4.1
日清製粉 <2002> 1,081 1,081 0
JT <2914> 272,900 278,200 △1.9
シャープ <6753> 895 878 ▼1.8
ソニー <6758> 2,230 2,265 △1.5
日本郵船 <9101> 380 399 △5.0
大林組 <1802> 421 403 ▼4.2
積水ハウス <1928> 871 854 ▼1.9
ダイワボウ <3107> 316 299 ▼5.3
東武鉄道 <9001> 556 556 0
三菱UFJFG <8306> 538 537 ▼0.1
野村HD <8604> 710 734 △3.3
東レ <3402> 448 441 ▼1.5
三菱ガス化 <4182> 471 487 △3.3
武田薬品 <4502> 3,720 3,630 ▼2.4
コマツ <6301> 1,336 1,409 △5.4

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:43 | 特集
2009年07月17日

モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄

■「バヤル」モンゴル首相来日で注目される銘柄

モンゴルのサンジャー・バヤル首相来日!注目の関連銘柄 モンゴルのサンジャー・バヤル首相が、来日されている。7月15日〜7月20日まで。注目は16日に両国がモンゴルのウラン開発に関して覚書に署名したこと。
 モンゴルのウラン埋蔵量は世界最大級といわれ、ロシア、中国、最近ではカナダが開発に触手を伸ばしていると伝えられる。今回の日本訪問には元大相撲出身の旭鷲山が議員として、とくに対日委員会の委員長として随伴、日本との橋渡しに一役かっているという。モンゴルとしては、ウラン開発を1つの国に集中させるより、分散させたいということで、今度の来日になったという。

■『ウラン関連』と『第2国際空港関連』

 また、もうひとつの目的に、『モンゴル第2国際空港』の建設がある。日本がウラン開発と引き換えに300億円規模の借款を行うとの見方だ。
 ウラン関連では大型掘削機でカザフスタンのウラン鉱山開発実績を持つ鉱研工業<6297>、ウラン・プルトニウム混合燃料製造装置に実績を持つ木村化工機<6378>などが注目される。
 一方、空港建設ではゼネコン各社に注目できる。また、モンゴルで銀行を展開の澤田ホールディングス<8699>なども注目される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:02 | 特集
2009年07月16日

会社近くの「いつもの店」。コンビニ連想銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 会社の近くに、毎日のように行くコンビニエンスストア(ローソン)がある。店員さんは、男性、女性、日本人、中国人、ギャルっぽい女子、モッサリ系の男子、メガネ女子など、いろいろなタイプのアルバイターさんが、入れ替わり立ちかわり働いているのだが、どの人も、テキパキ仕事をし、手が空いたら品出しなどをコマメに行ない、お客に対する挨拶もきちんとしていて、いつ行っても気持ちよく買い物ができる。(ヒドい店舗だと、ろくに「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」も言わず、手が空いてもスタッフどうし、おしゃべりばかりしていたりする。)

 時々見える、爆笑問題の太田光にちょっと似た30歳くらいの男性が、たぶん店長さんか、エリアマネージャーさんだと思う。スタッフを募集した際には、面接をきちんとし、教育をちゃんとしているのだろう。FCにしろ直営店にしろ、コンビニは、商品等だけを見れば、全国どこでも同じだ。が、お客が「いつもの店」にするか、あるいは「できれば他の店にしよう」と思うかなど、店の成否は「人」なのだな、と私は思う。とくに、店舗数が飽和状態だといわれる現在はそうだろう。

 「コンビニ」から連想した優良銘柄。

★山崎製パン〈2212〉

 山崎製パン<2212>(東1)は製パン最大手企業だが、コンビニ事業も展開していることから、ここに入れる。今期2009年12月期連結業績予想は、売上高9100億円(前年比12.1%増)、営業利益260億円(同0.7%増)、経常利益232億円(同7.6%増)、純利益84億円(同40.3%増)と、増収増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2010年12月期も増収増益との予想値が出ている。

 16日終値は27円高の1110円。チャートは6月4日につけた年初来安値973円を底に、凸凹しながらもジリ高トレンドとなっている好チャート。PERは29.13倍と高めだが、信用倍率は0.32倍の売り長なので、買い戻しも期待できそうだ。また、食品株は内需株、ディフェンシブ株として、最近の買いテーマにもなっている。円高傾向で原材料費調達に有利になるとの見方からも、物色されているようだ。

★ピックルスコーポレーション〈2925・JQ〉

 ピックルスコーポレーション<2925>(JQ)は漬物業界1位企業。おもにコンビニなどへ商品を出していることからの連想で、ここに入れる。今期2010年2月期連結業績予想は、売上高196億6600万円(前年比6.3%増)、営業利益4億3200万円(同8.2%増)、経常利益4億4600万円(同8.0%増)、純利益2億1400万円(同5.8%増)と、増収増益を見込んでいる。

 今期(通期末)配当金は10円予想。16日終値324円で、利回り約3.1%の計算となる。PERは9.87倍、PBRは0.39倍と割安。チャートは3月11日につけた上場来安値271円から反発し、以降は薄商いながらジリ高トレンドとなっている。ここ数日は第1四半期好決算発表で乱高下していたが、落ち着いたようなので、拾い時かもしれない。株価3ケタ、単位100株の売買しやすさも魅力だ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:17 | 特集

自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株

 先ずは、次のランキングをご覧いただきたい。1989年12月末の自動車メーカーの株価ランキングである。

【自動車メーカーの株価ランキング(1998.12/09.07.14)】
 (1)トヨタ自動車<7203> 2540円→3470円 ○
 (2)ホンダ<7267> 1830円→2445円 ○
 (3)日産自動車<7201> 1470円→535円 ●
 (4)日野自動車<7205> 1280円→ 262円 ●
 (5)三菱自動車<7211> 1130円→ 157円 ●
 (6)マツダ<7261> 1010円→ 226円 ●
 (6)スズキ<7269> 1010円→2095円 ○
 (7)いすゞ自動車<7202> 975円→ 136円 ●
 (8)ダイハツ工業<7262> 961円→ 991円 ○
 (9)富士重工業<7270> 926円→ 338円 ●

■自動車株の「二極化」は鮮明

自動車メーカーの株価ランキングを探る!業界再編で見える株 バブル経済華やかしき頃の1998年。当時、自動車メーカーの多くが株価4ケタにあった。それが、11年後の現在では、株価4ケタは、僅か3銘柄にすぎない。しかも、この間、株価が値上りした銘柄は4社。また、当時は1位と最下位の株価の開きは3倍だった、現在では、その開きは10倍にも大きく拡大している。「二極化」が鮮明となっている。
 こうしたランキングの中で、今朝、マツダ<7261>トヨタ自動車<7203>との提携が伝えられた。株価は3日続伸、25円高の251円で寄り付き28円高の254円まであった。マーケットはトヨタとの提携を好感した。ハイブリット車の基幹装置をトヨタ自動車から受け、ハイブリット車を本格的に発売する。「今や世界は、完全なる電気自動車時代の前にハイブリット車の時代を迎えている。マツダにとって、ハイブリット車を1から開発するより、提携して、少しでも早く進出することはよい選択」(中堅証券)。同社の今3月期は前期に続いて営業赤字の見通しで、ガソリン車中心の展開では業績向上に多くは期待できない。「将来は資本提携に進む可能性も否定できない」(同)。今回の業務提携で、マーケットでは同社株をトヨタ系と位置づける動きが強まるものとみられ、トヨタ関連として折に触れて物色されることになりそうだ。
 軽自動車のダイハツ工業<7262>も、トヨタの資本を受け入れたことで、業界での株価ランクを98年のビリから2番目を現在では第4位に上げている。キリンHD<2503>とサントリーの統合話にも見られるように、今やすべての業界で、少子高齢化というマーケットサイズの縮小に合わせた統合・提携が進んでいる。今度の、マツダとトヨタの提携もこうした流れとみられ、マツダの株価には当然ランキングアップの動きとなるだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:03 | 特集
2009年07月13日

地方分権相場?大証1部単独上場銘柄へアプローチ

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■幕間つなぎ銘柄登場が相場セオリーだが・・

 10日に閉幕したラクイラ・サミット(主要国首脳会議)は、議長総括を読む限り両論併記に終わったようである。例えば世界経済については、「金融システムを修復する政策措置の必要性」を訴えつつ、財政規律を健全化する「適切な出口戦略の準備」にも言及しており、これでは「百年に一度の津波」の先に出口が見えているのか、それともトンネルの真っ暗闇のなかでなお迷走が続いているのか方向感がつかめない。
 主要8カ国に新興国5カ国の首脳までが集まって拡大会合を開いても、何も決められないことを決めたことになったみたいである。かつて日米間で繊維、半導体、自動車と貿易摩擦が激化した当時には、バイ(二国間)の交渉ではなくマルチ(多国間)協議こそが最適解に近付くアプローチとされたが、マルチを新興国まで含めて20カ国まで広げても却って各国の利害損得が錯綜してしまう。それだけ金融危機、雇用不安にしろ経済不況にしろ、地球温暖化にしろ、制御不能なほどにモンスター化してしまったを露呈したことになる。
 方向感を決め兼ねているのは、株式市場も同様である。日米で4−6月期の決算発表がスタートし、決算内容により最悪期脱出を確認できるのか、それとも2番底、3番底を示唆するものになるか予断を許さない何とも微妙な時期に当たるからである。6月にかけて最悪期脱出を先取りして日米で株価が、3−4割も急反発しただけに、もし決算が失望を誘うようなら反動安が厳しくなると身構えざるをえない。「出口」に向かっているはずが、また「入り口」に逆戻りしてしまう懸念も消えない。
 こうした相場の端境期には、幕間つなぎ銘柄が登場するのがこれまでの相場セオリーである。材料株の個別物色から始まって、低位値ごろ銘柄の値動き優先相場、新興市場株、IPO(新規株式公開)株、北浜銘柄など「値上がりする銘柄が優良株」とばかりに次々と循環物色し、回転さえきけばもう一度、調整を完了した主力株に戻り、相場の一段のスケールアップにつなげる相場シナリオである。もちろん現在のジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>明電舎<6508>のように、高値でハシゴを外されて「出口戦略」に躓いた先例も枚挙に暇がない。だから「入り口」と「出口」の見極めには、最大限の警戒を欠かせないのはいうまでもない。
 そうした前提に立って、東京都議選が終わって、大阪府の橋下徹知事が声高に訴えている「地方分権」がさらに大きな政治課題になりそうなのにあやかって「地方分権相場」を仕掛けるのはどうだろうか?サミットと同様に中央突破が無理なら地方株で、それも逆行高習性のある北浜銘柄でとする相場感覚である。すでに大証1部単独上場株では、王将フードサービス<9936>が、先駆して人気化している。黒字転換を含め業績の好調推移が予想されている錢高組<1811>日医工<4541>大真空<6962>名村造船所<7014>サノヤス・ヒシノ明昌<7020>OUGホールディングス<8041>ワキタ<8125>あたりにアプローチ、「第2の王将フード」を試してみるのも一考である。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:34 | 特集
2009年07月11日

GM破綻でNYダウ採用銘柄はどうなった:妻と夫の株ロマン


■NYダウに自動車株は1社もなくなった

妻 アメリカのGMは、破綻して上場廃止となりましたね。6月8日から新しい銘柄に替わったと思います。NYダウの構成は30銘柄でしたね。

夫 そう。1896年のスタートの時は12銘柄だったと聞いている。1928年に30銘柄となって、今も30銘柄で来ている。正式には、「ダウ工業株30種平均」と呼ぶけど、通常は「ダウ平均」という。

妻 工業株と言うのですから、物作りの製造企業が多いのですか。なんだか、アメリカにそぐわない感じですけど。

夫 厳密には分けられないけど、大きく見て物作り企業ということでは、アルミの『アルコア』、電機の『GE』、航空機の『ボーイング』、重機の『キャタピラー』、化学の『デュポン』、電機の『ヒューレットパッカード』、半導体の『インテル』、化学の『スリーエム』、飲料の『コカ・コーラ』、薬の『メルク』、『プロクター&ギャンブル』、航空宇宙の『ユナイテッドテクノロジー』、石油の『エクソンモービル』などがある。

妻 最初からダウ平均に入っているのはどこですか。

夫 ダウ平均の算出が始まった、1896年5月26日から現在まで続いているのは『GE』(ゼネラル・エレクトニック)のわずか1社だけなんだ。NYダウは入れ替えの歴史とも言える。これはNYダウを、「強いアメリカの象徴」として位置づけしているため、常に、時代において強い企業・銘柄を選んで入れ替えている。

妻 じゃあ、弱い、『GM』がダウ平均から外されたのも当然ですね。

夫 そうだね。外すというよりも、破綻して上場廃止だから、そうするしかなかった。

妻 これで、NYダウには自動車株は1社もなくなったのですか。

夫 そうだね、なくなった。自動車といえば、アメリカの代表的な産業だった。選らばれし30銘柄から消えたことはアメリカの投資家にはショックだったと思われる。「トヨタ自動車を入れてはどうか」、という噂もあったようだけど、しかし、そこまではアメリカの投資家には耐えられないことだ。今朝の報道では、トヨタはGMとの合弁工場を清算意向と伝えられているが、仮に、トヨタ自動車がダウ銘柄に採用となっていたら、継続したかもしれないね。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:58 | 特集

来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛

■景気混迷のアメリカ、政局混迷の日本

来週はどう動く?注目される「内外2つの混迷」と行方=犬丸正寛 来週(7月13〜17日)のポイントは(1)日本の政局の行方、(2)アメリカの景気の行方、という『日米2つの混迷の行方』だろう。
 今年2、3月の政局混迷の時は「円安」だった。ところが、今度の混迷では「円高」に振れている。この点に大きい違いがある。休み明けの13日(月)には、東京都議選の結果が判明している。この結果を相場はどう織り込むか。既に、日経平均は9500円を切り込むなど、自民党劣勢・民主等優勢で、かなり織り込んではいる。しかし、その勝敗の開きによっては日経平均は突っ込む可能性もある。
 仮に、大敗すれば麻生内閣の存続、継続は難しくなり、政局は混迷の度を深める。さらに、次に予定される衆議院選挙において、自民・公明の連立政権は民主党中心の政権に代わることも予想される。もちろん、そうなったとしても、自由主義体制維持ということでは基本的には変わりはない。しかし、日本、アメリカ、中国のトライアングル枠組み変化。特に、防衛問題はどうなるのか。綺麗ごとですむのかどうか。さらには、国内でも国家、企業、個人の関係枠組みについての変化がどうなるのか。企業にとって利潤追求活動が難しくなるのか。個人投資家にとっても、税金等の問題から投資は難しくなるのかどうか。見極めなくてはいけない問題は大きくて多い。簡単には相場は動き難いはず。

■混迷脱却できないと日経平均は9000円前後へ一段安も

 本来なら、日本の政局混迷は日本売り、「円売り」のはずだ。実際、今年春の混迷の時は「円安」だった。今度は円高に振れているのは、アメリカ景気の不振でドル売りが強くなっていることがある。相変わらずアメリカの雇用情勢は厳しく、期待されたほど景気は回復していない。さらなる財政出動も必要な状況だ。しかし、アメリカの財政赤字は、ぱんぱんに膨れ上がっている。中国、ロシア、中東産油国などがこれまでのように気前よくアメリカ国債を買ってくれるかどうか。「もうこれ以上のドル紙幣は要らない」と言われるのではないか。
 日本だって、よくよく見れば、経済が磐石とはいえない。むしろ弱さが目立つ。少子高齢化の構造的な問題、豊かさに慣れて勤勉性が失せた国民性で、国力は低下の一途。にもかかわらず、ドルから円への逃避がある。円、以外に買うものがないというのだから、なんとも妙な具合だ。
 オバマ政権に対する期待はまだ強い。政局はなんとか落ち着いているアメリカ。しかし、経済はなかなか浮上しない。そうなると、いつまでアメリカ国民がオバマ政権にエールを贈ることができるか。こうした、日米のもろもろの問題の解決が難しいとなれば相場は、さらに調整色を強めることは避けられない。日経平均は9000円前後まで突っ込む心配も含んでいる。本来、『政治に売りなし』の教えがあるが、今度ばかりは呑気に構えてはおれない。

●データで見るこの1週間の動き
7月3日 7月10日 比較(%)
日経平均(円) 9,816 9,287 ▼5.3
TOPIX 920 872 ▼5.2
大型株指数 907 854 ▼5.8
小型株指数 1,423 1,371 ▼3.6
ジャスダック平均(円) 1,214 1,188 ▼2.1
売買高(百万株) 1,870 2,059 △10.1
売買代金(億円) 13,545 14,168 △4.5
売買単価(6日平均) 724 687 ▼5.1
時価総額(兆円) 304 289 ▼4.9
1株利益(円) 238 239 △0.4
PER(倍) 41.2 38.8
PBR(倍) 1.2 1.1
利回り(%) 1.49 1.59
円・ドル 96.6 93.3
NYダウ(ドル) 8,280 8,146 ▼1.6
上海総合 1,420 1,428 △0.5
トヨタ自動車 <7203> 3,640 3,430 ▼5.7
新日本製鐵 <5401> 360 328 ▼8.8
三菱商事 <8058> 1,733 1,592 ▼8.1
東京電力 <9501> 2,440 2,475 △1.4
住友金属鉱山 <5713> 1,388 1,229 ▼11.4
日清製粉 <2002> 1,093 1,081 ▼1.0
JT <2914> 281,100 272,900 ▼2.9
シャープ <6753> 969 895 ▼7.6
ソニー <6758> 2,440 2,230 ▼8.6
日本郵船 <9101> 410 380 ▼7.3
大林組 <1802> 445 421 ▼5.3
積水ハウス <1928> 947 871 ▼8.0
ダイワボウ <3107> 293 316 △7.8
東武鉄道 <9001> 557 556 ▼0.1
三菱UFJFG <8306> 600 538 ▼10.3
野村HD <8604> 823 710 ▼13.7
東レ <3402> 485 448 ▼7.6
三菱ガス化 <4182> 513 471 ▼8.1
武田薬品 <4502> 3,690 3,720 △0.8
コマツ <6301> 1,498 1,336 ▼10.8

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:41 | 特集