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記事一覧 (12/08)【株式市場特集】金先物高騰で「ジパング」再生、産金・都市鉱山・リユース株に年末ラリーの主役
記事一覧 (12/03)京都ヒューマノイドアソシエーションに3社が新規参画、純国産ヒューマノイドロボット開発の体制を強化
記事一覧 (12/01)【株式市場特集】逆日歩300銘柄超が浮上、師走相場で「掉尾の一振」候補が台頭
記事一覧 (11/28)【ガソリン暫定税率ついに廃止】半世紀の“暫定”に幕、家計・企業・財政を揺らす重大転換
記事一覧 (11/25)【株式市場特集】地銀株に投資妙味広がる、上方修正と高利回りでバリュー色鮮明
記事一覧 (11/17)【株式市場特集】冬物需要回復でアパレル株再評価、厳冬追い風でバリュー株に妙味
記事一覧 (11/10)【株式市場特集】タマゴ・クマ・コメ関連株に異変、年末相場の注目テーマに浮上
記事一覧 (11/04)【株式市場特集】不動産株に割安&高配当の好機、業績上方修正銘柄が続出
記事一覧 (10/27)【株式市場特集】造船・舶用機器株が連騰、高市政権誕生で「経済安全保障トレード」本格化
記事一覧 (10/20)【株式市場特集(2)】10月決算期の高配当株に注目、希少な3%超利回りに資金集まる
記事一覧 (10/20)【株式市場特集(1)】高市相場で高配当株に資金流入、10月決算企業が主役に
記事一覧 (10/15)【妙味株テーマに資金集中】金価格最高値更新、資源・リユース・リサイクル株に連騰期待
記事一覧 (10/14)ビットコイン急落の裏側――トランプ関税ショックと市場の過熱
記事一覧 (10/14)【株式市場特集】金先物価格が史上最高値更新、円高メリット株にも資金流入期待
記事一覧 (10/06)【株式市場特集】政策バランスの行方を見極め、金利敏感株と円高メリット株に上昇期待
記事一覧 (09/29)【株式市場特集】一寸先の不確実性は金価格関連株と証券株で「光」期待のアプローチも一法
記事一覧 (09/22)【株式市場特集】成長期待高まる東証スタンダード・グロース市場銘柄を精査
記事一覧 (09/16)【株式市場特集】TOPIXコア30:主力株が地位を回復、割安感からステイタス復活へ
記事一覧 (09/08)【株式市場特集】株式分割銘柄に注目集まる、地銀2行や日本製鉄も焦点
記事一覧 (09/01)【株式市場特集】産金株、金価格上昇で年初来高値更新、PBR1倍割れに投資妙味
2025年12月08日

【株式市場特集】金先物高騰で「ジパング」再生、産金・都市鉱山・リユース株に年末ラリーの主役

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■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風

 今週の当コラムは、金先物関連株を注目することにした。かつて日本は、黄金の国「ジパング」といわれたが、この再生の先取りである。国内金鉱山の採掘、膨大な金が退蔵されている「都市鉱山」と「家庭内隠れ資産」の開発がこのエンジンになるかもしれないからである。当コラムで再三取り上げたセクター株だが、年末ラリーで「ジパング」再生の金の輝きを増す展開も想定される。定番銘柄の産金株、「都市鉱山」開発で躍進するリデュース(再資源化)株、「家庭内隠れ資産」をビジネスチャンスに変えるリユース(買い取り・再販)株にアプローチするところだろう。

■産金株は金の想定価格と今期業績を2回上方修正し増配も

 金関連株は、前週末5日に銅価格の上昇をハヤして株価が軒並み急騰したが、金先物価格の上昇も追撃材料として注目される。関連株のトップバッターは、世界最高品位の菱刈鉱山で採掘事業を続けている住友金属鉱山<5713>(東証プライム)だろう。これに続くのが同じく産金株の三井金属<5706>(東証プライム)三菱マテリアル<5711>(東証プライム)DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)となる。三井金属は、子会社が串木野鉱山で産金活動を続け、三菱マテリアルは純金積立事業のほか子会社に世界遺産の佐渡金山観光事業会社があり、DOWAホールディングスは鉱種豊富な黒鉱の開発のほか、リデュース事業にも注力している。

 4社のうち三井金属と住友金属鉱山が今3月期業績を2回上方修正し、DOWAホールディングスが1回上方修正し、三井金属とDOWAホールディングスは今期配当の増配を予定している。このうち住友金属鉱山は、上方修正のたびに金の想定価格を2回見直し、今期通期想定を期初の1トロイオンス=2800ドルから3070.1ドル、3533.6ドルへとそれぞれ引き上げたが、足元の金価格はこの想定価格を大きく上回っている。このほか意外関連株として浮上しそうな銘柄は、住友商事<8053>(東証プライム)で、1953年に閉山した山ケ野鉱山(鹿児島県霧島市)で高品位の金鉱脈が発見されたと伝えられ、同鉱山の掘削調査共同体に同社が12.5%の権益を保有していることが、見直される可能性もあるためである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年12月03日

京都ヒューマノイドアソシエーションに3社が新規参画、純国産ヒューマノイドロボット開発の体制を強化

■日本発ロボ産業基盤づくりへ、住友重機・ルネサス・JAEが参画

 一般社団法人京都ヒューマノイドアソシエーション(KyoHA)は12月3日、日本発の純国産ヒューマノイドロボット開発を加速するため、新たに住友重機械工業<6302>(東証プライム)ルネサスエレクトロニクス<6723>(東証プライム)日本航空電子工業<6807>(東証プライム)の3社が参画したと発表した。同団体は、急成長する世界のヒューマノイド市場に対し、日本の技術力を結集する産学連携組織として2025年に設立された枠組みである。今回の新規参画により、同団体は日本の主要機械メーカー、半導体メーカー、電子部品メーカーが横断的に参加する体制へと進化する。

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■世界競争に挑む国産ロボティクス連携、京都を拠点に参画を拡大

 世界では米国の巨大テック企業や中国勢を中心にヒューマノイド開発競争が激化している一方、日本では自然災害や労働力不足が深刻化し、高度なロボティクス技術への需要が高まっている。とりわけ、極限環境下でも人に近い動作性能を発揮するヒューマノイドロボットは、インフラ点検、災害対応、重作業代替といった幅広い領域で期待が高い。しかし、AIやソフトウェア領域の進展に比べ、ハードウェア開発の国産体制が未整備である点が課題であった。KyoHAは京都を拠点に、分散していた技術とリソースを統合し、国産ロボティクス産業の再構築を目指す。

 同団体には既にテムザック、村田製作所、SREホールディングス、OIST、マブチモーター、カヤバ、NOK、ヒーハイストなど産学の幅広い組織が参加している。理事には早稲田大学の高西淳夫教授と橋本健二教授が名を連ね、2足歩行を中心としたヒューマノイド研究の第一人者が中心となって技術戦略を主導する。今回新たに加わった住友重機械工業はアクチュエータ・減速機の高度技術、ルネサスはマイコンやAIプロセッサ、日本航空電子工業は高信頼コネクタ技術を提供し、国産開発の基盤強化が大きく前進する。

 参画企業はそれぞれロボティクス関連の技術開発に強みを持ち、医療・災害・産業機械・モビリティなど幅広い分野で応用が期待される。今後は産業界と学術界を横断した「ヒューマノイドのための日本連合」として参画拡大を続ける方針で、日本のロボット産業の競争力回復と次世代産業基盤の確立に寄与するとみられる。KyoHAは、社会課題の解決と国際競争力の強化を見据えた国産ロボティクスの中核拠点として、研究開発から実装まで一体的な取り組みを推進する。

【KyoHA参画13者紹介】

■早稲田大学
 早稲田大学からは、理事長を務める高西淳夫教授と橋本健二教授が参画しており、両名はいずれもヒューマノイド研究の第一線で活躍する専門家である。2足歩行ロボットや災害対応ロボットなど豊富な研究実績を持ち、国内外の大学や企業と共同研究を多数進めてきた。早稲田大学は日本のロボティクス研究拠点として長年にわたり先端研究を牽引している。

■テムザック
 テムザックは、人とロボットが共存する社会の実現を掲げ、医療、建築、災害、パーソナルモビリティ分野で実用ロボット「ワークロイド」を展開するメーカーである。本陽一代表取締役議長と川久保勇次代表取締役社長が参画し、現場で働くロボットの実装に強みを持つ実務派企業としてKyoHAに貢献する。

村田製作所<6981>(東証プライム)
 村田製作所は、セラミック技術を基盤とした電子デバイスの世界的大手であり、川島誠執行役員が参画する。高周波部品から機能デバイス、新規事業にわたる幅広い技術を保有し、ロボティクス分野においても次世代産業を支える要素技術提供を進めている。

SREホールディングス<2980>(東証プライム)
 SREホールディングスは、AI技術を実社会のビジネスに実装する特徴的な企業であり、佐々木啓文氏がロボティクス領域の事業改革や新規事業開発の経験をもって参画する。同社はヘルスケア・IT・不動産など多領域でAIを活用したソリューションを提供し、産業構造の変革を推進している。

■沖縄科学技術大学院大学(OIST)
 OISTからは、AIとシステムバイオロジーの第一人者でありRoboCup創設者としても知られる北野宏明教授が参加する。国際研究大学としてのOISTは生命科学と工学の融合研究で世界的評価を受けており、ロボティクス研究に新たな視点をもたらす存在である。

マブチモーター<6592>(東証プライム)
 マブチモーターは小型直流モーターの世界的リーディング企業で、中村剛取締役常務執行役員が参画する。自動車電装、家電、工具など多用途のモーターを提供し、近年はモビリティ・マシーナリー・メディカルを重点分野として事業拡大を進めている。

カヤバ<7242>(東証プライム)
 カヤバは自動車用ショックアブソーバや産業用油圧機器の分野で高い技術力を持つメーカーであり、伊藤隆所長が参画する。振動制御やパワー制御の基盤技術を活かし、安全で快適な未来社会を支える製品開発を続けている。

NOK<7240>(東証プライム)
 NOKは、界面制御技術を基盤にシール製品やフレキシブルプリント基板(FPC)を展開するメーカーで、庄島大八CTOが参画する。同社はモビリティ、電子機器、医療、産業ロボット領域へ幅広い技術を提供し、ロボティクスの精密部品供給で重要な役割を担う。

ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)
 ヒーハイストは直動機器や精密加工製品を扱う企業で、尾崎文彦専務取締役が参画する。世界初となる転がり案内式球面軸受を開発し、ロボット関節にも採用されるなど、ロボティクスの可動部品技術で存在感を発揮している。

住友重機械工業<6302>(東証プライム)(新規参画)
 住友重機械工業は総合機械メーカーで、減速機・ギヤモータ、精密機械など幅広い製品を手がける。荒木達朗専務執行役員が参画し、ヒューマノイドに適したアクチュエータや減速機の開発を推進することで、国産ロボットの機構部強化に寄与する。

ルネサスエレクトロニクス<6723>(東証プライム)(新規参画)
 ルネサスは世界的なマイコンサプライヤであり、Balaji Kanigicherla Co−CTOが参画する。組み込みプロセッサ、モータ制御用マイコン、ビジョンAIプロセッサなどロボティクスの頭脳となる半導体を提供し、迅速な製品開発を支えるソリューションも展開している。

日本航空電子工業<6807>(東証プライム)(新規参画)
 日本航空電子工業はコネクタやインターフェース技術の大手で、七尾伸吾執行役員が参画する。高信頼性コネクタを中心に、ロボット、モビリティ、産業機器など多領域に製品供給を行い、産業の電子インターフェースを支える重要企業である。

■一般社団法人京都ヒューマノイドアソシエーション(KyoHA)
 KyoHAは京都を拠点に日本の技術を結集し、純国産ヒューマノイドロボット産業の構築を目指す団体である。産学連携の中核として参画企業を取りまとめ、国産ロボティクスの再興と新産業創出の基盤づくりを進めている。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:17 | 特集
2025年12月01日

【株式市場特集】逆日歩300銘柄超が浮上、師走相場で「掉尾の一振」候補が台頭

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■売り方手仕舞いで需給改善が後押し

 師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用好需給株が投資家のアタック対象として浮上している。全市場で300銘柄を超える株不足銘柄の多くは、売り方の年内手仕舞いに伴う買い戻しが期待され、需給改善による上昇余地が意識される。とりわけ信用需給が大取組ランキング上位の銘柄や、投資採算的にバリュー株素地を持つ銘柄、さらに季節要因でシーズンストック人気が高まる銘柄が主役候補となり、「掉尾の一振」を狙う有力株として注目度が高まっている。

■売り残100万株超の主力株にはシーズンストック人気も後押し

 信用好需給株でまず浮上するのは、売り残が100万株を超え大取り組みとなっている主力銘柄である。目下、この先駆株と目されているのがイオン<8267>(東証プライム)である。同社株は、今年10月14日に発表した今2月期中間業績が過去最高となったことに反応して31%高し、この過程で信用売り残が477万株超に積み上がり、その後株価は4割安と調整し、信用売り残の392万株に減少したが、「ブラックフライデー」期待で株価が2920円と再急騰するなか信用売り残は439万株超と積み上がり、信用倍率は0.34倍で逆日歩付きである。「ブラックフライデー」に次いで「ボーナス商戦」、「クリスマス・セール」、「年末年始商戦」と恒例の小売りイベントが続くだけにシーズストック株人気が、上値トライを後押しするか注目される。

 また、ともにMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)スタンダードインデックス銘柄の定期見直しで構成銘柄から除外されたヤクルト本社<2267>(東証プライム)日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)は株価下落とともに信用売り残がそれぞれ130万株超、193万株超と積み上がって信用倍率が0.69倍、0.70倍と株不足になっている。アスクル<2678>(東証プライム)も、ランサムウエア感染によるシステム障害発表で株価が急落、信用売り残は一時、172万株超、倍率も0.24倍となった。悪材料織り込み済みとしてリバウンドし売り方の買い戻しが続くか下値で攻防が続きそうだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:35 | 特集
2025年11月28日

【ガソリン暫定税率ついに廃止】半世紀の“暫定”に幕、家計・企業・財政を揺らす重大転換

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■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立

 ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税25.1円は2025年12月31日、軽油引取税17.1円は2026年4月1日に廃止されることが正式に決まった。1974年に導入された「一時的措置」は半世紀を経て終わる。政府は流通の混乱回避を目的に補助金を段階的に引き上げ、12月11日には1リットルあたり25.1円に達する見通しである。値下がりの実感には一定のタイムラグが生じるとみられるが、家計が実感できる水準の値下がりが期待される

■経済への影響:消費押し上げと物価下押しが同時に進行

 ガソリン・軽油の暫定税率廃止は、家計と企業の燃料負担を恒久的に引き下げる制度転換である。補助金拡大と税廃止が段階的に入れ替わる構造となり、価格を緩やかに押し下げる設計である。暫定部分の撤廃により価格体系は本来の形に近づくが、同時に年間1〜1.5兆円の税収減が発生し、国と地方の財源再構築が避けられない。

 一方、燃料価格の低下は家計の可処分所得を押し上げ、実質GDPを0.3〜0.4ポイント押し上げるとの試算がある。物流・製造・小売など燃料依存度の高い産業ではマージン改善が期待され、所得と消費を通じて景気を押し上げる。他方、ガソリン・軽油はCPIウエイトが大きく、物価上昇率を0.2ポイント程度押し下げるとされる。このため、賃上げと物価2%目標の同時達成をめざす政府・日銀にとっては調整要因となる。また、税収減に伴う財政悪化懸念が強まれば、長期金利に上昇圧力がかかる可能性もある。

■企業業績への波及:陸運・小売・航空で燃料負担が大きく改善

 燃料コストが主要費用である陸運と宅配は最大の恩恵を受ける。NXホールディングスは軽油価格低下で利益押し上げが期待されるが、運賃競争が拡大すれば効果が削がれる可能性がある。ヤマトHDやSGホールディングスも、ラストワンマイルの燃料負担軽減が収益改善につながる。小売・外食は物流費低下に加え、ガソリン代の減少による可処分所得の増加が需要押し上げに寄与する。航空ではジェット燃料価格の低下がANAHDやJALの業績に直結し、海運も内航燃料負担の軽減がプラスとなる。石油元売りは税率低下が中立である一方、価格競争激化がマージンを圧迫する可能性がある。再エネ・省エネ関連は燃料安で短期的に投資判断が慎重化しやすいが、脱炭素政策の軸は変わらない。

■市場の行方:短期は景気敏感株に資金、長期は脱炭素が核心テーマ

 株式市場では短期的に景気敏感株への買いが入りやすい。陸運・物流・小売・外食・航空など、燃料コスト改善の恩恵が早期に表れる業種が中心となる。中期的には税収減を踏まえた代替財源議論が本格化し、企業向け優遇税制見直しや新たな間接税の可能性が企業収益と市場心理に影響する。財政悪化が意識されれば長期金利上昇が進み、高PERのグロース株にはバリュエーション調整圧力がかかる局面もあり得る。長期的には国内燃料需要の構造的減少が続くため、石油元売りは脱炭素対応の速度と戦略が株価の主要ドライバーとなる。

 ガソリン・軽油の暫定税率廃止は、燃料価格の正常化と家計・企業負担の軽減という明確な効果をもたらす一方、財政負担や金利動向という新たな課題も突き付ける。燃料コスト革命は、物価・景気・財政が交錯する政策テーマとして、今後の経済運営と市場動向を左右する重要な転換点になるといえる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:48 | 特集
2025年11月25日

【株式市場特集】地銀株に投資妙味広がる、上方修正と高利回りでバリュー色鮮明

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■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視

 今週の当コラムは、銀行株に注目することにした。銀行株は、年初来高値水準にあってもなおPER・PBR水準は市場平均を下回り、増配株のオンパレードでもある。もちろん長期金利がさらに上昇するかどうかは、12月18日〜19日に開催予定の日本銀行の金融政策決定会合での政策金利の利上げ・据え置き次第となる。長期金利の上昇は、両刃の刃の側面も含んでおり、例え据え置きとなっても長期金利上昇のよる保有国債の含み損拡大を回避できるメリットとポジティブに評価される可能性もある。越冬資金など資金需要のひっ迫する年末に向け銀行株への逆張りの買い乗せも有力な投資選択肢となりそうだ。

■増配、自己株式取得が上乗せのダブル・トリプルセット銘柄も相次ぐ

 業績を上方修正した銀行株は、メガバンクの三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)に代表されるように、業績修正に増配や自己株式取得などのプラス1、プラス2の株主還元策も同時発表している。なかでも業績の上方修正にダブル・トリプルの好材料がオンして前週末21日に年初来高値を更新した地銀株は、メガバンク以上に割安水準放置を示唆した。上方修正の時系列順に該当銘柄を列挙すると、ほくほくフィナンシャルグループ<8377>(東証プライム)しずおかフィナンシャルグループ<5831>(東証プライム)京葉銀行<8544>(東証プライム)百五銀行<8368>(東証プライム)十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)山梨中央銀行<8360>(東証プライム)となり、6行のPERは9倍〜13倍、PBRは0.5倍〜1.03倍、配当利回りは2.04%〜3.51%となっている。このうちしずおかFGと十六FGが増配と自己株式取得の同時発表、山梨中銀が増配と株主優待制度導入、ほくほくFG、京葉銀、百五銀行が増配の同時発表となっている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:37 | 特集
2025年11月17日

【株式市場特集】冬物需要回復でアパレル株再評価、厳冬追い風でバリュー株に妙味

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■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し

 今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口として厳冬需要を取り上げることにした。今年の天候は、記録的な猛暑が長期化し、秋を飛び越して気温が急低下する冬に突入する例年以上の異常気象となった。気象庁の「3か月予報」では、後半には平年並みは暖冬と予想しているが、このまま気温の上昇が限定的にとどまれば、ネガティブ・サプライズとして厳冬関連のシーズンストック相場が発進するとの先読みである。アパレル各社の月次売上高は、今年9月の猛暑の長期化で秋冬物の販売が後ずれして前年同月比マイナスとなったが、10月月次は、後半の気温低下とともに秋冬物の販売が復調してプラス転換しており、厳冬到来ならこうした逆転商状が常態化するはずである。

 冬物衣料のアパレル株、厳冬関連のストーブ株、雪害対策の豪雪関連株、鍋料理関連の食品株の定番銘柄になおバリュー株が残されており、先取り買いも一考余地がありそうだ。

■株式分割も好感のアパレル株に年初来高値更新のタイヤ株も適格銘柄

 アパレル株で株価が低PER水準にある銘柄をコード順にあげると、アンドエスティHD<2685>(東証プライム)TSIホールディングス<3608>(東証プライム)ワールド<3612>(東証プライム)西松屋チェーン<7545>(東証プライム)ユナイテッドアローズ<7606>(東証プライム)三陽商会<8011>(東証プライム)オンワードホールディングス<8016>(東証プライム)ルックホールディングス<8029>(東証スタンダード)AOKIホールディングス<8214>(東証プライム)青山商事<8219>(東証プライム)などとなる。この10銘柄のPERは8倍〜14倍と市場平均を下回り、今12月期第三四半期は減収減益着地となったが、第4四半期の業績リカバリー期待で年初来高値を更新したルックHDは12.2倍、自己株式取得の三陽商会は8.3倍、前週末14日に株式分割を発表したワールドは8.6倍、来年3月末に株式分割を予定している青山商事は12.0倍で、配当利回りは5.75%と東証プライム市場の高配当利回りランキング第14位にランクインする。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年11月10日

【株式市場特集】タマゴ・クマ・コメ関連株に異変、年末相場の注目テーマに浮上

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■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」

 2025年11月、師走相場入りを前に、市場では独自のテーマ株として「タマゴ・クマ・コメ」関連に注目が集まっている。「タマゴ」は高病原性鳥インフルエンザの再拡大で鶏卵価格が上昇し、関連株への追い風が期待される。「クマ」は過去最多の人的被害を背景に駆除関連や安全対策銘柄が浮上しており、来シーズンまでの継続テーマとみられる。「コメ」は価格高止まりのなか、木徳神糧<2700>(東証スタンダード)ヤマタネ<9305>(東証プライム)の業績上方修正後の急落が波紋を広げ、政策転換による「令和の米騒動」懸念が再燃している。

■「エッグショック」再来が懸念され2026年度産米減産で「令和の米騒動」の火種も

 鶏卵相場は、昨年秋から今年2月にかけ鳥インフルエンザの感染鶏を840羽超殺処分し、この供給力減少が完全に回復しないなか猛暑による採卵鶏の産卵率減退が重なり、さらに今年10月の北海道白老町に続き北海道恵庭市、新潟県胎内市でも鳥インフルエンザ感染が確認され合計132万羽超の採卵鶏が殺処分されたことから高値追いとなり、足元では東京Mサイズでは、1キロ=360円台とエッグショック時の高値を上回っている。このためホクリヨウ<1384>(東証スタンダード)は、今3月期業績の上方修正と増配を発表して上場来高値を更新し、アクシーズ<1381>(東証スタンダード)は、今6月期第1四半期業績がV字回復してストップ高した。両社株ともPERが12倍、15倍となお割安であり、同業他社の秋川牧園<1380>(東証スタンダード)や液卵のイフジ産業<2924>(東証スタンダード)、養鶏飼料の日和産業<2055>(東証スタンダード)を牽引する展開も想定範囲内となる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年11月04日

【株式市場特集】不動産株に割安&高配当の好機、業績上方修正銘柄が続出

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■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄

 今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリーをカタリスト(株価材料)とする「日銀トレード」関連の不動産株に注目することにした。30日に高値を更新した銀行株は、低PER・高配当利回りのバリュー株が中心となったが、不動産株にもいくらなんでも評価不足のPER10倍以下の超割安株が、ゴロゴロと目白押しであるからだ。業績を上方修正した銘柄、増配銘柄、不動産流動化関連株、不動産テック関連株などなかからお宝銘柄を掘り出す逆転のセオリー高も、期待したいところである。

 リノベーションマンションなどの不動産流動化関連事業が寄与して足元で業績を上方修正した銘柄を発表順に列挙すると、スター・マイカ・ホールディングス<2975>(東証プライム)イーグランド<3294>(東証スタンダード)property technologies<5527>(東証グロース)ヒューリック<3003>(東証プライム)と続き、毎日コムネット<8908>(東証スタンダード)は、今11月期中間業績の上方修正のみにとどめた。このうちスター・マイカ、イーグランド、ヒューリックが同時に増配を発表するダブルセット銘柄である。5銘柄のPERは6倍〜10倍と割安で、イーグランドの配当利回りは4.6%に達し、property technologies、ヒューリック、毎日コムネットの配当利回りも3%を超える。なおproperty technologiesは、上方修正・増配発表とともにストップ高したが、その後、同社株式流動性向上のために同社社長の保有株を売却したことを嫌って値を崩した。

 このほか関連割安株を上げるとPER6倍台のアンビション DX ホールディングス<3300>(東証グロース)ロードスターキャピタル<3482>(東証プライム)以下、7倍のアズ企画設計<3490>(東証スタンダード)サンフロンティア不動産<8934>(東証プライム)And Doホールディングス<3457>(東証プライム)、8倍のマリオン<3494>(東証スタンダード)タスキホールディングス<166A>(東証グロース)、9倍のADワークスグループ<2982>(東証プライム)地主<3252>(東証プライム)などと続く。このうちタスキHDの配当利回りが5.18%、アンビションDXが4.37%、地主が3.44%、サンフロンティア不動産が3.29%と高配当利回り水準にある。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:40 | 特集
2025年10月27日

【株式市場特集】造船・舶用機器株が連騰、高市政権誕生で「経済安全保障トレード」本格化

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■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に

 日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の99.5%を支え、その60%を日本商船隊が担う現状から、経済安全保障上の中核産業と位置づけられている。造船業再生に向けて3500億円を投じ、2035年に建造能力を1800万総トンへ倍増させる政策支援が要望されており、自民党内でも1兆円規模の基金創設が検討されている。海運市況の回復や脱炭素化需要の高まりを背景に、造船株・舶用機器株には上場来高値を更新する動きが広がり、連立政権下での次の成長セクターとして市場の注目を集めている。

■業績上方修正組や再開発関連株、防衛関連株の側面など多彩

 前週末24日に年初来高値を更新した造船株は、コード番号順にあげると住友重機械工業<6302>(東証プライム)三井E&S<7003>(東証プライム)カナデビア<7004>(東証プライム)三菱重工業<7011>(東証プライム)川崎重工業<7012>(東証プライム)名村造船所<7014>(東証スタンダード)内海造船<7018>(東証スタンダード)と続いた。

 造船株の目下の業績は、円高・ドル安、トランプ関税の影響などで総じて苦戦しているが、このなかで今3月期業績を上方修正したのは内海造船である。株価は年初来高値水準まで買い進まれたが、PER11倍の評価にしか過ぎない。またカナデビアのPERも12倍、PBRも1倍ソコソコと割安で、住友重機械工業は、今期業績を下方修正したが、閉鎖した浦賀ドックの再開発権者が決定したことを手掛かりに年初来高値へ駆け上がったが、PBRは0.83倍となお1倍を下回る。三菱重工業川崎重工業は、今期業績を下方修正したが、臨時国会での首班指名選挙で高市早苗自民党総裁が首相に当選したことを手掛かりに防衛関連株人気を高め年初来高値。上場来高値を更新した。名村造船所も、グループ化した佐世保重工業で米国海軍の艦艇修繕事業を展開しており、防衛関連株的な側面がある。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:35 | 特集
2025年10月20日

【株式市場特集(2)】10月決算期の高配当株に注目、希少な3%超利回りに資金集まる

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■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上

 株式市場では、高配当利回りを持つ10月決算期企業への注目が高まっている。権利付き最終売買日が10月29日に迫るなか、全市場1400社超のうち利回り3%以上の銘柄はわずか20社、比率にして1.4%にすぎない。希少な高配当株として資金効率の高い投資対象とみられている。クミアイ化学工業<4996>(東証プライム)は農薬事業の好調を背景に中間期業績を上方修正したが、通期で減益・減配に転じ、配当を34円から22円に引き下げた。それでも足元では3.1%の配当利回りを維持している。ケア21<2373>(東証スタンダード)は医療・介護関連株の人気を追い風に年初来高値を更新し、利回りは2.91%に低下した。これらの銘柄はいずれも内需型で低PER・PBRが特徴とされ、安定配当を求める投資家の分散投資先として関心が強まっている。

■配当方針変更会社に続き業績下方修正でも配当据え置き会社も

 10月期決算会社で高配当利回り3%以上の銘柄は、トップのナレルグループ<9163>(東証グロース)の4.81%以下、AB&Company<9251>(東証グロース)アールエイジ<3248>(東証スタンダード)土屋ホールディングス<1840>(東証スタンダード)学情<2301>(東証プライム)萩原工業<7856>(東証プライム)ファースト住建<8917>(東証スタンダード)オービス<7827>(東証スタンダード)泉州電業<9824>(東証プライム)ナトコ<4627>(東証スタンダード)巴工業<6309>(東証プライム)アイ・ケイ・ホールディングス<2198>(東証プライム)のむら産業<7131>(東証スタンダード)と続き、第13位ののむら産業の配当利回りは3.0%となる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:37 | 特集

【株式市場特集(1)】高市相場で高配当株に資金流入、10月決算企業が主役に

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■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト

 10月終盤相場は、「高市祭り」か「高市ショック」か「大ドラマ」含みであることは要警戒となる。そのなかでもまず週明けは、助川電気工業<7711>(東証スタンダード)の「金曜日の引けピン」が示唆する通りに「高市祭り」に果敢にチャレンジするのが主軸の投資スタンスになると想定される。その一方で、「大ドラマ」にリスクオン・リスクオフで振り回されるのを避け、より安定した高配当銘柄を選好する動きも強まっている。こうした中で、上昇期待と安定志向の両面から投資マネーが再配分されつつある。

■希少な10月決算高配当企業が投資妙味を発揮

 10月29日の権利付き最終売買日を目前に控え、高配当利回りを誇る10月決算期企業が注目を集めている。該当銘柄はもともと少なく、3月期決算企業に比べて希少である。個別では、クミアイ化学工業<4996>(東証プライム)が農薬事業の好調を受けて中間期を上方修正したものの、通期では下方修正と減配を発表し、配当を34円から22円に引き下げた。株価は一時急落したが、配当利回り3.1%で下値を維持している。ケア21<2373>(東証スタンダード)は医療・介護関連株人気で年初来高値を更新し、利回りは2.91%に低下したが堅調さを保つ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年10月15日

【妙味株テーマに資金集中】金価格最高値更新、資源・リユース・リサイクル株に連騰期待

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■金先物史上最高値&為替の反転で「リスクオフ」から「妙味株」へシフト

◆テーマ(1):金価格上昇に連動する産金・貴金属関連株

 金先物価格が1トロイオンス=4137ドルと史上最高値を更新する中、産金や貴金属の回収・再資源化関連銘柄が強い関心を集めている。中核となるのは、国内外で産金活動を展開する住友金属鉱山<5713>(東証プライム)三井金属<5706>(東証プライム)三菱マテリアル<5711>(東証プライム)といった資源大手で、業績上方修正後もさらなる利益上振れ期待が高まっている。

 また、多鉱種を手がけるDOWAホールディングス<5714>(東証プライム)、金再資源化に特化したアサカ理研<5724>(東証スタンダード)イボキン<5699>(東証スタンダード)なども、市況上昇の恩恵を直接享受できる構造を持つ。

 さらに、中外鉱業<1491>(東証スタンダード)は投機的な値動きで注目されやすく、AREホールディングス<5857>(東証プライム)松田産業<7456>(東証プライム)JX金属<5016>(東証プライム)といったリサイクル系企業も、金価格の高止まり局面で業績拡大が視野に入る。

◆テーマ(2):リユース市場で金価格恩恵を受ける再販系銘柄

 金価格の上昇は、リユース市場にも波及している。店舗型の老舗であるハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)をはじめ、ブランド買取に強みを持つコメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)ゲオホールディングス<2681>(東証プライム)は、貴金属の中古取扱量増加による収益押し上げが期待される。

 また、リユース業界の成長株として評価されているトレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)や、地域密着型の買取王国<3181>(東証スタンダード)も買い取り需要の高まりに応える体制を整えている。

 加えて、訪問買取やEC販売を融合させたBuySell Technologies<7685>(東証グロース)マーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)、そしてフリマアプリで圧倒的な個人間取引実績を持つメルカリ<4385>(東証プライム)も、テーマ株として再浮上する公算が大きい。

◆テーマ(3):円高メリット株――電力・SPA・100円ショップの注目度上昇

 為替が1ドル=152円前後で安定する中、円高メリットが再評価されつつある。なかでも低PER・高配当の東北電力<9506>中国電力<9504>北陸電力<9505>九州電力<9508>四国電力<9507>関西電力<9503>中部電力<9502>J−POWER<9513>といった電力株は、相対的な割安感から買い戻しが進む可能性がある。

 加えて、海外生産比率の高いファーストリテイリング<9983>アンドエスティHD<2685>などのSPAアパレル株、家具・雑貨のニトリホールディングス<9843>良品計画<7453>パン・パシフィック・インターナショナル<7532>、外食や食品関連ではサイゼリヤ<7581>神戸物産<3038>ラクト・ジャパン<3139>正栄食品<8079>も、円高が仕入コストの改善要因となる。

 さらに、100円ショップのキャンドゥ<2698>ワッツ<2735>セリア<2782>は、典型的な円高恩恵業種として、利益率改善が見込まれる。

◆テーマ(4):テクニカル反発期待の主力ハイテク株――リターン・リバーサルに照準

 3連休中の米株反発とともに、SOX指数も2%超の上昇を見せたことから、前週大きく売られた主力半導体株にリターン・リバーサルの機運が高まっている。ソフトバンクグループ<9984>(東証プライム)は、ハイテク投資の回復期待からリスク選好の対象となりやすく、アドバンテスト<6857>(東証プライム)東京エレクトロン<8035>(東証プライム)といった半導体関連の中核銘柄は、指数連動での反発が見込まれる。米中摩擦への警戒は残るものの、テクニカル的な下げ過ぎ修正の動きに注目が集まりそうだ。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:00 | 特集
2025年10月14日

ビットコイン急落の裏側――トランプ関税ショックと市場の過熱

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■過去最大級の強制清算が発生、2,800億ドルが消失

 2025年10月10日夜、米国のトランプ大統領が中国製品への「追加100%関税」を発表した直後から、市場はリスク回避へ傾いた。仮想通貨市場はこれを皮切りに急落。ビットコインは直前の高値約12万6,000ドル(約1,900万円)から一日で10%超下落し、12日時点では11万1,000ドル(約1,670万円)前後まで値を崩した。市場全体では2,800億ドル超の時価総額が吹き飛び、アルトコインも連鎖的に急落した。レバレッジ取引によるロングポジションが膨張していたことから、1.3兆〜3兆円規模の強制ロスカットが発生。過去最大級の清算連鎖が下落を加速させた。

■リスクオフと市場心理の変化

 急落の背景には、米中貿易摩擦の再燃懸念、米中首脳会談の中止、レアアース輸出規制など、地政学的リスクの高まりがあった。投資資金は仮想通貨や米国株といったリスク資産から、金や国債など安全資産へと移動し、リスクオフの流れが明確化した。さらに最高値圏で積み上がっていたレバレッジ取引が一斉に清算され、テクニカル的な売り圧力が市場を押し下げた。市場では、「オーバーレバレッジの反動」と「政策リスクの顕在化」が同時に起こったことが、混乱の根底にあるとの見方が強い。

■それでも強気は崩れず

 短期的な調整を経ても、ビットコインの年初来上昇率は約95%に達している。10月中旬時点で1BTCあたり約1,700万円前後を維持しており、ブラックロックやフィデリティなど大手資産運用会社のスポットETFに資金が流入し、価格を支えている。FRBの利下げ観測も根強く、実質金利の低下はインフレヘッジ資産としてのビットコイン需要を押し上げている。

 市場では、10月後半に最大20%の反発余地があるとの見方も多い。年末にかけて13万5,000〜20万ドル(約2,000万〜3,000万円)を目指すとの強気予想も出ている。一方で、ETFからの資金流出やドル高が進めば、9万5,000〜11万ドル(約1,400万〜1,650万円)までの調整リスクも残る
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:47 | 特集

【株式市場特集】金先物価格が史上最高値更新、円高メリット株にも資金流入期待

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■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目

 週明けの東京市場は、米国株反発による「後門の狼」後退を受けてリスクオンムードで始まる見通しである。一方で、公明党離脱を契機とする国内政局不安という「前面の虎」への警戒感が根強く、投資心理は「リスクオン」と「リスクオフ」が交錯する展開となりそうだ。米国では13日のNYダウが10日の下落分の66%を回復し、SOX指数も73%反発するなど市場の底堅さが確認された。加えて金先物価格が1トロイオンス=4137.2ドルと史上最高値を更新し、安全資産需要の高まりを映す。こうした環境を踏まえ、当面は金先物関連株や円高メリット株など防衛的な銘柄群が注目される可能性が高い。「TACO」要因への警戒は続くものの、為替は1ドル=152円台で落ち着きを見せ、見直し買いの好機となる展開も視野に入る。

■金先物価格は4137ドルと業績上方修正時の見直し価格3070ドルを上回る

 金先物価格関連株は、まず前週に揃って年初来高値を更新し3連休前の10日に調整した産金株となる。このうち世界最高品位の菱刈鉱山で産金活動を続けている住友金属鉱山<5713>(東証プライム)は、今年8月7日の今期第1四半期決算発表時に今3月期業績を上方修正したが、金価格の想定価格を期初予想の1トロイオンス=2800ドルから3070ドルに引き上げたが、足元の史上最高値4137ドルの金先物価格はこれを1000ドル超上回っている。子会社が串木野鉱山で産金活動の三井金属<5706>(東証プライム)、世界遺産・佐渡金山で観光事業の三菱マテリアル<5711>(東証プライム)、鉱種豊富な黒鉱を開発のDOWAホールディングス<5714>(東証プライム)も続き、いずれも今年11月10日前後に発表予定の今3月期第2四半期業績の動向も要注目となる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年10月06日

【株式市場特集】政策バランスの行方を見極め、金利敏感株と円高メリット株に上昇期待

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■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も

今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派総裁のバランス・アンバラン、折り合いが続くなかで金利敏感株と円高メリット株を取り上げることにした。金利敏感株では、すでに中間決算発表に先立って業績を上方修正し増配した地銀株や、経営統合に一歩踏み出した業界再編株も出ている。円高メリット株は、これまで円高場面でやや不完全燃焼相場が目立ち、週明けのきょう6日の為替相場も、円安・ドル高に振れているが、いずれタカ派総裁の強力支援も期待され、新ステージ挑戦となりそうだ。マーケットでは今週週初から固まる自民党の党役員人事や連立内閣の枠組み拡大交渉を手掛かりにハト派総裁歓迎ムードが高まりそうだが、そのスタートダッシュをかいくぐって金利敏感株、円高メリット株に待ち伏せ投資をするのも、一興となるかもしれない。

■早期業績上方修正でPERがわずか3倍のディープ・バリュー株中心にリターンマッチ

 金利敏感の銀行株は、メガバンクも含めて11月中旬から9月中間決算の発表を予定しているが、これに先立って今年9月下旬以降に今期業績を上方修正した銘柄が出ている。発表の時系列的に上げると、阿波銀行<8388>(東証プライム)群馬銀行<8334>(東証プライム)東邦銀行<8346>(東証プライム)第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)富山第一銀行<7184>(東証プライム)四国銀行<8387>(東証プライム)と続く。このうち阿波銀行と東邦銀行は中間業績の上方修正で、東邦銀行は中間決算発表時に3月期通期業績を見直す方針である。また群馬銀行と第四北越FGが、業績上方修正とともに今期配当の増配を同時発表した。この発表とともに全行の株価は揃って年初来高値を更新する急伸を演じたが、ほぼ往って来いとなっている。このうち特別利益計上が業績上方修正要因となった四国電力のPERはわずか3.8倍で、残り5行も、PERは9倍から13倍と割安で、PBRも1倍を割る銘柄がほとんどでディープ・バリュー(超割安)株揃いで、リターンマッチが期待される。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:36 | 特集
2025年09月29日

【株式市場特集】一寸先の不確実性は金価格関連株と証券株で「光」期待のアプローチも一法

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■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる

 日本取引所グループ<8697>は9月24日、今3月期業績の上方修正と増配を発表した。背景には日経平均株価の最高値追いに伴う売買代金の増加があり、証券株全体の業績拡大期待が高まっている。一方、ニューヨーク金先物価格は9月22日に1トロオンス=3883.2ドルと最高値を更新し、FRBの利下げや地政学リスクを受けて安全資産需要が強まった。投資家は金関連株と証券株を「一寸先は光」のディフェンシブ銘柄として注視している。

■主軸の産金株に加えてリデュース株、リユース株にも再出番

 金先物価格関連の主軸は、産金株となる。前週末26日は銅先物価格急騰で年初来高値をつけた反動で大幅反落したが、世界最高品位の菱刈鉱山で産金活動を行っている住友金属鉱山<5713>(東証プライム)を中心に、三井金属<5706>(東証プライム)三菱マテリアル<5711>(東証プライム)DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)の再浮上が有力となる。また貴金属回収のリデュース株では、中外鉱業<1491>(東証スタンダード)JX金属<5016>(東証プライム)アサカ理研<5724>(東証スタンダード)AREホールディングス<5857>(東証プライム)松田産業<7456>(東証プライム)などが関連人気を再燃させよう。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:27 | 特集
2025年09月22日

【株式市場特集】成長期待高まる東証スタンダード・グロース市場銘柄を精査

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■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化

 証市場は9月19日に主力株の急落と中小型株の逆行高が交錯している。急落した ファーストリテイリング<9983>(東証プライム)TDK<6762>(東証プライム)リクルートホールディングス<6098>(東証プライム)は逆張り妙味が注目される一方、東証スタンダード・グロース市場の上昇銘柄は低PERや高配当の有望株が多く、相場全体の押し上げ効果とともに中長期的な成長余地が期待されている。

■値上り率ランキングの上位銘柄は業績上方修正、増配、自己株式取得など目白押し

 レベルアップの可能性のある候補株は、まず前週末19日の両市場で値上がり率ランキングの上位を占めたうちのバリュー株である。スタンダード市場では、値上がり率順に テノ.ホールディングス<7037>(東証スタンダード)応用技術<4356>(東証スタンダード)ニッピ<7932>(東証スタンダード)前沢給装工業<6485>(東証スタンダード)巴川コーポレーション<3878>(東証スタンダード)クリエイト<3024>(東証スタンダード)がベスト7となる。グロース市場のベスト5は、同じく AB&Company<9251>(東証グロース)ヒット<378A>(東証グロース)WOLVES HAND<194A>(東証グロース)クオルテック<9165>(東証グロース)和心<9271>(東証グロース)ジーエヌアイグループ<2160>(東証グロース)が上げられる。

 このうち電算は、今3月期第2四半期業績の上方修正と増配が上場来高値更新につながり、ニッピは自己株式取得と配当方針の変更、前沢給装は、配当方針の変更と増配などが買い評価された。同じくAB&Companyも配当方針の変更と増配、優待制度の変更が好感され、ヒットは、今2026年6月期業績の増益転換予想と大幅増配が、今年7月に新規株式公開(IPO)された直近IPO株人気を高めている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:29 | 特集
2025年09月16日

【株式市場特集】TOPIXコア30:主力株が地位を回復、割安感からステイタス復活へ

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■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に

 今週の当コラムでは、買い遅れカバーの候補株としてTOPIXコア30のバリュー株、コード番号の末尾2ケタが「01」の「01銘柄」の出遅れ株に注目することにした。いまや日本株買いの中心は、日経平均株価への寄与度の大きい超値がさ株となっているが、かつてはTOPIXコア30の大型株、その前の代表株といえば「01銘柄」であった。その往年の主力株が、コモディティ銘柄化して割り負け水準に位置しているのである。「日本株買い」の流れに乗ってステイタス復活の期待が高まってもおかしくない。

 もちろんTOPIXコア30は、AI関連株の東京エレクトロン<8035>(東証プライム)ソフトバンクグループ<9984>(東証プライム)、指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983>(東証プライム)などが中心になるが、まだまだ商社株、銀行株など上値余地を残しているとみられる銘柄が含まれる。また「01銘柄」は、純正銘柄のほか中小型の「01銘柄」が、低PER・PBR、高配当利回り株として多数存在感を示しており、いずれも、買い遅れカバーの適格銘柄として浮上が期待される。

■メガバンク、通信株、大手商社株など3分の1がバリュー株

 TOPIXコア30の低PER株は、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)の11.8倍以下、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)KDDI<9433>(東証プライム)NTT<9432>(東証プライム)伊藤忠商事<8001>(東証プライム)東京海上ホールディングス<8766>(東証プライム)三井物産<8031>(東証プライム)と並び第8位の三井物産のPERは13.6倍の評価である。指数構成銘柄の約3分の1を占め、メガバンク、通信株、大手商社株の3つにグループ分けされる。このうちみずほFGが、今期業績を上方修正して増配し、ホンダ<7267>(東証プライム)の業績を上方修正して連続減益転換率を縮小させた。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:38 | 特集
2025年09月08日

【株式市場特集】株式分割銘柄に注目集まる、地銀2行や日本製鉄も焦点

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■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明

 東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反落した影響に加え、石破茂首相の辞任表明による政局不安から下落圧力を受ける見通しだ。日米金融政策決定会合を控え不透明感は一段と増しており、投資家は株式分割銘柄を中心に動向を注視している。北國FHや第四北越FGといった地銀2行、日本製鉄やIHIなどの構造改革関連銘柄に加え、太平電業や高島など高配当利回りを誇る分割銘柄も対象となる。さらに西華産業やアズームなど業績修正や増配と絡んだダブルセット銘柄、三井松島HDの自己株式取得策も浮上しており、投資判断は安全志向が求められている。

■地銀2行と日本製鉄、IHIは事業構造改革が権利取りの成否を左右

 「訳あり」株式分割銘柄としてまず外せないのが地銀2行だろう。北國フィナンシャルホールディングス<7381>(東証プライム)は、増配と自己株式取得・消却を合わせて発表するとともに今年10月の商号変更を予定し、第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)は、増配とともに群馬銀行<8334>(東証プライム)との経営統合を控え今後、株式交換比率への期待も高まってくる。主力株では、日本製鉄<5401>(東証プライム)が、USスチールの買収で今3月期業績を下方修正し純利益が赤字転換、配当も減配予想にあるが、今後のUSスチールの動向次第では権利取りも一考余地があり、今期配当の増配と子会社売却の事業構造改革が続くIHI<7013>(東証プライム)とともに注目される。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:20 | 特集
2025年09月01日

【株式市場特集】産金株、金価格上昇で年初来高値更新、PBR1倍割れに投資妙味

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■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す

 東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来高値を更新し、リサイクルやリユースなど3R関連株にも関心が広がっている。投資採算面では一部に割高感があるものの、依然として収益拡大の余地を示す動きがみられ、今後の金先物相場をにらみながら投資資金の流入が続く可能性がある。さらに節約志向やインバウンド需要を追い風に、リユース株も割安修正や海外展開に動きが見られ、多様な銘柄群が市場で存在感を高めている。

■金想定価格を上方修正もなお保守的な産金株は高PERだがPBRは1倍割れ

 産金株は、菱刈鉱山やコテ金鉱山の住友金鉱のほか、三井金属は、子会社の三井串木野鉱山、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)は、鉱種豊富な黒鉱で産金活動を継続中で、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)は、純金積立のオンライン展開のほか、世界遺産に登録された佐渡金山などの観光坑道事業も行っている。投資採算的に三井金属の割高感は否めないが、PERはDOWAHDの11倍以下、三菱マテリアル16倍、住友金鉱17倍となっており、3社のPBRはなお1倍を割っている。

 リデュース関連の低PER株は、AREホールディングス<5857>(東証プライム)と松田産業<7456>(東証プライム)の各9倍が目立ち、アサカ理研<5724>(東証スタンダード)は、PER29倍と割高だが、新事業のリチウムイオン電池再生事業の先行投資負担によるもので、また中外鉱業<1491>(東証スタンダード)も、PERは19倍と市場平均を上回るものの、値ごろ妙味を手掛かりに今年10月1日を効力発生日に予定している株式併合への思惑が続きそうだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:28 | 特集