■2006年12月12日(火)《主な指標》
◎ダウ30種平均株価: 12315.58(▼12.90)
◎ナスダック総合株価指数: 2431.60(▼11.26)
◎長期金利(10年物国債/%): 4.49(▼0.03)
◎ニューヨーク原油 (ドル/バレル): 61.02(▼0.20)
《主な話題株》
☆買われた銘柄 (値上がり率)
◎GE(ゼネラル・エレクトリック)(△1.19%):増配の発表を好感。
◎テキサス・イントルメンツ(△1.60%): JPモルガンが投資判断を引き上げ。
◎セイバー・ホールディングス(△4.03%): 投資ファンドによる買収に合意。
★売られた銘柄 (値下がり率)
■ベスト・バイ(▼4.86%):決算が市場予想を下回る。
■ゴールドマン・サックス(▼1.24%):大幅増収増益も、市場の期待はもっと高かったと。
■シティーグループ(▼1.19%):マネジメントの入れ替えが小規模となったことに失望と。
■アルコア(▼1.42%):RBCキャピタルが投資判断を引き下げ。
《NY株式市場》
12月12日(火)のニューヨーク株式市場は、午前中に大きく売り込まれる場面があったものの、FOMC(連邦公開市場委員会)会議での金利据え置き決定を機に反転、ダウ平均は結局前日比小幅安で終了した。ナスダック指数の戻りは限定的で、ダウ平均に比べ下げ率はやや大きかった。テキサス・インストルメンツの業績下方修正見通しが嫌気され、その影響がモトローラ、ノキアなどの他のハイテク株に及んだものだ。
FOMC会議の決定を午後に控えて神経質な始まりとなったところに、個別企業の業績悪化懸念が頭をもたげ昼頃にかけて急落、一時前日比76ドル強下げた。しかしそこがこの日の安値となり、急反転。その後連銀が予想通り、フェデラル・ファンド金利の据え置きを決めたことが伝わると切り返しの動きに更に弾みがついた。金利据え置きを既に織り込んでいたマーケットの関心事は、会議後に公表される声明の中身。通常、その文言はよほどのことが無い限り、前回の表現を踏襲するのが慣わし。ただ、その中の表現に微妙な変化を見出そうとする。今回市場が目を留めたのが、『住宅市場の大幅な悪化により、経済成長率が低下してきた』の中の“大幅な”の部分だ。前回には無かった表現だ。市場は連銀が景気に懸念を強め始めた証しと、受け取ったようだ。
雇用統計、FOMC会議、と立て続きの金融政策絡みの重要イベントが終了した割にはマーケットに消化不良感が残っている感じだ。相変わらずの景気失速懸念と連銀の金融政策が読めないことがその背景だろう。史上最高値圏にあるだけにこの停滞感を打ち破るには強烈な材料が欲しいところだ。
>>安藤 孝(SEVEN HILLS 金融部門プロデューサー)>>イー・マーケティング 新富裕層マーケティング、富裕層データベース
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:00
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